21.俳優 映画 演劇

2021年8月26日 (木)

【俳優】二瓶正也死去/『ウルトラマン』イデ隊員は永遠に

訃報 俳優の二瓶正也さんが8月21日に亡くなりました。80歳没

私は昭和特撮、特に初代の『ウルトラマン』のファンです。
そして、二瓶さんといえば、やはり科学特捜隊のイデ隊員役が代表作でしょう。
5人の隊員たちはそれぞれ個性的でしたが、やはり子ども達の一番人気はイデ隊員でしょう。


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二瓶正也
(にへい まさなり 1940年12月4日 - 2021年8月21日)
東京都出身

二瓶さんは『ウルトラマン』ハヤタ隊員役の黒部進さんより一歳年下で同じ東宝映画の出身。
二人とも1960年代の入社で、映画産業はそろそろ斜陽に向かう頃、
やがてテレビに活路を見いだしていく世代でした。

二瓶さんは映画では、江原達怡さんの代役で加山雄三さんの相棒役を演じた『ハワイの若大将』。
また多くは端役ではありますが、榎本喜八監督作の常連としても知られます。

特撮映画では『妖星ゴラス』の宇宙パイロット役!
ただ、特撮映画を量産していた東宝に1970年頃までいながら、
本格的な特撮ファンタジー映画は意外にもこの1本だけ。
黒部さんは5本も出演しているのに。


イデ隊員は代役だった
二瓶さんは『ウルトラマン』の前身『ウルトラQ』に3回、
それぞれ別の役で、ゲスト出演しています。
いずれもコミカルな脇役キャラでした。

同じく『Q』にゲスト出演した黒部さん同様、
次作『ウルトラマン』でレギュラーに起用されることになります。

ただ、当初はイデ隊員には石川進さんがキュスティングされていました。
それがクランクイン後まもなく降板、原因はスケジュールの問題ともギャラとも言われています。
そして、急遽の代役に二瓶さんが抜擢されたわけです、

石川進さんも『Q』に一度ゲスト出演しており、
『オバケのQ太郎』の主題歌の歌手、『おはよう!こどもショー』の司会者としても人気者でした。

石川さんは『Q』でも快演でしたし、イデ隊員やっても面白かったかも知れません。
ただ、二瓶さんより七つ年上で、背も低くポッチャリタイプ。
二瓶さんは長身で頑健。
発明家タイプとはいえ、やは科特隊のメンバーとしては二瓶さんが相応しかったでしょう。

ともかく『ウルトラマン』は大ヒット。
そして55年を経て色褪せない名作となりました。
その中で、いつも明るく、見る人を和ませるコメディリリーフにして、

天才的な科学者・技術者の顔を持つバイタリティの持ち主
そして感受性豊かで人間味溢れるギャラクターのイデ隊員は永遠の人気者になりました。

『ウルトラマン』の後は同じ円谷プロの『マイティジャック』にレギュラー出演。
東宝を退社した1970年代は俳優の他にバラエティにも出演していました。

またテレビCMでも活躍しました。
カルビーのポテトチップス発売以前のヒット商品「サッポロポテト バーべQ味」のCMは大量に放送されました。

もうひとつ、「サッポロ一番」のサンヨー食品が「カップスター」以前に出したカップ麺、
たしか「サッポロスナック」という名称だったと思いますが(菓子ではカップ麺です)、
このCMも大量に流れました。今だに流れていた歌詞も憶えています。
何故かカップ麺を紙箱に入れたスタイルで、無駄と言えば無駄であり、長くは販売されなかったと思います。
Wikipediaのカップスターの項目に「サッポロ一番スナック」として紹介されていますが、「一番」は入ってなかったと思います。


二瓶さんは80年代になると、副業もされていたようで、芸能活動は控えめになります。
しかし90年代以降、再び『ウルトラマン』が注目されると、黒部さんやフジ隊員役の桜井浩子さんら共に、
特撮物や、関連番組、雑誌等のメディアに登場する機会が増えました。

2005年には黒部さんと桜井さんがレギュラー出演していた『ウルトラマンマックス』に
彼らの旧友であるダテ博士役でセミレギュラー出演し、懐かしい共演が実現しました。

その後も時々顔を見せていたのですが、その頃からかなり太りだしたようで、
さすがにあれでは身体に良くないだろうと心配していました。

謹んで哀悼の意を表します。

Old Fashioned Club 月野景史

2021年5月22日 (土)

【俳優】田村正和死去 最後のスターらしいスター俳優/正和ワールドは超多彩

訃報 俳優の田村正和さんが先月3日に亡くなっていたことが、5月19日に公表されました。


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田村 正和(たむら まさかず)
1943年8月1日 - 2021年4月3日 77歳没


最近は有名人も一般人も、死去の際には広く公表せず、
葬儀も内々に済ます傾向にありますが、それにしても随分時間が経ってからの公表でした。


田村正和!
私生活を見せない、明かさない、生活感を匂わせない
最後のといっていい、スターらしい“スター俳優”、別格的な人でした。

といっても、トーク番組には時々出演していたし、
舞台挨拶等に登場することもあったので、
ドラマや映画の画面以外、一切出なかったというわけではありません。
そうであっても、私生活を感じさせないところが、逆に凄いといえます。

時代劇映画の伝説の大スター坂東妻三郎の息子で、いわば二世俳優。
兄の田村高廣さん、弟の田村亮さんも有名俳優で、そのこと自体よく知られていますが、
そういう点を超越した、特別な存在でした。

もうひとつ、スターらしい点は、主役以外やらないところ。
この点もあるでしょう。
晩年まで貫きました。

ただ、実は若い頃からそうだったのでもありません。
1970年代頃までは脇役というか、重要な役だけど主役ではないということも結構ありました。
主演しかなくなったのはだいたい80年代以降、40歳近くなってからだと思います。


魅惑の田村正和ワールド
主役だけになって、若い頃は頻繁に出ていたNHK大河ドラマへの出演は途絶え、
出演作品はすべて“田村正和ワールド”といった趣きになっていきました。
といっても、正和ワールドもジャンルは幅広い。

元々、テレビでは父親譲りか時代劇が多く、
現代物では恋愛物・メロドラマのイメージがありましたが、
『うちの子にかぎって…』(1984年)でコメディ路線に新境地を開き、
(御本人は「ライトコメディ」と言っていたかと思います)
ホームドラマに業界物をミックスしたような『パパはニュースキャスター』(1987年)も人気。

と思うと、原点回帰したようなちょっと重めで浮世離れしたトレンディドラマ『ニューヨーク恋物語』(1988年)。
そして、縁の薄いように思えた刑事ドラマの『古畑任三郎』が後年の代表作となりました。
個人的にはトレンディドラマブームに5年ほど先んじて作られた『夏に恋する女たち』(1983年)。
最高にかっこいいドラマでした。


近年はスペシャルドラマに年1本ほど出演するペースでしたが、
『眠狂四郎 The Final(2018年2月17日)が遺作となりました。
最後は、青年時代から演じてきた時代劇で締めくくりました。

晩年は見ていて、少し辛い面もありました。
やはりどうしても実年齢より若い役柄が多く、無理を感じたのと、
元々、少し苦しそうな発声をするところがあり、
年齢を経て苦しい感じが顕著になった面もあるかと思います。

考えてみると、昭和と平成の両方の時代で大スターだったという点では、
No.1ではないでしょうか。

私もファンだった昭和~平成の名優。
謹んで哀悼の意を表します。

Old Fashioned Club 月野景史

 

 

2021年3月26日 (金)

【俳優】田中邦衛死去 /映画の代表作『若大将シリーズ』永遠の“青大将”を語る

訃報 昭和~平成の名優 田中邦衛さんが亡くなりました。88歳。
田中さんの代表作として映画『若大将シリーズ』とドラマ『北の国から』がよく挙げられます。
実際には『北の国から』について語られ、『若大将シリーズ』は名前だけ挙がることが多いですが、
このブログでは『若大将シリーズ』の田中邦衛さんについて記します。



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左から田中さん、ヒロインの星由里子さん、加山雄三さん
『エレキの若大将』(1965年)より


田中 邦衛
(たなか くにえ、1932年11月23日 - 2021年3月24日)

若大将シリーズ
加山雄三さん主演、東宝映画1960年代の人気シリーズ。
1961年から1971年まで、番外編的な1本を除くと16本制作され、
田中さんもすべてに出演しました。
明朗な青春コメディといった感じのシリーズでした。

加山さん演じる主人公の若大将こと好漢 田沼雄一に対して、
田中さんが演じたのは青大将こと石山新次郎。
後年の渋い田中さんのイメージからは想像し難いですが、
青大将は典型的な金持ちのドラ息子、バカ息子キャラでした。


若大将のライバル?
よく青大将は若大将の「ライバル」との言い方をされますが、
実際には適当ではありません。
青大将の方は若大将をライバル視しているようなところはありますが、
若大将にはそんな気は感じられません。

では相棒的な位置づけかといえば、
これは江口(江原達怡)というキャラがいます。
青大将は勝手に若大将に絡み、面倒をかけるような、憎まれ役ポジションです。

そもそも、若大将はだいたい毎回、大学の運動部のエースとして登場し、
クライマックスには大きな大会が描かれるのが定番なので、
ライバルというなら、その相手役であるべきなのでしょうが、
そんなことは一度もありませんでした。
ただ、中期以降の作品には、スポーツのチームメイトの場合はありましたが。

ひとついえば、ヒロイン澄子(すみちゃん=星由里子)をめぐる恋のライバル的な面はありました。
しかし、これも大抵の場合、青大将の横恋慕でしたし。

つまり、憎めないタイプの憎まれ者キャラ。
コメディリリーフのトラベルメーカーといったところです。

ところで、若大将も青大将もシリーズ終盤では社会人になるのですが、
1968年までは大学生役でした。
加山さんも31歳になる年でしたが、田中さんは更に5歳上の36歳、
そして社会人役になってもそのキャラはさほど変わらず、
39歳の年、シリーズ完結まで、役者としてドラ息子の青大将を演じ切ったのです。


帰ってきた青大将
しかし、青大将はそれで終わりませんでした。
シリーズ完結から10年、1981年に新作『帰ってきた若大将』が制作されます。

この間、加山さんは私生活でも色々あったのですが、
70年代後半には歌手として、俳優として人気も復活。
更に再三のテレビ放送で往年の『若大将シリーズ』も人気を集めていました。
そして新作制作となったのです。

一方の田中さんは実力派俳優として映画やテレビドラマでキャリアを積み重ねてきました。
個性派脇役ポジションに留まらず、ドラマでは主役を張るとこも多くなっていました。
後年の代表作となる『北の国から』がスタートする直前でしたが、
もう立派なベテランの大物俳優・名優、且つ人気の売れっ子でもありました。

ですので、私は仮に田中さんが青大将として新作に登場するとしても
特別出演的に顔を出す程度かとばかり思っていました。
ところが、思いっきり弾けて、相変わらずの、でもちゃんと大人になった青大将を演じ切ってくれました。
これぞプロ、そう感じました。

謹んで哀悼の意を表します。

Old Fashioned Club 月野景史

2021年1月16日 (土)

【俳優】高橋幸治は今回5位 /大河ドラマで一番好きな信長役

ねとらぼ調査隊で
「大河ドラマで一番好きな織田信長役は?」
とのアンケートを2020年12月15日から2021年1月14日まで行ないました。
https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/98334/

結果が1月15日に公表されると、
このブログのこのページへのアクセス数が急伸しました。
【俳優】織田信長役といえば…高橋幸治。存在感抜群の名優の過去と現在

俳優の高橋幸治について書いたページです。


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『黄金の日日』で信長を演じた高橋幸治氏

このブログでも安定したアクセスのある人気ページです。
元々これは2011年に実施された同旨のアンケートの際に書いたものです。
ただ、この時は発表された5位までに幸治氏は入っていませんでした。


それから10年。
最後に幸治氏が信長を演じてから40年以上、
そして幸治氏が表舞台から姿を消してから約20年。

こんな状況ですが、
今回の調査で幸治氏は見事5位に入りました。


結果は以下の通り。

第1位:反町隆史(利家とまつ~加賀百万石物語~)2002年
第2位:渡哲也(秀吉)1996年
第3位:役所広司(徳川家康)1983年
第4位:染谷将太(麒麟がくる)2020年~
第5位:高橋幸治(太閤記/黄金の日日)1965年/1978年
第6位:豊川悦司(江~姫たちの戦国~)2011年
第7位:高橋英樹(国盗り物語)1973年
第8位:吉川晃司(天地人)2009年
第9位:市川海老蔵(おんな城主 直虎)2017年
第10位:緒形直人(信長 KING OF ZIPANGU)1992年


順位に対する雑感はありますが、それはまた改めて。
さすがに幸治氏の信長を新たな作品で見るのは残念ながら難しいかとは思いますが、
ファンとしてこの結果は嬉しいです。
もちろん、もっと上でもいいとは思いますが。

Old Fashioned Club 月野景史

2020年9月15日 (火)

【訃報】クールでミステリアスな魅力 芦名星さんの出演作を振り返る

芦名星さんの訃報は残念でした。
あまり同世代には見当たらないクールで、ちょっとミステリアスなイメージの女優。
警察ドラマへの出演も珍しくはありませんでした。


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『相棒』にセミレギュラー出演
訃報を伝えるニュースでも出演作として、『相棒』の名が挙がっています。
『相棒』には2017年から週刊誌記者の風間楓子役でセミレギュラー出演。
10月から始まるシーズン19にも出演予定だったといいます。
初回スペシャルなど節目の回への登場が多かったので、もう撮影に入っていたのではないか。

女性ジャーナリストのレギュラー出演となると、
初期の奥寺美和子(鈴木砂羽)が思い浮かびます。
マスコミ関係者がレギュラーになると情報源が多彩になり、ストーリー展開に広がりが生れます。

ただ、楓子は初代相棒亀山薫の彼女→妻だった美和子のような全面的な協力者とは違い、
右京や冠城とも緊張感のある関係でした。
上述のようにクールでミステリアスなイメージの芦名さんはぴったりともいえます。


また『相棒』と同じテレビ朝日・東映制作で草彅剛さん主演の『スペシャリスト』では、
単発スペシャルでの放送時から連続ドラマまで、草彅さんの同僚の女性刑事役で
こちらは完全なレギュラーでした。
このドラマは視聴率もよかったのですが、草彅さんのジャニーズ退所の余波か
シリーズ化されずに休止状態になってしまっています。
草彅さんもテレビ解禁の雰囲気もあり、再開されればいいと思っていたのですが。


他には、『信長のシェフ』のショートパンツスタイルの女忍者・くノ一役もよかったし、
波瑠さん主演の『ON』でラストに登場して波瑠さんと壮絶な対決を演じた殺人鬼も印象的でした。


そして、記憶に新しいところでは、
昨年大晦日の『ガキの使い 笑ってはいけないシリーズ』最新作で
広瀬アリスさんと芸人コンビの設定で、パス内でダウンタウンたちを笑わせる刺客として登場。
なかなかの快演でした。

広瀬さんとのコンビ名が「3番手4番手」!
おそらく二人ともドラマでのポジションが主演・ヒロインではない、
その下くらいのことが多いことからのネーミングでしょう。

また、この時は芦名さんとの絡みはありませんでしたが、
バス内の刺客として草彅さんも登場していました。


ただ、一方で芦名さんは役の上からも、
どこか精神的な不安定さを感じさせるところはありました。
そこも役者としての持ち味になっている面はあったかと思いますが。

残念なことです。



Old Fashioned Club 月野景史

2018年5月18日 (金)

【訃報】星由里子死去 『若大将』『ゴジラ』映画のヒロイン/『科捜研の女』『相棒』にも出演

訃報 女優の星由里子さんが亡くなりました。74歳。


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星由里子
(ほし ゆりこ、1943年12月6日 - 2018年5月16日)


西城秀樹さんに続き、大スターの訃報が重なってしまいました。



“最後の映画スター”
と呼んでははさすがに語弊があるかも知れません。
まだまだ健在の映画スターの方も多いですから。
しかし、星由里子さんは映画スターのイメージが強いです。

戦後の昭和30年代は日本映画の黄金時代。
東宝、東映、大映、松竹、新東宝の5大映画会社が大量の作品を作っていました。

星さんは東宝の専属女優として1960年(昭和35年)、17歳の年にデビュー。
またたくまに人気スターとなり、多くの映画で主役やヒロインを演じました。
そして昭和40年代に入り映画は斜陽、テレビドラマの時代になると、
星さんは1969年に結婚したこともあり、引退ではありませんが、
映画もドラマも寡作となります。

つまり日本映画全盛期の終焉と共に第一線から退いたイメージがあり、
だから“最後の映画スター”のイメージがあるのです。

その後は離婚・再婚などを経つつ、
ベテラン女優としてコンスタントにドラマや映画に出演するようになり、晩年まで活躍しました。

それでは、映画時代から少し振り返ります。


◆『若大将』のヒロイン
星さんは映画黄金期には主に東宝の文芸・青春路線で主演・ヒロインを務めましたが、
特に加山雄三さん主演の『若大将』シリーズが代表作です。
1961年の第1作『大学の若大将』から、
1968年の第12作『リオの若大将』までヒロインの澄子役で人気を博しました。



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第4作『ハワイの若大将』(1963年)のポスター

このシリーズは加山さん、星さん、田中邦衛さんら主要キャストは毎回同じなのですが、
『男はつらいよ』と違って基本的に一話完結スタイルです。

どういうことかというと、加山さん演じる若大将こと田沼雄一は、
澄ちゃん(すみちゃん)こと澄子と出会い、恋に落ちるも色々あり、
最後はうまくいって終わるのですが、
次の作品で若大将と澄ちゃんはまた初めて出会って・・・という感じで、
わかり易くいえば同じような展開の話を繰り返すのです。
その点が前作の続編であり、新しいマドンナとの恋に落ちる寅さんとは違うのです。

ともかく、映画黄金期から斜陽期に向かう難しい時期、
『若大将』はこの時代を代表するヒットシリーズとなりました。

実はシリーズ自体はこの後も続くですが、
『リオの若大将』までは大学生編、その後は社会人編となり、
星さんはここまでで降板し、マドンナ役は酒井和歌子さんに譲ります。

ただ、大学生→社会人は若大将だけの問題で、
澄ちゃんは第1作から社会人である場合が多いです。
つまり当時の女性はまだ高校を卒業して社会人となるのが一般的だったということかと思います。

若大将シリーズは1980年代にリバイバルブームがあり、私もテレビで何本も観ました。
星さんは加山さんより6歳年下で、シリーズに出演していたのは18歳から25歳までですが、
学生の若大将の対して社会人役が多いせいか、またそもそも大スターの貫禄かも知れませんが、
随分大人っぽい、落ち着いた印象がありました。


◆特撮ヒロイン
星さんは東宝特撮映画にも出演しています。
本格的な特撮ファンタジーは以下の2本。

・『モスラ対ゴジラ』(1964年4月公開 宝田明主演)
・『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年12月公開 夏木陽介主演)


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『モスラ対ゴジラ』では宝田明さんと共に新聞記者役

宝田さん、夏木陽介さんが主演で星さんがヒロイン。
東宝は怪獣映画にも美男美女の大スターが出演していたのです。
夏木さんも今年の1月に亡くなりました。


東宝特撮映画といえばなんといってもゴジラですが、
実はゴジラの出ない怪獣映画、
怪獣の出ないホラーテイストの怪人物、
また宇宙や海洋をテーマとしたスペクタクル物など、
多彩な種類があり、多くの作品が作られました。

その中で出演が2本だけとは少ないようにも思えますが、
この2本は共にゴジラが登場する東宝特撮全盛期の人気大作であり、
両作でヒロインを務めた星さんは特撮ファンからすれば、
間違いなくこの分野を代表する女優の1人といえます。

例えば、星さんより少し先輩の白川由美さんは特撮映画に5本出演しており、
怪獣・怪人・宇宙スペクタクル物の各分野のヒロインを制覇しているのですが、
ゴジラ映画にも1本も出ていません。
これはめぐり合わせですね。

※特撮が使われた映画という点ではもう1本『世界大戦争』(1961年)に星さん、白川さんとも出演しています。


もう1本、ちょっと面白い映画を紹介します。

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『暁の合唱』(1963年)
石坂洋次郎原作の文芸映画。星さんが主演です。
何が面白いかというと、特別出演格の宝田明さんの方が大きく載っていてわかり難いですが、
星さんの相手役(抱きかかえている青年)が『ウルトラマン』ハヤタ隊員で知られる黒部進さんなのです。

黒部さんはこれがデビュー作で、星さんの相手役としてW主演格。
逆にいえば、星さんは新人のスター候補生を引き立てて上げるようなポジションだったのですね。
黒部さんの方は残念ながら期待に応えられなかったようで、この後はしばらく悪役中心の生活が続きました。



◆『科捜研の女』と『相棒』
星由里子さんは晩年まで東宝芸能に所属して活動してきましたが、
特にこのブログ的に紹介しておきたいのはテレビ朝日の警察ドラマ『科捜研の女』です。
このドラマの主役・榊マリコを演じる沢口靖子さんは東宝シンデレラ出身、
東宝芸能所属の後輩です。


『科捜研の女』は1999年スタート

2017年10月~2018年3月にはシーズン17が放送された長寿シリーズです。
このドラマは東宝とは昔からのライバルともいえる東映の制作ですが、
沢口さんの繋がりからか、東宝の所属俳優もよくキャスティングされます。

星さんはマリコの母親・榊いずみ役で2001年のシーズン3に初登場。
新旧の東宝トップ女優が母娘で共演! というわけです。
いずみはシーズン3の第1~5話、シーズン4全8話に登場、
その後もセミレギュラーとして時折登場しており、
2014年の年末スペシャルが最後の出演となりました。

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最後の出演は横浜の榊家の実家にマリコが里帰りしたシーン。
仕事のついででしたが。

科捜研の女での星由里子さんについてはこちらも参照してください。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-d2aa.html



『相棒』にも出演

星由里子さんは『科捜研の女』と並ぶテレビ朝日の人気警察ドラマ『相棒』にも出演しています。
『相棒』についてもこのブログ的には避けて通れないので、最後にふれます。
こちらは1度だけのゲスト出演ですが、大変象徴的な、
それこそ星さん以外にいないだろうという役を演じました。

『相棒season5』第19話「殺人シネマ」(2007年3月放送)

この回で星さんが演じたのは往年の大女優。
引退後は一切表舞台には出ず、取材もすべて拒否。
郊外の屋敷に隠棲する元大スター。
それがテレビのインタビューに饒舌に答えていてビックリ。
なぜ?・・・という展開。

さて、少し古い映画に詳しい人なら、この女優のモデルが誰かはすぐわかるでしょう。
日本映画史上屈指、伝説の名女優・原節子さん(1920年6月17日 - 2015年9月5日)です。
この人も東宝を中心に活動した女優でした。

話としては別に原さんを掘り下げようというわけではなく、
引退した大女優のライフスタイルのモデルにしただけだと思いますが、
古き良き日本映画黄金期への思い入れの強い作品で、
星さんが演じるに相応しい役でした。


昭和の大女優に、謹んで哀悼の意を表します。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年3月19日 (月)

【俳優】本木雅弘の変わらぬ美形/ドラマにはもう出ないのか?

放送中の「サントリー緑茶 伊右衛門 特茶」のCMの本木雅弘さん。


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1965年生まれなので今年53歳。
相変わらず若々しく年齢を感じさせない美形、いい男。
昔でいえば二枚目、ハンサム、今なら“イケメン”というところか。
一時期少し太ったかなと感じたのですが、現在は絞り込んでいるようです。
本当にかっこいい。





妻は内田也哉子さん。
ということは義父は内田裕也さんで、義母は樹木希林さんという話題性の強いファミリーの一員でもあります。


ただその本木さん、CMではよく見るけれど、ドラマでは最近まったく見かけません。


先日、伊右衛門シリーズの新CMの発表があり、
継続出演中の本木さんと宮沢りえさんに加え、
本木さん同様にジャニーズ事務所を退所した草彅剛さんが登壇しました。
宮沢さんと草彅さん、話題の2人と一緒ということもあって注目が集まり、久々に本木さんの肉声も聞けました。


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30年近く前にジャニーズを離れ、俳優に転身した本木雅弘さん
現役ジャニーズであるV6の森田剛さんと結婚したばかりの宮沢りえさん(宮沢さんは再婚)
大騒動の末にSMAPを解散、ジャニーズを退所してまもない草彅剛さんのスリーショット
サントリーもなかなか面白い仕掛けをするものです。


さて、このように本木さんがメディアに登場するのも、
2016年秋に主演映画の宣伝も兼ねてトーク番組等に出て以来だと思います。
この時は大昔にバラエティで共演した東野幸治さんとの因縁などを語り、
ちょっと話題になりました。


本木さんは現在イギリス在住のようで、日本での露出が少ないのも当然かも知れませんが、
それにしても2008年に主演した『おくりびと』が第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したほど、
俳優としての実績があるのだから、もっとドラマでも観たいところです。
ですが実は本木さんはドラマではあまり数字を持っていない、つまり視聴率ではそれほど実績がないのです。

本木さんの俳優としてのキャリアをごく簡単に振り返ってみます。


シブがき隊のモックンから、日本を代表する若手俳優に
1980年代を代表するアイドルグループの1組であった、
ジャニーズ事務所のシブがき隊のモックンとして1982年にデビューした本木さんは、
アイドルとして80年代を駆け抜けました。

そしてグループ末期に出演した浅野温子、浅野ゆう子の“W浅野”が主演した
初期トレンディドラマの傑作『抱きしめたい!』(1988年)でのカメラマン助手役での好演を経て、
同年の解隊後、周防正行監督の映画『ファンシイダンス』(1989年)、『シコふんじゃった。』(1992年)
の主演で俳優として一気に株を上げます。
日本を代表する若手俳優として、そして当時屈指の男前タレントとして、
シブがき隊時代をはるかに上回る注目を集めました。

この頃まではテレビドラマに脇役で出る事も珍しくなく、よく見かけたのですが、
1995年以降はほぼ主演のみとなりました。
コンスタントに出演はしていましたが、数字的に代表作といえるようなドラマには出会えず、
時の流れと共に寡作となっていきます。


一方で映画では前述の『おくりびと』のような高評価を得ることもありましたが、
主演ドラマの視聴率にはあまり反映されず、
現時点での最後のドラマ出演は2012年1月の『運命の人』(TBS)なので、もう6年前です。

このドラマの平均視聴率は12.0%だったので決して悪くはないのですが、
数字的にも強いTBSの日曜劇場枠であり、また前クールの木村拓哉さん主演の『南極大陸』が18.0%、
後クールが中居正広さんの『アタル』で15.6%と現役ジャニーズに挟まれて完敗したこともあり、
ちょっと残念な数字という印象が残りました。

その前となると2009年から3年にわたって放送されたスペシャル大河『坂の上の雲』がありますが、
これがまた初年度の17.5%から、13.5%、11.5%とジリ貧でした。


それにしても、丸6年間1本のドラマにも出てないとは。
いわゆる2時間ドラマとは別に単発のスペシャルドラマも結構作られているのに、
そういった作品にもまったく出た形跡がありません。
この間、映画には3本出演しているようですが、
映画が忙しくてドラマに出れないというほどではないでしょう。

実は2013年10月には『抱きしめたい』のスペシャルが放送されたのですが、
本木さんは声だけで、映像では出演しませんでした。
これなどはなぜ出なかったのか本当に不思議です。


衰えない素晴らしい容姿、俳優としての実績・実力も充分なのになんとも勿体ない。
本人がどう考えているか知りませんが、やはり演じてこその役者。
もちろん役を選ぶなとは言わないし、むしろ充分選んでもらっていいのですが、
主役には固執せず、テレビドラマで色々演じてほしいものです。ファンとしては。

一昔前の田村正和さんとイメージの重なる生活感を感じさせない二枚目。
アラフィフ以上の星といってもいいでしょう。
だからこそ役柄が難しいという面もあるかも知れませんが、
こういうスターはいつの時代にもいてほしいし、
もっと活躍してほしいものです。

主演俳優として抜群の実績を誇りながら、ジャニーズ退所以来ドラマ出演が途絶えている
草彅剛さんとの共演などもおもしろいかも知れません。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年2月24日 (土)

【俳優】大杉漣死去/現役人気俳優の急過ぎる訃報 『相棒』『キントリ』『ゼロ係』など継続中のシリーズも

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訃報 俳優の大杉漣氏が3月21日に急性心不全で死去しました。66歳。
バリバリの現役俳優の急死に衝撃が走りました。

昨年も現役として活躍していた渡瀬恒彦さんや野際陽子さんが亡くなりました。
しかしこの2人の場合は年齢も高かったし、闘病が伝えられてもいました。
大杉漣さんは66歳と今どき現役世代ですし、
ドラマ、映画にバラエティまで、超売れっ子といえる脇役俳優、そしてタレントでした。
体調問題など聞いたこともなかったし、あまりに突然で早過ぎる訃報でした。


『バイプレーヤーズ』撮影中に急死
大杉さんはテレビ東京のドラマ『バイプレーヤーズ』の撮影で千葉に滞在中だったとのこと。
これは大杉さんはじめ、遠藤憲一さん、松重豊さん、光石研さん、田口トモロヲさんら、
脇役個性派俳優達が自身の役で出演する異色のドラマで、
昨年1月クールに放送され、好評につき続編が制作・放送されている最中でした。
(1期には寺島進さんも出演)
クランクアップはしていなかったのでしょうが、最終話までの放送が確定しています。


大杉漣
(おおすぎ れん、1951年9月27日 - 2018年2月21日)

徳島県小松島市出身。明治大学中退。
20代で劇団「転形劇場」に入り、舞台中心に活動していた大杉さんですが、
1980年代前半は日活ロマンポルノやピンク映画にも多数出演しています。


異色の個性派映画俳優として
1990年代に入り、一般映画にも出演するようになりますが、
報道されているように注目されたのは北野武監督の『ソナチネ』(1993年)でした。42歳の年。
1998年には北野監督の『HANA-BI』で多くの映画賞を獲得しました。

映画出身の悪役・脇役俳優達が老境に差し掛かっていく時代に、それに代わって登場してきたような、
ちょっと近寄り難い、危険な香りのする異色の今までいなかったような悪役俳優。
テレビドラマへの出演も増えますが、映画の人というイメージもありました。


硬軟自在の人気俳優に
それが2000年代に入り、50代を迎えるとまた役柄が広がっていきます。
とぼけた、飄々とした、時にはコミカルで小市民的な役柄も増えていきます。
一方で悪役は年齢も重ねて更に大物も演じる。

昨日のドラマでは優しくて気の弱いおじさん、
今日は裏世界の大物。
そのように活躍している最中の急過ぎる訃報でした。
更にはやわらかい方のイメージを生かしてバラエティにも進出していました。

すべてが明らかになってはいないですが、そのような大杉さんですから、
取り掛かっていた仕事、予定の入っていた仕事も多いでしょう


『相棒』も! 人気警察ドラマシリーズのレギュラーはどうなる?
実は大杉さんは『相棒』にも現在、セミレギュラーで出演中でした。
杉下右京(水谷豊)、冠城亘(反町隆史)の特命係と対立するポジションの警視庁副総監・衣笠藤治役。
この役は大物悪役ポジションです。

先シーズンからの出演で、ファンの間では3月に終わる今シーズン中にはなんらかの進展、
あるいは決着があるのではないかと予想されていました。
撮影はどこまで進んでいたのでしょう。


さて、『相棒』はセミレギュラーですが、大杉さんは他に2本、
シリーズ化されている連続ドラマに主要レギュラーキャストとして出演しています。

『緊急取調室』(テレビ朝日)
天海祐希さん主演。通称キントリ。
2014年に第1期、昨年4月クールで第2期が放送され、いずれも高視聴率でした。
大杉さんは天海さんの同僚で、小日向文世さん、でんでんさんとのベテラン刑事トリオでした。

切れ者ではありますが、尖ったキャラが多い中で温和な和ませ役といったところ。
先日もこのブログで続編を望む旨を記したところだったのですが、残念なことになりました。


『警視庁ゼロ係』(テレビ東京)
小泉孝太郎さん、松下由樹さん主演のユニークな警察ドラマ。
2016に第1期が放送され、好評につき昨年続編が制作されました。
大杉さんはゼロ係の係長役で、こちらは部下の暴走に胃を痛める
まさに小市民的な役でした。
おそらく、今年の7月か10月クールで続編が作られると思いますが、大杉さんの出演はかないませんでした。


それにしても、『相棒』も含めて警察ドラマの人気シリーズ3本に違うタイプの役でレギュラー出演とは、
いかに貴重な俳優であったかがわかります
謹んで哀悼の意を表します。

Old Fashioned Club  月野景史

2017年3月16日 (木)

【俳優】渡瀬恒彦さん死去/闘病を続けながら、最後まで現役を貫く

訃報 俳優の渡瀬恒彦さんが3月14日に亡くなりました。72歳。


01
渡瀬恒彦(わたせ つねひこ)
1944年7月28日 - 2017年3月14日
島根県能義郡安来町出身。東映マネージメント所属。俳優の渡哲也さんは実兄。

このブログでは渡瀬さんの闘病について何度か書いてきました。
渡瀬さんは2015年の夏頃に胆嚢がんが見つかり、
以降、闘病をしながら、俳優業を続けてきました。
胆嚢がんについて公表されたのは発覚から1年近く後の2016年5月でした。


病気発覚からの経緯を簡単にまとめます。

◆2015年

渡瀬さんは2015年4月~6月に主演を務める『警視庁捜査一課9係』シーズン10に出演。
その撮影終了後に不調を訴え、入院した病院での検査で胆のうがんが見つかったようです。

その後5ヶ月ほど療養し、2015年末には長く主演を務めてきた
『おみやさん』の単発スペシャルの撮影で仕事復帰。
(このドラマは2016年3月に放送されました。)

◆2016年
そして、2016年4月~6月には『警視庁捜査一課9係』シーズン11に出演します。
この放送中、おそらくクランクアップ間際かと思いますが、病気の公表がありました。

その後、2016年秋に放送される『おみやさん』スペシャルの撮影もこなし、
更にTBSで1992年以来主演してきた『十津川警部シリーズ』の撮影に入る予定でしたが、
そこで再び体調を崩し、長年の当たり役を降板することとなりました。

◆2017年
以降、渡瀬さんの情報は途絶え、ファンを心配させていましたが、
今年年1月になってテレビ朝日のスペシャルドラマ
『そして誰もいなくなった』(3月25日、26日 二夜連続放送予定)の
撮影に入っている事が公表されました。
http://www.tv-asahi.co.jp/soshitedaremo/

そして、2月には『警視庁捜査一課9係』シーズン12の制作(4月スタート)が発表されたばかりでした。


『警視庁捜査一課9係』シーズン12の現況
ニュースによると、『9係』は既にクランクインしており、第2話までの撮影は終了しているようです。
しかし、渡瀬さんは収録に参加することは出来ず、
第1話と2話は本来渡瀬さんが出演する予定だった脚本を修正して撮影されたとのこと。
そして、第3話以降は渡瀬さんの不在前提で書かれた脚本で撮影されているようです。

ですので、上述の『そして誰もいなくなった』が遺作ということになると思います。
『9係』にせめて第1話だけでも出演できていれば・・・とは思ってしまいます。

70歳を超えても複数の長寿主演シリーズを持つ稀有な俳優でした。
亡くなる直前まで『9係』の撮影復帰を目指して、スタッフと打ち合わせをしていたそうです。
最後まで現役を貫きました。

謹んで哀悼の意を表します。

※このプログは書きかけです。
Old Fashioned Club  月野景史

以下、朝日新聞デジタルより引用
http://www.asahi.com/articles/ASK3J2SD5K3JUCLV003.html
☆☆☆
十津川警部・9係…親しまれた刑事役 渡瀬恒彦さん死去
2017年3月16日09時46分
映画「仁義なき戦い」やドラマ「十津川警部」など硬軟多彩な役を演じた俳優の渡瀬恒彦(わたせ・つねひこ)さんが14日、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。72歳だった。葬儀は近親者のみで営む。兄は俳優の渡哲也さん。

兵庫県淡路島出身。一般企業勤務を経て、69年に東映入社。翌年「殺し屋人別帳」で主演デビュー。「仁義なき戦い」シリーズや「鉄砲玉の美学」などでヤクザの若者の生きざま、死にざまを荒々しくかつ繊細に表現した。

その後は演技派として活躍の場を広げた。「事件」「赤穂城断絶」で78年のキネマ旬報助演男優賞、「神様のくれた赤ん坊」「影の軍団・服部半蔵」「震える舌」で80年の同主演男優賞を得た。「セーラー服と機関銃」「南極物語」などのヒット映画でも印象に残る演技を見せ、森崎東監督の「時代屋の女房」(83年)では中年男のひょうひょうとした魅力を体現した。

後年はテレビドラマに数多く出演。92年から「十津川警部」、02年から「おみやさん」、06年からは「警視庁捜査一課9係」シリーズと、様々な刑事を長期にわたって演じ、幅広い世代に親しまれた。NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」(07~08年)では、落語家を目指すヒロインの師匠、徒然亭草若を演じた。

15年に胆のうに腫瘍(しゅよう)が発見され、闘病を続けていた。所属事務所によると、今年に入り、4月に始まる「警視庁捜査一課9係」の新シーズンの撮影に向けて準備していたが、2月に左肺に気胸を発症、3月に入って敗血症を併発した。
★★★

2017年1月20日 (金)

【俳優】闘病中の渡瀬恒彦が新作スペシャルドラマ撮影中/『警視庁捜査一課9係』は?

渡瀬恒彦さんは2017年3月14日に亡くなりました。謹んで哀悼の意を表します。

昨年8月、俳優の渡瀬根彦さんの胆嚢がんとの闘病について、このブログに記しました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/9-1097.html

その後、渡瀬さんの様子はほとんど伝わってきませんでしたが、
前回と同じNEWSポストセブンに1月19日付で近況が掲載されました。
病気は小康状態で、現在は新作ドラマの撮影中とのことです。
http://www.news-postseven.com/archives/20170119_485631.html


02
渡瀬恒彦 1944年7月28日~


今までの経緯

渡瀬さんは現在72歳。
以前にも病気をした事はありましたが、現在の胆嚢がんとの闘病は2015年、
主役を務める『警視庁捜査一課9係 シーズン10』(4月~6月)の終了後の検査で発覚してからです。
半年ほど静養・治療して年末から『おみやさんスペシャル』(2016年2月放送)の撮影で仕事復帰。
2016年はシーズン11を迎える『9係』(4月~6月)の撮影に取り組みます。その放送中に病気についての報道がありました。
『9係』の終了後、『おみやさんスペシャル2』(10月放送)の撮影入りしますが、そこで体調を崩し、
次に予定されていた『西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ』を降板したと伝えられました。

『十津川警部シリーズ』は渡瀬さんが亀井刑事役の伊東四朗さんと共に1992年から長く演じてきました。
このシリーズは『新・十津川警部シリーズ』としてリニューアルされ、
内藤剛志さんが十津川、石丸謙二郎さんが亀井を演じ、1月23日の「月曜名作劇場」で第1作が放送されます。


近況
の経緯から考えて、正直言えば復帰は困難かと思っていましたが、
現在はスペシャルドラマの撮影に入っているとのこと。
外国の推理小説をベースとし、豪華な出演者を揃えた大作のようです。
撮影は2月まで続き、放映時期は未定だそうですが、4月の番組改編期でしょうか?
しっかり仕事をしているのですね。
さすが屈強で知られる男、不撓不屈、不死身の俳優です。

※追記:渡瀬さんが撮影中というスペシャルドラマの内容が公表されました。
アガサ・クリスティの傑作ミステリ『そして誰もいなくなった』の日本初のドラマ化作品で、
今春テレビ朝日で2夜連続のスペシャルドラマとして放送予定。
主演は仲間由紀恵。他に津川雅彦、余貴美子、柳葉敏郎、大地真央、向井理、國村隼、橋爪功、藤真利子。

http://news.mynavi.jp/news/2017/01/31/020/


長寿ドラマ『9係』はどうなる?
そうなると気になるのは『警視庁捜査一課9係』です。
2006年のスタート以来、1年も途切れることなく、2016年まで11シーズンが放送されてきました。
『科捜研の女』『相棒』に次ぐ、テレビ朝日・東映制作の刑事・警察物の人気連続ドラマ。
しかも11年間、9係の主要メンバー6人が1人も変更のない稀有なドラマです。
ローテーション通りなら、4月スタートです。
既に現場復帰しているなら、『9係』も大丈夫かと期待されます。

ただ、記事中にはスペシャルドラマの後には連ドラの話も進んでいるとありますが、
4月スタートなら現時点でそんなあやふやな状況ではないようにも思います。
しかし、『9係』は過去に7月スタートだった時期もあります。
是非『9係』は続けてほしいですが、そうはいっても連続ドラマの撮影はハードでしょう。
特にロケの多い刑事ドラマは過酷です。
それを考えると、渡瀬さんに無理もしてほしくない。
複雑なところです。

『9係』はメンバー6人が主役といっていい群像ドラマタイプで、渡瀬さんはそもそも係長役なのだから、
自分はあまり現場に出ず、指示を出すだけというスタイルもありだと思います。
もちろん、今までの『9係』とは違ってしまいますが、事情が事情ですから、それでもいいのではないでしょうか。

Old Fashioned Club  月野景史


以下、NEWSポストセブンより引用
☆☆☆
渡瀬恒彦 胆のうがんは「小康状態」も新作ドラマ進行中
2017.01.19 07:00
周囲がいくら止めても、アクションシーンで代役のスタントマンを使うことを極端に嫌う俳優として知られてきた。バスを運転して横転させたり、急発進する車のドアに引きずられたり。雪の海岸線でジープを横転させたときに下敷きになり、片足を失いかける大けがを負ったこともある。渡瀬恒彦(72才)はその事故を振り返り、平然とこう言ってのける。「結果的には、芝居の幅が広がりましたね」──。

渡瀬が女性セブンに「胆のうがん」闘病を告白したのは昨年6月のことだ。胆のうがんは自覚症状がないため早期発見が難しく、検診の超音波検査で偶然見つかるケースがほとんど。すぐに手術で摘出するのが一般的だが、発見時にはすでに他の部位に転移していて、手術ができない場合も多いという。

「手術が困難な場合、1年生存率は20%ほど。3年生存率にいたっては3%程度といわれています」(医療関係者)

胆のうに腫瘍があることがわかったのは2015年の秋。数か月休養をとり、都内の大学病院で抗がん剤や放射線による治療を受けた。

復帰後、昨年は第11弾となる人気シリーズ『警視庁捜査一課9係』(4~6月、テレビ朝日系)に主演。病気のことは共演者にも一切伝えず、撮影の合間を縫っての通院と投薬による治療を続けながら、撮影を乗り切った。

女性セブンに《撮影現場が僕に力をくれます》とコメントを寄せた渡瀬。病気のことは誰にも悟られなかったという。それでも、本調子とはいえない状況が続いている。

「昨年7月の『おみやさんSP2』(10月放送)の京都ロケでは、撮影中に体調を崩してしまい、撮影が続行できるかどうか検討されたこともありました。東京から奥さんが京都に駆けつけて、渡瀬さんに寄り添う姿も見られました」(ドラマ関係者)

昨年8月には、渡瀬が1992年から、およそ半世紀にわたって演じてきた『西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ』(TBS系)の十津川警部役が交代になった。『新・十津川警部』は内藤剛志(61才)が演じる。芸能関係者が言う。

「体調がすぐれない時もあるようですが、とりあえず病気は小康状態。“俺はやる。とにかく現場に戻るんだ”と意欲を燃やしています。腕っぷしでも芸能界最強といわれるほど屈強な渡瀬さんですから、周囲が“今は少し休んで”と言っても、聞くような人ではありません。実は今、新しい仕事に取り組んでいる真っ最中です。闘病しながらですが、意気軒昂ですよ」

渡瀬は、昨年末からある撮影に臨んでいる。
「まだ仮タイトルの段階ですが、海外の有名な長編推理小説をベースにしたスペシャルドラマです。サスペンスは渡瀬さんの十八番。共演者は主役級のかなり豪華な面々が揃っています。局側もかなり力を入れていることがわかります」(テレビ局関係者)

現在、撮影は佳境に入り、2月半ばまで続くという。放送はまだ未定だが、「かなり注目されるタイミング」(前出・テレビ局関係者)が検討されているという。

「スペシャルドラマとしてはかなり余裕のある撮影スケジュールです。それも渡瀬さんの体調を考慮したものかもしれません。ただ、共演者やスタッフにはまったく病気のことを感じさせない熱演ぶりで、現場のスタッフも驚くほどです」(前出・芸能関係者)

今回のスペシャルドラマだけでなく、その後の連ドラの話も進んでいるという渡瀬。今回も“闘病で芝居の幅が広がりました”と平然と語るのだろう。

※女性セブン2017年2月2日号
★★★

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