01.Art 美術 (展覧会)

2026年5月 7日 (木)

【美術展】『第44回上野の森美術館大賞展』上野の森美術館/公募展を楽しむ

美術館・博物館が集う東京上野の上野の森美術館で5月10日まで
『第44回上野の森美術館大賞展』が開催中です。

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第44回上野の森美術館大賞展
会期:2026年4月29日(水・祝) ~ 5月10日(日)
会場:上野の森美術館
主催:日本美術協会 上野の森美術館、彫刻の森美術館、フジサンケイグループ
https://www.ueno-mori.org/exhibitions/taisho/44/


公募展の紹介です。
今を生きる気鋭の画家たちの展覧会。
傾向としてサイズの大きな作品が多く、観客も多過ぎずで、
見やすく楽しみやすい場合が多いです。

難点は今回もそうですが、会期が短いことか。
せっかく鑑賞してブログに上げても、すぐ会期末が来てしまいます(;^_^


上野の森美術館では、次代の美術界をになう、
個性豊かな作家を顕彰助成する「上野の森美術館絵画大賞」を昭和58年に制定し、
以来毎年作品の公募を行なっています。

日本画・油絵・水彩・アクリル・版画などの素材の違いや、
具象・抽象にかかわらず、既成の美術団体の枠を越え、
21世紀にふさわしい清新な絵画作品を公募しています。
将来有望な作家の積極的な参加を期待してのことです。

応募された作品は厳正な審査を行ない、入選作品を選出します。
さらにその中から優秀な作品には賞を贈ります。
また受賞作家には、作家活動奨励のため、
上野の森美術館ギャラリーにおいて翌年に入賞者展、絵画大賞受賞者には
翌々年に個展開催の機会を設けています。

Old Fashioned Club 月野景史

2026年5月 5日 (火)

【美術展】『花・flower・華 2026』山種美術館/花を愛でる展覧会

東京広尾の山種美術館で5月10日まで、
『花・flower・華 2026』が開催中です。

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花・flower・華 2026
-横山大観の桜・川端龍子の牡丹・速水御舟の梅-
2026年2月28日(土)~5月10日(日)
山種美術館
主催 山種美術館、朝日新聞社
協賛 エレコム株式会社


東京渋谷区広尾、最寄り駅でいうと恵比寿ということになる
山種美術館を訪問しました。

美しく咲く花々は、古くから人々の心を魅了してきました。
季節ごとに多彩な表情をみせる花は、四季を象徴するモティーフとして愛され、
絵画の主題としても描き継がれています。
そんな花を描いた作品で館内を彩る華やかな展覧会が開催中です。

本展では、朝日に輝く山桜を描いた横山大観《春朝》、
雨上がりの陽光の中で咲く紫陽花をみずみずしく表した山口蓬春《梅雨晴》、
色鮮やかな菊花が目を楽しませる酒井抱一《菊小禽図》、
紅梅の咲く古木と白梅の咲く 若木とが対照的な速水御舟《紅梅・白梅》など、
春夏秋冬それぞれの季節を感じさせる花の名画が一堂に会します。

また、田能村直入《百花》では四季の草花100種が植物図鑑のように忠実に描かれ、
季節を越えた 絢爛な世界が広がります。

さらに、花と器をとり合わせた中川一政《薔薇》、
桃の花咲く桃源郷を題材とした 山本梅逸《桃花源図》など、
花を描く際のさまざまなアプローチにも注目し、
花の絵画の魅力が紹介されています。

Old Fashioned Club 月野景史

2026年4月28日 (火)

【美術展】『トワイライト、新版画 ―小林清親から川瀬巴水まで』三菱一号館美術館/“新版画”の展覧会

東京丸の内の三菱一号館美術館で5月24日まで、
『トワイライト、新版画 ―小林清親から川瀬巴水まで』が開催中です。

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トワイライト、新版画
―小林清親から川瀬巴水まで
2026年2月19日(木) - 2026年5月24日(日)
三菱一号館美術館
主催:三菱一号館美術館、スミソニアン国立アジア美術館、朝日新聞社
https://mimt.jp/ex_sp/shin-hanga/highlights/


日本の美術品なのだけど、海外の美術館のコレクションが大変充実している。
アートの世界にはよくあることです。
そして、そんなコレクションが日本に里帰りしての展覧会が開かれる。
これも珍しいことではありません。
今回里帰りを果たしたのは「新版画」というジャンルが中心です。


スミソニアン国立アジア美術館
アメリカ合衆国の首都・ワシントンD.C. に位置するスミソニアン博物館群のひとつである国立アジア美術館。

今回はその所蔵品から選りすぐりの浮世絵・新版画・写真約130点が来日…というか帰国。
アメリカ建国250周年という記念の年に、貴重な日本美術コレクションが、いまだかつてない規模で丸の内に揃いました。

本展に出品される浮世絵・新版画は、ロバート・O・ミュラー(1911-2003)が蒐集し寄贈されたもので。
彼はディーラーとして米国に新版画を広める役割を果たした一方で、約4,500 点のコレクションを形成しました。
吉田博(1876-1950)、伊東深水(1898-1972)、川瀬巴水(1883-1957)といった絵師たちを含むその新版画コレクションは世界最高峰と目されています。


しかし、「新版画」とはあまり聞かない名称かも知れません。

浮世絵は明治になると文明開化を伝えるジャーナリスティックな役割を得ますが、
一方で新しい技術やメディアの台頭により徐々に衰退を迎えることになります。

そのような浮世絵の黄昏の時代に、最後の浮世絵師のひとりとして活躍したのが小林清親(1847-1915)でした。
彼の作品は薄暮や闇にきらめく光の繊細な表情を描いて「光線画」と呼ばれ、一世を風靡しました。

この時代に光についての注目は印象派と軌を一つにする先駆的な視点といえます。
その後失われゆく浮世絵の技術を継承し、新しい時代の版画を創造しようとしたのが版元の渡邊庄三郎(1885-1962)でした。
彼は清親の見出した江戸東京にまつわる郷愁を引き継ぎ、絵師や来日した外国人画家たちと協働して新版画の活動を展開します。

本展では彼らの手がけた伊東深水の『近江八景』、川瀬巴水の『旅みやげ第一集』、『東京十二題』といった
初期のシリーズが取り上げられています。

西洋絵画ファンにとっては、いわゆる浮世絵よりも馴染み易いようにも感じます。
論より証拠、まずは鑑賞を。

Old Fashioned Club 月野景史

2026年4月27日 (月)

【美術展】『ウジェーヌ・ブーダン展―瞬間の美学、光の探求』SOMPO美術館

東京新宿のSOMPO美術館で6月20日まで、
『ウジェーヌ・ブーダン展―瞬間の美学、光の探求』が開催中です。

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開館50周年記念
ウジェーヌ・ブーダン展―瞬間の美学、光の探求
2026年4月11日(土)〜6月21日(日)
SOMPO美術館
主催:SOMPO美術館、朝日新聞社、テレビ朝日
https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2025/eugeneboudin/

「印象派の先駆者」とも呼ばれる画家ウジェーヌ・ブーダンの、
日本では約30年ぶりとなる展覧会です。
日本では、誰でも知っているというほど有名ではないかも知れません。


ウジェーヌ・ブーダン
Eugène Boudin(1824-1898)
ノルマンディー地方の港町オンフルールに生まれ、青年期をル・アーヴルで過ごす。バルビゾン派たちと交流するなかで画家を志し、パリでの3年間の修行時代には、17世紀オランダの風景画や動物画に学び、以降はノルマンディー各地を制作拠点として風景画や海景画を中心に制作する。青年期のクロード・モネと共に戸外制作を行ったことは、のちの印象派誕生へとつながった。画業後半期は活動範囲を広げ、ブルターニュ、ボルドー、ヴェネツィアをはじめとする各地へ足を延ばす。表情豊かな空模様を画面に大きく取り込み、光の絶妙な変化を捉えたブーダンの作風は、カミーユ・コローやシャルル・ボードレールをして「空の王者」と言わしめた。1898年にドーヴィルで没する。


「印象派の先駆者」といわれるほどですから、
印象派の主要画家であるモネやルノワールらより20歳ほど上の世代です。
ジャンル分けするなら、「外光派」ということになります。

空や雲、海景、牛の群れなどを瑞々しい色彩と軽快な筆致で描き出したその作品は、
故郷であるフランス北部のノルマンディーをはじめとする各地の光と大気の様子を見事にとらえています。

戸外制作を重視し、移ろいゆく自然現象の「瞬間」に向き合うその態度は、
若きクロード・モネを開眼させ、やがて印象派の誕生へとつながってゆくのです。

海の情景を描いた「海景画」と共に語られることの多いブーダンですが、
その魅力はそれだけにとどまりません。油彩・素描・パステル・版画を中心に
約100点で構成する本展では、人物や建築モティーフなどにも焦点を当てつつ、
フランス近代風景画の発展に大きく寄与したブーダンの魅力を、新たな視点で問い直す展覧会です。

Old Fashioned Club 月野景史

2025年12月11日 (木)

【美術展】ゴッホ展「家族がつないだ画家の夢」とは? 上野から名古屋へ

上野の東京都美術館で『ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢』が12月21日まで開催中。
その後は新年1月3日より名古屋の愛知県美術館で3月23日まで開催されます。


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ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
2025年9月12日(金)—12月21日(日)/東京都美術館
2026年1月3日(土)-3月23日(月)/愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)


さて、展覧会のタイトルにある「家族がつないだ画家の夢」とはどういうことか。
まずはこの点に絞って簡潔に説明します。

世界でもっとも有名な画家の一人である
フィンセント・ファン・ゴッホ
Vincent van Gogh、1853年3月30日 - 1890年7月29日 37歳没

ゴッホは生前画家としてほとんど評価されず、
若くして不遇の死を遂げたものの、没後に評価が高まり、
上述のように「世界でもっとも有名な画家の一人」になった芸術家です。

その不遇だった生前のゴッホを経済的にも精神的にも支えたのが
画商であった4歳下の実弟のテオでした。


弟が画商!
では、テオが頑張って兄が残した絵を売り、ゴッホの名声を広めたのか!
当然そう思ってしまいそうですが、少し違うのです。

実はテオはゴッホの死から約半年で兄を追うように病死してしまいます。
まだ33歳の若さでした。
そのテオの意志を継いでゴッホの名を高めたのは、テオの妻ヨーだったのです。
といっても、ヨ―は元々絵画関係の仕事をしていたわけではなく、
しかもテオと結婚してから日も浅く、29歳の若さでした。

またテオは画商といっても経営者ではなく、大きな画商グループ「グーピル商会」の勤め人で、
ヨーはそのテオと結婚しただけなので、絵画ビジネスにはほとんど関わってなかったと思われます。
その状況でヨーがゴッホの名を世界的に高めたのは、まさに奇跡といえます。
その仕事は父が亡くなった際にはまだ幼子だったテオとヨーの息子、更に子孫に引き継がれます。

本展の出品作の多くはアムステルダムの「ファン・ゴッホ美術館」の所蔵品です。
この美術館の設立にはゴッホの遺族も深く関わっており、
所蔵品の多くは最後までゴッホ一族の手元に残った作品なのです。

というような理由で本展は、
志半ばで亡くなったフィンセント・ファン・ゴッホ自身の生涯と、
その夢を継いでゴッホの名を高めた家族たちの系譜を俯瞰する展覧会なのです。
その軌跡は是非展覧会でご覧ください。


実はゴッホも元画商だった!
さて、ここまでかけ足でゴッホと家族について書いてきました。
この簡素な文章からでもなんとなく察せられると思いますが、
ゴッホは社会性に乏しく、人付き合いに難があり、実務にもあまり向かない人でした。
ビジネスマンであった弟テオの支援のおかげで画業に専念できたというのが、兄弟の構図です。

となると、テオかたまたま画商だったのはゴッホにとって幸運だった、
と思ってしまいそうですが、これは「たまたま」ではないのです。
実はゴッホ自身が元々グーピル商会の社員で、テオは兄を追って入社したのです。
つまり、ゴッホも元々は画商であり、同じグループの先輩だったのです。
そもそもゴッホ一族にビーグル商会の関係者がおり、その縁だったようです。

しかし社会性のないゴッホは商会を解雇されてしまい、
父と同じ宗教家の道に進もうとしますが、これも上手くいかず、画家になるのです。

以上、画家以前のゴッホについても簡単に記しました。

Old Fashioned Club 月野景史

関連MyBlog
ゴッホと宮沢賢治の相似/37歳早世、生前無名~没後有名に、理想郷としてのアルルとイーハトーブ

2023年2月13日 (月)

【美術展】「佐伯祐三 自画像としての風景」東京ステーションギャラリー/パリ、東京、1920年代を駆け抜けた夭折の画家

JR東京駅直結の美術館「東京ステーションギャラリー」で4月2日まで、
「佐伯祐三 自画像としての風景」を開催中です。
夭折の天才洋画家の本格的な回顧展。

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佐伯祐三 自画像としての風景
2023年1月21日(土)~4月2日(日)10:00~18:00(金曜日~20:00)
東京ステーションギャラリー
主催:東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)、読売新聞社
https://saeki2023.jp/


佐伯 祐三(さえき ゆうぞう)
1898年4月28日 - 1928年8月16日 30歳没
若くして病で亡くなった画家。
30年の生涯といっても、画家としての活動はほぼ1923年頃から、
死去する1928年までの約6年ほどに集約されます。
1920年代に、異国からフランスの都パリに集った一人なので、“エコール・ド・パリ”の画家ともいえるでしょう。

本店はその芸術家ライフをほぼ俯瞰できる展覧会です。
その画業は、日本での画学生時代から最初の渡仏でのパリでの画業の修練、
一時帰国しての日本での活動から、再度渡仏して第二次フランス時代、
そして、かの地での死と、まさに時代を駆け抜けました。

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パリの街並みを描く
もっとも著名な作品は最晩年の『郵便配達夫』(1928年)で、それも展示されていますが、
多く描いたのはパリの街並、特に壁や建物に貼られた広告看板やポスターが代表的です。
※広告や看板を描いたのではなく、それらが貼られた風景の描写です。

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『ガス灯と広告』1927年


大阪、東京、パリ
およそ100年前、大阪、東京、パリ、の3つの街に生き、短くも鮮烈な生涯を終えた画家。
1924年に初めてパリに渡ってからわずかな本格的画業の中で、都市の風景を題材とする独自の様式に達しました。
特に、一時帰国を挟んだ後の2回目の滞仏期に到達した、繊細で踊るような線描による一連のパリ風景は、
画家の代名詞とされ、その比類ない個性は今でも多くの人を魅了し続けています。

本展では、佐伯が描いた「大阪」「東京」「パリ」の3つの街に注目しています。
最大級の質と量を誇る大阪中之島美術館の佐伯祐三コレクションを中心に、代表作が一堂に集結。
展覧会初出品となる作品も出展されています。

以上が本展のコンセプトです。
ただ、「大阪」については、佐伯は大阪生まれ、大阪育ちですが、美術学校入学時に東京に出てきており、
卒業後はすぐにパリへ、一時帰国時も拠点は東京でしたので、大阪の街を描いた作品は多くはないですが。

ともかく回顧展は15年ぶりとのこと。
佐伯芸術の魅力を再発見、あるいは新発見する貴重な機会に、きっとなると思います。

Old Fashioned Club 月野景史

2022年2月 6日 (日)

【美術展】「絵画のゆくえ2022」SOMPO美術館/近年の「FACE」受賞作家の展覧会

東京新宿のSOMPO美術館で2月13日(日)まで、
「絵画のゆくえ2022」展が開催中です。

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絵画のゆくえ2022
会期 :2022年1月14日(金)~2月13日(日)
会場 :SOMPO美術館(新宿区西新宿1-26-1)
主催:SOMPO美術館、読売新聞社
ホームページ https://www.sompo-museum.org/ 


SOMPO美術館
このブログでも何度も紹介してきた美術館ですが、
2020年に改称して、移転オープンしました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2020/11/post-7c76ef.html

旧館名は「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」
その前にも何度か名称は変わっています。

以前は損保ジャパン本社ビル42階にあり、
都心の天空の美術館として親しまれてきました。

2020年7月にほど近い場所に移転オープン。
まったく新しいアーティティックな建物で、
本来ならもっと注目を集めてもいいのですが、
2年続くコロナ禍で、大きな宣伝が出来ていないのが残念です。


さて、この美術館では「HACE」展というのを毎年開催しています。
「FACE」は2013年に設立されて公募コンクールで、
新人画家の登竜門として、毎年多くの応募があります。
「FACE」展はその受賞作の展覧会。
今年はまもなく、2月19日(土)からの開催が予定されています。

今回の「絵画のゆくえ」展は過去3年間の受賞作家12名の
近作・新作約100点が展示されています。
今年の「FACE」展前に行われるプロローグ展的な意味合いもあるかと思います。

一か月の短期開催なので、まもなく終了です。
そして、19日スタートの「FACE」展も楽しみです。

Old Fashioned Club 月野景史

2021年9月30日 (木)

【美術展】「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」文化村ミュージアム/箱根の大美術館の名画を渋谷で鑑賞

東京渋谷の文化村ミュージアムで11月3日まで、
「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」が開催中です。

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ポーラ美術館コレクション展
甘美なるフランス
2021年09月18日~2021年11月23日
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
主催:Bunkamura、TBS、公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_pola/


コロナ禍で予定されていた多くの大型展が中止となり、
また開催されては入場に制約があり、美術ファンには不便な状況が続いています。

本展も曜日ごとに事前予約制、予約不要の併用でスタートしました。
緊急事態宣言もとりあえず、明日で解除。
状況は変わるかも知れないので、事前確認の上、来館してください。


箱根のポーラ美術館の所蔵作品を東京で!
本展は箱根にある「ポーラ美術館」の所蔵作からセレクトされたフランス美術を
東京渋谷で楽しむ展覧会。
ポーラ美術館といえば、リゾート地にある美術館として、関東屈指でしょう。
コロナ禍で、古典西洋絵画の鑑賞が難しい状況が続いてきただけに、
これは嬉しい企画展です。

海外アートの来日が難しい上に、国内の移動もし難い状況の中、こういう催しは歓迎です。
もちろん、宣言解除で、良い状況に変わっていけば、更に嬉しいのですが。

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甘美なるフランス(ラ・ドゥース・フランス)
これは美しく、穏やかで、稔り豊かなフランスとその文化を賛美するため、
古くから親しまれてきた表現です。

19世紀後半に出現した印象派の画家たちは、
日常生活や余暇の愉しみなど、あるがままのフランスを画題とし、
新たな「甘美なるフランス」の世界を描き出しました。

その後20世紀のピカソら外国出身の画家についても、
作品から伝わってくるのは、彼らの祖国と共にパリのエスプリであり、
パリで展開していた芸術活動のまれにみる豊かさです。

本展では、ポーラ美術館のコレクションから、
印象派からエコール・ド・パリの時代にフランスで活躍した人気画家の絵画74点を厳選。

加えて、当時のパリジェンヌたちが愛用したアール・ヌーヴォーとアール・デコの化粧道具12件がと併せて展示されています。
こちらも小品ですが、どれもなかなか綺麗だした。

実はBunkamuraザ・ミュージアムでは2006年に
「渋谷で出会う ポーラ美術館の印象派コレクション」展を開催しており、大好評でした。
今回は15年ぶり、2回目の開催となります。

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この展覧会はお薦めです
印象派から新印象派、エコール・ド・パリ、綺麗な絵が多くて和みます。
ルノワール、モネ、ピサロ、シャガール、デュフィ・・・。

特に印象的だったのは、最後のコーナーに展示されていた
「モンパルナスの帝王」のエコール・ド・パリの画家キスリング。
3点ほどでしたが、その鮮やかな色彩は、明るい気分にさせられ、
こういう時期だけに余計癒されました。

Old Fashioned Club 月野景史

2021年7月15日 (木)

【美術展】「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」三菱一号館美術館/日本の歴史ある大企業の美術力

東京丸の内の三菱一号館美術館において9月12日まで、
「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」が開催中です。
7月8日に催されたブロガー向け内覧会を訪問しました。

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三菱創業150周年記念 三菱の至宝展
2021年6月30日(水)~9月12日(日)※展示替えあり
前期:8月9日(月・振休)まで/後期:8月11日(水)から
主催:三菱一号館美術館[三菱地所(株)]、(公財)静嘉堂、(公財)東洋文庫 
特別協力:(公財)三菱経済研究所
協賛:三菱創業150周年記念事業委員会
協力:三菱ケミカル(株)、東京海上日動、日本通運
公式サイト:https://mimt.jp/kokuhou12/

コロナ禍で多くの美術館が休業、時短営業、予約制などの制約付き営業、
また展覧会の中止も相次ぎ、美術館・展覧会めぐりもすっかりやり難くなってしまいました。
元の状態への復帰を望むばかりです。


三菱一号館美術館
この美術館での展覧会については何度も紹介しています。
都心も都心、丸の内にあるクラシカルな趣きの美術館。
開館自体は2010年完成と新しいのですが、
赤煉瓦の建物は、三菱が1894年に建設した「三菱一号館」(ジョサイア・コンドル設計)を復元したもの。
だからレトロな雰囲気が漂っています。

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さて、この美術館はいうまでもなく三菱グループの経営。
今回の展覧会はタイトル通り、三菱創業150周年記念を謳い
三菱が所蔵する至宝をお見せしましょう! というもの。

『曜変天目】や『毛詩』などの国宝を含む、岩崎家四代の起業家スピリッツにあふれるコレクション。
およそ20万冊の古典籍と6,500点におよぶ日本・東洋美術品を所蔵する静嘉堂と、漢籍・和書・洋書など
約100万冊を所蔵する東洋文庫の作品を中心に、名品約100点が一堂に会します。


三菱創業者といえば、初代岩崎彌太郎氏
そこから小彌太氏に至る岩崎家4代社長が
芸術文化の研究・発展を通じて行った社会貢献の歴史をたどりつつ、
静嘉堂、東洋文庫所蔵の国宝12点、重要文化財31点を含む美術工芸品、古典籍などに、
三菱経済研究所の所蔵作品をあわせた貴重な作品群が一挙公開されています。


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ミュージアムショップも展覧会鑑賞のお楽しみのひとつ

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三菱製ワインではないそうです。


Old Fashioned Club 月野景史

2020年12月 1日 (火)

【美術展】「1894 Visions ルドン、ロートレック展」三菱一号館美術館 1/17まで開催中

東京丸の内の三菱一号館美術館では来年1月17日まで、
「1894 Visions ルドン、ロートレック展」が開催中です。
11月26日に開催されたプレス・ブロガー向け内覧会を訪れました。

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1894 Visions ルドン、ロートレック展
会期 2020年10月24日(土)~2021年1月17日(日)
会場 三菱一号館美術館
※展示替えあり
※本展覧会の会期は変更となる場合があります。
開館時間 10:00?18:00
(祝日を除く金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
主催 三菱一号館美術館、日本経済新聞社
後援 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
協賛 大日本印刷
企画協力 岐阜県美術館
公式サイト https://mimt.jp/visions/


オディロン・ルドン(1840-1916)
トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)

19世紀末のフランスで活躍した二人の画家をメインした展覧会。
二人の他にも、印象派のルノワールや日本の画家など、
同時代の作品も展示されています。

では、タイトルにある「1894」とは何か?
1984年は、もちろん、ルドンとロートレックが活躍していた頃です。

しかし、それだけではありません。
本展の舞台となる「三菱一号館美術館」のルーツに関わる年なのです。


あの頃の新しいは
今も新しい
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英国人建築家ジョサイア・コンドルの設計により、
三菱一号館が丸の内の最初のオフィスビルとして建てられた1894年(明治27)、
日本は近代化の道を歩き始めていました。

一方パリでは、高さおよそ300mのエッフェル塔が登場し、
新しい時代の象徴となっていました。
本展は1894年を軸に、西洋と東洋、油絵とリトグラフ、
芸術と工芸という古いカテゴリーを超えて育まれた
新しい感性の芸術家のヴィジョンを通して、
躍動する時代の息吹を紹介する展覧会です。

オディロン・ルドンは1840年、フランスの南西部の町ボルドーで生まれました。
版画家としてデビューしたのは1879年、リトグラフの作品集『夢のなかで』でのこと。
39歳で最初の作品集を出版するのは、決して早いとはいえませんが、
ルドンの場合には、個性を固めるための準備期間となりました。
同世代の印象派の目が外界に向けられていたのに対し、内面の夢と想像の世界から多くのものを得ました。
1894年の個展で初めて色彩の作品を発表した後には、徐々に黒から色彩へと移ります。

トゥールーズ=ロートレックは幼い頃から画才を示し、画家になることを志します。
最初はパリの動物画家ルネ・プランストー(1843-1914)のもとで学びました。
さらに歴史画家のレオン・ボナ(1833-1922)、そしてフェルナン・コルモン(1845-1924)のもとで学びます。
歴史画家になる道をあきらめたロートレックでしたが、
モンマルトルに住みながら、身の回りの人々をモデルに
個性的で印象深い作品を描き続けました。


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黒の時代のルドン
ルドンといえば、一般にこちらの印象が強いか


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色彩のルドン


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ロートレックはひとめでわかる


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いかにもルノワール


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日本の画家の名品も



さて、三菱一号館美術館といえば、
美しく作られた中庭部分=丸の内ブリックスクエア を
小散策するのも楽しみのひとつ。


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Old Fashioned Club 月野景史

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