01.Art 美術 (展覧会)

2021年9月30日 (木)

【美術展】「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」文化村ミュージアム/箱根の大美術館の名画を渋谷で鑑賞

東京渋谷の文化村ミュージアムで11月3日まで、
「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」が開催中です。

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ポーラ美術館コレクション展
甘美なるフランス
2021年09月18日~2021年11月23日
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
主催:Bunkamura、TBS、公益財団法人ポーラ美術振興財団 ポーラ美術館
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_pola/


コロナ禍で予定されていた多くの大型展が中止となり、
また開催されては入場に制約があり、美術ファンには不便な状況が続いています。

本展も曜日ごとに事前予約制、予約不要の併用でスタートしました。
緊急事態宣言もとりあえず、明日で解除。
状況は変わるかも知れないので、事前確認の上、来館してください。


箱根のポーラ美術館の所蔵作品を東京で!
本展は箱根にある「ポーラ美術館」の所蔵作からセレクトされたフランス美術を
東京渋谷で楽しむ展覧会。
ポーラ美術館といえば、リゾート地にある美術館として、関東屈指でしょう。
コロナ禍で、古典西洋絵画の鑑賞が難しい状況が続いてきただけに、
これは嬉しい企画展です。

海外アートの来日が難しい上に、国内の移動もし難い状況の中、こういう催しは歓迎です。
もちろん、宣言解除で、良い状況に変わっていけば、更に嬉しいのですが。

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甘美なるフランス(ラ・ドゥース・フランス)
これは美しく、穏やかで、稔り豊かなフランスとその文化を賛美するため、
古くから親しまれてきた表現です。

19世紀後半に出現した印象派の画家たちは、
日常生活や余暇の愉しみなど、あるがままのフランスを画題とし、
新たな「甘美なるフランス」の世界を描き出しました。

その後20世紀のピカソら外国出身の画家についても、
作品から伝わってくるのは、彼らの祖国と共にパリのエスプリであり、
パリで展開していた芸術活動のまれにみる豊かさです。

本展では、ポーラ美術館のコレクションから、
印象派からエコール・ド・パリの時代にフランスで活躍した人気画家の絵画74点を厳選。

加えて、当時のパリジェンヌたちが愛用したアール・ヌーヴォーとアール・デコの化粧道具12件がと併せて展示されています。
こちらも小品ですが、どれもなかなか綺麗だした。

実はBunkamuraザ・ミュージアムでは2006年に
「渋谷で出会う ポーラ美術館の印象派コレクション」展を開催しており、大好評でした。
今回は15年ぶり、2回目の開催となります。

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この展覧会はお薦めです
印象派から新印象派、エコール・ド・パリ、綺麗な絵が多くて和みます。
ルノワール、モネ、ピサロ、シャガール、デュフィ・・・。

特に印象的だったのは、最後のコーナーに展示されていた
「モンパルナスの帝王」のエコール・ド・パリの画家キスリング。
3点ほどでしたが、その鮮やかな色彩は、明るい気分にさせられ、
こういう時期だけに余計癒されました。

Old Fashioned Club 月野景史

2021年7月15日 (木)

【美術展】「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」三菱一号館美術館/日本の歴史ある大企業の美術力

東京丸の内の三菱一号館美術館において9月12日まで、
「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」が開催中です。
7月8日に催されたブロガー向け内覧会を訪問しました。

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三菱創業150周年記念 三菱の至宝展
2021年6月30日(水)~9月12日(日)※展示替えあり
前期:8月9日(月・振休)まで/後期:8月11日(水)から
主催:三菱一号館美術館[三菱地所(株)]、(公財)静嘉堂、(公財)東洋文庫 
特別協力:(公財)三菱経済研究所
協賛:三菱創業150周年記念事業委員会
協力:三菱ケミカル(株)、東京海上日動、日本通運
公式サイト:https://mimt.jp/kokuhou12/

コロナ禍で多くの美術館が休業、時短営業、予約制などの制約付き営業、
また展覧会の中止も相次ぎ、美術館・展覧会めぐりもすっかりやり難くなってしまいました。
元の状態への復帰を望むばかりです。


三菱一号館美術館
この美術館での展覧会については何度も紹介しています。
都心も都心、丸の内にあるクラシカルな趣きの美術館。
開館自体は2010年完成と新しいのですが、
赤煉瓦の建物は、三菱が1894年に建設した「三菱一号館」(ジョサイア・コンドル設計)を復元したもの。
だからレトロな雰囲気が漂っています。

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さて、この美術館はいうまでもなく三菱グループの経営。
今回の展覧会はタイトル通り、三菱創業150周年記念を謳い
三菱が所蔵する至宝をお見せしましょう! というもの。

『曜変天目】や『毛詩』などの国宝を含む、岩崎家四代の起業家スピリッツにあふれるコレクション。
およそ20万冊の古典籍と6,500点におよぶ日本・東洋美術品を所蔵する静嘉堂と、漢籍・和書・洋書など
約100万冊を所蔵する東洋文庫の作品を中心に、名品約100点が一堂に会します。


三菱創業者といえば、初代岩崎彌太郎氏
そこから小彌太氏に至る岩崎家4代社長が
芸術文化の研究・発展を通じて行った社会貢献の歴史をたどりつつ、
静嘉堂、東洋文庫所蔵の国宝12点、重要文化財31点を含む美術工芸品、古典籍などに、
三菱経済研究所の所蔵作品をあわせた貴重な作品群が一挙公開されています。


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ミュージアムショップも展覧会鑑賞のお楽しみのひとつ

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三菱製ワインではないそうです。


Old Fashioned Club 月野景史

2020年12月 1日 (火)

【美術展】「1894 Visions ルドン、ロートレック展」三菱一号館美術館 1/17まで開催中

東京丸の内の三菱一号館美術館では来年1月17日まで、
「1894 Visions ルドン、ロートレック展」が開催中です。
11月26日に開催されたプレス・ブロガー向け内覧会を訪れました。

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1894 Visions ルドン、ロートレック展
会期 2020年10月24日(土)~2021年1月17日(日)
会場 三菱一号館美術館
※展示替えあり
※本展覧会の会期は変更となる場合があります。
開館時間 10:00?18:00
(祝日を除く金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
主催 三菱一号館美術館、日本経済新聞社
後援 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
協賛 大日本印刷
企画協力 岐阜県美術館
公式サイト https://mimt.jp/visions/


オディロン・ルドン(1840-1916)
トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)

19世紀末のフランスで活躍した二人の画家をメインした展覧会。
二人の他にも、印象派のルノワールや日本の画家など、
同時代の作品も展示されています。

では、タイトルにある「1894」とは何か?
1984年は、もちろん、ルドンとロートレックが活躍していた頃です。

しかし、それだけではありません。
本展の舞台となる「三菱一号館美術館」のルーツに関わる年なのです。


あの頃の新しいは
今も新しい
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英国人建築家ジョサイア・コンドルの設計により、
三菱一号館が丸の内の最初のオフィスビルとして建てられた1894年(明治27)、
日本は近代化の道を歩き始めていました。

一方パリでは、高さおよそ300mのエッフェル塔が登場し、
新しい時代の象徴となっていました。
本展は1894年を軸に、西洋と東洋、油絵とリトグラフ、
芸術と工芸という古いカテゴリーを超えて育まれた
新しい感性の芸術家のヴィジョンを通して、
躍動する時代の息吹を紹介する展覧会です。

オディロン・ルドンは1840年、フランスの南西部の町ボルドーで生まれました。
版画家としてデビューしたのは1879年、リトグラフの作品集『夢のなかで』でのこと。
39歳で最初の作品集を出版するのは、決して早いとはいえませんが、
ルドンの場合には、個性を固めるための準備期間となりました。
同世代の印象派の目が外界に向けられていたのに対し、内面の夢と想像の世界から多くのものを得ました。
1894年の個展で初めて色彩の作品を発表した後には、徐々に黒から色彩へと移ります。

トゥールーズ=ロートレックは幼い頃から画才を示し、画家になることを志します。
最初はパリの動物画家ルネ・プランストー(1843-1914)のもとで学びました。
さらに歴史画家のレオン・ボナ(1833-1922)、そしてフェルナン・コルモン(1845-1924)のもとで学びます。
歴史画家になる道をあきらめたロートレックでしたが、
モンマルトルに住みながら、身の回りの人々をモデルに
個性的で印象深い作品を描き続けました。


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黒の時代のルドン
ルドンといえば、一般にこちらの印象が強いか


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色彩のルドン


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ロートレックはひとめでわかる


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いかにもルノワール


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日本の画家の名品も



さて、三菱一号館美術館といえば、
美しく作られた中庭部分=丸の内ブリックスクエア を
小散策するのも楽しみのひとつ。


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Old Fashioned Club 月野景史

2020年11月14日 (土)

【美術展】「東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」移転オープンしたSOMPO美術館で開幕

東京新宿のSOMPO美術館で来年1月24日まで、
「東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」が開催中です。
開幕前日の11月10日に行われたプレス・ブロガー向け内覧会に参加したので、レポートします。


SOMPO美術館に改称して移転オープン
この美術館の個性的な展覧会は、何度もこのブログで紹介してきました。
前名は「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」。
それ以前にも何度か名称変更がありました。

新宿西口の高層ビル群の一角、損保ジャパン本社ビル42階にある、
都心の天空の美術館として親しまれてきました。

その美術館が新たに本社ビルに隣接する形で新設され、
館名も「SOMPO美術館」と改めてオープンしました。


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手前のスタイリッシュな外観が新美術館
後方の高層ビルが、旧美術館のあった損保ジャパン本社ビル


しかし、今更いうまでもありませんが、
今年の春は新型コロナウイルスの影響で文化活動も多くが自粛を余儀なくされました。
特に美術館は休業の決断が早かったと思います。

この美術館も、当初は2020年4月の開館予定でしたが、延期となりました。
その後、緊急事態宣言解除後の同年7月10日に開館。
今回、本格的な展覧会の開催となったのです。



東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~
会 期 :2020年11月11日(水)~2021年1月24日(日)
休館日 :月曜日(ただし11月23日、1月11日は開館)、
     年末年始(12月28日(月)~1月4日(月))
会 場 :SOMPO美術館(新宿区西新宿1-26-1)
開館時間:午前10時から午後6時
オンラインチケット:一般1,000円、大学生700円、高校生以下無料
     ※事前に美術館ホームページより日時指定のオンラインチケットを
      ご購入ください。
     ※入場無料の方もオンラインによる日時指定をお願いします。
     ※なおチケットの販売は10月下旬頃を予定しています。
主  催:SOMPO美術館、日本経済新聞社
協  賛:損保ジャパン
一般お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
ホームページ:https://www.sompo-museum.org/


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東郷青児 蔵出しコレクション
~異国の旅と記憶~

そもそも本館は1976年に「東郷青児美術館」として開設。
今回の改称前までは館名に「東郷青児」の名が付いていました。
本展が東郷青児コレクションとなったのも、事実上のスタートに相応しいといえるのかも知れません。


東郷青児(とうごう せいじ)
1897年(明治30年)4月28日 - 1978年(昭和53年)4月25日)

モダンな美人画で知られる東郷青児は、24歳から7年間をフランスで暮らし、
63歳以降は毎年のように海外を旅してまわりました。

本展では、日本とフランスを起点にした国際性を東郷の本質のひとつとみなし、
東郷が旅先で見たもの、持ち帰った物、それらに刺激を受けた作品などを通じて、
生涯、異国に強烈な興味を抱き続けた東郷の活動の足跡がたどられています。

モダンボーイと呼ばれた東郷の「旅」を切り口に、
油彩、素描、彫刻、デザイン、写真資料、そして東郷の蒐集品など、

これまで展示する機会の少なかった収蔵品約140点が紹介されています。
パリからサハラ砂漠まで!
尽きせぬ好奇心を胸に飛び込んでいった東郷の眼を通して、
世界の旅を楽しめる展覧会です。

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フィンセント・ファン・ゴッホの『ひまわり』
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そして、東郷コレクションと並ぶ本館の大看板といえば、
かのフィンセント・ファン・ゴッホの傑作『ひまわり』。
今回は写真撮影も可です。



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2階のショップ


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ショップからの眺望

ともかく、ようやくの展覧会。
美術シーンも少しずつ盛り上がっていってほしいものです。


Old Fashioned Club 月野景史

2020年10月12日 (月)

【美術展】「日本美術の裏の裏」サントリー美術館/予約制なしで開催中

東京六本木のサントリー美術館では11月29日まで、
「リニューアル・オープン記念展Ⅱ 日本美術の裏の裏」を開催中です。


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リニューアル・オープン記念展Ⅱ
日本美術の裏の裏
2020年9月30日(水)~11月29日(日)
サントリー美術館
主催:サントリー美術館、朝日新聞社
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2020_2/index.html

いうまでもなく、今年はコロナ禍で多くの美術館が休館となり、
予定されていた展覧会も中止または延期となりました。

緊急事態宣言が明け、少しずつ営業は再開されましたが、
入館が予約制になるなど、不自由な状態が続いています。

本展も当初は7月22日に開幕予定でしたが、
二ヶ月以上遅れてのスタートとなりました。
予約制は取っていません。


本展はサントリー美術館のリニューアルオープン記念展の第二弾となります。


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リニューアルしたサントリー美術館
本展は撮影可能


1961年の開館以来変わることのない、サントリー美術館の基本理念とは?
日本人にとって「美」は、生活を彩るもの。
室内装飾をはじめ、身のまわりのあらゆる調度品を、美意識の表現の場としてきました。
そのような「生活の中の美」を、ひとりでも多くの方に愉しんもらうこと。

しかし一方で、美を生み出してきた日本人の「生活」そのものは大きく変化しています。
障子や畳、床の間が住まいから姿を消し、古文も外国語のように感じられる今、
古美術をどう愉しんだらよいか、難しい面もあります。

そこで本展では、生活の中の美の“愉しみ方”に焦点をあて、
個性ゆたかな収蔵品の中から、日本ならではの美意識に根ざした作品を紹介するのがコンセプト。

古の人々の愉しみ方を知り、追体験することは、現代人にとって知られざる裏ワザ鑑賞と言えるかもしれません。
「裏」には、見えない部分だけでなく、奥深く、隠された内部という意味があります。
日本美術をより深く愉しめるように、教科書では教えてくれない面白さの一端を案内する展覧会。
目に見えていない(=裏)ところにこそ、魅力が隠れている(=裏)かもしれないということです。

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Old Fashioned Club 月野景史

2020年6月22日 (月)

【美術展】「特別展 超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵」文化村ミュージアム/コロナを乗り越え再開

東京渋谷の文化村ミュージアムで6月29日(月)まで、
「特別展 超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵」が開催中です。


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特別展 超写実絵画の襲来
ーホキ美術館所蔵
2020年6月11日(木)~6月29日(月) 
10:00-18:00 (最終入館17:30)※変更の可能性あり
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
主催:Bunkamura、読売新聞社
特別協力:ホキ美術館
後援:TOKYO FM
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_choshajitsu/

新型コロナウイルスの影響により、多くの美術館が休館を余儀なくされました。
まだ再開していない美術館もあります。
そして、期待されていながら惜しくも中止になった展覧会もあります。

この展覧会は3月から5月の開催予定で開幕したのですが、
4月6日で休止となっていました。
その間に本来の閉幕日は過ぎてしまったのですが、
6月11日からなんとか再開となりました。


超写実絵画
ごく簡単に言ってしまえば、写真のような精緻な絵画ということになります。

20世紀の西洋絵画、近代絵画は抽象画の時代であったといえるかも知れません。
ただ、日本で開催される西洋絵画の展覧会を見ると、抽象画はあまり人気がないようにも思えます。
より古典的な解り易い美しさを持つルネサンス、バロック、印象派などの人気が高い。

今回は抽象画の対極に立つ、写実を極めた絵の展覧会。
展示されるのは写実絵画の殿堂とも呼ばれるホキ美術館所蔵作。
日本の現代の写実絵画を代表する画家達の作品です。


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『森へ還る』小木曽誠
この絵だけは写真撮影可。

Old Fashioned Club 月野景史

2020年3月 3日 (火)

【美術展】「FACE展 2020」損保ジャパン日本興亜美術館/天空の美術館最後の展覧会は残念ながら途中終了

東京西新宿の「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」で毎年開催される
「FACE展 2020 損保ジャパン日本興亜美術賞展」は日本の新進画家の公募展。

ユニークな作品も多くて私も毎年楽しみにしており、
このブログでも何度かレポートしてきました。


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今年も2月15に開幕、3月15日まで開催の予定でしたが、
新型コロナウィルスによる政府のイベント中止要請を受け、
会期中の3月1日をもって打ち切りということになってしまいました。

これも残念だったのですが、実はそれだけではなかったのです。
「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」は新宿の損保ジャパン日本興亜本社ビルの
47階にある超高層美術館なのですが、実は本展を最後に閉館し、
同じ敷地内に地内に建築中の新たな美術館棟に移転し、
「SOMPO美術館」としてオープンすることが決まっているのです。

この美術館は1976年のオープン以降、親会社の合併等により何度か名称は変わりましたが、場所は同じでした。
つまり今回の「FACE展」は、47階の天空の美術館として最後の展覧会だったのです。
しかし感染症には勝てず、あっけない幕切れとなりました。

残念ですが、これは仕方ないと諦めるしかないでしょう。

新生「SOMPO美術館」は現時点では5月28日の開館を予定。
開館記念展として2期にわたるコレクション展
「開館記念展I 珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び」(5月28日~7月5日)と、
「開館記念展II 秘蔵の東郷青児-多才な画家の創作活動に迫る」(7月18日~9月4日)を予定しています。

コロナウィルスの速やかな収束を願いつつ、
新生「SOMPO美術館」に期待しします。

Old Fashioned Club  月野景史

2019年12月 9日 (月)

【美術展】「リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」文化村ミュージアム/欧州の宝石箱☆☆

東京渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでは12月26日まで、
「リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」が開催中です。
会期も残り僅かとなりました。


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リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展
2019/10/12(土)~12/26(木)
*好評につき、最終日が当初予定の12/23(月)→12/26(木)に延長になりました。
Bunkamura ザ・ミュージアム
主催:Bunkamura、日本経済新聞社、テレビ東京
後援:オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム、在日スイス大使館
作品画像提供:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
http://www.liechtensteincollections.at/en/pages/1327.asp (英語)
公式サイト:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_liechtenstein/


毎回ユニークな展覧会を開催する渋谷の文化村ミュージアム。
今回は「リヒテンシュタイン展」です。


リヒテンシュタインとは何か?
普通に考えれば人名でしょう。

系術家の名前としては聞いた記憶がないので、
コレクションしていた王族・貴族・富豪の名前か。
それも間違いではないですが、実は人名=国名なのです。

世界で唯一、侯爵家(君主)の家名が国名となっているのがリヒテンシュタイン。
スイスとオーストリアにはさまれた小国ながら、
世界でも屈指の規模を誇る個人コレクションを有し、
その華麗さが宝石箱にもたとえられ世界の注目を集めています。


西洋絵画のあのビッグネームが!
本展は、侯爵家秘蔵のルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)、クラーナハ(父)らビッグネームを含む、
北方ルネサンス、バロック、ロココを中心とする油彩画と、
ヨーロッパでも有数の貴族の趣向が色濃く反映されたウィーン窯を中心とする優美な陶磁器、
合わせて約130点で構成されます。

絵画はもちろん、名家所有の陶磁器の美も魅力です。
絵画と陶磁器の共演は、優雅さとくつろぎが調和。
貴族の宮廷空間へ誘ってくれます。

Old Fashioned Club  月野景史

2019年12月 1日 (日)

【美術展】「ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」国立西洋美術館/壮大なる美術絵巻

東京上野の国立西洋美術館では来年1月26日まで、
「日本・オーストリア友好150周年記念 ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」展が開催中です。

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日本・オーストリア友好150周年記念
ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史
2019年10月19日(土)~2020年1月26日(日)
国立西洋美術館
毎週金・土曜日:9:30~20:00 
主催:国立西洋美術館、ウィーン美術史美術館、TBS、朝日新聞社共催:日本経済新聞社
後援:オーストリア大使館、オーストリア文化フォーラム、BS-TBS
https://habsburg2019.jp/


日本が誇る西洋美術の殿堂「国立西洋美術館」
2019年秋から2020年初春にかけての目玉は「ハプスブルグ」展です。


ハプスブルグ家
西洋史において、そして西洋美術・文化を語る時に
多く耳にする言葉です。

しかし、大変な栄華を誇った名門・名家であることはわかっても、
その系譜は複雑で、概要を理解するのはなかなか大変です。

13世紀後半にオーストリアに進出後、同地を拠点に勢力を拡大し、
広大な帝国を築き上げたハプスブルク家。
15世紀以降は神聖ローマ皇帝の位を独占します。

同家がオーストリア系とスペイン系に系統分化した16-17世紀には、
後者がアジアやアフリカ、南アメリカにも領土を有したことにより、
まさに「日の沈むことのない帝国」となります。

ナポレオン戦争を引き金とした神聖ローマ帝国の解体後は、
オーストリア帝国(1867年にオーストリア=ハンガリー二重帝国に改組、~1918年)を統治しました。
数世紀にわたって広大な領土と多様な民族を支配し続けた同家は、まさに欧州随一の名門と言えるでしょう。


ハプスブルグ家と芸術
西洋美術史・絵画史ととハプスブルグの関係は切っても切れません。

ハプスブルク家の人々は豊かな財とネットワークを生かして、
質量ともに世界屈指のコレクションを築いたことでも知られます。

このうちオーストリアを拠点とし続けた同家本流による収集品の主要部分は、
オーストリア=ハンガリー二重帝国「最後の皇帝」ことフランツ・ヨーゼフ1世肝煎りで
1891年に開館したウィーン美術史美術館の礎となりました。

オーストリアと日本の国交樹立150周年を記念する本展では、
同館の協力のもと、絵画、版画、工芸品、タペストリー、武具など100点、
5章7セクションによって、そのコレクションがご紹介されています。

個性豊かなハプスブルク家の人々や、当時の宮廷生活の紹介も行いつつ、
時代ごとに収集の特色やコレクションに向けられたまなざしのあり方を浮き彫りにしていきます。


印象派やフェルメールもいいですが、やはりこの時代のコレクションのスケールは抜群。
数世紀にわたってヨーロッパの中心に君臨した、
帝室ならではの華麗なるコレクションの世界が堪能できます。

Old Fashioned Club  月野景史

2019年9月23日 (月)

【美術展】「コートールド美術館展 魅惑の印象派」東京都美術館/麗しの『フォリー・ベルジェールのバー』(マネ)が遂に来日

上野の東京都美術館では9月10日まで、
「コートールド美術館展 魅惑の印象派」展を開催中です。



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コートールド美術館展 魅惑の印象派
2019年9月10日(火)~12月15日(日)
東京都美術館 企画展示室
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
https://courtauld.jp/index.html



本展は絵画のジャンルとして人気の高い
19世紀フランスの“印象派”をメインとした展覧会。

しかし、来日した作品はフランスの美術館に所蔵されているわけではありません。
「コートールド美術館」はイギリス・ロンドンにある美術館です。
今回展示されているのはそこの所蔵作品です。

もっとも、これは珍しいことではもありません。
例えば今年の4月~6月に渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催され
このブログでも「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」も
フランス印象派絵画メインの展覧会でしたが、作品達は英国スコットランドから来日しました。

イギリスやアメリカ、その他の国の美術館でも印象派に限らず
フランス絵画をコレクションしている美術館は多く、
そこの作品を借りて日本で展覧会を開催されることもまた多いのです。


ロンドンのコートールド美術館
イギリスが世界に誇る印象派・ポスト印象派の殿堂。

美術館の創設者サミュエル・コートールド(1876-1947)はイギリスの実業家。
卓越した審美眼を持つコレクターでもありました。

フランス近代絵画の魅力を母国に伝えたいと、1920年代中心に精力的な収集を行います。
1932年、ロンドン大学に美術研究所が創設されることが決まると、コレクションを寄贈。
研究所はコートールド美術研究所と名付けられ、その展示施設としてコートールド美術館が誕生しました。


フォリー・ベルジェールのバー
そして今回、美術館の改修工事のために多くの名作が来日することになりました。
ルノワールが第一回印象派展に出品した記念碑的作品『桟敷席』、
セザンヌ『カード遊びをする人々』、ゴーガン『ネヴァーモア』など巨匠たちの代表作がずらりと並びます。

その中でも注目はやはりマネ最晩年の傑作『フォリー・ベルジェールのバー』(1882年)でしょう。
私も大好きな作品で、以前にこのブログでも本作について書いたことがあります。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-7883.html



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『フォリー・ベルジェールのバー(A Bar at the Folies-Bergere)』
エドゥアール・マネ(1882年)


19世紀の麗しき女性バーテンダーとの邂逅。
是非お見逃しなく。

Old Fashioned Club  月野景史

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