【笑点】新メンバーは立川晴の輔 木久扇とは真逆だがバランスは良い/今回も入らなかった桃花は
日本テレビ『笑点』における林家木久扇さんの後任メンバーは立川晴の輔さんでした。
(「はるのすけ」てはなく「はれのすけ」と読みます)
今日の放送では早くも正式な着物で登場しました。
黄色系ですが、木久扇さんより淡いクリーム色。昇太さんは「鳥の子色」と紹介していました。
これまで、晴の輔さんの笑点出演の際は黒紋付が定番でした。
しかし、この色は「晴の輔」の名にはピッタリでしょう。
私は新メンバーを予想した先日のブログで、一応晴の輔さんの名前も出しましたが、
一番手に挙げた蝶花楼桃花さんでしたが、またも外しました。
晴の輔さんはネットニュース等で大師匠の立川談志さん以来の「立川流」からのレギュラー入りとよく書かれています。
しかし、もちろん指摘されていることですが、笑点レギュラーだった頃の談志さんは落語協会の所属で、
「落語立川流」などという組織はなかったので、晴の輔さんは立川流から初のメンバー入りということになります。
ともかく、落語協会、落語芸術協会、五代目圓楽一門会、そして立川流と、
笑点に江戸落語の4団体がようやく揃った形になりました。
バランスの良い加入
晴の輔さんは元々若手大喜利の主要メンバーで、
三平さんの後任(宮治さん)の時も、六代目円楽さんの後任(一之輔さん)の時も候補に挙がっていました。
ただ、今回はあまり名前が出ていなかったと思います。
ひとつには、51歳という年齢から時期を逸してしまったように感じられた面もあるし、
やはり立川流からはどうなのだろうというのもありました。
ただ、今回に関して一番の原因は木久扇さんの後任だからでしょう。
木久扇さんは笑点において与太郎ポジション、長年ポケ役のお馬鹿さんキャラを担ってきました。
後任はそのイメージに近い人というのが常道でしょうが、晴の輔さんは真逆のキャラクターように思えるからです。
しかし、木久扇さんだけを見るとそうですが、今の全体のバランスを考えるとどうか。
近年加入した宮治さんと一之輔さんは共に押しが強く声の大きいタイプ。
また、長年落ち着き目の脇役ポジだった好楽さんが最近は大ボケキャラに移行しており、
それはそれは面白いが、全体としてちょっと落ち着きを欠き、ガチャガチャしているように感じていました。
思えば、亡くなった六代目円楽さんは、歌丸さんや他のメンバーへの物言いから「毒舌」のイメージが強いですが、
そもそものキャラとしては、スマートなインテリタイプ。
晴の輔さんはそのポジションの後継としては、まさに適任で、バランスはよくなると思います。
一方で、落語界で毒舌、押しが強い、アクが強いといえば、なんといっても立川談志でしょうが、
それと真逆のタイプが、立川流を代表(?)してのレギュラー入りとは、洒落の効いた話でもあります。
ともかく、番組にとっては良い人選だったと思います。
今回も入らなかった桃花さん
桃花さんは今回も有力候補として名前が挙がりながら実現しませんでした。
私は前回書きましたが、着物の色でピンク(好楽)が空かないからというのも大きいと思います。
「着物の色なんてどうでもいい」
「そもそも女性だからピンクでなければという考え方が時代遅れ」
そんな声も多いでしょうが、
しかし名前が「桃花」ですよ。これはピンクでないとでしょう。
もちろん、ピンクが空く見込みがなければ別ですが、遠からず空くでしょうし。
その意味では、年齢的にも限界点の晴の輔さんに今回は譲ったというところでしょう。
ただ、次こそ桃花さんかというと、そう簡単でもない。
仮に好楽さんが勇退するとして、今回4団体が揃ったのだから、
それを守るとすると、後任は圓楽一門会からということになるから。
・・・桃花さんとしては毎回勝手に有力候補にされて、迷惑な話かも知れませんが。
Old Fashioned Club 月野景史