【言葉】「肉」をめぐる関東・関西言語文化論/「にく」「ぶた」「かしわ」/肉まんと豚まん
このブログで14年前に書いた小ネタながら未だにそこそこのアクセスがあるのが、
関西で使われる「ツレ」という言葉についての記事です。
私は東京の生まれ育ちですが、1988年から1990年頃に関西に居住していたことがあり、
当時の実体験を元に書いた記事です。
ただ、何分古い話で、現在は様子も違うかも知れません。
そして今回テーマに選んだのは、私がいた35年以上前の時点でさえ、
少し古い言葉の使い方だったので、現在ではまったく状況が違うかも知れません。
そこはお含みおきください。
関西在住当時、私はほんの少しだけ、食肉の分野に関わっていました。
食肉にも色々な種類がありますが、
代表的なのは今も昔も牛肉、豚肉、鶏肉でしょう。
この三種について関西では、特にある程度年輩の方はこういう呼び方をしていました。
牛肉=にく
豚肉=ぶた
鶏肉=かしわ
どうです?
それがどうした! という感じですか。
「にく」「ぶた」はそのままだし、「かしわ」があまり聞き慣れないけど、
「かしわ汁」という料理の名は聞いたことあるし、
特に面白かったり、珍しい話でもないと感じるかも知れません。
この話のキモは以下の点です。
関西で「にく(肉)」といえば牛肉のことです。
逆にいえば関西では豚肉や鶏肉は「肉」ではないのです。
この使い方に倣えば、
例えばスーパーで「肉売り場はどこや?」と尋ねた場合、
関東なら食肉の売り場全般を指しますが、関西ではあくまで牛肉売り場を指すのです。
中華まん異聞
関西在住時、この法則に気づいて、なるほど! 思ったことがあります。
「中華饅頭」についてです。
「中華まん」は今も昔も人気の食べ物です。
代表的なのは肉まんとあんまん。
ところで、関西では肉まんのことを「豚まん」といいます。
このことは自体は、関西に住む前から知識としては持っていました。
しかし何故そうなのかは知らなかったし、そもそも考えたこともなかったです。
それが、この法則を知って腑に落ちました。
肉まんの中身は一般的に豚肉です。
関西では豚肉は「肉」ではないので「肉まん」とは呼ばず、「豚まん」と呼ぶというわけです。
と、色々書いてきましたが、今回のはかなり古い話です。
例えば、35年前でも全国展開している大手のスーパー(チェーンストア)では、
パッケージには「牛肉」「豚肉」「鶏肉」と表記されていました。
町の肉屋さんやローカルのスーパーがどうだったかはわかりませんが、
そももそ35年前ですら、この「ニク」「ブタ」「カシワ」を使うのは
上にも書いたように、そこそこ年輩の人、高齢者が多かったように記憶しています。
Old Fashioned Club 月野景史
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