【芸能』とんねるずとダウンタウンはどうなる? デビュー時の差異とこれから
とんねるずとダウンタウン、長く芸能界の頂点にいた2組がフェードアウトしそうな状況です。
もちろん、まだそう決まったわけではないし、
事情も不祥事報道と体調問題、その両方重なった人、特に大きな問題が報じられてない人と、
四者四様なので、安易に論ずることも出来ませんが、
長くトップを張った2組が同じ時期に似たような状況にあることは、時代の変わり目を象徴しているようにも感じます。
とんねるずとダウンタウンはだいたい同世代。
共に同級生同士のコンビ。
とんねるずは1961年度の生まれ(木梨さんは1962年の早生まれ)
ダウンタウンは1963年生まれ。
学年でいうと、とんねるずがふたつ上ということになります。
今となれば、ほとんど同い年。
元々、「お笑い第三世代」などと呼ばれてきました。
ただ、少なくとも全国レベルでいえば、出てきた時期には差異があります。
間隔的にも開きがあるし、それ以上に“時代”が違うように思えるのです。
とんねるずはマンザイブーム、お笑いブームに沸いた1980年代初頭には
(正確にいえば最大のピークは過ぎた頃くらい)一番若い世代として、テレビに出だします。
最初は空回り感もありましたが、80年代半ばにはトップグループの一角に食い込みます。
つまり昭和の時代、バブルに沸く80年代半ばには既にトップに立っていたといえます。
一方のダウンタウンは関西では若手トップの位置にいたのでしょうが、
本格的な東京進出は1989年から。
全国区になっていくのは平成時代、そしてバブル崩壊後の1990年代になるので、
とんねるずと同世代、同時代といわれても、やや違和感があるのです。
ほとんど語られることはありませんが、80年代のとんねるずの印象深い作品に
深夜ドラマ『トライアングル・ブルー』(1984-86年)があります。
イメージで分かり易く伝えるなら、トレンディドラマのパロディといったところ。
ただ実際には、トレンディドラマの元祖ともいわれる『君の瞳をタイホする!』が放送された1988年より前のドラマでしたが。
ドラマ『トライアングルブルー』での若き日のとんねるず
右はヒロインの川上麻衣子さん
六本木が舞台で、バブル期を象徴するイメージがあったことに加え、
当初は脇役としての出演だったとんねるずが人気上昇に伴い主役を奪い取るという、
この時代のとんねるずの勢いを象徴する番組でした。
ダウンタウンはもう1組の第三世代の旗手ウッチャンナンチャンと共演した深夜番組
1988年スタートの『夢で逢えたら』が関東でも名前を知られた出世作という感じでしようか。
ウッチャンナンチャンも同級生コンビで、学年でいうとダウンタウンよりひとつ下。
この2組は出世作が共演作品なので同世代というイメージがあるし、
2組の関係性という点でも盟友同士という感があります。
対してとんねるずとダウンタウンは長く[両雄並び立たず」というイメージでした。
ともかく、とんねるずとダウンタウン、“不可侵”といった状態を続けつつ、
共に1990年代、2000年代をトップとして駆け抜けました。
2010年代以降、令和以降については、
相変わらずコンビとして、またソロでも多数のレギュラー番組を抱えるダウンタウンに対して、
とんねるずはテレビ露出は減少傾向にありましたが。
今の状況が時代の変わり目を感じるのは、
単にこの2組に起きた問題だけではなく、
テレビというメディアの大きな転換点を象徴しているようにも思えるからです。
ただ、4人とも年齢は60代前半。
超高齢化時代にあっては、またまだ退場する年齢でもないともいえるのですが、
どうなるのでしょう。
Old Fashioned Club 月野景史
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