【ウルトラマン】「バラ―ジの青い石」 アントラーの活動と隕石の関係
前回のブログでは『ウルトラマン』第7話「バラ―ジの青い石」について、
五千年前の「ノアの神」はウルトラマンの先祖か? という点に絞って書きました。
しかし、この回はまだ色々あります。
魅力にも溢れているし、謎・不可解な点も多いのです。
その中でも五千年問題以外の最も大きな謎なのに、あまり語られてないと思うのが、
「アントラーはなぜ復活したのか?」という点です。
こう書くと、復活とはなに? アントラーは死んでいたの?
と思う人も多いでしょう。
このあたりを少し書いてみます。
物語の発端
中近東に巨大な隕石が落下。
その後に不思議な事件が次々起こります。
この「不思議な事件」とは具体的に何なのか、実は劇中で明示されていません。
ただ多くの人は、旅客機の遭難・行方不明だと思っているでしょう。
そうでなければ話が進まないので、そう仮定して進めます。
不思議な事件(旅客機遭難)の調査の為、
科学特捜隊パリ本部やトルコ・インド両支部は現地に向かいますが、消息を絶ってしまいます。
そして、日本支部に出動要請がくる、というのが冒頭の展開です。
科特隊本部・支部は事件調査の為に現地に飛んだのですが、
旅客機は隕石落下以前も現地上空を飛んでいた筈で、
それが隕石落下以降、遭難が頻発したということだと思います。
さて、ジェットビートルで現地に向かった科特隊日本支部ですが、
地上から発射される磁気光線にエンジンをやられて砂漠に不時着してしまいます。
ここまでの展開だと、隕石が磁気光線を発射したのだと推測するのが妥当でしょう。
その後、科特隊は砂漠の調査を開始し、隕石を発見します。
しかし隕石には磁気光線を発射する能力はありません。
やがてアントラーに遭遇し、磁気光線発射がアントラーの仕業だと判明するのです。
「バラ―ジの青い石」は30分番組の限界を超えた壮大のファンタジーで、
ここからも魅力的なストーリーがどんどん展開するので、
つい見逃してしまうですが、ひとつ謎が残ります。
旅客機遭難がアントラーの磁気光線のせいだとして、
アントラーは昔から存在しているのに、なせ隕石落下後に突如遭難事件が頻発したのか。
隕石と事件の因果関係が劇中では説明がないのです。
これに似た謎がもうひとつあります。
バラ―ジの街は「ノアの神」の守護により、アントラーに襲われる事はありませんでした。
これは劇中でバラ―ジの女性チャータムが明言しています。
しかし、その話を聞いたすぐ後、アントラーは街を襲ってきます。
これも不思議です。
実は、ある特撮関連本に、この二つの謎をまとめて解決する考察が載っていました。
アントラーは「ノアの神」により、結界に封印されていたのだが、
隕石落下の衝撃で、結界が解けてしまった、という主旨でした。
それでアントラーか活動を再開(つまり復活)し、磁力光線で航空機を墜落させ、
遂にはバラ―ジの街に侵攻、破壊を開始した、という流れです。
これは、なかなか説得力ある説で、それならば納得できます。
どうでしょうか。
Old Fashioned Club 月野景史
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