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2023年3月20日 (月)

【大相撲】大関以上は絶対二人必要(!?) 不文律は守れるのか、守るのか?

大相撲は大阪の春場所が開催中ですが、
今場所は横綱が照ノ富士、大関が貴景勝のみ、番付上、一横綱・一大関しかいません。
この時点で充分に緊急事態なのですが、照ノ富士は三場所続けて初日からの全休、
そして先場所優勝で綱取り場所だった貴景勝も途中休場と、
横綱大関が完全不在という緊急事態となっています。

その割には、三役以下が接戦で、それなりに盛り上がっているようですが。

さて、この事態を受けてネットでは、
照ノ富士に引退勧告すべきとか、
あるいは、これは少し前からですが、ここのところ陥落した正代や御嶽海も含め、
大関陣の不振が目立つこともあり、大関の昇進基準を厳しくすべき、といった声も目立ちます。

まぁそれも分からないではないですが、現実的にはもっと深刻な状況で、
不透明ですが、むしろ逆をいくような事態にならないとも限らないのです。


どういうことか?
まだ、現実に起きたことがない事態で、実際にどういう対応が取られるかは不明なのですが、
相撲界には、「大関は必ず二人いなければならない」、という不文律があるというのです。

そんなの、既に現時点で大関は貴景勝一人だろうと思うでしょうが、
今は番付上、照ノ富士が東の「横綱大関」として大関を兼務、
貴景勝が西の大関で、東西一人ずつ大関がいることになっているのです。

2023

その意味では、「大関以上が二人必ずいなくてはならない」、というのがより正確です。

過去に大関が一人となり、横綱が「横綱大関」として、大関を兼務したことはありました。
ただ、その場合も横綱は複数いました。

番付上、横綱と大関が合わせて二人というのは(大昔は別として)、
いってみれば「リーチがかかった状態」というのは、初めてだと思います。


では、もし今、照ノ富士が引退か、貴景勝が大関陥落、あるいは引退して、大関以上が一人になったら、どうするのか?
本当にこの不文律が生きていて、これを守るとするならば、関脇以下の誰かを大関に上げるしかありません。

大関昇進の目安は、直近三場所を三役で合計勝ち星が33勝以上とされています。
この基準は明文化されているわけではないですが、だいたいこれに沿った結果を残した力士が昇進しています。

しかし、大関以上が一人になってしまったら、
この基準に遠く及ばなくても、その時点で成績の一番良い関脇か、
あるいは小結以下の力士でも上げなくてはならなくなる、それ以外にないということです。

これは正に非常事態、そんなことになったら、色々と禍根を残しそうな気もします。
しかし、この不文律とやらを本当に守らないといけないのかも不透明です。

いずれにしろ、まずはこの非常事態を防ぎたいところ。
貴景勝には来場所、大関の地位をしっかり守ってもらいつつ、
関脇以下の誰かが充分な成績を上げて堂々の新大関(あるいは再大関)誕生、
となってくれるのが、当然望ましいのですが。

Old Fashioned Club 月野景史

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