【アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班】女優「夏子」の魅力/海外の異常犯罪を題材とした異色警察ドラマ
『アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班』
2022年3月に単発、
同年10月~11月に全8回の連続ドラマ(すべて前後編なので、エピソードとしては4話)で、
フジテレビの火曜深夜枠(水曜早朝)で放送されたドラマが再登場。
2023年3月28日と29日にスペシャル版として二夜連続で放送されました。
今回は前後編ではなく、別々のエピソード。
海外で実際に起きた異常犯罪をモデルとし、
舞台を日本に置き換えて展開する、異色の警察・犯罪捜査系ドラマ。
主人公の警視庁心理分析捜査班(通称“アイゾウ課”)の刑事 安座間霧子を演じるのは夏子さん
「夏菜(なつな)」でも「夏帆(かほ)」でもなく、「夏子(なつこ)」
苗字無し、「夏」が付く二文字のファーストネームを芸名とする第三の女優(勝手な定義づけだけど)。
一般的知名度は高くはないでしょう。
夏子演じる主人公 安座間霧子
眉毛まで隠れる、きっちり揃えた前髪がトレードマーク
安座間とチームを組むのは捜査一課のベテランと若手の男性刑事のコンビ。
演じるのは津田寛治さんと水石亜飛夢さん。
ただし、津田さんと水石さんのどちらかが、別の刑事とコンビを組む場合もあり。
主人公 安座間霧子とは
実はこの安座間、自身が上官へのストーカー行為で左遷された、異常性を持つ人間。
そして、今でもその上官への固執はまったく変わっておらず、
その上官からの指示と聞くと、喜々として捜査にあたる。
津田寛治さん演じるベテラン刑事は、いわゆる古いタイプの刑事。
対して、安座間は自らの思考・経験に基づき、容疑者・関係者の心理分析を行ない、捜査を進めます。
ところで、画面には登場しない、安座間が固執している上官の名前は「村瀬」。
津田寛治が『警視庁捜査一課9係』→『特捜9』で長年演じている刑事の役名と同姓。
ここは“お遊び”で、それ以上の意味はないだろうけど。
安座間のエキセントリックなキャラに基づく捜査一課コンビのやりとりは多分にコミカルだが、
事件捜査の部分は、いたってシリアス。
人間の “愛憎” が絡み合った複雑な事件を、怜悧に分析・捜査し、解決に導きます。
一方で、都市伝説めいた異常犯罪がテーマなので、
オカルト、ファンタジーめいた雰囲気をも持つドラマ。
なかなか魅力的です。
一番の魅力は、夏子さんの演技か
異常性を垣間見せながら、過度な嫌悪感を抱かせず、ユニークな存在感を醸し出す
絶妙のバランスを保っています。
なかなか面白い女優さん。
最初の単発放送時にそれなりに話題を呼んだようです。
昨秋の連ドラ化では、私も面白く鑑賞しました。
ただ、この時は某巨大掲示板ドラマカテにはスレッドすら立たず、話題になったようには感じませんでした。
それでも今回の新作放送なのだから、配信等での反響はあったのか。
今回の2本で、合計11本が放送されたことになります。
深夜枠に相応しい、怪しげで魅惑的なドラマ。
四度目の登場はあるのか?
Old Fashioned Club 月野景史
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