【笑点】円楽さん後任は春風亭一之輔/ゲスト代演時の好演が決め手か 円楽に通ずる毒舌キャラ
昨年亡くなった六代目三遊亭円楽(圓楽)さんの後任となる『笑点』大喜利メンバーは、
2月5日の放送で春風亭一之輔さんと発表され、第1回目の大喜利が放送されました。
先日のブログで、順位は明記しませんでしたが、私は第一候補は時代の趨勢もあり、女流噺家の蝶花楼桃花さん、
第二候補に一之輔をさん挙げていました。
的中ではないけど、遠からずというところでした。
ヒントが「人気落語家」でしたので、それを重視すれば、一之輔さんなのは間違いありません。
実際にどうかは別にしても、ゲスト出演の際に、チケットの取れない人気者であることが強調されていましたから。
決め手はゲスト出演時の出来
円楽さんが病で休養に入って後、ゲストとして多くの噺家が代演を務めてきました。
円楽さんの代演ということで、最初は年齢の近いベテランの有名大物から、協会幹部クラス。
6月に本家と若手の対抗大喜利が行なわれ、そこに出演した5人が本家にも順次出演、
更に同世代の落語家も出るようになり、一之輔さんは9月25日放送分に登場、直後の9月30日に円楽さんが亡くなりました。
この週替わりのゲスト出演もまた、なかなか面白いものではありましたが、
有名・大物でも、落語が上手くても、大喜利が上手いとは限らない、というのが1年間観てきた印象です。
正直、期待したほどではないという人の方が大半でした。
その中で、ベテランでは小朝さんは、やはり立ち振る舞いが上手く感じました。
また桃花さんの時は、回答自体の大当たりはなくても、全体の雰囲気がよく感じたし、
従来のぶりっこキャラを、40代自虐系に軌道修正したのも、上手かったです。
今回はダメでしたが、次以降の有力候補であることは間違いないと思います。
しかし、ゲスト出演時の出来でいえば、MVPは一之輔さんだったかと思います。
加えて、円楽さんに近い毒舌・腹黒系のキャラを上手く体現したのも好ポイントでした。
(その時点で本人が後任枠を狙っていたかは分かりませんが)
ゲスト代演で実績を残した人を採用、至極当然の結果でした。
にも関わらず一之輔さんを一番手に推さなかったのは、とにかく多忙な人気落語で、
『笑点』に出ている暇はないし、出るメリットもないとの、ネットの声に引きずられてしまいました。
昨日の放送では、一之輔さんが2011年に若手大喜利に出演した際の映像が流されました。
この回での一之輔さんは覚えています! 群を抜く上手さ、印象に残っています。
ただ、あれが一之輔さんだったとは昨日気が付きました。
元々、大喜利についても、抜群の素養があったわけです。
同世代で盟友でもある一之輔さんの加入で、桂宮治さんとのやりとりも期待できます。
共に抜擢真打のエリートながら、それを感じさせない強めのキャラ。
歌丸さんと六代目円楽さんとの関係の再現との声も聞きますが、この二人の場合は異世代間抗争の構図。
一之輔・宮治は同世代のライバルなので、往年の歌丸・三遊亭小円遊を想起させます、古い話ですが。
林家正蔵一門?
昨日の放送、林家木久扇さんが挨拶で、一之輔さんのことを林家正蔵門下の同門との発言がありました。
これはさすがに少々言葉足らず。
この「林家正蔵」はもちろん、元こぶ平の現九代目林家正蔵さんではありません。
木久扇さんの師匠の、八代目林家正蔵(晩年は林家彦六に改名)のことです。
一之輔さんは八代目の曾孫弟子に当たります。
三遊亭好楽さんも元は八代目の弟子なので、門下が三人になったと言っていたのです。
ちなみに、桃花さんも同じく、八代目の曾孫弟子になります。
今後、桃花さんが加入したら、八代正蔵門下(住居から稲荷町一門とも呼ばれる)が4人ということになります。
その時点で、木久扇さん、好楽さんが残っているが分かりませんが。
一之輔さんの起用は正解だと思いますが、
過激な毒舌が売りになるだろうから、不協和音の可能性もまったくないとはいえません。
若手大喜利に継続出演しなかったのは、その不機嫌系キャラが歌丸さんに嫌われからとの説もあります。
今後に注目です。
Old Fashioned Club 月野景史
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