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2022年8月 5日 (金)

【相棒】復帰決定の亀山薫(寺脇康文)の『相棒』史/一度退場した事情は?

Aibou21

『相棒』に復帰が決まった亀山薫役の寺脇康文さん。
やはり『相棒』といえば本来、杉下右京(水谷豊)と亀山薫の二人が主役のドラマ。
原点回帰は嬉しいし、来たるシーズン21が楽しみですが・・・。

今更ながら、寺脇さんはなぜ一度降板したのか?
今回はそこにちょっとだけこだわってみます。
・・・復帰が決まった今、そんなこと蒸し返す意味があるのか、と言われそうですが、
私はよく言われる“不仲説”はちょっと違うのではと感じているので、そこを少しだけ書いておきたいと思います。


亀山の退場は2008年12月なので14年前、今となっては古い話です。
これまで、この件はネットでも随分色々と書かれてきました。
主に言われてきたのは、水谷さんと寺脇さんの不仲説。
制作現場で圧倒的権力・発言力を持つ水谷さんの意向で、降板になったという説です。
本当でしょうか?


『相棒』は右京と亀山、二人のドラマ
おそらく多くのファンがそう信じて疑っていなかったので、寺脇さんの降板発表は意外でした。

『相棒』のスタートは2000年、2時間ドラマの「土曜ワイド劇場」の1本としてでした。
警視庁捜査一課の刑事だった亀山は冒頭で失態をやらかし、特命係に左遷されてしまいます。
そこには得体の知れない変人の上司がいて・・・、それが右京と亀山の出会いでした。

その後、更に二時間サスペンスとして2回の放送を経て、2002年に連続ドラマとしてスタートした『相棒』ですが、
当初の視聴率は13%台と、この時代において“高視聴率ドラマ”といえるほとではありませんでした。

それでもシーズン2から、当時でも他にほとんどなかった2クール放送になり、
数字も少しずつアップ、シーズン5-6頃には16%台を獲るようになっていました。
刺々しかった右京と亀山も、紆余曲折を経ながら信頼を深め、名コンビ、バディとなっていきました。


衝撃的だった亀山退場
そして2008年春、シーズン6の終了後に公開された劇場版映画第一作が大ヒット。
右京と亀山はスクリーンの大舞台で躍動しました。
いよいよ国民的ドラマに・・・、というタイミングで、シーズン7のスタート前に亀山の退場が発表されました。
しかもシーズン7を務め切ってではなく、途中でやめるというのだから、まさに“まさか”の出来事で、当時は衝撃でした。

寺脇さんの方に、例えばスケジュールの問題で、どうしても降板せねばならない事情があったとも思えないし、
よほど内部で深刻な問題があったのか、と勘繰られてしまいました。
まして、降板後の寺脇さんが一切『相棒』に関わらなかったので、
余計に水谷さなとの不仲、対立説、水谷さんに降ろされた説が信ぴょう性を帯びてしまいました。


しかし、私は少し違った見方をしています。
水谷さんがそのような強権的なタイプではないように感じるというのもありますが(根拠なしの印象ですが)
ネットにあった一部の情報に加えて、寺脇さんの『相棒』DVDの特典映像でのコメントからの印象です。


亀山は理想の男 → いつまでも続けられない
寺脇さんはスタート当初のDVDでは、亀山を「理想の男」と言っていました。
それが亀山最終シーズンのDVDに収録の、亀山美和子役の鈴木砂羽さんとの対談では、
「いつまでも亀山をやってられない」という主旨の発言をしています。

これは一般論として、同じ役をあまり長く続けてたくない、という意味にもとれます。
でも、普通に考えて、映画も大ヒットし、遂に国民的人気ドラマに! という、この時期にやめるのか?
もう少し、続けてからでしょう。

実は、上に書いた「ネットにあった一部の情報」とは、
シーズン5~6くらいから、寺脇さんサイドと制作サイドで路線をめぐる対立があり、
それが降板に繋がったというものでした。

では、「路線をめぐる対立」とは何か?
ここからは完全な推測ですが、
右京と亀山の関係は、わかり易くいえばホームズとワトソン、またはボケ(亀山)とツッコミ(右京)といえなくもない。
亀山が見当はずれの(ある意味常識的な)見解を示し、右京がそれを否定して怜悧な推理を披露する、そういう関係でした。
ごく短絡的な見方をすれば、役割としては亀山は三枚目です。

この関係の変化、亀山のキャラの軌道修正を求めたが、受け入れなった、そんなところではないかと思っています。
そうすると、「いつまでも亀山をやってられない」との発言も納得できたりします。
「今のままの亀山では続けならない」ということではないでしょうか。

実際、シーズン5-6あたりになると、寺関さんサイドの意向に配慮したのか、
右京と亀山が“Wホームズ”みたいに同等の推理を展開する回もありました。
シーズン5第3話「犯人はスズキ」などは、そうだったかと思います。
でも、いつもそうというわけにはいかない。コンビとしての妙が失われてしまいます。
それで、降板と相成ったということではと。


ともかく、過ぎた古い話です。
14年間の時を越えて、水谷さんと寺脇さんがどのような“元祖相棒コンビ”で魅せてくれるのか。
期待しています。

Old Fashioned Club 月野景史

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