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2022年6月 7日 (火)

【ドラマ】『パンドラの果実』/先端科学風と超常オカルトの狭間で

4月-6月クールの連続ドラマも終盤、佳境に入ってきました。
ただ、全般に視聴率的には低調で、5-6%台のドラマが多くなっていますが。

今期は私の好きなミステリ系ドラマが多め。
その中でも、男女バディのミステリドラマが多いのも特徴。
以下3本がそうです。
『元彼の遺言状』
『インビジブル』
『パンドラの果実』

他に『金田一少年の事件簿』や『探偵が早すぎる』も男女バディミステリといえなくもないですが、
とりあえず上記3本の新作に絞ると、私の好みは以下の通りです。

パンドラ > インビジブル > 元彼

おそらく世間的に一番注目を集めたのは綾瀬はるかさん、大泉洋さん主演「月9ドラマ」の『元彼』でしょうけど、
前にも書いたようにスタートから迷走気味、それは回を重ねても、あまり変わらないようです。
残念ながら世間の評価も、それが大勢かと思います。

今回はこの中では一推しの『パンドラの果実』について、簡単に記します。


Pan

■パンドラの果実 〜科学犯罪捜査ファイル〜
日本テレビ系「土曜ドラマ」10時~枠

原作小説は『SCIS 科学犯罪捜査班』
「パンドラの果実」は番組オリジナルのタイトルです。

要するに警視庁内に新設された、科学捜査専門部署が主役なのですが、
扱う事件が、世界レベルの先端科学風のテーマと、
心霊現象とかゾンビ(歩く死者)などのオカルト・超常現象、いわば都市伝説風のものが混在しています。

私はどちらも楽しんで観ているし、実は双方の垣根は低いのかも知れません。
ただ、視聴率的には、もう少しはっきりとどちらかに寄せて打ち出した方が、よかったのかもですが。

主演の警察官はディーン・フジオカさん。
持論なのですが、オカルトやファンタジーには彼のような整った風貌のクールなイケメンこそが似合います。
(英国古典ホラー映画の名優、ビーター・カッシングなどはその典型です)

ヒロインは岸井ゆきのさん。
プライムドラマのヒロインとしては抜擢でしょう。
警察官ではなく、アドバイザーとしてチームに参加する天才科学者役、「博士(はかせ)」と呼ばれています。
岸井さんの従来のイメージからは、たぶんちょっと離れた役で、賛否両論ではありますが、私はいいと思います。

もう一人、ベテラン刑事役でユースケ・サンタマリアさん。
この3人でチーム。だからトリオ物ともいえます。
優秀な刑事の設定ですが、とぼけた味わいで、チームのバランスがいいです。
岸井さんをいいと書いたのは、ユースケさんとの相性がよく、やりとりが面白いから、という面もあります。

ところでこのドラマ、原作小説は岸井さんの演ずる女性科学者が主役のようです。
主役と準主役格を入れ替えた場合、少々いびつになることがあるのですが、
その点も上手くいっていると思います。

ただ、ラストに向けてはディーンさんの役が抱えてる問題が焦点になるだろうから、
どんな展開になるのか?

もっとも、地上波終了後まもなく、Season 2がHuluオリジナルドラマとして放送予定なので、
きっちりした完結とは、ならないのかも知れませんが。

Old Fashioned Club 月野景史

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