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2021年4月 9日 (金)

【相棒】歴代最高視聴率 season9「監察対象 杉下右京」23.7% / 神戸尊期の異色の傑作

スタートから20年を得ても高視聴率を保ち続けるドラマ『相棒』。
その中でも、歴代最高視聴率を記録したのは ↓この回です。

season9(2010年10月20日 - 2011年3月9日 全18話、平均視聴率 20.4%)
第16話 2011年2月23日放送 「監察対象 杉下右京」
脚本:戸田山雅司/監督:田村孝蔵
視聴率:23.7%
2_20210409122201

当時のネットニュース記事↓
https://www.oricon.co.jp/news/85127/full/ 

※この回は2021年4月14日(水) 15:43 ~ 16:40にテレビ朝日で再放送される予定です


『相棒』は初回と最終回、元日に大がかりな長時間スペシャルを放送するのが通例で、
高視聴率を獲ることが多いのですが、
この「観察対象・杉下右京」はまったくの通常回です。
ただ、ストーリー展開は独特で、異色の傑作と言っていいかと思います。
二代目相棒 神戸尊(及川光博)の時代の作品でした。

最初に「高視聴率を保ち続ける『相棒』」と書きましたが、
その中でもこの「シーズン9」は平均視聴率20.4%と突出しています。

その後約10年、特に現四代目相棒の冠城亘(反町隆史)が登場した
シーズン14以降の数字は15%前後で推移しており、
この動向を見る限り、今後、この「シーズン9」の平均20.4%、
そして「監察対象 杉下右京」の単回23.7%を超えるのは、かなり難しいと思います。

それでは、この回の内容について少し書いていきます。


「監察対象 杉下右京」
タイトル通り、主人公杉下右京(水谷豊)が監察の対象になります。
つまり、警察官として問題行為を行ったとの疑いを持たれ、調査をされるわけです。

普段、捜査する側の右京が捜査をされるのだから、それだけで充分異色なのですが、
それだけではありません
ストーリー構成が異色なのです。

物語は『相棒』の名物脇役だった鑑識の米沢(六角精児)が
冒頭からいきなり、監察官に聞き取りを受けているシーンから、始まります。
いったい何が起こっているのか、あえて視聴者には解り難い展開になっています。

『相棒』で監察官といえば大河内首席監察官(神保悟志)ですが、
今回、尋問を行っているのは初登場の仁木田栞<にきた しおり>(堀内敬子)。
女性の監察官です。

そうするうちに尋問は米沢の後、伊丹刑事(川原和久)、角田課長(山西惇)とおなじみのレギュラー陣、
ついには特命係の当時の“相棒”であった神戸尊へと続きます。
彼らの証言に被さる形で回想シーンが流れ、今までの経緯が少しずつ明らかになっていく展開です。

このストーリー構成は、やはり“異色の傑作”として紹介した
シーズン12の「待ちぼうけ」に少し似ているかも知れません。

そして、ラストにはいわゆる“どんでん返し”が待っています。


最高視聴率の理由
この回はなぜシリーズ最高視聴率を獲得したのでしょう。
「観察対象 杉下右京」のサブタイトルは刺激的ではあります。
右京はどうなるのか?

しかし、周知の通り杉下右京は警視庁の厄介者で疎まれ者。
それまでも懲罰の対象になったことはあったし、
上からの叱責など日常茶飯事でした。
そう考えると、このテーマだけで注目を集め、数字を獲ったわけでもないでしょう。

このシーズン9の『相棒』は数字的に絶好調で20%超えを連発、
第13話が22.5%で最高記録を更新、
そしてこの16話で更に更新という流れなので、
絶好調の波に乗っての結果というところだと思います。

その意味では“たまたま”の最高視聴率回なのですが、
大変ユニークで面白い回に“たまたま”ぶつかったものです。


大小コンビ
今になってこそ思うことですが、この回の見どころのひとつは、
長年、角田課長の部下として出演してきた組対5課の大木刑事(志水正義)と小松刑事(久保田龍吉)。
小柄の大木と巨漢の小松の凸凹コンビ、ファンからは“大小コンビ”などと呼ばれました。

シーズン16まで、僅かな例外を除きほぼ毎回出演してきた二人ですが、
2018年、シーズン17撮影開始後、放送開始前の志水さんの死去に伴い、
久保田さんもシーズン17限りで降板してしまったようで、18、19には出演しませんでした。

セリフのほとんどない、モブ的な役回りが多かった彼らですが、
この回では特命コンビとしっかり絡んでいます。
その意味でも、貴重な回ではあります。

Old Fashioned Club 月野景史

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