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2021年4月 7日 (水)

【相撲】峰崎部屋と東関部屋が閉鎖/相撲部屋後継者難の複雑な事情

大相撲の話題です。
春場所は照ノ富士の優勝、大関復帰決定で幕を閉じましたが、
その記憶も新しい4月1日、二つの部屋の閉鎖が発表されました。
峰崎部屋と東関部屋です。
所属力士はそれぞれ峰崎→芝田山部屋、東関→八角部屋に移籍となり、大相撲は全42部屋となりました。

峰崎部屋と東関部屋が閉鎖 大相撲は部屋運営受難の時代に(日刊ゲンダイ)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/287509


近年、何かと不祥事が伝えられがちな相撲界ですが、今回はそういうわけではありません。
峰崎部屋は師匠(元前頭三杉磯)の定年によるもので、まぁ予定通り。

東関部屋は1年限定で師匠を引き受けた親方(元高見盛)の後継者が見つからなかったため。
現役時代に人気が高かった高見盛に関わることなので、事前に少し話題になっていましたが、
こちらも予定されていたことではあります。

とはいえ、どちらも最初からの予定通りというわけではありません。
なんとか後継者をと周囲も動いたのですが、結局見つからず閉鎖となったのです。

このような問題が起こるには複雑な背景があります。


部屋創設に高いハードル
昭和の時代、相撲部屋の総数は30ほどでした。
それが平成になるころから新部屋の創設が増え、
2004年には55部屋にまでなりました。

小部屋の乱立は様々な弊害を生みました。
そこで、現役時代に以下の実績を残した元力士しか、新部屋を作れなくしたのです。

1.横綱もしくは大関(大関から陥落した力士も含む)
2.三役(関脇・小結)通算25場所以上
3.幕内通算60場所以上(番付制限なし)

これはハードルが高い。
相当の実績を残した大物力士でないと部屋は創設できません。

当然、これ以降部屋の創設は減り、
後継者のいない部屋は統廃合していくので、部屋の総数は減少していきました。
これ自体は協会の目論見通りです。


既存部屋の継承は
ところで、上に挙げたのはあくまで部屋を新設する条件で、
既存の部屋を継承するハードルはぐっと低くなります。
それならば、今回のようなことは起きなさそうですが、
問題はそう単純でもありません。

部屋の継承はタイミングがあり、継承される方、する方、
双方に事情や思惑があり、なかなか思い通りにはなりません。

しかも、既に全体の統廃合もある程度進み、極端な小部屋は少なくなっており、
今後引き継ぐとなると、それなりの数の力士を一度に引き受けることになる。
覚悟も、資金等の準備も必要です。

後継を持ち掛けられた方も、もう少し若ければともかく、もう無理ということもあるでしょう。
(ましてこのコロナ禍では)

更に「一門」という難しい問題もあります。
この問題の舵取りも難しいところです。


しかし、相撲部屋については、もっと色々と問題点があります。
「かわいがり」という名の暴行、いじめ、パワハラなど、しばしばニュースになりました。

スポーツ界をとりまく視点も昔とは変わりつつあります。
近年、安定した人気が復活していた大相撲ですが、
コロナ禍でまともな興行が打てない状況が続いています。
どこに向かうのか?

Old Fashioned Club 月野景史



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