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2021年3月26日 (金)

【俳優】田中邦衛死去 /映画の代表作『若大将シリーズ』永遠の“青大将”を語る

訃報 昭和~平成の名優 田中邦衛さんが亡くなりました。88歳。
田中さんの代表作として映画『若大将シリーズ』とドラマ『北の国から』がよく挙げられます。
実際には『北の国から』について語られ、『若大将シリーズ』は名前だけ挙がることが多いですが、
このブログでは『若大将シリーズ』の田中邦衛さんについて記します。



01
左から田中さん、ヒロインの星由里子さん、加山雄三さん
『エレキの若大将』(1965年)より


田中 邦衛
(たなか くにえ、1932年11月23日 - 2021年3月24日)

若大将シリーズ
加山雄三さん主演、東宝映画1960年代の人気シリーズ。
1961年から1971年まで、番外編的な1本を除くと16本制作され、
田中さんもすべてに出演しました。
明朗な青春コメディといった感じのシリーズでした。

加山さん演じる主人公の若大将こと好漢 田沼雄一に対して、
田中さんが演じたのは青大将こと石山新次郎。
後年の渋い田中さんのイメージからは想像し難いですが、
青大将は典型的な金持ちのドラ息子、バカ息子キャラでした。


若大将のライバル?
よく青大将は若大将の「ライバル」との言い方をされますが、
実際には適当ではありません。
青大将の方は若大将をライバル視しているようなところはありますが、
若大将にはそんな気は感じられません。

では相棒的な位置づけかといえば、
これは江口(江原達怡)というキャラがいます。
青大将は勝手に若大将に絡み、面倒をかけるような、憎まれ役ポジションです。

そもそも、若大将はだいたい毎回、大学の運動部のエースとして登場し、
クライマックスには大きな大会が描かれるのが定番なので、
ライバルというなら、その相手役であるべきなのでしょうが、
そんなことは一度もありませんでした。
ただ、中期以降の作品には、スポーツのチームメイトの場合はありましたが。

ひとついえば、ヒロイン澄子(すみちゃん=星由里子)をめぐる恋のライバル的な面はありました。
しかし、これも大抵の場合、青大将の横恋慕でしたし。

つまり、憎めないタイプの憎まれ者キャラ。
コメディリリーフのトラベルメーカーといったところです。

ところで、若大将も青大将もシリーズ終盤では社会人になるのですが、
1968年までは大学生役でした。
加山さんも31歳になる年でしたが、田中さんは更に5歳上の36歳、
そして社会人役になってもそのキャラはさほど変わらず、
39歳の年、シリーズ完結まで、役者としてドラ息子の青大将を演じ切ったのです。


帰ってきた青大将
しかし、青大将はそれで終わりませんでした。
シリーズ完結から10年、1981年に新作『帰ってきた若大将』が制作されます。

この間、加山さんは私生活でも色々あったのですが、
70年代後半には歌手として、俳優として人気も復活。
更に再三のテレビ放送で往年の『若大将シリーズ』も人気を集めていました。
そして新作制作となったのです。

一方の田中さんは実力派俳優として映画やテレビドラマでキャリアを積み重ねてきました。
個性派脇役ポジションに留まらず、ドラマでは主役を張るとこも多くなっていました。
後年の代表作となる『北の国から』がスタートする直前でしたが、
もう立派なベテランの大物俳優・名優、且つ人気の売れっ子でもありました。

ですので、私は仮に田中さんが青大将として新作に登場するとしても
特別出演的に顔を出す程度かとばかり思っていました。
ところが、思いっきり弾けて、相変わらずの、でもちゃんと大人になった青大将を演じ切ってくれました。
これぞプロ、そう感じました。

謹んで哀悼の意を表します。

Old Fashioned Club 月野景史

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