【相棒】season19がスタート/捜査一課に女性刑事が新加入
テレビ朝日の長寿警察ドラマシリーズ『相棒』のシーズン19がスタートしました。
杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)のバディも早や6シーズン目。
初回エピソードは先週と今週の前後編で、本日後編が放送されました。
さて、今シーズンは冒頭から意外な展開がありました。
女性刑事のレギュラー入りです。
出雲麗音(いずも れおん) 演:篠原ゆき子
白バイ警官でしたが、初回冒頭に銃撃を受け、後遺症で白バイ勤務が不可能になり、
本人の希望によって捜査一課に配属されるという展開でした。
長年のレギュラーである伊丹・芹沢の捜一コンビの下に付く形のポジションですが、
階級は二人と同じ巡査部長のようです。
視聴率は初回17.9%、第2話16.4%。
堅調なテレビ朝日警察ドラマの中でも、相変わらず群を抜く強さ。
しかし、この出雲麗音(凄い名前!)のレギュラー入りには違和感を持つファンも多いようです。
ひとつは演者の篠原ゆき子さんがあまり有名ではないこと。
実際、警察物を中心にそこそこドラマを観ている私でも、この人はまったく知りませんでした。
それだけに、なぜこの女優さんが? と、唐突な感じは否めません。
そして、出雲は不幸な境遇ではあるのですが、それにしてもちょっとクセの強そうなキャラであること。
初回、2話とも、ちょっと目を背けたくなるようなシーンがありました。
はっきり言えば、嫌悪感を覚えるような描写でした。
もちろん、これは篠原さんのせいではなく、脚本・演出によるものですが。
また同僚となった伊丹や芹沢との関係も刺々し過ぎて、今のところ気持ちの良いものではありません。
これについては特に芹沢がパワハラ系にキャラ変更してしまったような感があります。
そうなったのは刑事部長からの指示ということで、一応理由付けはされていますが、
それにしても極端でないかと。
出雲に関しては年齢設定も気になります。
ただこの点は主役の杉下右京をはじめ古参レギュラーが高齢化しており、
年齢について論じても意味がない状況なので、掘り下げても仕方ないかもしれませんが。
女性刑事登場自体は必然か
しかし、考えてみれば、今はだいたいどの警察ドラマにも、
刑事や鑑識・科捜研職員など、現場で毎回捜査に関わるレギュラーに女性がいるものですが、
『相棒』にだけはいませんでした。
女性警察官としては社美彌子(仲間由紀恵)がいますが、
キャリアの広報課長で、実際に捜査はしませんし、
そもそも1シーズンに数回出てくるだけのセミレギュラーです。
この状況は今どき不自然ともいえるし、
女性刑事の登場は必然なのかも知れません。
『相棒』は明快で綺麗なだけのドラマではありません。
女性刑事がレギュラー入りするにしても、単なる紅一点の職場の花ではなく、
クセのあるギャラクターの方が当然かも知れないですが、
あまりストレスを感じ過ぎることのない展開を望みたいです。
そして、先日亡くなった芦名星さんは両回に出演しました。
おそらくこれがこれが最後の登場になるのでしょう。
前編のラストで追悼映像が流されました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2020/09/post-03d035.html
Old Fashioned Club 月野景史
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