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2020年6月 5日 (金)

【昭和特撮】ウルトラセブンはなぜ「ウルトラマンセブン」ではないのか?/分かり易く解説

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ウルトラセブン 

ウルトラマンシリーズのヒーローたちはみな「ウルトラマン○○○」という名前なのに、
なぜウルトラセブンだけ「ウルトラマンセブン」ではないのか?
どうして「マン」がつかないのか?

この疑問、ネットでも見かけますし、リアルで訊ねられたこともあります。
今回はこの問題をできるだけ簡単に解説しますが、先に結論を書いておきます。
「ウルトラセブン」とネーミングされた事情に不自然な点はまったくありません。
むしろその後で「ウルトラマン○○○」と名付けられるようになった事情の方が特殊なのです。
そのあたりの経緯を説明していきます。


★ウルトラセブンの命名まで
一番最初の『ウルトラマン』は1966年7月に放送開始され、大ブームとなりました。
ヒーローはもちろん、ウルトラマンです。


ウルトラマン(初代)

『ウルトラマン』は1967年4月、大人気の内に終了、
半年置いて同年10月から新番組『ウルトラセブン』が始まります。

 
ウルトラマンとウルトラセブンは同タイプのヒーローですが、外見は似ていません。
劇中で二人の関係については説明もされないし、そもそも同一世界の物語なのかも不明です。
ただ、二人ともM78星雲出身らしいので、同郷ではあるようです。

劇中での二人のネーミングについてですが、
ウルトラマンは一心同体となった科学特捜隊のハヤタ隊員の命名です。
ウルトラセブンは脚本上ではウルトラ警備隊員による命名のようですが、
完成した本編にはそのようなシーンはなく、命名経緯は不明です。

この流れを見ると、同郷とはいえ関係性が不明で外見も違う新ヒーローが、
前ヒーローの名である「ウルトラマン」をそのまま使い、後ろに「セブン」と付けて『ウルトラマンセブン」では不自然でしょう。
ここまでの経緯なら「ウルトラセブン」でおかしいことは何もありません。
「ウルトラ」を付けるのは番組枠が「ウルトラシリーズ」として路線化されていたので必然なのですが、
「ウルトラマンセブン」では不自然なのです。


だから、むしろ問題はこの後、なぜ「ウルトラマン○○○」と名付けられるようになったかなのです。
以降はその経緯を説明します。



★二人のウルトラマン
『ウルトラセブン』終了から約2年半後の1971年4月、新シリーズがスタートとします。
タイトルは『帰ってきたウルトラマン』

企画当初はタイトル通り初代のウルトラマンが帰ってくる予定だったのですが、
結局別人という設定になり、しかしタイトルはそのまま開始されました。
外観は細部に違いがありますが、よく似ています。顔はほぼ同じ。

視聴者からすると、番組スタート当初はそのあたりの設定はよくわからなかったのですが、
やがて雑誌等が先行する形で、二人は別人で、兄弟分的な関係であることが明かされます。
初代の最終回に登場したゾフィーにウルトラマン、ウルトラセブン、
そして新しいウルトラマンを加えて、“ウルトラ4兄弟”の設定の誕生。
実の兄弟ではないが、宇宙の平和を守る信念と信頼で結ばれた義兄弟的関係です。


ただこうなると二人のウルトラマン、同じ顔で同じ名前はややこしい。
この問題は後々まで尾を引くことになりますが、それは置いておき、いよいよ本題です。


★ウルトラマンAの命名トラブル
さて、『帰ってきたウルトラマン』は1年間の放送が終了。
新シリーズのスタートが雑誌等で公表されました。
ウルトラ兄弟の5番目、その名は『ウルトラA(ウルトラエース)』。
外見はセブンよりはウルトラマンに近いですが、明らかに区別できます。
このネーミングも特におかしくはないでしょう。

ところが、問題が発生しました。
世の中に「ウルトラエース」という商品が存在しており、
商標登録上の問題が出てきて、改名をせまられることになったのです。
しかし、「A(エース)」は公表されており、ここは変え難い。
放送開始はせまっており、急遽の苦肉の策として
『ウルトラマンA(ウルトラマンエース)』と変更されたのです。

当時の実感としては、そんな裏事情はわからず、
既に二人ウルトラマンがいてややこしいのに、更に面倒なことしなくてもいいのにと感じました。


しかし、このネーミングスタイルは翌年の『ウルトラマンタロウ」、
続く『ウルトラマンレオ』にも踏襲され、現代まで続くことになったのです。

結果として、「ウルトラマン」とつかないセブンだけが異質ということになってしまいました。
これが“マン”と付かない“ウルトラセブン”の経緯です。


私のような守旧派のファンからすると、
もちろん「ウルトラマン」の名がシリーズとして現在まで続いている嬉しいことなのですが、
やはり「ウルトラマン」といえば初代の『ウルトラマン』こそが唯一無二の存在であり、
「ウルトラマン」乱立はあまり歓迎しない面もあります。

また「ウルトラマンシリーズ」より、「ウルトラシリーズ」の呼び方の方が好きだったりします。


Old Fashioned Club 月野景史

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34.特撮 ヒーロー」カテゴリの記事

コメント

昭和プロレス掲示板では、お世話になってます。
「 ウルトラシリーズ」 ではセブンが好きですね〜。何度も再放送されても色褪せないんですよ。
特に予算の都合で怪獣が出ない、幼い頃につまらないと思った回が大人に成るに連れて心に残って思い入れの好きな回になるのです。

「 ウルトラシリーズ」終了後、俳優だから色々な役を演じる事は分かるんですがね、時代劇や刑事ドラマで悪人だと子供心に傷つきました。特に中山昭二の悪代官と暴力団幹部役の黒部進は印象深いです。
あと森次晃嗣は「 大都会PART III」第4話の犯人役で渡哲也に撃たれた際に「 デュッッ」 とセブン・シャウトしてます。

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