コロナ禍で休止中の連続ドラマの再開は?/緊急事態宣言解除へ
新型コロナウイルス感染による影響、そして緊急事態宣言。
現代に生きる私たちはかつてしたことのない未曾有の経験を様々強いられています。
ともかく多くの人々が社会活動の自粛、つまり外出自粛を求められている状況。
そうなると、仕方ないから家でテレビでも見てるか、と考えるのがわれわれテレビ世代。
特に現実を忘れ、フィクションの世界であるドラマを楽しもうと思うのも当然の心情。
しかし、このテレビドラマの分野に異変が起きています。
まぁ当然のことなのですが。
コロナの影響で、ドラマの撮影も自粛しているのですから。
日本の連続ドラマは3ヶ月1クールで終了するものがほとんどです。
1月、4月、7月、10月に新ドラマがスタートし、
3ヶ月で最終回を迎えるというのが一般的。
ですので、この4月も多くの新ドラマがスタートする予定でした。
そして、今年2020年の4月はまた特別でした。
夏に東京五輪が予定されており、どう考えても7月はドラマで勝負すべき時ではない。
それならばということで、各局とも4月クールに勝負作を投入予定でした。
特に過去のヒット作の続編が多いのが特徴。
その筆頭が2010年代を代表する大ヒットドラマ『半沢直樹』でした。
この『半沢』をはじめとする多くのドラマが初回放映すらない状態で、
早や5月も終わりというところにきています。
こんなこと、かつてあったのか?
太平洋戦争の時には日本のテレビの放送局はありませんでした
テレビドラマは戦後の平和な事態に生れ、育った娯楽です。
こんな混乱はかつてありません。
ですので今回の事態は、日本の視聴者が始めて経験するものです。
それにしても、初回放送すらかなわなてドラマがこんなに多いとは。
4月スタートのドラマならだいたい2月中、遅くとも3月前半にはクランクインするでしょう。
そして、撮影が休止になったのが、4月の初旬頃。
となると、初回分の撮影くらいは終わっていそうな気もしますが、
初回だけ放送して当分休みというのもかっこつかない。
特に『半沢』のような大プロジェクトとなると、余計中途半端なことはできません。
というわけで、初回放送が無期限延期という作品が多数発生しました。
そして、テレビ朝日の『特捜9』や『警視庁・捜査一課長』のように無事スタートし、
4月を乗り越えたドラマも、5月に入りストック切れしてしまいました。
さて、緊急事態宣言もようやく全国的に解除が見えてきました。
しかし、ドラマの撮影はすぐに再開できるのか?
普段、ドラマの撮影現場など目にする機会は滅多にないですが、
多くの人達が関わる大掛かりなものであることが想像できます。
警察ドラマの屋外の事件現場などはキャストも多いだろうし、
セッティングも大掛かりでしょう。
警察者ではないですが、『半沢直樹』も大変そう。
一番大変なのはやはり大河ドラマか。
もちろん、スケールダウンして制作することも可能でしょうが、
大河や『半沢』など実績のある作品で、
苦し紛れにそれをやるべきなのかという問題もあります。
苦しいところでしょう。
Old Fashioned Club 月野景史
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