【美術展】「コートールド美術館展 魅惑の印象派」東京都美術館/麗しの『フォリー・ベルジェールのバー』(マネ)が遂に来日
上野の東京都美術館では9月10日まで、
「コートールド美術館展 魅惑の印象派」展を開催中です。
コートールド美術館展 魅惑の印象派
2019年9月10日(火)~12月15日(日)
東京都美術館 企画展示室
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
https://courtauld.jp/index.html
本展は絵画のジャンルとして人気の高い
19世紀フランスの“印象派”をメインとした展覧会。
しかし、来日した作品はフランスの美術館に所蔵されているわけではありません。
「コートールド美術館」はイギリス・ロンドンにある美術館です。
今回展示されているのはそこの所蔵作品です。
もっとも、これは珍しいことではもありません。
例えば今年の4月~6月に渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催され
このブログでも「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」も
フランス印象派絵画メインの展覧会でしたが、作品達は英国スコットランドから来日しました。
イギリスやアメリカ、その他の国の美術館でも印象派に限らず
フランス絵画をコレクションしている美術館は多く、
そこの作品を借りて日本で展覧会を開催されることもまた多いのです。
ロンドンのコートールド美術館
イギリスが世界に誇る印象派・ポスト印象派の殿堂。
美術館の創設者サミュエル・コートールド(1876-1947)はイギリスの実業家。
卓越した審美眼を持つコレクターでもありました。
フランス近代絵画の魅力を母国に伝えたいと、1920年代中心に精力的な収集を行います。
1932年、ロンドン大学に美術研究所が創設されることが決まると、コレクションを寄贈。
研究所はコートールド美術研究所と名付けられ、その展示施設としてコートールド美術館が誕生しました。
フォリー・ベルジェールのバー
そして今回、美術館の改修工事のために多くの名作が来日することになりました。
ルノワールが第一回印象派展に出品した記念碑的作品『桟敷席』、
セザンヌ『カード遊びをする人々』、ゴーガン『ネヴァーモア』など巨匠たちの代表作がずらりと並びます。
その中でも注目はやはりマネ最晩年の傑作『フォリー・ベルジェールのバー』(1882年)でしょう。
私も大好きな作品で、以前にこのブログでも本作について書いたことがあります。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-7883.html
『フォリー・ベルジェールのバー(A Bar at the Folies-Bergere)』
エドゥアール・マネ(1882年)
19世紀の麗しき女性バーテンダーとの邂逅。
是非お見逃しなく。
Old Fashioned Club 月野景史
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