【相棒17】「容疑者 内村完爾」 初の“内村刑事部長回”/片桐竜次の軌跡 水谷豊との関わり
次回2月20日放送の『相棒seazon17』第16話の「容疑者 内村完爾」。
警視庁刑事部長 内村完爾役の片桐竜次さんをメインとしてフィーチャーした回になるようです。
https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/story/0016/
内村は2000年の土曜ワイド劇場版『相棒』第1作から登場しているキャラクターですが、
これまで“内村回”といえる話が放送されたことは一度もないと思います。
私は長年の片桐竜次ファンなので、あまりに遅すぎた初の内村回=片桐竜次回の放送は
嬉しくて楽しみですが、片桐さんは1947年生まれで今年72歳。
最近はさすがに風貌や台詞回しにも年齢を感じさせる面もあり、
また今回は内村が殺人容疑者として神奈川県警に拘束されるという話のようで、
もしかしたら『相棒』卒業・降板ではないかと不安も感じています。
今回は俳優・片桐竜次の足跡をごく簡単にですが、紹介します。
片桐竜次
(かたぎり りゅうじ、1947年8月14日- )
片桐さんは現在も東映マネージメントに所属する東映生え抜きの俳優です。
1969年入社、1971年映画デビュー。
多くのやくざ映画、アクション映画に端役で出演し、
出世作となったのは渡瀬恒彦さん主演で川谷拓三さんらと共演した1976年の『狂った野獣』。
以降はテレビの刑事ドラマや時代劇にもメイン級の悪役で出演するようになり、
松田優作さんの『探偵物語』(1979-80年)には半年の放送期間中に別々の役で3度出演しました。
そして1980年、『探偵物語』の後番組である東映制作のアクションドラマ
『大激闘マッドポリス'80』(途中で『特命刑事』に改題)では初の本格レギュラーを務めました。
ドラマ『特命刑事』(1984年 日本テレビ系)オープニングより
片桐さん若き日の雄姿
このドラマや『狂った野獣』主演の渡瀬恒彦さんも生涯東映の人で
片桐さんとは共演作も多い。
また容貌の少し似ている松田優作さんとの共演もその後もありました。
ただ『特命刑事』はハードなアクション、スリリングでダイナミックな展開の傑作だったのですが、
ヒット作とはならず、片桐さんもしばらく悪役が続きます。
水谷豊と片桐竜次
水谷さんと片桐さんは、古くは1977年に渡哲也さん主演で石原裕次郎さんや松田優作さんも出演していた
『大都会Ⅱ』の同じ回に共に犯人役で出演したこともありましたが、
(水谷さんは若い頃、刑事ドラマに何度も犯人役で出ていますが、
この時点ではかなりメジャーになっていたので、ここでの犯人役ゲストはレアです)
本格的な共演といえば水谷さん主演の連続ドラマ『気分は名探偵』(1984-85年)です。
水谷さんは探偵、片桐さんは刑事役でレギュラー。
連続ドラマのレギュラー自体、『特命刑事』以来かと思います。
『探偵物語』における松田優作さんと山西道広さん(成田三樹夫さんの部下の刑事)の関係に近いイメージでした。
ここから水谷さんとの共演も増えていきました。
1990年代には水谷さん主演の2時間ドラマ『地方記者・立花陽介』シリーズにレギュラー出演しています。
悪役にしても年齢に応じてアウトロータイプから、風格ある大物風が増えいていきます。
そして前述のように2000年代には水谷さんの『相棒』では内村刑事部長(警視長)。
2002年からは渡瀬恒彦さんの『おみやさん』で京都府警鴨川東署刑事課の村井課長。
共に水谷さん、渡瀬さんの直接の上司であるかは微妙なのですが、
警察ドラマの二大人気シリーズで主人公の嫌われ者の上役的な警察幹部役を務めました。
最近は『相棒』以外の出演は稀で、
上でもやや年齢も感じるようなことも書きましたが(ネットでも同様の意見は散見されます)、
実は片桐さん、2016年には俳優45周年記念の初主演映画『キリマンジャロは遠く』が
制作されたりもしています。
ここは『相棒』も退場・降板など寂しい話ではなく、初の“内村回”で健在ぶりを見せてほしい。
そして私が一番観たいのは、“水谷豊と片桐竜次の『相棒』”・・・というか、バディ物だったりもします。
まぁ実はこの回の脚本が『相棒』書くの初めての人なので、
ここでの退場はないだろうとの読みもあるのですが。
Old Fashioned Club 月野景史
以下、番組公式サイトより引用
☆☆☆
2019年2月20日(水)よる9:00~9:54
相棒 第16話「容疑者 内村完爾」
警視庁震撼!! 弁護士殺人の容疑者は内村刑事部長!?
特別に捜査権を与えられた特命係が真相解明に走る!!
神奈川県内の河川敷で、人権派として知られる弁護士の他殺遺体が発見され、現場にいた内村刑事部長(片桐竜次)が容疑者として拘束される。捜査に乗り出した右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、遺留品を手掛かりに、近くの線香工場で聞き込みを。すると従業員の中に、12年前に女子高生を殺害した罪で懲役刑を受け、最近出所したばかりの男が、殺害された弁護士の紹介で働き始めていることが判明。しかも、男はこの日、無断欠勤しており、行方が分からなくなっているという。右京と亘は、12年前の事件と今回の一件の関係を調べるため、娘を殺害された被害者遺族の元へ。しかし、母親の由美(あめくみちこ)とは会えたものの、父親の笹山(江藤潤)は海外出張中とのこと。ただ、内村と笹山は大学の同期で、12年前の事件の際も、内村は遺族の便宜を図っていたことが分かる。
完全黙秘の内村刑事部長の真意とは…
そして弁護士殺害と12年前の通り魔事件に関連が…!?
交錯する正義の先に思わぬ真実が浮かび上がる!
ゲスト:江藤潤 あめくみちこ
脚本:児玉頼子
監督:内片輝
★★★
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