武藤要(むとう かなめ)がまさかの再登場!
演ずるのは土門刑事と同じ内藤剛志!!
『相棒』と並ぶテレビ朝日・東映制作の長寿ドラマ『科捜研の女』は10月18日にシーズン18がスタート。
それに先駆け、直前の10月14日の日曜日の21時よりスペシャルが放送されます。
https://www.tv-asahi.co.jp/kasouken18/story/special/
主人公・榊マリコ(沢口靖子)はシャーロック・ホームズのような姿で登場するよう
マリコの元同僚・武藤要が再登場!
今回はシーズン18の第1話ではなく、別枠の単発スペシャルとなります。
少々ややこしいですが、実は昨年も同様にシーズン開始直前にスペシャルが放送されました。
その時はかつてレギュラーだった土門美貴(加藤貴子)の再登場というイベントがありました。
美貴は土門薫刑事(内藤剛志)の妹で、元科捜研の研究員。
退場回となったシーズン10の第1話(2010年)以来、久々の登場でした。
今回のスペシャルにはそれ以上に久しぶりのキャラが驚愕の再登場を果たします。
シーズン2(2000年)からシーズン4(2002年)まで登場していた元プロファイラーの武藤要です。
約16年ぶり、これまでの過去のレギュラーキャラの再登場は何度かありましたが、
これだけ間隔を空けての復活は初めてです。
内藤剛志は土門になる以前
別役で『科捜研』にレギュラー出演していた!
しかし、驚愕と書いたのは単に久しぶりだからではありません。
この武藤要、演じていたのは土門刑事役の内藤剛志さんなのです。
それってどういうことか??
実は内藤さんは、シーズン2から4まで武藤役で出演し、
次のシーズン5(2004年)からまったく別役の土門として出演しているのです。
随分無茶な配役のように思えますが、
視聴率が低迷していた初期のこのドラマは大幅なメンバーチェンジを繰り返しており、
このようなことも、他に似た例があります。
例えば、シーズン5から出ている日野現所長役の斉藤暁さんは
シーズン1には別の研究員役で出演し、1度完全に降板して、5年後に別役で復帰しています。
今回はその武藤が再登場するとのこと。
だからといって土門がお休みするわけでもなさそうで、内藤さんは一人二役ということになります。
内藤さんはもちろん土門としても出演
■武藤要(むとう かなめ)の履歴
科捜研メンバーのプロファイラーとして登場
武藤要はシーズン2初回から沢口靖子演ずる榊マリコの同僚の京都府警科捜研のメンバーで
プロファイラーとして登場しました。
シーズン1の視聴率は苦戦したので、マリコ以外の研究員メンバーは総入れ替えとなり、
その1人としてのキャスティングでした。
武藤は硬骨漢の熱血刑事である土門とはほぼ真逆、
ソフトで丁寧に物腰ながら、ちょっと人を喰ったようなところのあるキャラでした。
もちろん、このシーズンは主要メンバーとして活躍しました。
科捜研を退職し作家に
しかしシーズン2も数字は低迷し、シーズン3ではまたマリコ以外の研究員は総入れ替えとなります。
ただ、武藤は科捜研を退職し、作家に転身した設定で番組に残りました。
毎回、マリコが熱帯植物園のように樹木の生い茂った武藤の自宅を訪ね、事件の事を話し、
コミカルなやりとりの中から解決のヒントを得るのが定番となりました。
このシーズンは視聴率が急伸し、武藤は次の4にもほぼ同様の形で残留します。
ただし、武藤は直木賞を受賞して人気作家になって優雅な生活をしており、
その遊興先をマリコが訪ねるのが定番となりました。
武藤はやや悪ノリ過剰で、コメディパートの色合いが更に強まりました。
マリコと二人だけの世界
このシーズン3と4での武藤の登場は基本的にマリコが彼を訪ねるシーンのみで、
他のレギュラーメンバーとは絡みません。
なんとなく、マリコと武藤のシーンはストーリーから浮いた別世界のような印象なのです。
「もしかしたら、武藤は既にこの世に存在せず、マリコのイメージの中だけで生きているのでは?」
そんな極端な妄想さえ湧いてしまいそうな不思議なポジションでしたが、
実際に武藤の最終話、シーズン4最終回で、そのようなことをほのめかしたりしています。
この回で武藤は実際にマリコと共に事件関係者を訪ねているので、
実在しているというのが結論だとは思いますが。
シーズン4は再び視聴率が低迷し、武藤も他の多くのレギュラーメンバーと共に退場。
番組は1年半のインターバルを経て『新・科捜研の女』としてリニューアルされ、
内藤さんは別キャラの土門薫として、妹の美貴と共に登場します。
この時の土門はかなりの無頼漢で、武藤とは正反対だし、今の土門ともかなり違うイメージ。
次シーズンで軌道修正され、ほぼ現在の同様の一本気なキャラとなりました。
前述のように武藤要はシーズン3と4ではほぼマリコとのシーンのみの登場だったりと、
極めてマリコと近しい関係にありました。
そして、当時のマリコは今とはかなり違う面もあるキャラクターでした。
16年ぶりの再会でマリコと武藤をどのように描くのか?
そして、武藤と土門の関係はどうするのか?
今回は武藤の再登場が告知されているだけで、役割やビジュアルは公表されていません。
どうするのか、なかなか想像が難しく、楽しみでもあります。
出演シーンはそう多くはなさそうにも思います。
昔のように、マリコとのワンシーンだけなのか?
だとしたら、マリコとは久々の再会なのか、時々会っていたことにするのか?
予告等を観る限り、登場シーンはあまり多くはなさそうですが。
ひとつ残念なことがあります。
テレビ朝日は『科捜研の女』を毎日のように再放送していますが、
実は放送されているのは地上波デジタル対応のハイビジョン放送になったシーズン6以降で、
武藤要の登場するシーズン2~4はこの数年間放送されていません。
これは『相棒』も同じ状況です。
今回はせっかくの武藤再登場なのだから、
前宣伝も兼ねて武藤時代のシーズンも少しは放送すればよかったのに・・・
とは思います。
Old Fashioned Club 月野景史