【相棒16】最終回は異色の犯人探しミステリ/青木(浅利陽介)が特命係に異動
『相棒 season16』最終回第20話2時間スペシャルが終了しました。
『相棒』の長時間スペシャルというテロだ国家権力だ公安だと大袈裟な話が多いのですが、
今回は異色で6人の容疑者をターゲットとした犯人宛てミステリでした。
ただし、その6人はいずれも『相棒』のセミレギュラーで警察官、ほとんどが幹部クラス。
おなじみの甲斐峯秋(石坂浩二)、社美彌子(仲間由紀恵)、
内村刑事部長(片桐竜次)と中園参事官(小野了)、
そして衣笠副総監(杉本哲太)と青木(浅利陽介)の3組6名。
杉本哲太さんは先日亡くなった大杉漣さんの代演で、今回が初登場。
被害者はこれも前シーズンからセミレギュラーとして登場している
写真誌「週刊フォトス」の記者・風間楓子(芦名星)。
彼女をエスカレーターから突き落とした犯人は誰かというのがテーマ。
この6名からの犯人探しを特命コンビ、及び捜一コンビが行い、
それに実家が関西のやくざだった楓子の母・匡子(加賀まりこ)が絡み、
話が色々こじれれた末、犯人は青木という展開でした。
犯人当てミステリとして特に優れていたとも思えませんが、
豪華なレギュラー陣を使ってのこういう話もたまにはありでしょう。
この決着でいいのか?
ただ、決着の付け方には疑問があります。
ひとつはやくざの暴力による報復を肯定的に描いてるように感じられること。
今までにないくらい暴力団に好意的・同情的のように思えました。
もうひとつは、明らかに重罪を犯している青木に大したお咎めなしで、
右京ですら重大視していないように思える点です。
青木の犯罪に情状酌量の余地があるとは思えないのに。
これが新参の脚本家が書いた話ならもっと文句も出るところでしょうが、
スタート以来のメインライターである輿水泰弘氏ですから、仕方ないというところか。
青木が特命係に
そして更にサプライズですが、ラストで青木は特命係に異動になってしまいました。
この異動辞退がお咎めといえばお咎めということです。
かつて特命係は陣川警部補(原田龍二)を加えて3人体制になったことはありますが、
あくまで単回での出来事で、再異動ですぐに2人に戻りました。
今度はどうなるのか?
『相棒』はこれから半年のオフに入ります。
次は今年の10月スタートのシーズン17。
まだやると発表されているわけではありませんが、ここは間違いなくやるとして、
17はシーズン通して特命係3人体制になるのか?
それとも、またすぐに再異動で2人に戻るのか。
まだまったくわかりません。
早くも、3人体制では“相棒”ではなくなるなどとの声も出ています。
まぁこの点は、青木が特命係に加わっても、基本的には後方支援で、
刑事として捜査を行うのは右京と冠城コンビだけかと思いますが。
Old Fashioned Club 月野景史
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