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2017年4月25日 (火)

【ドラマ】低迷フジテレビの切り札“月9”『貴族探偵』 内容も数字も迷走

フジテレビが社運をかけておくる大看板(過去形?)“月9”ドラマ『貴族探偵』。
主演の嵐・相葉雅紀さんはじめ豪華キャストと莫大な制作費をかけて臨んだ切り札とされますが、
初回視聴率は11.8%と、最近の月9の中ではますまずのスタートでしたが(本来は全然不足でしょうけど)、
昨日放送の第2話では8.3%と急落してしまいました。

内容を見ると、それもいたしかたないところで、なんとも困ってしまうドラマです。
原作は麻耶雄嵩さんの推理小説シリーズ。
私は麻耶さんの小説を読んだ事はありますが、この小説は未読です。

原作があるのだから、一概に真似だパクリだとはいえませんが、
第1話を見た印象では既視感が強く、まず『IQ246』と『TRICK』を合わせ、
『レディ・ダ・ヴィンチの診断』から設定の一部を持ってきたなという印象を持ちました。
まぁこれだけたくさんのドラマが作られているのだから、似たような展開になるのも仕方ない面もありますが。

しかし、なんといっても違和感が強いのは相葉さん演じる主役の“貴族探偵”です。
第1話・2話を見る限り、正直言ってキャラに魅力がないし、
だいたい、推理をしない、最後の解決編すら自ら語らないのでは、
原作通りだとしても、ミステリドラマの主役としては成り立ち難いのではないか。

ですので、ドラマ化にあたっては高徳愛香(武井咲)を主役にした方がよかったのではないかと思いますが、
おそらくこの企画自体が相葉さんありきでしょうから、それでこの原作を選ぶのなら、
大胆に改変した方がよかったようにも思います。
もちろん、回が進むにつれ、状況が変わってくる可能性はありますが。

そして違和感といえば、中山美穂さんです。
1980年代のスーパーアイドル。
ドラマ出演自体が稀少ですし、やるとしたら主演ばかりの人でしたが、今回は脇役です。
それも少ないシーンで強い存在感を示すような特別出演格ではなく、純然たる脇役に見えます。
なにしろ売れっ子脇役俳優である松重豊さん、滝藤賢一さんとトリオを組む役どころですから。

中山さんの演技自体は悪いとは思いませんが、こういう役で出演するということが驚きです。
だったら今までも、もう少し出ておけばよかったのにと思ってしまいます。

武井咲さんはネット上の評判はあまりよくないものも多いですが、私はそんなに悪くないと思います。
生瀬勝久さんもクセが強すぎず、でもかなりの弾けっぷりで、バランスは悪くない。
つまり、さすが豪華キャストを揃えただけあって、個々の俳優で見た場合はそれなりに良い人もいる、
ただ肝心の主役に魅力がないのと、ミステリドラマとしては、ちょっと外してしまってますね。
まだわかりませんが、苦戦が続くようにも思えます。

Old Fashioned Club  月野景史

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