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2017年1月 7日 (土)

【科捜研の女】土門美貴(加藤貴子)/土門薫刑事の妹 “もう一人の科捜研の女”

テレビ朝日の長寿ドラマ『科捜研の女』の主人公といえば榊マリコ(沢口靖子)。
京都府警科学捜査研究所に所属する女性研究員、つまり“科捜研の女”です。

ただ、彼女以外に常にもう一人、このドラマの科捜研には女性メンバーがいました。
1999年のスタートから現在まで16期、そのポジションは何人か入れ変わってきました。
現在は涌田亜美(山本ひかる)、その前は吉崎泰乃(奥田恵梨華)がこのポジションを務めていました。

その歴代“もう一人の科捜研の女”の中でも最も長期務め、
ファンの印象に強く残っているのは土門美貴(加藤貴子)でしょうか。

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土門美貴(加藤貴子 )
第5シリーズ第1話(2004年4月)~第10シリーズ第1話(2010年7月)

加藤さんが降板して7年目になりますが、彼女の登場回は今でも頻繁に再放送されていますので、
新しい『科捜研』ファンにも馴染みは深いでしょう。


刑事部所属の制服警官として登場
土門美貴の初登場は『新・科捜研の女』としてリニューアルされた第5シリーズの初回でした。
この時点では科捜研メンバーではなく、刑事部所属の内勤の制服警察官。
やはりこのシリーズから登場した土門薫刑事(内藤剛志)と同居の実妹の設定です。

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科捜研メンバーではないし、基本的に捜査にも参加しないので、
1話あたりの登場シーンは多くはありませんが、クレジット順は主演の沢口靖子さんに次ぐ二番手でした。
この第5シリーズまではアナログ制作なので、テレビ朝日では最近再放送しておらず、
この期はあまり見た記憶がないという人もいるかも知れません。


現役昼ドラヒロイン
加藤貴子さんは沢口靖子さんより5歳下の1970年生まれで当時34歳。
いわゆる“昼ドラ”ことTBS「愛の劇場」の人気シリーズ『温泉へ行こう』の主演で人気の出た女優です。
『温泉へ行こう』は『科捜研』と同じ1999年スタートで、この時点では継続中。
加藤さんは『温泉』主演の合間に『科捜研』に出演した形でした。

沢口さんはデビュー当時まで遡れば“朝ドラ”NHK連続テレビ小説『澪つくし』のヒロインとして名を知られた女優。
朝ドラヒロインと昼ドラヒロインの競演だったのですね。
(第8シリーズからはやはり元朝ドラヒロインの若村麻由美さんも風岡早月医師として加わります。)


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制服姿の美貴とマリコ


制服警官のまま科捜研メンバーに
次の第6シリーズで美貴は制服巡査の身分はそのまま、事務担当として科捜研のメンバーになります。
劇中の設定では、第3シリーズ以来科捜研の事務職を務めてきた小向光子(深浦加奈子)が産休の為、
科捜研の事務関係が手薄になり、美貴本人が希望を出して異動してきた設定です。
実際には、深浦さんの癌との闘病による一時降板があったためと思われます。
(もっとも、深浦さんの件がなければ美貴の異動がなかったかどうかは判りませんが)

この第6シリーズから榊伊知郎所長(マリコの父 小野武彦)が登場。
美貴と共に第5シリーズから加入している日野和正(斉藤暁)と乾健児(泉政行)、そしてマリコ。
最盛期ともいえる第6~第9シリーズを支えた5人が揃いました。


正式に研究員に
続く第7シリーズでは光子が産休明けで事務職に復帰し、美貴は正式に科捜研の研究員になります。
既に第1話の時点で研究員になっており、経緯は詳しく説明されていませんが、
警察官から科捜研への配属は初の事例で、勉強して研究員になったらしき事が簡単にふれられています。

その後の美貴はデータ解析担当研究員として、またそれ以外の鑑定作業にも取り組み、
科捜研チームの主力メンバーとして活躍を続けけます。
そうして第9シリーズまで完走し、第10シリーズ初回で卒業しました。

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事件現場にもマリコや兄の土門薫らと共に臨場

加藤貴子さんは童顔(ロリータフェイス)で、独特のアニメ声。
その彼女が演じる美貴は明るく愛らしく、でも頭の回転もよくて結構口も立ち、
ボケ担当だった日野(現所長)に切れのいい突っ込みを入れる、このドラマになくてはならないキャラでした。

また、以前にこのブログにも書きましたが、
美貴は兄の土門薫とマリコが恋愛関係になる事を望んでおり、二人を結び付けたがる発言も時々あって、
この時期はいずれ二人の関係が深まるような予感もさせていました。

加藤さんが出演していた時代、『科捜研』の視聴率は右肩上がりで、
登場前の第4期は10.2%だったのが、第9期では14.5%まで上がりました。
現在まで含めても、この第9期が最高です。


退職して東京へ
土門美貴の『科捜研』退場は第10シリーズの第1話。
犯罪被害者のメンタルケアの仕事に興味を持ち、
東京で精神保健福祉士の資格を取得するために科捜研を退職しました。

後任には民間機関からの研修の形で、吉崎泰乃(奥田恵梨華)が同話の冒頭から着任します。

この美貴の退場回である第10シリーズ初回「狙われた科捜研!~」は
科捜研史上最大の危機ともいえる波乱の内容。
美貴にとっても長年の仲間である乾と日野が犯人の罠により謹慎、失職の危機、
そして美貴も命の危険にさらされます。
このピンチを乗り越えて事件を解決し、美貴は去っていきました。

美貴は円満退職ですし、そもそも土門刑事の妹なのですから、
いつ再登場してもよさそうなものですが、現在まで実現していません。

加藤さんはプライベートでは降板後、妊娠・出産を経験して復帰し、
最近も時々ドラマで顔を見かけます。
さすがにロリータキャラは返上し、落ち着いた大人の役が多いようです。


以下が土門美貴の登場回
初登場の第5シリーズから『新・科捜研の女』とタイトルが変わりましたが、
第9シリーズで元に戻っています。

第5シリーズ(新・科捜研の女1) 2004年4月15日 - 6月10日(9回)
第6シリーズ(新・科捜研の女2) 2005年7月14日 - 9月15日(10回)
第7シリーズ(新・科捜研の女3) 2006年7月6日 - 9月7日(9回)
第8シリーズ(新・科捜研の女4) 2008年4月17日 - 6月19日(9回)
第9シリーズ 2009年7月2日 - 9月10日(10回)
第10シリーズ 第1話 2010年7月8日 (1回)

これ以外にスペシャル2本があります。


追記:土門美貴(加藤貴子)は2017年10月15日放送のスペシャルに7年ぶりで再登場しました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/sp1015-4677.html



Old Fashioned Club  月野景史

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