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2017年1月 4日 (水)

【相棒】花の里2代目女将・月本幸子(鈴木杏樹)/犯人役からレギュラー入り スランプ右京に誘われて

昨年は『相棒』シリーズに宮部たまき役で長く出演してきた高樹沙耶容疑者の逮捕が世間を騒がせました。
その高樹容疑者が演じてきた小料理屋「花の里」の女将のポジションを引き継いでいるのが、
月本幸子役の鈴木杏樹さんです。

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高樹さんの『相棒』降板はシーズン10の初回(2011年10月)。
鈴木さんの登場は同じシーズン10の第12話(2012年1月)ですから、
この1月で丸5年経ちます。


月本幸子 犯人役からレギュラーに
刑事ドラマ・警察ドラマのロングシリーズでは、
1度ゲスト出演した俳優が、別の役でレギュラー入りする事は時々ありました。
犯人役で出た人が、刑事役でレギュラーになった例もあります。

しかし、杏樹さんの場合は同じ「月本幸子」役で、ゲスト出演の後にレギュラー入り。
しかも幸子は殺人未遂の犯人役。
これは珍しい例です。

それでは、花の里女将就任前の月本幸子の足跡を紹介します。


①「ついてない女」
月本幸子の初登場は初代相棒・亀山薫(寺脇康文)時代のシーズン4第19話「ついてない女」(2006年3月)。
拳銃を使っての殺人未遂事件の犯人役で、海外逃亡を企てますが、
杉下右京(水谷豊)との緊迫のせめぎ合いの末、逮捕されます。
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ただ、幸子は同情すべき境遇のキャラでした。
元々は幸せな結婚生活を送っていたのですが、夫が死んで暴力団幹部の愛人として暮らしていました。
そして夫の死がその暴力団幹部によるものだったことを知り、その男を殺そうとしたのです。
視聴者としては右京に追い詰められる幸子に感情移入してしまうような展開でした。
この時の幸子は暴力団幹部の情婦になるくらいですから、肝の据わった凄みのあるキャラでした。
現在の幸子からは推測し難いです。(時々、片鱗を見せることもありますが。)



②「ついている女」

2度目の登場も亀山時代で、シーズン6第11話「ついている女」と12話「狙われた女」の
前後編(2008年1月)でした。
幸子は真面目に服役しているのですが、巻き込まれる形で脱獄する事になってしまいます。

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巻き込む役はMEGUMIさん。

実はたまたま巻き込まれたのではなく、幸子を脱獄させる陰謀だったのです。
話は二転三転し、前後編でかなりスリリングな回でしたが、幸子は事件解決に協力し、刑務所へと戻っていきました。



③「つきすぎている女」
そして、3度目の登場が2代目相棒・神戸尊(及川光博)時代末期のシーズン10第12話。
幸子は刑期を終えて出所し、清掃会社を経て裕福な家の家政婦として、
服役中に取得した調理師の資格を生かして真面目に働いているのですが、
身の危険を感じ、誰かに狙われていると右京に相談を持ち掛けます。

そこから紆余曲折を経て、家政婦の職は失ってしまいますが、
右京の仲介で休業状態だった花の里の新女将に就任するのです。
設定としては、店自体はたまきの持ち物のままで、幸子が借りているという形だと思います。

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神戸とはこの時が初対面

この「つきすきている女」は杉下右京が重症のスランプに陥る、
『相棒』シリーズ全話の中でも極めて異色にしてユニークな回で、
くすっと笑ってしまうようなシーンが散りばめられています。

右京の不調は花の里ロスによるものだったようで、
新女将・幸子による花の里復活で、右京も復調しました。


月本幸子レギュラー入りの事情
初代女将・宮部たまき役の高樹沙耶さんは元々『刑事貴族』などで水谷豊さんと共演しており、
『相棒』は土曜ワイド劇場のスタートから出演しているのですが、
実はこの頃から女優の仕事をセーブする方向にあり、
他のドラマで見かける事は少なくなっていきました。

それでも『相棒』にはほぼ毎回出ていたのですが、それも2008年頃から減っていき、
2011年3月の東日本大震災を契機に強く降板を申し入れ、
同年10月スタートのシーズン10第1話で降板となったと言われています。


「花の里」を残すために
花の里は『相棒』において大事なサロンではありましたが、
亀山の退場により、重要度はやや落ちていました。
亀山時代は亀山の恋人→妻となるジャーナリスト奥寺美和子の(鈴木砂羽)の存在があり、
右京、亀山、美和子の3人が顔を揃えて情報交換する場の意味合いがあったのです。
警察官でない美和子が特命係の部屋に入り浸るわけにはいきませんから。

しかし、神戸には美和子にあたる存在がありません。
右京と神戸で話すのなら、わざわざ花の里に場所を移す必然性が薄いのです。
(ただ、神戸とたまきが微妙にいい関係で、その面白さはありましたが)

しかしそれでも、花の里は『相棒』にとって重要な場所です。

まして、神戸のシーズン10限りでの退場も決まっていましたから、
神戸が去り、花の里まで消滅という事態は避けたかったでしょう。

今の時代だと、たまき役を別の女優が代演という選択は受け入れられ難いでしょう。
では誰かを新女将にということで、まったく新しい人では唐突なので、
過去の登場キャラの中から月本幸子が選ばれたという経緯かと思います。

神戸の後、相棒役は甲斐享(成宮寛貴)、冠城亘(反町隆史)と変わりました。
幸子は花の里を守り続けています。

時には特命係の相棒以外も訪れます。


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退職した三浦元刑事との再会(シーズン14)



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警察学校への異動が決まった米沢守との
“最後の晩餐”(シーズン14)



幸子はゲスト回で見せた、したたかさや凄みは封印して、
なごみ系の天然ボケキャラとして馴染んています。
実は、この点についてはキャラが変わり過ぎとの批判的な意見もあります。

しかしこれは、いってみれば幸子が「花の里の女将」という立場を演じているのだから、
基本的にはこれでいいと思います。

それでも、1シーズンに1回くらいは、かつての幸子を彷彿とさせるような面を見せて、
事件解決に一役買うような事があってもいいと思います。
せっかく、大変な経験をしてきたキャラなのだから。

Old Fashioned Club  月野景史

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