【美術展】『ゴッホとゴーギャン』東京都美術館/因縁深き二人W主役の展覧会
東京上野の国立新美術館で12月18日まで『ゴッホとゴーギャン展』が開催中です。
ゴッホとゴーギャン展
Van Gogh and Gauguin: Reality and Imagination
2016年10月8日(土)~12月18日(日)
東京都美術館
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京新聞、TBS
http://www.g-g2016.com/
フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ
(Vincent Willem van Gogh、1853年3月30日 - 1890年7月29日)
オランダ出身で主にフランスで活動したポスト印象派の画家。
ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン
( Eugène Henri Paul Gauguin 1848年6月7日 - 1903年5月8日)
フランスのポスト印象派の画家。姓は「ゴギャン」「ゴーガン」とも。
19世紀末の同時代を生きた、共に西洋絵画史におけるスーパースター。
そして、極めて因縁深い二人の名を冠した、いわばW主演の展覧会です。
ジャンルでいうと、二人とも“ポスト印象派”
といっても、そう呼ばれるのはこの二人とポール・セザンヌくらいなのですが。
オランダの牧師の家庭に育ったファン・ゴッホと、
南米ペルーで幼年期を過ごしたゴーギャン。
生い立ちや性格だけではなく、絵画表現も大きく異なります。
その彼らが1888年、南仏アルルで約2カ月の共同生活を送ります。
芸術家逹の理想郷を作るべく、先にアルルに移り住んだゴッホの誘いにゴーギャンが応じたのです。
時には激しい議論を重ねながら刺激を与え合い、共に制作に励みました。
そして・・・悲劇的な結末を迎えました。
あまりに有名なエビソードです。
本展にはファン・ゴッホとゴーギャンの初期から晩年にわたる
油彩画約50点を含む約60点が展示されます。
二人の画家の特徴を浮き彫りにし、その関係性と芸術性に光を当てられているのです。
公式サイトのイントロダクションでは表現を抑えているように感じますが、
この二人をセットで考えれば、いたたまれない悲痛を感じざるを得ません。
しかしこれは今更変えられないこと。
痛みを乗り越え、 偉大な画家の作品を同時に鑑賞できる楽しみに浸りましょう。
Old Fashioned Club 月野景史
« 【美術展】『クラーナハ展―500年後の誘惑』国立西洋美術館/北方ルネサンス巨匠 日本初の大規模展 | トップページ | 【美術展】『拝啓 ルノワール先生 ―梅原龍三郎に息づく師の教え』三菱一号館美術館/国と年齢を越えた師弟関係 »
「01.Art 美術 (展覧会)」カテゴリの記事
- 【美術展】「佐伯祐三 自画像としての風景」東京ステーションギャラリー/パリ、東京、1920年代を駆け抜けた夭折の画家(2023.02.13)
- 【美術展】「絵画のゆくえ2022」SOMPO美術館/近年の「FACE」受賞作家の展覧会(2022.02.06)
- 【美術展】「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」文化村ミュージアム/箱根の大美術館の名画を渋谷で鑑賞(2021.09.30)
- 【美術展】「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」三菱一号館美術館/日本の歴史ある大企業の美術力(2021.07.15)
- 【美術展】「1894 Visions ルドン、ロートレック展」三菱一号館美術館 1/17まで開催中(2020.12.01)
« 【美術展】『クラーナハ展―500年後の誘惑』国立西洋美術館/北方ルネサンス巨匠 日本初の大規模展 | トップページ | 【美術展】『拝啓 ルノワール先生 ―梅原龍三郎に息づく師の教え』三菱一号館美術館/国と年齢を越えた師弟関係 »