【相棒」アサ芸プラスの批判記事の事実誤認が酷すぎる
ネットのアサ芸プラスに『相棒』の批判記事が載っているのですが、
これは事実誤認がさすがにひどすぎです。
ふざけて、わざとやってるのではないかと思うほど。
とりあえず引用します。
http://www.asagei.com/excerpt/54479
☆☆☆
「被害者が幽霊」「出演者使いまわし」…「相棒」過去作品軽視に不満が続出!
次週、ついに最終回を迎える人気ドラマ「相棒season14」(テレビ朝日系)。水谷豊演じる頭脳派刑事、杉下右京の“相棒”がスタートからすでに3人も代わっていることから、「コロコロ相棒が代わりすぎ」「もうタイトル“同僚”に変更しろよ」と、ネット上では批判的なコメントが書き込まれている。
初回視聴率は18.4%と好スタートを切ったものの、第11話では12.6%に落ち込み、再放送が本ドラマの視聴率を上回るのでは?という声も出ている。ドラマ事情に詳しいライターは、視聴者目線でこう斬り込む。
「コロコロ代わる相棒に違和感を持つ視聴者も多いですが、長年のファンからは不自然な俳優の使い回しを指摘されています。極道やマンションの管理人などのチョイ役レベルでは他ドラマでもよくあることですが、寺脇康文演じる初代相棒、亀山薫の妻の元彼氏役を好演していた西村雅彦が官房長官役としてスペシャルに出演したり、
シングルマザーとしてスナックを経営する犯人役の川上麻衣子がその後、他のストーリーで投資ファンド会社のセレブ社長を演じるなど、事件の鍵を握る人物が全く違う役柄で登場するのは、過去の作品に敬意を払っているとは思えません」
最近では、被害者が幽霊となって登場するなど、オカルトな展開もあっあた「相棒」。誰もが期待する最終回に、台本の使い回しだけはやめていただきたいものだ。
(佐藤ちひろ)
★★★
全体の論調も(?)ですが、とりあえず明らかな事実誤認のみ指摘します。
「不自然な俳優の使い回し」として挙げられているふたつの例です。
1.寺脇康文演じる初代相棒、亀山薫の妻の元彼氏役を好演していた西村雅彦が
官房長官役としてスペシャルに出演したり
この間違いはひどいです。
たしかに、亀山の彼女(後に妻)である奥寺美和子(鈴木砂羽)の浮気相手として西村雅彦さんは出演していました。
その後、西村雅彦さんが別役で出演した事はありません。
では何と間違えたのか?
実は、放送中のシーズン14の今年の元日スペシャルに西村和彦さんが官房長官役で出演しました。
おそらく、これと混同したのでしょう。
西村雅彦さんと西村和彦さん。名前が似ているだけ、極めて単純な間違いです。
2.シングルマザーとしてスナックを経営する犯人役の川上麻衣子がその後、
他のストーリーで投資ファンド会社のセレブ社長を演じる
これはいったい何を間違えたでしょう。
川上麻衣子さんの『相棒』出演はシーズン13の元日スペシャル「ストレイシープ」(2015年)の1度だけです。
たしかに投資会社の社長役でしたが、それ以前の出演はありません。
当然、『相棒』でスナックを経営のシングルマザーで犯人の役などやっていません。
思い当たる例といえば、シーズン2(2003年)なので初期の頃ですが、麻丘めぐみさんがそのような役をやっていました。
しかし、麻丘めぐみさんと川上麻衣子さんを間違えますかね?
俳優名を出しての具体例として二つしか挙げてないのに、
その二つともが完全な誤りって、あり得ないでしょう。
この部分は署名の記者氏ではなく、「ドラマ事情に詳しいライター」氏の言のようですが、
ネットで簡単に確認に取れるのに、それをしなかったのでしょう。
そもそも『相棒』のような長期継続ドラマで、ゲスト俳優の別役再出演は仕方ない面があります。
このブログでもその問題について書いたことがあります。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-8ef4.html
西村雅彦さんが演じた鹿手袋啓介は単発ゲストではなく、短期間ですが準レギュラーでしたから、
まったくの別役で再出演したら批判も出るかも知れませんが、この記事はまったくの誤認です。
川上さんの方は、事実だとしても許容範囲だと思いますが、事実じゃないのだから話になりません。
最後の「最近では、被害者が幽霊となって登場するなど、オカルトな展開もあった『相棒』」
これは先週の第19話のラストのことを言っているのでしょうか?
最後のおまけオチみたいな感じでの幽霊ネタ、「もしやあれは幽霊だったのか?」昔からよくある手法です。
『相棒』では幽霊話、オカルトめいた話は初期から時々あります。
この記事の書き方だと、まるで主筋を幽霊話にしてしまっているようで、やや恣意的に感じますね。
Old Fashioned Club 月野景史
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