【美術展】「ボッティチェリ展」東京都美術館/ルネサンスを象徴する画家の回顧展 決定版
上野の東京都美術館にて4月3日まで「ボッティチェリ展」が開催中です。
日伊国交樹立150周年記念
ボッティチェリ展 Botticelli e il suo tempo
2016年1月16日(土) ~ 4月3日(日)
東京都美術館
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、TBS
後援:外務省、イタリア文化財・文化活動・観光省、イタリア大使館、イタリア文化会館
協賛:JR東日本、竹中工務店、凸版印刷、トヨタ自動車
協力:アリタリア-イタリア航空、日本航空、日本貨物航空
特設WEBサイト:http://botticelli.jp
ルネサンスを象徴する画家サンドロ・ボッティチェリ。
日本での人気も高く、ボッティチェリ関連の展覧会は多く開催されてきましたが、
今回は日伊国交樹立150周年記念として、その決定版とでもいうべき企画展です。
サンドロ・ボッティチェリ またはボッティチェッリ
(Sandro Botticelli 1444年or1445年 - 1510年5月17日)
☆プリマヴェーラ(1477年 - 1478年頃、ウフィツィ美術館)
☆ヴィーナスの誕生(1485年頃、ウフィツィ美術館)
世界的に、それこそ誰もが知っているような名画を残した画家。
優雅で美しい神話の女神や聖母の絵で知られます。
上記の代表作2点はいずれもギリシャ・ローマ神話がテーマですが、
本展の作品は聖母子画が多いです。
彼もまた、聖母子の画家だったのです。
その作品は多くが板に描かれ、極めて繊細であるため、
まとまった数の来日はなかなか実現しませんでした。
今回は日伊国交樹立150周年記念としての実現ですので、
フィレンツェをはじめ世界各地から20点以上ものボッティチェリ作品を集め、
その画業を一望する大回顧展となりました。
生涯フィレンツェで過ごした画家
ルネサンスの聖都といえばイタリアのフィレンツェです。
ルネサンスの三大巨匠といわれるダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ。
彼らもルネサンス出身といっていいですが、ローマなど他地域での活躍も長かったのです。
それに対してボッティチェリは生涯のほとんどをフィレンツェで過ごしました。
同地を支配するメディチ家の画家として名を馳せ、大型の祭壇画から私的な神話画まで、
幅広い主題の絵画を手掛けました。
その画風も、フィレンツェの歴史の激動に深い影響を受けてきた、
フィレンツェを象徴、つまりはルネサンスを象徴する芸術家なのです。
本展においては、初期から晩年までの宗教画、神話画、肖像画を通して、
ボッティチェリ作品の特徴と魅力を紹介されています。
『ラーマ家の東方三博士の礼拝』1475-76年頃
テンペラ、板 ウフィツィ美術館
聖母子(書物の聖母)》1482-83年頃
テンペラ、板 ポルディ・ペッツォーリ美術館
リッピ親子とのユニークな師弟関係
ボッティチェリの師匠は画僧のフィリッポ・リッピ。
聖母子像などて知られる大画家です。
ボッティチェリは彼の工房で修業を積みました。
そのフィリッポ・リッピの息子がフィリッピーノ・リッピ。
フィリッピーノはボッティチェリの弟子となりました。
ボッティチェリからすると、師匠の息子が弟子になったという事です。
本展にはリッピ親子の絵も多く展示されています。
ボッティチェリヲ周辺俯瞰する展覧会。
貴重な機会です。
Old Fashioned Club 月野景史
« 【ドラマ】『おみやさん』 新ヒロイン貫地谷しほりを迎え、新作が2月13日に放送 | トップページ | 【お笑い】『ガキの使い』山-1GP2016優勝はZAZYの「絹江おばあちゃん」 »
「01.Art 美術 (展覧会)」カテゴリの記事
- 【美術展】「佐伯祐三 自画像としての風景」東京ステーションギャラリー/パリ、東京、1920年代を駆け抜けた夭折の画家(2023.02.13)
- 【美術展】「絵画のゆくえ2022」SOMPO美術館/近年の「FACE」受賞作家の展覧会(2022.02.06)
- 【美術展】「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」文化村ミュージアム/箱根の大美術館の名画を渋谷で鑑賞(2021.09.30)
- 【美術展】「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」三菱一号館美術館/日本の歴史ある大企業の美術力(2021.07.15)
- 【美術展】「1894 Visions ルドン、ロートレック展」三菱一号館美術館 1/17まで開催中(2020.12.01)
« 【ドラマ】『おみやさん』 新ヒロイン貫地谷しほりを迎え、新作が2月13日に放送 | トップページ | 【お笑い】『ガキの使い』山-1GP2016優勝はZAZYの「絹江おばあちゃん」 »