【美術展】「バロン住友の美的生活」泉屋博古館分館/住友コレクションの逸品を堪能
東京六本木の泉屋博古館分館で5月8日まで、
『特別展「バロン住友の美的生活 美の夢は終わらない」第1部「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢」』が開催中です。
開幕直前の2月25日に催された内覧会を訪れました。
特別展「バロン住友の美的生活 美の夢は終わらない」
第1部「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢」
会 期 2015年2月27日(土)~5月8日(日)
*青銅器コレクションは3月21日まで出展
会 場 泉屋博古館分館[東京](東京都港区六本木1-5-1)
問合せ ハローダイヤル 03-5777-8600
休 館 日 月曜日(ただし3月21日は開館し、3月22日は休館します)
開館時間 10時-17時(入館は16時30分まで)
主 催 公益財団法人泉屋博古館 、日本経済新聞社
協 賛 住友グループ広報委員会、株式会社日建設計
協 力 住友史料館
ホームページ:http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/
住友コレクション 泉屋博古館 分館とは
東京の六本木・・・といっても、ヒルズなどからは少し離れた、六本木一丁目駅からすぐの立地。
住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館です。
1936年、住友家15代当主春翠(しゅんすい)は神戸須磨に邸宅美術館と呼ぶにふさわしい本格的洋館を建て、
邸内にフランス印象派やアカデミー派の絵画、黒田清輝や浅井忠などの日本洋画家、
三代清風与平といった陶芸作家の作品を飾り、地元の住人や若い作家たちを招待しました。
一方で春翠は中国文人趣味にもとづく伝統的な中国文物も蒐集しています。
中でも青銅器は質・量とも類を見ない世界的なコレクションとして有名で、現在も高く評価されています。
泉屋博古館はこの貴重な青銅器と鏡鑑500点余りを保存公開するための財団法人として1960年に発足、
1970年には京都鹿ヶ谷の地に4室からなる青銅器と鏡鑑の展示室が完成しました。
住友家から数々の美術品の寄贈を受け、現在収蔵品は3000点以上を数えます。
収蔵品の増加に伴い、1986年に青銅器展示館の傍らに新展示室を増築。
そして、2002年には東京六本木に分館が開設されました。
つまり京都が本館、東京に分館という関係です。
東京ではオープンから14年ほど、比較的新しい美術館といえるでしょう。
バロン住友春翠
明治・大正時代に住友グループの基礎を築いた住友家15代当主。
実業家であると同時に、公私にわたり文化活動に力を注ぎ、多彩な美術品を収集しました。
本展は春翠生誕150年を迎えた記念として、その美術愛好の足跡を名品とともに振り返る展覧会で、2部構成で開催されます。
開催中の第1部は明治編
1903年(明治36年)、神戸の須磨海岸に洋館を築いた春翠は内外の洋画や近代工芸、更には中国文物までを邸内に飾りました。
この須磨の別邸は惜しくも大戦の戦災で焼失しましたが、本展では今に伝えられる彼の収集品とあわせ、
在りし日の須磨別邸の様子を模型により再現、青年期の春翠の美意識と文化貢献への志がしのびまれています。
※本展は写真撮影禁止です。紹介した写真の撮影は内覧会において、主催者の許可を得て行っています。
展示作品は、いかにも明治の富豪の洋風邸宅をイメージさせる、モネや日本人画家達による洋画の数々、
そして、圧巻の青銅器コレクションが中心です。
この第一部の会期は5月8日までと、まだ先は長いですが、
青銅器コレクションは上述のように3月21日までとのことなので、是非お見逃しなく。
Old Fashioned Club 月野景史
« 【科捜研の女】と【新・科捜研の女】の違い = 5作目から「新」を付け、9作目で外した | トップページ | 【科捜研の女】第6シリーズ第1話 榊伊知郎所長登場編/長寿ドラマへの起点 »
「01.Art 美術 (展覧会)」カテゴリの記事
- 【美術展】「佐伯祐三 自画像としての風景」東京ステーションギャラリー/パリ、東京、1920年代を駆け抜けた夭折の画家(2023.02.13)
- 【美術展】「絵画のゆくえ2022」SOMPO美術館/近年の「FACE」受賞作家の展覧会(2022.02.06)
- 【美術展】「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」文化村ミュージアム/箱根の大美術館の名画を渋谷で鑑賞(2021.09.30)
- 【美術展】「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」三菱一号館美術館/日本の歴史ある大企業の美術力(2021.07.15)
- 【美術展】「1894 Visions ルドン、ロートレック展」三菱一号館美術館 1/17まで開催中(2020.12.01)
« 【科捜研の女】と【新・科捜研の女】の違い = 5作目から「新」を付け、9作目で外した | トップページ | 【科捜研の女】第6シリーズ第1話 榊伊知郎所長登場編/長寿ドラマへの起点 »