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2016年2月 7日 (日)

【ドラマ】『スミカスミレ』 65歳の女性はずうとるび『みかん色の恋』を歌うか? 澄に相応しいアイドルは?

昨日2月6日からスタートしたテレビ朝日のドラマ『スミカスミレ』で、
思いがけず大学生達とカラオケに行くことになった65歳の女性主人公が
ずうとるびの『みかん色の恋』を歌うシーンがありました。
この選曲が妥当か否か、一部で論議を呼んでいます。
今回はこの件をちょっと考えてみます。

ドラマの内容に軽くふれておきます。
主人公如月澄(きさらぎ・すみ 松坂慶子)は一人で地味に生きてきた65歳の女性。
それが突然二十歳の身体に戻って如月すみれ(桐谷美玲)となり、大学に通うという、
まぁファンタジーな展開です。
それで、同期の娘たちとカラオケボックスに行き、ずうとるびの『みかん色の恋』(1974)を歌ったのです。

結論を先にいうと、澄がアイドル関係についてマニアックなヲ嗜好持っているなら別ですが、
映画好きではあるけれども、特にそのような傾向はなさそうです。
であるならば、この選曲は時代・年代から考えてまずあり得ません。


Photo_2
ずうとるび
長寿番組『笑点』の座布団運びでおなじみの山田隆夫さんが在籍していたグループ。
元々、『笑点』の「ちびっ子大喜利」という企画から誕生した男4人組のユニットで、
1974年にデビューすると、女子中高生を中心に結構なアイドル的人気を得ました。

『みかん色の恋』は同年11月にリリースした3枚目のシングル。
翌1975年にはNHK『紅白歌合戦』にも出演。歌ったのはこの曲ではありません。
まもなく山田君は脱退。
後任メンバーを入れてグループは1980年代始めまで一応存在しましたが、
人気アイドルとして活動していたといえるのは、1974年~76年、せいぜい77年頃まででした。

リアルタイムでの『みかん色の恋』の映像は見つかりません。
おそらく80年代に、山田君を含むオリジナルメンバーが揃った際の動画があるので貼っておきます。



この時は番組の企画で1日限りの復活だったのだろうと思います。


当時のアイドルは、今と比べてファンの年代層の幅が狭いです。
特に、ずうとるびはそうだったと思います。
1975年の時点でずうとるびメンバーの年齢は10代半ばから後半。
ファンは中学・高校、もしかしたら小学生も含む女の子が中心。

『スミカスミレ』の澄さんは現在65歳なら、当時は25歳くらい。
ずうとるびの熱心のファンだったかというと、ちょっと無理があります。
もちろん、変わった趣味・嗜好の人だということなら、なんでもありです。
特にそういった注釈もなく、時代や年代等からすんなり受け入れられるかというと、難しいということです。

例えば、近い時代のアイドルでもフィンガー5やピンク・レディーなら、
曲が社会現象といえるほど大ヒットしているので、熱心なファンでなくても歌えて不思議ではありません。
しかしずうとるびは、代表曲といえる『みかん色の恋』でも、オリコン最高14位。
女子中学生・高校を生中心に1975年頃、一時的に人気があっただけです。
澄さんが、何を置いてもまずこの一曲、となるのには無理があります。

とはいえ、コミカルな青春ソングとしてなかなか良い歌です。
山田さんは今でも、「紅白に出ました!」と言ってこの曲を歌います。
実際に紅白で歌ったのは、山田さんのソロの語りがメインの、もう少しシリアスな『初恋の絵日記』で、
これも良い歌ですが、やはりずうとるびと言えば、「みかん色の恋」なのでしょう。

それはそれとして、『スミカスミレ』の話に戻ります。


如月澄の中高校生時代のアイドルは?
それては、誰なら澄さんの少女時代のアイドルに相応しいか、ちょっと考えてみましょう。

澄さんは現在65歳ということなので、1950年生まれと仮定します。
だとすると、中学入学が1963年、高校入学が1966年、卒業が1969年ということになります。
これはアイドル歌謡史でいうと、御三家(橋幸夫 舟木一夫 西郷輝彦 )の時代から、
グループサウンズ(GS)への転換期にあたります。
御三家隆盛期の1966年にスパイダースの『夕陽が泣いている』がヒット、翌67年にタイガースなどがデビューし、GSブームとなります。
澄さんのアイドルは御三家周辺かGS、普通に考えるならばこのあたりでしょう。

ジャニーズ事務所の元祖ジャニーズ、その後輩のフォーリーブスも候補だと思いますが、
ドラマの中でジャニーズ系が今回のずうとるびのように扱われることはないでしょうね。
もちろん、アイドルとしての括りにこだわらず愛唱歌ということなら、
70年代のフォークソングなどにも広がりますが。

澄さんのアイドル第一候補は
ドラマとして、あそこで歌わせて視聴者受けがどうかは別として、
澄さんの年齢と印象から私が考える一番の候補は、
彼女より少し年上、あまり男臭くはなく、優しく美しく清潔なお兄さん、という感じで、
澄さんのアイドルには三田明さん(1947年生まれ)が相応しいかなと思います。


Photo_3
三田明
御三家に加えて「御三家プラスワン」、「四天王」などと呼ばれた美少年アイドルです。


ただ歌としては、今回のドラマの流れだと、『みかん色の恋』のような明るく弾けた歌が相応しいでしょう。
三田さんの代表曲となると『美しい十代』、ちょっと違います。
GSは意外とそういう歌が少ないのですが、ベターなのはタイガースの『シーサイド・バウンド』か。
そして、澄さんより少し年齢が下になりますが、歌として最適なのはフォーリーブスの『地球はひとつ』でしょう。
リリースは71年ですが、グループのデビューは68年なので、ファンとしてはギリギリ許容範囲。
でも前述の理由で、ドラマで取り上げられる可能性は低いでしょうけど。


Old Fashioned Club  月野景史

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