【音楽】 カオマ『ランバダ』/セクシーで哀愁を帯びたダンス音楽の名曲/ロス・カルカスの原曲『泣きながら』も紹介
フランスの「カオマ」(Kaoma) というグループが1989年にリリースして世界的にヒットした『ランバダ(Lambada)』
セクシーなスタイルのペアダンスとしての「ランバダ」を象徴する曲として、日本でも知られます。
カオマ『ランバダ』 オリジナルPV
解放的でセクシー、ダンサブル、それなのにどこか哀愁を帯びたメロディー、
ロアラ・ブラス(Loalwa Braz)の少しハスキーで伸びやかなボーカルも印象的です。
この曲に乗って、日本でも一時的にランバダブームがありましたが、長続きはしませんでした。
ペアダンスの難しさもありますが、この歌に続くヒット曲が他になかったのも原因かもしれません。
しかし、この歌自体は美しい名曲で、時代を越えて残る、
ダンスミュージックのスタンダードナンバーのひとつだと思います。
カオマは1989年にフランスで結成。
フランス人、セネガル人、ブラジル人など他民族編成のグループで、
この『ランバダ』がデビュー曲のようです。
無断使用の原曲が存在!
実はこの歌には原曲があります。
ボリビアを代表するフォルクローレグループであるロス・カルカス (Los Kjarkas)の『Llorando se fue』(日本語題:『泣きながら』)。
『ランバダ』はこの曲を無断で盗用していたのです。
ロス・カルカス側が提訴するが、カオマ側で著作権料を支払うことで決着したようです。
原曲があり、アレンジしてダンス音楽に、というのはよくありますが、
無断使用で世界的ヒットとは、そんなに大昔の話でもないし、驚きです。
ロス・カルカスも1984年以降、何度も来日公演があったグループです。
本家ロス・カルカス版は1981年リリース。
こちらも紹介します。
ロス・カルカス 『Llorando se fue(泣きながら)』
カオマの『ランバダ』と比べると、ゆったりしたテンポでぐっと哀愁感が強い、別れの歌です。
しかし、これはアレンジが違うだけで、どう聴いても同じ曲ですね。
そして、後半は日本語の歌詞になります。
日本語カヴァー
最後に、日本でのランバダブーム渦中の1990年3月に発売された、
『CHA-CHA-CHA』(1986年)の大ヒットで知られる石井明美さんによる日本語版カヴァーも紹介します。
石井明美『ランバダ』 日本語詞:麻木かおる
せっかくオリジナルグループによる日本語詞も存在するのに、それは採用しなかったようです。
たしかにセクシーダンス用の歌詞としては相応しいとは思えないので、仕方ないですが。
Old Fashioned Club 月野景史
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