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2015年10月19日 (月)

【ドラマ】内藤剛志『警視庁捜査一課長』高視聴率 連ドラ化?/『一課長』大岩純一と『科捜研』土門薫

内藤剛志さん主演のテレビ朝日・土曜ワイド劇場
『警視庁捜査一課長~ヒラから成り上がった最強の刑事! 5』が10月19日に放送され、
http://www.tv-asahi.co.jp/dwide/contents/nextweek/0383/
14.1%の好視聴率を獲得しました。

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最近は2時間ドラマ、サスペンスの視聴率も全般に低迷しており、その中で実に立派な数字です。
おそらく、2月に「特別企画」として放送された草なぎ剛さんの『スペシャリスト 3』を除けば、
今のところ今年の土曜ワイド枠でトップでしょう。
5月に放送された『4』も13.3%でしたから、もはや土曜ワイドのドル箱といっていいくらいです。

多くの刑事達を指揮するトップの地位にありながら、積極的に現場に臨場し、捜査の陣頭指揮をする信念強き好漢。
内藤さん、ピッタリはまっています。
追記:2016年4月より木曜ミステリー(木曜20時)での連ドラ化決定。詳細は以下参照
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/4-916f.html


大岩一課長と土門刑事
さて、このドラマを観て思うのですが、内藤さん演じる警視庁捜査一課長・大岩純一のキャラクターが、
同じく内藤さんが10年以上演じ続けている、『科捜研の女』の土門薫刑事にそっくりなのです。
土門がそのまま偉くなったような感じでしょうか。

おなじ刑事役だから、似たようなキャラになるのも仕方ないかも知れませんが、
この好数字ですから、もし『一課長』が連続ドラマ化されたら、『科捜研』はどうするのか?ちょっと気になります。

連ドラ化云々は、まだまったく仮定というか、私の空想上の話ですが、
『一課長』の大岩と『科捜研』の土門、この2人の比較もおもしろそうですし、ちょっと書いてみます。
合わせて、ドラマにおけるこの“捜査一課長”というポジションについても。


『科捜研の女』土門薫刑事
土門薫は『科捜研の女』スタート時からのレギュラーではありません。
2004年の第5シリーズからの登場、現在は第15シリーズが放送中なので、11シリーズ目になります。
実は、内藤剛志さんはそれ以前、第2~4シリーズまで、別の役で出ていました。
『新・科捜研の女』としてのリニューアルに伴い、役を変えて再登場したのです。

土門としての初登場時は若干キャラが違っていて、少し軌道修正されました。
質実剛健の硬骨漢。正義への情熱を内に秘めた熱い男。
土門薫と大岩純一は、やはりよく似ています。


一課長と主任(?)
しかし、土門と大岩の身分はだいぶ違うように感じます。
大岩純一は警視庁刑事部捜査一課の課長。階級は警視正。警視庁の花形部署のトップです。

土門薫は京都府警本部刑事部捜査一課の刑事。
階級は警部補で、役職は不明ですが、部下もいるし、ヒラということはない、おそらく主任クラスでしょう。
所属都道府県が違いますが、共に刑事部捜査一課の刑事。
しかし、階級や役職はやはりだいぶ差があるようです。

土門は公式サイトにも一匹狼的とあり、だから出世できないイメージがあります。
しかし、実際は部下をうまく使い、科学捜査の専門部署である科捜研との関係をフル活用して、
つまり周囲との協力関係を軸に、次々と難事件を解決しています。
なぜ出世できないのか不思議ですが、番組側の事情でしょうね。
『捜査一課長』を観るとよくわかります


『科捜研』の土門の上司は?
さて、土門は府警捜査一課の所属なのだから、上司である“捜査一課長”がいる筈です。
誰が演じてましたっけ?
実は『科捜研の女』には捜査一課長は出てこないのです。
いない筈はありません。登場しないだけです。

土門は第5シリーズの初登場以来、一課長より上の刑事部長といつも直接話をしています。
その時の刑事部長・佐久間役は田中健さん。
土門と同時に初登場し、第13シリーズ途中まで長く出演しました。
中間管理職的な面もありますが、基本的にはいつも土門の理解者でした。
もちろん、主役の榊マリコ(沢口靖子)にとっても。

しかし、現在は交代して新しい刑事部長・藤倉が登場しています。
今度の刑事部長は、土門やマリコのやり方に批判的な面もあり、難敵ともいえます。
演じるのは、『一課長』にもレギュラー出演している金田明夫さんです。


Photo
『科捜研の女』 左から藤倉部長(金田)、土門(内藤)、榊マリコ(沢口靖子)


両作のキーパーソン 金田明夫
『科捜研』では、金田さんの藤倉刑事部長は土門の強権的な上司。

『一課長』での金田さんの役は、捜査一課現場資料班・小山田大介。
庶務担当管理官で警視ですからそれなりに偉いのですが、大岩の忠実な部下というイメージが強いです。
上下関係がまったく逆。両方観るとこんがらがってきます。
内藤さんのキャラはあまり変わらないので、金田さんの方が極端に差をつけているように感じます。

時系列でいうと、『一課長』のスタートが2012年。
金田さんの『科捜研』登場は2013年。
ドラマとしては『科捜研』の方がはるかに古いが、内藤・金田コンビとしては『一課長』の方が先なのです。


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『一課長』主要キャスト 右から大岩(内藤)、小山田(金田)、平井(斉藤)


ヒロイン 斉藤由貴
『一課長』のヒロインは、捜査一課現場資料班主任・平井真琴役の斉藤由貴さん。
大岩からは「大福」と呼ばれるキャラクターです。
しかし、斉藤さんといえば、『科捜研』の沢口靖子さんとは同じ東宝芸能所属の永遠のライバル。
東宝カレンダーでは沢口さんが1月、斉藤さんが12月という組み合わせが9年続いています。
『科捜研』と『一課長』、やはり色々と因縁があります。


『一課長』の連ドラ化はあり得るか
とにかく、今年の2回の視聴率は立派です。
ほおっておく手はありません。
制作は、『科捜研』や『相棒』と同じ東映、テレビ朝日とは関連会社です。

ただ、『科捜研』を放映する「木曜ミステリー」は基本的に東映京都撮影所制作の枠なので、ここでの連ドラ化はまずないでしょう。
むしろ、『相棒』の水曜21時枠などは有力かも知れません。
今年のローテ―ションだと、3月まで『相棒』、4月~6月が『警視庁捜査一課9係』で、7月期が固定されてませんから。
内藤さんも、来年3月までは『科捜研』がありますから、その後1クール休んで、ちょうど良いローテです。
まぁ、ここはまだまったくの妄想です。

しかし、個性派俳優として、またタレントとしても長く安定した人気を誇る内藤さんですが、
主演作となると、多くはありません。
ここはおそらく本人も代表的な主演作がほしいでしょうし、そうなってもらいたいとも思います。


なぜか不遇な“捜査一課長”
上述のように、『科捜研の女』には捜査一課長はで出てこず、土門はその上の刑事部長と直接やりとりします。
組織論でいうと、ちょっとおかしな話ですが、実はこれ『相棒』もほとんど同じなのです。
おなじみの伊丹刑事や芹沢刑事の上司として一課長が存在する筈ですが(その間に係長や主任もいるでしょうけど)、
『科捜研』と同様に一課長は出てこず、伊丹達はその上の刑事部長、そして参事官とやりとりしてますよね。

更にいうと、テレビ朝日のもうひとつ警察物長寿ドラマ『警視庁捜査一課9係』(2006年~)も同じなのです。
こちらはタイトルに「捜査一課」とつくにも関わらず、一課長は出てきません。
刑事部長は、『相棒』や『科捜研』ほどの固定レギュラーではないですが、出てはきます。

3作とも、“捜査一課長”の影が薄い、というよりもまったく登場しないのです。
なぜこんなことになってるのか、なんとも不思議です。

※参考までに過去の代表的な刑事ドラマはどうだったでしょう。
『太陽にほえろ!』『大都会』『Gメン75』『特捜最前線』『大都会』『西部警察』から、
『はぐれ刑事』『あぶない刑事』、新しい(?)ところで『おみやさん』。
実はいずれも“捜査一課長”は出てきません。
これは、みな都道府県警察本部を舞台にしていないからで、ゲスト出演くらいはあったかも知れませんが。


もちろん、警察を扱ったドラマは他にも星の数ほどあり、捜査一課長が登場する作品も存在はしますが、
あまり大きな活躍はしていないように思います。
その意味では、『警視庁捜査一課長~ヒラから成り上がった最強の刑事! 』は、
なぜか刑事ドラマの世界では不遇な“捜査一課長”をフィーチャーする、貴重な作品ともいえます。

Old Fashioned Club  月野景史

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