美術展「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」 10月29日開幕 /天才画家が愛した芸術の地
東京汐留のパナソニック 汐留ミュージアムにて10月29日より、
「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」が開催されます。
ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち 展
2015年10月29日(木)~12月20日(日)
午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
パナソニック 汐留ミュージアム
主催:パナソニック 汐留ミュージアム、日本テレビ放送網、読売新聞社
公式サイト:http://clk.nxlk.jp/qn3biQmv
ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン
(Eugène Henri Paul Gauguin 1848年6月7日 - 1903年5月8日)
フランスのポスト印象派の画家。「ゴギャン」「ゴーガン」とも。
ゴッホ、セザンヌと並ぶビッグネームで、
日本でも「誰でも名前を知っている」レベルの著名画家です。
そのゴーギャンゆかりの展覧会が、東京都心の高層ビル内の美術館で開催されます。
本展のテーマ「ポン=タヴァン」
他の多くの画家と同様に、パリで画業をスタートさせたゴーギャンですが、
彼はフランス内外を放浪した画家で、パリの他にもいくつかのキーワードとなる地名があります。
・タヒチ
これはよく知られています。
タヒチを舞台に描かれた傑作も多く、
ゴーギャンといえばタヒチと言ってほど、印象は強いですね。
・アルル
南仏の街、アルル。
先に移り住んでいたゴッホに誘われて訪れ、短期間の共同生活を送りました。
悲劇的な結末を迎えましたが。
そして、本展のテーマであるフランス、ブルターニュ地方のポン=タヴァンです。
1886年夏、ゴーギャンは芸術家の集まる場所として既に有名になっていたポン=タヴァンを訪れます。
これはアルルやタヒチよりも前、パリを離れての放浪生活の第1歩でした。
経済的に困窮していたゴーギャンは、新しい主題と変化に富む風景、そして格安の滞在費と、
条件が整ったこの土地を大いに気に入り、幸福で充実した制作の時間をすごしました。
滞在は7月中旬から10月中旬までの短いものでしたが、多数のデッサンと18点の油彩画を残しています。
同じ時期、ゴーギャンの仲間であるシュフネッケルや、若き画家のエミール・ベルナールもこの地を訪問しました。
そしてその後も、アルルやタヒチ、マルティニーク島などへの滞在を挟み、何度かポン=タヴァンを訪れています。
ゴーギャンにとってこの地は、それほど魅力的であったでしょう。
芸術の地
上にも書いたように、ポン=タヴァンはゴーギャンが訪れるよりも前から芸術家達をひきつけ、創作活動を支えた土地でした。
ゴーギャンはここで、エミール・ベルナールらと、「印象派」を超える新しい絵画を追求し、
「総合主義」という現実と人間の想像力を一つの画面のなかに構成するスタイルを見出します。
さらに若き画家ポール・セリュジエへのゴーギャンの指導は、モーリス・ドニを中心とした「ナビ派」の結成につながりました。
本展は、ゴーギャンとポン=タヴァンで活動した画家たちの個性や才能の輝きとの出会いがみどころです
日本初公開作品を多数含む、ブルターニュ地方のカンペール美術館とブレスト美術館、
そしてデンマークのニイ・カールスべルグ・グリプトテク美術館などから出品される
ゴーギャンを核としたポン=タヴァンの画家たちの作品73点が展示されます。
この秋から冬、注目の展覧会のひとつです。
Old Fashioned Club 月野景史
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