« 2014年11月 | トップページ | 2015年2月 »

2015年1月

2015年1月25日 (日)

【カメラ】月刊「カメラマン」2015年2月号 各社主要44機種を大胆徹底比較

カメラ・写真雑誌(月刊誌)は毎月20日に一斉に書店に並びます。
一般の月刊誌だと、1月20日発売は3月号になるのですが、カメラ誌はなぜか2月号です。

モーターマガジン社から発行されている月刊誌「カメラマン」も2015年2月号が発売中です。

201502

誌名かるするとプロ向けのように感じますが、比較的広い層をターゲットにしている雑誌だと思います。

2月号の特集は
「天下一カメラ最終決定戦 ~一眼レフ・ミラーレス・コンパクト人気現行機種44台 同一条件徹底比較~」

国内メーカー各社のデジタルカメラ現行主力機種、44台をピックアップして、
同一条件で試写を行って徹底比較し、総合順位と特性ごとの順位を決定しようという、
かなり大胆な企画です。

もちろん、カメラ誌において機種の性能比較は珍しくはありませんが、
ここまでやると、同じ雑誌に関わる仕事をする立場としては、
各メーカーとの関係は大丈夫かと心配になってしまいます。

対象44機種は、長くなるので一番下に記します。

比較ポイントは以下5点
1.解像感
2.高感度
3.AE発色傾向
4.AF性能
5.日中モニター視認性

そして、総合ベスト10は以下の通り。

1位 25.5点 ニコン D810
2位 24.5点 ニコン D750
3位 22.5点 キヤノン EOS-1D X
                キヤノン EOS 7D MarkⅡ
                ニコン D4S
                ソニー α7S
7位 22点   ソニー α7Ⅱ
8位 20.5点 ソニー α77Ⅱ
                ソニー α7R
                オリンパス OM-D E-M1

この結果、どうですか?
やはり上位はイメージセンサーフルサイズのデジタル一眼レフカメラ、
デジタル一眼(ミラーレス)カメラが並びますが、
その中でAPS-Cサイズのキヤノン EOS 7D MarkⅡと、
それ以上に、フォーサーズのオリンパス OM-D E-M1の健闘は光ります。

逆に、10位に入っていないことに驚くのは、キヤノンEOS 5D MarkⅢでしょう。
19.5点で14位。11位のニコンD7100にも負けています。

フルサイズ8機種の中では、評価項目にAF性能が場言ってることもあり、
SONYのミラーレスより、CANONとNikonの一眼レフが上位に来ます。

ただその中でも、ニコンの優位が目立ちますね。
特にフルサイズについてはニコンはマイナーチェンジを頻繁にしており、
1位、2位とも2014年の新製品で細部の進化が優位に働いた面もあるでしょう。

1位のD810は現行フルサイズ一眼レフでは最高の3635万画素の高画素機ですが、
AF性能、高感度などにも優れ、意外と機動力もあるとの結果がでました。
こうなると、低画素であるフラッグシップの1DXや4DSより良い数字になります。

そして、私が使っているD750も3位に少し差をつけての総合2位と大健闘でした。
フレア問題が指摘され、トラブルに見舞われてますが、ものともせずというところでした。
ただ、AF性能や高感度で高画素機のD810を上回れなかったのは、ちょっと残念でしたが。


対象全44機種
・キヤノン EOS-1D X
・キヤノン EOS 5D MarkⅢ
・キヤノン EOS 7D MarkⅡ
・キヤノン EOS 70D
・キヤノン EOS Kiss X7
・キヤノン EOS M2
・キヤノン PowerShot G1 X MarkⅡ
・キヤノン PowerShot G7 X
・ニコン D4S
・ニコン D810
・ニコン D750
・ニコン D610
・ニコン Df
・ニコン D7100
・ニコン D5300
・ニコン Nikon 1 V3
・ニコン Nikon 1 S2
・ニコン COOLPIX A
・ニコン COOLPIX P7800
・ソニー α99
・ソニー α77 Ⅱ
・ソニー α7S
・ソニー α7R
・ソニー α7 Ⅱ
・ソニー α5100
・ソニー Cyber-shot RX1R
・ソニー Cyber-shot RX100 Ⅲ
・リコー PENTAX 645Z
・リコー PENTAX K-3
・リコー PENTAX K-S1
・リコー PENTAX Q-S1
・リコー GR
・オリンパス OM-D E-M1
・オリンパス OM-D E-M10
・オリンパス PEN Lite E-PL7
・オリンパス STYLUS 1s
・パナソニック LUMIX GH4
・パナソニック LUMIX GM5
・パナソニック LUMIX LX100
・フジフイルム X-T1
・フジフイルム X-Pro1
・フジフイルム X-E2
・フジフイルム X100T
・シグマ dp1 Quattro

Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月17日 (土)

アクセス135万件

当ブログのアクセス数が135万件を超えました。
特に『相棒season13』第11話「米沢守、最後の挨拶」が放映された1月14日は
15.000件を超えました。
米沢はどうなるのか? やはり関心が高かったようです。

Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月15日 (木)

【相棒13】 米沢守は死せず、やめず/第11話「米沢守、最後の挨拶」


03

2015年1月14日、『相棒season13』第11話「米沢守、最後の挨拶」の放送が終わりました。

昨年11月、近隣住民に配られたロケ告知のチラシに記されたサブタイトル「米沢守、最後の挨拶」をめぐり、
私がこの回についての予想を書いたプログのアクセスは、放送当日は2万件に及びました。
米沢守が『相棒』から退場、つまり六角精児さんが降板してしまうのではないかと思われたからですが、
結果として、やはりそうはならず、米沢は無事留任となりました。


米沢は『相棒』に不可欠なレギュラーです。
だから、無事復職となったのはもちろんよかったのですが、
さすがにちょっと釈然としない面もあります。

何度も書いてますが、最近の『相棒』はレギュラーの降板や殉職、
逆に新レギュラーの加入等を予感させて、肩すかしを食らわすような事があります。

例えば、昔の『太陽にほえろ!』でも、「来週、ジーパンが死んじゃうの?」
とミスリードさせるようなことはありました。
ただ、今回の場合はシャーロック・ホームズシリーズに由来する「最後の挨拶」という言葉を
タイトルに持ってきただけに、安易な肩すかしは出来ないだろうと思っていたのですが。

しかし、おかしいとは感じていました。
もし本当に11話で米沢が降りるなら、今期のそれまでの回で1度くらいは
米沢が目立つ事があってよさそうですが、まったくなかったですからね。


さて11話の内容に関していうと、唐突に出てきた米沢の二人の上司。
米沢に対して冷淡に思える課長と、親身になる係長。
こういう場合、良い人に見える係長の方が実は裏がある、というのが定番かと思いますが、その通りでした。

ただその真犯人に行き付く前に、「不自然に若くてエリート風なマンション管理人」を挟み込み、
視聴者の攪乱を図りましたね。


ストーリーは米沢が鑑識作業において自分のDNAを証拠物に付着させてしまうという失態を犯し、
退職の窮地に追い込まれるというもの。
実際はミスではなく、米沢を陥れるべく仕組まれた罠だったという真相でした。
特命係の杉下右京(水谷豊)と甲斐享(成宮寛貴)が解決し、無事米沢を救ったのです。

実は以前、『相棒』と並ぶテレビ朝日の人気警察ドラマ『科捜研の女』で、
鑑定を担当する研究員が証拠物に指紋を付けてしまうという、似たような話がありました。
それも警察に恨みを持つ人間による仕掛けだったのですが、今回も同じような展開かと思わせて、
更に警察関係者も絡んでいたという流れでした。

ミステリとしては、二転三転の面白さはありました。
ただ、展開や動機には無理も感じました。
『相棒』ではそういう事も珍しくはないのですが、今回はネットでも不満も多かったようです。

色々な意味で後味の微妙な回で、釈然としない面もありました。
しかし、米沢は死なず、やめずで、ファンとしてはめでたしとしますか。


実は再登場! 女性鑑識課員
ところで、二人の上司と同じく、唐突に登場した感があったのが、
米沢と同じ班の鑑識課員・早乙女美穂役の奥田恵梨華さん。
美人で有能そう、先輩の米沢との信頼関係もありそうで、なかなか良いキャラでした。


021

奥田さんは『科捜研の女』に研究員・吉崎泰乃役で2010年から2013年までレギュラーでした。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-fe79.html
同じような科学捜査系の職種の鑑識役が似合うのも当然です。
前述の『科捜研』の研究員が罠にはめられる話は、吉崎泰乃の初登場回でした。

しかし、実は彼女、相棒のスピンオフ映画『『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』(2009年)に
同じ早乙女役で出ていて、今回は約6年ぶりの『相棒』シリーズ再登場になるのです。
だからTV版には初登場ということになりますが、『科捜研』のレギュラーより『相棒』の方が先だったのです。

ドラマの途中で一瞬、このまま米沢が退職して、早乙女が米沢の後任的ポジションに?
とか思ってしまいました。
尚、『科捜研』の吉崎泰乃は京都府警内のサイバー犯罪対策課への異動設定で降板しているので、
奥田さんは今後、『相棒』『科捜研』双方に再登場の可能性があります。

更に、この米沢対する、証拠物へのDNA付着の罠というプロットは、
『科捜研の女10』第1話(2010年7月)で、科捜研研究員の乾健児(泉政行)が鑑定した
証拠物への指紋付着という形で使われています。
実はこの回は、奥田恵梨華さんの『科捜研』初登場回でもありました。
なにやら因縁を感じます。


Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月13日 (火)

【相棒13】第11話「米沢守、最後の挨拶」 いよいよ明日放送

『相棒season13』第11話「米沢守、最後の挨拶」。
いよいよ明日、1月14日放送です。

私が昨年11月4日に書いたブログにも多くのアクセスがあります。

しかし、本当に米沢は退場するのか、
六角精児さんは降板してしまうのか?

予告編を見てもわからないし、
今日13日に更新された公式ブログを読んでもわかりません。
その前に掲載された六角さんのインタビューを読んでもしかりです。

前にも書きましたが、最近の相棒はレギュラーの降板や殉職、
あるいは新加入を予感させておいて、肩透かしを食らわす傾向があります。
「やめるやめる詐欺」「死ぬ死ぬ詐欺」などと揶揄されたりしています。
まさか今回もそのパターンか?

しかし、シャーロック・ホームズに由来する「最後の挨拶」というフレーズは、
ミステリ物にとっては、あまりに重い筈です。


予告編を見ると、米沢には殺人事件の容疑がかけられるようです。
辞表を提出するようですし、死んだかのようなシーンもあります。
しかし、唐突に登場する上司らしき人物は一体・・・?

まぁ、後は本番を待ちますか。


Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月 9日 (金)

【国際プロレス】ルー・テーズvs.グレート草津戦の真相 私論/“普通のプロレスの試合”

昭和プロレスファンには有名な伝説です。

 

1968年1月3日、前年設立された国際プロレスのTBS定期放送初回。
東京の日大講堂にてルー・テーズのTWWA世界ヘビー級王座に挑戦したグレート草津は、
1本目にテーズのバックドロップで失神KO負け。2本目は棄権。
この無残な敗戦が尾を引いて、草津は大成できず、国際プロレスもまた不遇のまま幕を閉じた。



002
グレート草津(1942年2月13日 - 2008年6月21日 66歳没)


「プロレスとは原則としてシナリオ(=ブック)があるもの」
この認識がほぼ一般的になった今でも、この試合についてはいまだに
「テーズが受け身の取れない技を仕掛けた。」
「未熟な草津が受け身を取り損ねた。」
というような、つまりアクシデント性の強いものだったとの見方もされます。
真実はどうなのか

最初に結論を述べますが、
私はこれは普通のプロレスの試合、つまりブック通りの展開だったと考えています。

 

ブックを書くのはマッチメイカー。当時の国際プロレスのマッチメイカーは日系悪役レスラーのグレート東郷。
ですから、この問題について考察するなら、東郷が何を意図していたかを考えねばなりません。
そしてキーワードは「大木金太郎」です。
以下、私論を記します。


◆テーズ戦定番のブック

対ルー・テーズ3本勝負
1本目 テーズがバックドロップかテーズ式パイルドライバーからフォール勝ち。
2本目 相手がダメージが強く立ち上がれずに試合放棄(棄権)
結果2-0でテーズの勝利

これ、実はテーズのとの3本勝負での定番のシナリオなのです。


力道山も同様の敗戦を経験
古くはあの力道山も、日本プロレスを設立し、国内デビューを果たす前の1953年、
プロレス修行中のハワイで同じ展開で敗れています。
1本目の決め技はバックドロップではなく、テーズのもうひとつの必殺技であるパイルドライバー。

1958年(昭和28年)12月6日ハワイホノルル・シビック・オーデトリアム
NWA認定世界ヘビー級選手権試合(61分3本勝負)
ルー・テーズ(2-0)力道山光浩
①テーズ(43分0秒、体固め)力道山
②テーズ(0分22秒、試合放棄)力道山  

その後、日本でもテーズが参加した1962年の日本プロレスWリーグ戦では遠藤、吉村らセミファイナリストクラスや
若手の大木との試合で、試合詳細はわかりませんが、同じ展開と思われる結果が残っています。
この時はリーグ公式戦はラウンド制で行われており、テーズのシングル3本勝負は力道山と戦った優勝戦と、
数試合の非公式戦だけなのですが、記録を見る限り、優勝戦以外はすべて同じ展開なのです。

このシリーズには、当時日プロのブッカ―(外国人レスラー招聘窓口)を務めていたグレート東郷も出場していました。
当然、マッチメイクにも絡んでいたでしょう。

そして6年後、紆余曲折の末、国際プロレスのブッカ―に就いていた東郷は自ら来日してマッチメイクも手掛けていました。
当然、テーズ対草津戦のマッチメイクも東郷によるものでしょう。
そして、いわばおなじみ・定番のマッチメイクを行ったのです。

では、そうだったとして、疑問は大きく三つ。

1.東郷がそうした意図は?
2.TBSの意向は?
3.将来を潰された草津は?


なるべく簡潔に記していきます。


◆東郷はなぜこのようなマッチメイクをしたのか。

これには様々な思惑が絡んでいるでしょうが、最大の理由は大木金太郎です。

東郷は大木を日本プロレスから引き抜こうとしていました。
テーズ対草津から約2週間後の1月17日の宮城での試合に大木を来場させ、参戦を宣言させる段取りでしたが、
間際で日プロ側の巻き返しにあって実現しなかったといわれます。
これは有名な話なので、真偽を云々する必要はないでしょう。

大木を引き抜くためには、エースの座を空けておかねばなりません。
草津をテーズに勝たせて王者にするわけにはいかなかったのです。
この点については、大木を引き抜いてエースに据えたところで、日プロに対抗できるのかという疑問もあります。
しかし、東郷がその時点でそれがベストと考えて実行しようとしたことは事実です。
である以上、草津をテーズに勝たせなかったのは、大木の為と考えるのが、やはり妥当です。

東郷の大木引き抜き工作はよく知られているのに、なぜかテーズ対草津と関連付けて語られる事はありませんでした。
大木が、草津が王者になった後、その二番手以下として国際に移籍するなど考えられません。
「大木を引き抜いてエースに」と決めていた東郷からすれば、草津をテーズに勝たせないのは当たり前なのです。

ただし、定番とはいえ、何故あの負け方にしなければならなかったかには疑問が残ります。
もっと、健闘空しく“惜敗”といえる負け方でも、特に問題があったとも考え難いです。
敢えて深読みすれば、そこにはTBSとの関係が絡んでいるのかも知れません。


◆TBSは何を考え、求めたのか?
草津をエースにというのはTBSの意向でした。
これ自体、実績の乏しい草津をテレビの力でエースにできるなどと、TBSのおごりだとの批判がされてきました。

しかし、国際プロレス吉原功社長と同期の早大OBで、TBS運動部副部長だった森忠大氏の最近のインタビューで、
猪木が抜け、ヒロ・マツダが抜けた状況で放送開始を控え、社内やスポンサーを納得させる為にも誰かをエースにせねばならない。
消去法で草津以外にいなかったからという、積極的ではない、苦肉の選択だったと語られています。
私は、このインタビューは全体に整合性があり、比較的信用度の高いものだと思っています。

おそらくTBSサイドは、プロレスが完全にシナりオ通りにやるものだとまでは思っていなかったのでしょう。
ただ、プロモーターやマッチメイカーの権限で、ある程度はコントロールできるものだとは考えており、
草津の勝利を東郷に要望したのではないでしょうか。

しかし、東郷は大木の引き抜きを決めていた。
この大木の引き抜き工作は相当きな臭い面があり、東郷はTBSにも秘密で進めていたのでしょう。
そこで東郷は、TBSに対して言い訳が立つよう、アクシデントに見えるブックで草津を負けさせたのだと考えられます。
あくまでひとつの推論に過ぎませんが、一応の筋は通っているかと思います。


◆グレート草津の悲劇?
ここまで述べてきたのがテーズ対草津戦マッチメイクの真相だと考えています。
しかし、このような政治的理由のために、充分な素質を持っていた草津の将来が潰されたとしたら、
草津があまりに気の毒では? とも思えます・・・が。

いや、この件はそもそもそんな風に考えるのがおかしいのです。
この時の草津は国内では前座戦の経験しかなく、アメリカでも大した実績のないグリーンボーイです。
テーズに勝つ方がおかしいのです。

グリーンボーイが絶対的世界王者に勝ってデビューとなれば、たしかにセンセーショナルです。
しかし、少し先を見据えれば、まずは負けて、そこから這い上がるというのが、物語としてはやはり正統です。
別に大木の問題などなくても、最初は敗戦からスタートするのが、真っ当なマッチメイクでしょう。

東郷が、草津のために先々のストーリーを考えていたのかまではわかりません。
それからまもなく、ビジネス上のトラブルで国際と決別してしまいましたから。
しかし、実績のある大木を引き抜き、とりあえずエースに据えたとしても、
大木は、草津やサンダー杉山より10歳以上年長です。
草津達はまた改めて売りだせばいいと考えていたとしても、おかしくはないでしよう。

そもそも、力道山が修行中に同様の経験をしていることを考えれば、
草津も次代のエースとして、その伝説を踏襲させようとしていたと考えることもできます。



たしかに草津は15年の国際プロレスの歴史の中で、一度も単独でエースなることはありませんでした。
それには様々な要因があるでしょう。
私は、本人にその意向がなかったのが一番かと思っています。
草津は、団体内の序列をコントロールできるマッチメイカーの立場に長くいたのですから。
いずれにしろ、テーズ戦のために草津がエースになれなかったというのは、結果論に過ぎません。


猪木の場合
参考までにアントニオ猪木の例を挙げておきます。

テーズ対草津の4年後、新日本プロレスを創立したアントニオ猪木は
旗揚げ初戦でカール・ゴッチに完敗しました。
猪木は日本プロレスで馬場と並ぶエースで三冠王でした。
それが、一時期は引退状態だったゴッチに負けるとは、草津よりはるかに傷跡は深い筈です。
しかし、この敗戦により猪木が潰れてしまったなどと語られることはまったくありません。

そして、猪木はその後、ゴッチの王座に大舞台で挑戦するというストーリーに繫げました。
ゴッチ以外に大物を招聘するメドが立たなかった新日本プロレスとしては、
ゴッチを祭り上げる最大限の演出だったともいえます。
まずはリビングレジェンドの大レスラーに負け、そこから改めてスタートをする。
こちらの方が明らかに王道のストーリー作りでしょう。

草津の場合はその後のストーリー作りをちゃんとやらなかったということです。


以上、私見をなるべく簡潔にまとめました。

Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月 5日 (月)

【美術展】「ホイッスラー展」横浜美術館/アメリカで生まれヨーロッパで活躍したジャポニスムの画家

横浜美術館で3月1日まで、「ホイッスラー展」が開催中です。

Photo
会期 2014年12月6日(土) - 2015年3月1日(日)
会場 横浜美術館
主催 横浜美術館、NHK、NHKプロモーション
公式サイト http://www.jm-whistler.jp/


ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー
(James Abbott McNeill Whistler, 1834年7月11日-1903年7月17日)

19世紀後半のアメリカ人の画家、版画家・・・ですが、
ヨーロッパ、主にロンドンとパリで活動した画家でした。つ

父親の仕事の関係で幼いころ各国で暮らし、
20歳過ぎでパリに移り、画家となりました。
世代でいえばマネが近いですね。

1859年にはロンドンにもアトリエを構え,ロセッティ兄妹と知り合います
以降は英国を中心に活動を続け、1886年にはイギリス美術家協会会長に任命されるなど、
名実ともにイギリス画壇の中心人物となり、1903年にロンドンで亡くなりました。


本展は国内過去最大級のホイッスラー大回顧展です。

アメリカ、イギリス、フランスの20か所以上の美術館など所蔵機関から、
油彩・水彩・版画作品約130点が来日し、
日本では27年ぶりですが、実は世界でも20年ぶりとなるホイッスラー回顧展です。
その作品群も初期から晩年にいたるまでの代表作が出展されています。

そして、ホイッスラーはジャポニスムの巨匠でもあります。
ホイッスラーが影響をうけた東洋の陶磁器など生前の所持品や、
インスピレーションを受けた浮世絵も展示も注目です。

Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月 3日 (土)

【カクテル】「青い珊瑚礁」 松田聖子の歌と同名のカクテル

2014年暮れのNHK『紅白歌合戦』で初の大トリを務めた松田聖子さん。
歌唱曲は1990年代の名曲『あなたに逢いたくて〜Missing You〜/明日へと駆け出してゆこう』でしたが、
私は聖子さんといえば、デビュー2枚目の大ヒット曲『青い珊瑚礁』(1980年)が思い浮かびます。

実はこの歌と同名のカクテルがあるのです。

Dsc05968
青い珊瑚礁
材料
ドライ・ジン
グリーン・ペパーミント・リキュール
マラスキーノ・チェリー
レモン (カットレモンの汁でグラスのエッジ軽く濡らす。)
京王プラザホテル新宿 メインバー ブリアンにて 2015.01.03

綺麗な色のカクテルですが、ミントリキュールを使っているので、それなりにクセはあります。

てっきり、歌の方が先で、歌の題名をカクテルに命名したのかと思ったのですが、
1950年に日本のカクテルコンペで優勝したカクテルなので、こちらの方がずっと先なのです。

もっとも、『青い珊瑚礁』という名はそれ以前にイギリスの小説があり、
1923年と1949年に映画化されています。

そして、松田聖子さんの『青い珊瑚礁』が大ヒットした1980年には、
当時日本でも大人気だった米女優ブルック・シールズ主演でリメイクされています。

おそらく、カクテルの命名は1949年版映画(ジーン・シモンズ主演)からでしょう。
そして、曲名は1980年版映画からの影響である可能性が強いと思います。
レコードリリースは、映画の日本公開よりも先なのですが、
この頃のブルック・シールズの人気はかなり高く、この映画も早くから話題になっていたと思うので。

Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月 2日 (金)

アクセス130万件

元旦にアクセスが一気に伸びて、通算130万件を超えました。
『相棒』元日スペシャルの効果でしょう。
この後は注目の「米沢守、最後の挨拶」の放送が2週間後に控えていますが、どうなりますか?
いや、ブログのアクセスではなく、米沢がどうなるかですが。

Old Fashioned Club  月野景史

2015年1月 1日 (木)

【相棒13】2015元日スペシャル「ストレイシープ」/冒頭からの展開は良かったが…。

『相棒season13』2015年元日スペシャル第10話「ストレイシープ」の放送が終了しました。
ネットでの評価は・・・、あまり良くないようです。

序盤、主筋と思われる謎の誘拐事件が進行。
しかし、杉下右京はまったく別の不可解な事件に関わっている。
事態はスピーディーに展開・・・。

13_01 

 
13_02

この流れは過去のスペシャルにもあまりなかったもので、
とても良く感じていました。

しかし、二つの事件の関係も含め、
やがて見えてくる真相はかなり強引で無理がありました


元々『相棒』シリーズは突っ込み所の多いドラマで、
多少の無理・矛盾には目をつぶって楽しみたいところですが、
ちょっと看過し難いものがありました。

動機となる犯人周辺の人間関係があまりに無理で説得力がない。
冒頭からの展開はスリリングで良かっただけに、
背景をもう少し練ってほしかった。残念です。

それに、カイトの甲斐次長の利用の仕方も安直過ぎで、
あれをやれるなら、なんでもありになってしまいますし。

脚本の真野勝成さんは前シーズンで初めて『相棒』を書き、
今回が3本目で長時間スペシャルは初。
過去2本もユニークな作品だったので期待はしたのですが、
今回はちょっと厳しかったようです。

※付記
関東地区の視聴率は16.9%とのこと。
今時のドラマとしては立派なものですが、
『相棒』の長時間スペシャルとしては少し寂しい数字でした。

Old Fashioned Club  月野景史

« 2014年11月 | トップページ | 2015年2月 »

フォト
2025年4月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ