【美術展】「フェルディナント・ホドラー展」国立西洋美術館/スイス世紀末異才の“リズム”にふれる
東京上野の国立西洋美術館にて新年1月12日まで、
「日本・スイス国交樹立150周年記念 フェルディナント・ホドラー展」が開催中です。
2014年11月30日(日) 9:00~ NHK『日曜美術館』にて、
「フェルディナント・ホドラー 果てしなき変遷」が放送されます。(再放送 12月7日)
日本・スイス国交樹立150周年記念 フェルディナント・ホドラー展
150th Anniversary of Diplomatic Relations between Japan and Switzerland
Ferdinand Hodler : Towards Rhythmic Images
2014年10月7日(火)~2015年1月12日(月・祝)
国立西洋美術館 [東京・上野公園]
主催:国立西洋美術館、NHK、NHKプロモーション
共同企画:ベルン美術館
後援:外務省、スイス大使館
巡回:【兵庫展】2015年1月24日(土)~4月5日(日)/兵庫県立美術館
http://hodler.jp/
フェルディナント・ホドラー
(Ferdinand Hodler、1853年3月14日 - 1918年5月19日)
19世紀末のスイスを代表する画家。
日本での知名度は高いとはいえませんが、母国スイスでは絶大に人気があり、
加えて近年ではフランスやアメリカでも相次いで個展が行なわれるなど、
改めて国際的な注目が集まっています。
同年代の芸術家の多くがパリに集い、活躍したのに対し、
ホドラーは画家として認められてからは、最後までスイスで居を置き、孤高の画家とも言われました。
その軌跡が母国での圧倒的な人気て、国際的知名度の低さに繋がっていたのでしょうが、
現在はその評価が世界的に高まっているのです。
その画風 「リズム」
ホドラーは、世紀末の象徴主義に特有のテーマに惹かれる一方、
身近なアルプスの景観をくりかえし描きました。
本展でも、象徴的イメージの作品と、風景画が混在しています。
美しい湖を描いた作品が多いです。
そして極めて特徴的なのは、
類似する形態の反復によって絵画を構成する「パラレリズム」という方法です。
ホドラーは、人々の身体の動きや自然のさまざまな事物が織りなす、
生きた「リズム」を描き出すことへと向かいました。
「リズム」は今回の展覧会のキーワードと言えるでしょう。
本展はホドラーの画業をたどりながら、世紀転換期のスイスで生まれた
「リズム」の絵画を体感する場ともなります。
実はホドラーの回顧展は日本で初めてではありません。
日本とスイスの国交樹立150周年を記念して開催される本展は、
およそ40年ぶりに開催される 最大規模の回顧展となります。
ベルン美術館をはじめ、スイスの主要美術館と個人が所蔵する油彩、素描など約100点により、
ホドラーの芸術の全貌に迫る、またとない機会となります。
Old Fashioned Club 月野景史
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