【ドラマ】『HERO』終了 平均視聴率21.3%/勢いまかせの感あるも、キムタク神話は死なず
木村拓哉さん主演のフジテレビ系ドラマ『HERO』(フジテレビ 月21時枠)が
9月22日の放送で最終回を迎えました。
2001年に視聴率34.3%を記録した伝説のドラマの13年ぶりの復活として注目を集めましたね。
初回26.5%を記録した視聴率はその後やや落としましたが、最終回は22.9%、平均21.3%。
13年前には遠く及ばないものの、今の水準を考えれば超高視聴率ともいえる数字で、
キムタク神話は死なず、との印象を残しました。
内容については、初回から賛否両論だったと思います。
ただ、このドラマは全11話と最近の1クールドラマとしては話数が多いですが、
木村さんがSMAPのメンバーとして出演した『FNS27時間テレビ』での発言等から、
27時間TV放送の7月26日・27日の時点でクランクアップ寸前だったことが明らかになっています。
直後の7月28日が第3話の放送。
つまり、放送開始後にどんな批判が寄せられたとしても、
軌道修正が難しい撮影スケジュールだったのです。
木村さんが演じた久利生公平同様、「ふれない」ドラマ作りだったということでしょう。
個性派脇役大挙出演
キャストについては、前作に比べて地味との言われ方もしました。
前作から、木村さん以外の主要キャラは降板、
脇役を残して、更に脇役を追加した、との感はあります。
ただ、脇役といっても、いずれも“超”をつけていい個性派で、
しかも売れっ子の方ばかり、ある意味豪華で、賑やかな配役でした。
なので、キャラクターがそれぞれ個性的なのはいいし、個々には魅力もあるのですが、
検事が主役なのだから基本は事件物、の筈なのに、
毎回、検事や検察事務官達の、誰が好きだの嫌いだの、何を食べたのという、
学校の休み時間や放課後のような騒ぎが多過ぎて、
食傷気味になる面はありました。
最終話
最終二話は前後編で、休み時間騒ぎはやや抑えられましたが、
ストーリーは相変わらず勢いまかせでしたね。
例えば、前編で特捜部に手伝いに行っていた為、
聴取にまったく関わらなかった連続通り魔事件の公判で、
なぜか久利生が検事をしていること。
最終話のメインゲストである元検事役の井上順さんが態度を一変させる理由も不可解でした。
本来なら久利生が説得するのがドラマの王道だと思うのですが、
他の検事や事務官は説得に行ってるのに、久利生は接触すらしませんでした。
ただ、そういった前振りなしにいきなり証言した方が、
どんでん返しのサプライズとしてはよかったのかも知れませんが。
等々、挙げればキリがないのですが、
細かいこことをガタガタ言わずに楽しもう、というドラマなのでしょう。
人気ドラマならではの強烈な押しの強さのようなものを感じました。
ともかく、視聴率20%越えで、この7月期のみならず、今年の1クールドラマの中で断然トップです。
ただ、10月期にはテレビ朝日の『ドクターX』第3シーズンが控えていますが。
Old Fashioned Club 月野景史
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