【ドラマ】『BORDER』 視聴率急伸、注目のドラマが早くも6月5日最終回
この4月、テレビ朝日の社長が定例の記者会見で、4月スタートの3本の刑事ドラマ(警察ドラマ)が、
いずれも初回視聴率10%以下、つまり一ケタだったことに遺憾の意を表明しました。
国民的人気ドラマ『相棒』など、刑事ドラマの実績ある局として、ゆゆしき事態だったのでしょう。
その問題の3本のうちのひとつが今日のテーマ、
『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』だったのです。
さて、その3本のうちの2本は低空飛行のままで終わりそうな気配ですが、
この『BORDER』は、初回、第2話共に9.7%の後、徐々に数字を上げ、
5月22放送の第7話では、16.7%まで視聴率を伸ばしました。
この数字は単回としては、現時点でこの4月期のドラマの中で、
『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ)が初回に記録した17.2%に次ぐ第2位の記録です。
その『BORDER』ですが、今週6月5日(水)放送の第9話『越境』が最終回です。
http://www.tv-asahi.co.jp/border/story/0009/
4月~6月の3ヶ月1クールのドラマ、しかも視聴率急伸にも関わらず、6月第1週の5日で終わり、
しかも、最終話も特に放送時間延長もなしとは、ちょっと寂しい気がします。
第1話と2話の低視聴率の為に、早めの終了を決めてしまったのでしょうか?
ともかく、今日はこのドラマのお話しです。
BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係
木曜21:00 - 21:54 木曜ドラマ (テレビ朝日)
2014年4月10日 - 6月5日 9回 テレビ朝日
原作・脚本:金城一紀
出演者:小栗旬 青木崇高 波瑠 遠藤憲一
古田新太 滝藤賢一 野間口徹 浜野謙太
http://www.tv-asahi.co.jp/border/
小栗旬さん演じる主人公、石川安吾は警視庁刑事部捜査第一課の刑事。
石川は第1話で頭部に受けた弾丸の影響で、死者と対話が出来るようになります。
死者との対話…、そう、映画『シックスセンス』ですね。
私も大好きな作品で、このブログにも書きました。( →こちら)
他にも類似の作品はあるかも知れませんが、着想の大元はこれでしょう。
その能力を、殺人事件専門の捜査一課の刑事が持ってしまったら…、そういうテーマ。
刑事にその能力があったら、さぞかし有利で、手柄立て放題…?
そうもいかない、というドラマです。
これは、結構おもしろい作品でした。
小説家 金城一紀氏が原作・脚本を兼ねる、ドラマの為に書きおろしたメディアミックスです。
そして、最初から小栗旬さんを主役に想定していたといいます。
スタート当初の低視聴率は、裏番組に『MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~』(TBS)
という同日スタートの豪華キャストによる刑事ドラマがあったせいが大きいのですが、
第4話で逆転、第7話では倍近い差をつけてしまいました。
豪華キャストの『MOZU』に対し、小栗さんは人気・実績ともアラサ―世代トップクラスの俳優でしょうが、
たしかに他の俳優陣は、強いとはいえないでしょう。
上司役の遠藤憲一さんは超がつくほど売れっ子の脇役俳優でしょうが、
さすがに今回のような、ゴールデンタイムの連ドラの“トメ”のポジションはあまりないでしょうし、
ヒロインの波瑠さんも最近よく見かけますが、地上波ゴールデンではレギュラーの経験すら僅かです。
今回は、小栗さんの“相棒役”の青木崇高さんや、他の脇役陣も、実に魅力豊かに描かれていました。
遠藤さん、古田新太さん、滝藤賢一さんは、今期のNHKの『ロング・グッドバイ』と重なっての出演でした。
遠藤さん、滝藤さんは同じような役、古田さんは違うタイプでしたが、
両作をみて、やはり売れっ子になる人は、それだけの仕事をするものだと思いました。
さて、『BORDER}』の視聴率ですが、第8話では7話の16.7%→12.8%と急落してしまいました。
これは、第7話がいわゆる“救いようのない話”だったせいが大きいかと思います。
私は、連続ドラマの中で、こういう回もありだとは思いますが、
今回は、せっかく急伸した視聴率を急落させる要因になってしまいました。
その急落した第8話は、第1話で石川が頭を撃たれた事件の実行犯にして、
すべての悪の黒幕との対決の話でした。
本来なら、最終回に描かれるような内容です。
私は、どうもこの第8話の展開は取ってつけたもののように感じています。
例えば、視聴率急上昇により、続編の可能性を残す為、急遽ストーリーを変えたみたいな。
そのあたりは、最終回を見終わってから、また書きたいと思っています。
※追記 私の想像など軽く越える衝撃のラストでした。(→こちらに感想など)
Old Fashioned Club 月野景史
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