【ソチ五輪】平野 平岡 若い二選手が快挙/スノーボードの過去と今
日本勢が苦戦気味のソチ冬季オリンピックですが、若い二人の選手が快挙を達成しました。
日本時間12日に行われたスノーボード・ハーフパイプ男子で、
決勝に進出した平野歩夢選手(ひらの・あゆむ 15歳)が2回目に93・50点を出して銀メダル、
平岡卓選手(ひらおか・たく 18歳)も92・25点で銅メダルを獲得しました。
平野選手については開幕前のニュースで有望と伝えられていたので期待していましたが、
若い選手がプレッシャーに負けず、結果を残しましたね。
日本がスノーボードでメダルを獲得したことに、時代を感じます。
1980年代 スキー全盛の時代
バブル最盛期に向かう1987年、
『私をスキーに連れてって』という映画がヒットしました。
バブル時代を象徴する作品として、
またレジャースキーをテーマとした映画の代表作として、伝説的です。
この時代、スキ―は若者達のレジャー文化として、ウィンタースポーツの象徴でした。
ブームであったといってもいいかも知れません。
一方、スノーボードはまだ一般には存在すら知られていなかったと思います。
実は、日本では1983年 世界初の国協会として「日本スノーボード協会」が発足し、
「第一回全日本スノーサーフィンチャンピオンシップ」開催されています。
ヨーロッパと北アメリカでスノーボード協会が発足したのは1985年なので、
日本はスノーボードの先進国ではあったのです。
それでも、1980年代は、一般的に認知度は低かったのです。
90年代 スキーからスノボへ
それが1990年代に入り、レジャーとしてのスノーボードが若者中心に急速に普及します。
「スノボー」「スノボ」の略称も定着しました。
既に人気のあったスケートポードの影響で、若い層に受け入れられたとの見方もされます。
このブームにより、実に短期間でスキーと関係が逆転してしまいました。
一方で、ゲレンデではスキーヤーとスノーボーダーとの軋轢があったり、
スキーと違い両足を同じ板に固定するスノーボードは、転んだ時に頭を打つ危険性も指摘されました。
元々スキーも下手な私などは、手を出す気にはなれませんでした。
しかし、スノーボードはすっかり定着し、
90年代終盤を迎える頃には、若者はみなスノーボードから入るのが常識となりました。
学校行事として行われる場合も、昔は好スキー教室だったのが、スノボー教室になりましたね。
時代が生んだ世代
今回の若い二人の選手は、まさにそのスノボー全盛時代に生まれ育った世代です。
平野選手は1998年生まれ、平岡選手は1995年生まれ。
平野選手は新潟県村上市でスケートパークを運営する家の生まれ、
平岡選手は奈良県出身ですが、父親が元モーグルスキーの選手ということで、
ウインタースポーツに取り組む上では元々恵まれた環境にはあったのですが、
それにしても、スノボーブームが生んだ世代といえるでしょう。
競技スポーツとしてのスノーボード
さて、スノーボードが季オリンピック正式種目となったのは1998年の長野五輪から。
レジャー文化としては定着していても、
競技としての一般的関心度は、それほど高くはありませんでした。
前回2010年のバンクーバー五輪では出場選手のファッション(腰パン)や、
会見での態度が悪評を集めたのが記憶にあるくらいです。
今回のソチ五輪でも、注目は他の競技に集まり、
開幕前にはスノボーのことはあまり語られていなかったと思います。
しかし、この快挙で一気に注目は高まるでしょう。
一方で、スキ―もスノボーを含めた、
ゲレンデにおけるレジャーとしてのウインタースポーツは、
長期低迷傾向にあるとされます。
今回の快挙が起爆剤になるのかもまた、注目されるところです。
Old Fashioned Club 月野景史
以下、MSN 産経ニュースより引用
http://sankei.jp.msn.com/sochi2014/news/140212/soc14021203310017-n1.htm
☆☆☆
平野が銀、平岡が銅 男子ハーフパイプ
2014.2.12 03:31 [スノーボード]
スノーボード・ハーフパイプ男子は日本時間12日、日本から決勝に進出した平野歩夢(15)が、2回目に93・50点をたたき出し、銀メダルを獲得した。平岡卓(18)も92・25点で銅メダル。優勝は94・75点を獲得したスイスのユーリ・ホドラドチコフ。五輪2連覇中の王者、ショーン・ホワイトは細かいミスがあり、90・25点で4位にとどまった。
12人で争う決勝で1回目に90・75点を出し、首位となった平野は、2回目も積極的に攻め、高いエアから難易度の高い連続技を次々に成功させた。
1回目に尻餅をつき、45・50点にとどまった平岡も2回目に難易度の高い技を続け、高得点を得た。
五輪2連覇中の王者、ショーン・ホワイトは途中転倒するなどミスが続き、35・00点で11位。2回目に挽回(ばんかい)したものの、メダルには届かなかった。
★★★
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