【特撮】初代『ウルトラマン』のNG映像60分発見/映像解説と謎
『ウルトラマン』の未公開NGシーンが発見!
NHKがニュースとして放送し、ネットでも続々情報がUPされています。
この『ウルトラマン』は本当の元祖、いわゆる“初代ウルトララマン”。
1966年-67年に放送された、科学特捜隊のハヤタ隊員が変身するウルトラマンです。
『ウルトラマン』
1966年(昭和41年)7月17日-1967年(昭和42年)4月9日
TBS系 毎週日曜日19:00-19:30放映 全39話 制作:円谷プロダクション
NHKのサイトでニュース映像が観れます。
NG映像も一部公開されています。
記事を引用させていただきます。
☆☆☆
世界的にも知られる日本の特撮技術が生み出したヒーロー「ウルトラマン」の撮影で、40年以上前のいわゆるNGシーンのフィルムが大量に見つかり、専門家は「日本が発展させてきた特撮技術の舞台裏を知ることのできる貴重な映像だ」としています。
特撮はウルトラマンと怪獣の格闘など架空のシーンをミニチュアや合成を使って現実のように撮影する技術で、今回見つかったのは、その撮影の過程で失敗したいわゆるNGシーンなどのフィルムおよそ1時間分です。ウルトラマンを製作した「円谷プロダクション」の関係者の自宅に、40年以上、保管されていました。
このうち、ウルトラマンが怪獣を持ち上げて投げ飛ばすシーンでは、誤ってセットの木まで抜いてしまい、撮り直しとなっています。しかし、その木には根が付いていて、当時、背景に本物の木を1本1本植えていた様子が分かります。
また、炎による攻撃がまったく効かないという設定の怪獣の撮影では、誤って着ぐるみが燃えてしまい、スタッフがあわてて消火する姿が写っています。製作チームがあえて合成ではなく、実際の火を使うことでより現実的な映像に仕上げようとした様子が分かります。
特撮番組などに詳しい、評論家の氷川竜介さんは「当時の撮影現場を記録した動画はほとんど無く、日本が独自に発展させてきた特撮技術の舞台裏を知ることができる貴重な映像だ」と話しています。
★★★
見つかったNG映像は約60分とのこと。
ニュース動画と記事を見る限り、ウルトラマンや怪獣が登場する特撮シーンしか紹介されていません。
ムラマツキャップやハヤタ隊員達による本編部分はないのでしょうか?
それと、ちょっと疑問に思う点もあるのですが、それは後回しにして、
ニュースで放送されたNG映像を順番に解説しましょう。
◆第1話「ウルトラ作戦第一号」よりベムラーとの格闘シーン。
記念すべき第1話のクライマックス。
記事では、ウルトラマンがベムラーを持ち上げて投げ飛ばすシーンで、
誤ってセットの木まで抜いてしまったことがNGの理由のように書かれていますが、
ニュースで語られているように、ウルトラマンがよろけて転倒してしまった方が問題でしょう。
プロレスのジャイアントスイングのような豪快な投げ。
ベムラーの着ぐるみの中には、人は入っていないようです。
◆第31話「来たのは誰だ」より セットに躓き、よろけるケロニア
シリーズ屈指の知性派怪獣も形無しです。
◆第17話「遊星から来た兄弟」より ビルを壊せなかったにせウルトラマン
凶悪宇宙人ザラブ星人が化けた、にせウルトラマン。
豪快にビルを壊す筈が、叩く位置を間違えて、煙は出れどビルは崩れず。
◆第27話「怪獣殿下 後編」より ウルトラマンとゴモラの対決
※これはNGシーンではありません。二週に渡った闘いの最後なので、ゴモラぼろぼろです。
◆第23話「故郷は地球」より 着ぐるみに引火してしまうジャミラ。
火に強く、火炎放射を受けても全然平気な筈のジャミラですが、着ぐるみが燃え出してはたまりません。
スタッフが慌てて消火しています。
以上、ニュースで放送された映像解説でした。
ところで、ニュースでは本来棄てられる筈のフィルムが偶然残っていた、と語られていますが、
見たところ、関係者の自宅に残っていたというのは一巻のフィルムです。
その中に第1話から、少なくとも第31話まで収められているのだから、
これは記録として編集されたものでしょう。
資料として残そうとしたのか、ドキュメンタリーとして放送の構想があったのか、わかりませんが。
誰により編集されたのか?
他にはどんな映像があるのか?
私は初代ウルトラマンフリークですが、フィギュア等にはあまり興味がありません。
映像や、出版物等の文献資料には、少しこだわりがあります。
この映像は観たいですね。
別のニュースソースによると、このNG映像は2014年1月発売の
『ウルトラマンBlue-ray BOX III』にも収録が予定されているそうです。
Old Fashioned Club 月野景史