【写真展】「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」横浜美術館/超有名カメラマンの驚くべき秘密
横浜美術館で3月24日まで、
「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」展が開催中です。
会期もそろそろ残り少なくなってきました。
ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家
Two Photographers:Robert Capa Centennial / Gerda Taro Retrospective
2013年1月26日(土)-3月24日(日)
横浜美術館
主催:横浜美術館、朝日新聞社
企画監修(ゲルダ・タロー):ICP(国際写真センター、ニューヨーク)
後援:横浜市、NHK横浜放送局
特別協力:マグナム・フォト東京支社、CP+(シーピープラス)2013
http://www.yaf.or.jp/yma/jiu/2012/capataro/
ロバート・キャパ(Robert Capa)
この名前は写真に詳しくなくても知っている人が多いでしょう。
「有名な写真家だよね。」
「いわゆる“戦場カメラマン”でしょ。」
「たしか、最期も戦地で地雷を踏んで亡くなったのではないかな?」
だいたいその通りです。
日本には、その名にちなんだ『Capa』『デジキャパ』という写真雑誌もありますね。
ゲルダ・タロー(Gerda Taro)
この名前はあまり聞いたことがないですね。
「タロー」って、日本人には親しみ易い響きですが、
「ゲルダ」だから、女性の名前ですよね。
些事は省き、簡潔・大雑把に説明します。
一般にロバート・キャパとして知られる、ハンガリー出身の男性写真家、
本名はアンドレ・フリードマン(1913年-1954年)
アンドレは1934年、パリでドイツ人の女性写真家と出会います。
ゲルダ・タロー(本名ゲルタ・ポホリレ、1910年-1937年)
意気投合した二人は、やがて二人でひとつの名を名乗り、作品を発表するようになります。
(わかり易い例でいうと、藤子不二雄さんやエラリー・クイーンと同じです。)
その二人で名乗った名前こそ、「ロバート・キャパ」だったのです。
しかし、そんな話聞いたことなかったですね。
キャパといえば、上で書いたように、男性の戦場カメラマンとして知られています。
女性写真家ゲルダは一体どこへ行ってしまったのか?
実は、二人がキャパとしての活動を始めたのが1936年。
その翌年1937年、ゲルダはスペイン内戦の取材中に命を落としてしまったのです。
残ったアンドレは、その後は単独で「ロバート・キャパ」として活動を続け、
世界にその名を知られるようになりました。
そしてゲルダの死から17年後、やはり戦場に散りました。
なんと…劇的な話でしょう。
興味が湧いてきましたでしょうか?
と、わかり易いので上のようにまとめましたが、
実はちょっと嘘というか、端折った点があります。
既にゲルダの存命中に、二人は別の道を歩み始めており、
アンドレ・フリードマンは「ロバート・キャパ」として、
ゲルタ・ポホリレは「ゲルダ・タロー」として、撮影活動をはじめていたようです。
いずれにしろ、二人がキャパとしてスタートしてからゲルダの死まで、
あまりにも短かかったことに変わりはありません。
本展は、キャパとタローそれぞれの写真作品による二つの「個展」で構成されています。
死後50余年を経てなお絶大な人気を誇るロバート・キャパと、
の陰でほとんど紹介されることのなかったゲルダ・タロー。
約300点にのぼる豊富な写真作品と関連資料によって二人の生涯と活動の軌跡を辿りながら、
両者の深いつながりと個性の違いを浮かび上がらせています。
Old Fashioned Club 月野景史
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