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2013年2月

2013年2月28日 (木)

【大河ドラマ】2014年『軍師官兵衛』で香川照之・市川猿之助の共演はあるのか ※妄想

歌舞伎俳優の2代目市川猿翁さんか入院中であると伝えられています。
http://news24.jp/entertainment/news/1627050.html

猿翁さんは3月2日から名古屋・御園座で
「御名残御園座 二代目市川猿翁 四代目市川猿之助 九代目市川中車 襲名披露三月大歌舞伎」
を控えており、出演すべく静養に努めているとのことです。

元々長い闘病生活で、無理は出来ないでしょうが、少しでも出演出来ればいいのですが。


さて、この猿翁さん周辺の襲名については、昨年当ブログでも書きました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-90fe.html

それまでの猿之助さんが→二代目市川猿翁に
市川亀治郎さんが→四代目市川猿之助に
現猿翁さんの息子の香川照之さんが→九代目市川中車に
加えて、香川さんの長男の政明君が→五代目市川団子に

という襲名でしたね。

その後、現猿之助さんと中車さん、というよりも、
亀治郎さんと香川さん、といった方がわかり易いですが、
二人は、昨年大晦日の紅白歌合戦にも出ていましたね。
福山雅治さんの出演部分に便乗する形でした。

福山さんは、香川さんとは2010年の大河ドラマ『龍馬伝』で共演しています。
猿之助さんは、『風林火山』(2007年)の武田信玄役が知られていますが、『龍馬伝』にも出ています。

ですので、三人に繋がりはあるのですが、『紅白』としての、やや強引な話題作りとも感じました。

またそれ以外にも、猿之助さんと香川さんは、たしかNHKの他の番組にも出ていたし、
局としても、この二人をセットで推しているいるように思えるのです。
つまり、ドラマでの本格共演を想定して、前ふりいるのではないか、と勘繰ってしまうのです。


さて、ここからは私の妄想になりますが、
香川さんと猿之助さんが今後、NHKのドラマで共演となると、
まず思い浮かぶのが、2014年の大河ドラマ『軍師官兵衛』です。

現時点では、黒田官兵衛役で主演の岡田准一さん以外のキャストは発表されていません。
香川さんは今まで主演こそありませんが、近年の大河の顔とでもいうべき人です。
戦国物では、『利家とまつ』(2002年)で豊臣秀吉役でしたね。
一方の猿之助さんは、上述のように『風林火山』で準主役、武田信玄を演じました。

昨年の『平清盛』が視聴率不振で話題になってしまった大河ドラマ。
この二人の共演が実現すれば、間違いなく話題にはなるでしょう。

特に、黒田官兵衛が主役の大河なら、いわゆる“戦国の三英傑”、
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康も、重要なポジションで登場する筈。
猿之助さんと香川さんが、三人のうちの誰かを演じるとしたら、
これは見てみたいと思います。

まず、どちらが誰を演じるのかも面白いですが。

・猿之助=信長  香川=秀吉 
・香川=秀吉  猿之助=家康
意外と、「香川=信長  猿之助=秀吉」 もありかも。
これに福山さんが絡んだら凄いけど、さすがにそれはないかな。

以上、まったくの妄想です。
それに本当は、二人の主演で観たいとも思いますが。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月27日 (水)

ラファエロとミュシャ 美しき共演

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駅張りのポスター、ラファエロとミュシャのツーショットです。
いよいよせまってきました。

今週土曜3月2日より、国立西洋美術館でラファエロ展がいよいよ開幕します。

その1週間後、3月9日から森アーツセンターギャラリーにてミュシャ展が開幕。
しかも同日、Bunkamuraザ・ミュージアムではルーベンス展が開幕します。

今年の春は美術ファン、特に西洋絵画のファンにとっては、
実に楽しみな季節になりそうです。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月26日 (火)

【食】松屋浅草上のレストラン街で洋食/しかし店の名は“六本木”!?

昨年11月にリニューアルオープンした松屋浅草店。
正確にいうと、松屋は3Fまでテナントとして入っており、
4-7Fは「EKIMISE(エキミセ)」ということになるようです。
http://www.ekimise.jp

7Fには以前よりは狭い気もしますが、レストラン街もできました。
浅草で名物の食べ物といえば、すき焼き? うなぎ?
それもいいですが、古くからハイカラな街、洋食のイメージもあります。

レストラン街に洋食屋は…、ありました。

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しかし、浅草なのになぜか「六本木六丁目食堂」!?

・・・まぁいいでしょう。


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名物ハヤシライス。
美味でした。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月25日 (月)

【ダンス】2013 アジアオープン・ダンス選手権 熱闘グラフ/日本武道館.2013.02.24

昨日2月24日、日本武道館においてアジアオープンダンス選手権大会が開催されました。

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2013 WDC ワールドスーパーシリーズ・アジアオープン・プロフェッショナルダンス選手権大会

2013年2月24日(日) 日本武道館
主催  一般社団法人 日本ダンス議会(JDC)


世界から集結したトップダンサーによる激しくも華やかな熱闘が、
ダンスの聖地でもある日本武道館で繰り広げられました。
主な結果をご紹介します。


プロオープン・ボールルーム部門(スタンダード)
1位 アルーナス・ビゾカス&カチューシャ・デミドヴァ
2位 アンドレア・ギジャレッリ&サラ・アンドラッキオ
3位 ヴァレリオ・コラントニ&ユリア・スペシヴツェヴァ
4位 ドーメン・クラペツ&モニカ・ニグロ
5位 サーシャ&ナターシャ・カラベイ
6位 ヤン・チャオ&タン・イーリン
※ビクター・ファン組は欠場

プロオープン・ラテンアメリカン部門
1位 リカルド・コッキ&ユリア・ザゴルイチェンコ
2位 セルゲイ・サルコフ&メリア
3位 マウリツィオ・ヴェスコヴォ&アンドラ・バイディライチ
4位 アンドレイ・スクフカ&メリンダ・トロクギョルギー
5位 ステファノ・デ・フィリッポ&Dasha
6位 エマニュエル・ソルディ&エリサ・ナサト


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ボールルーム1位 アルナス組


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ラテン1位 リカルド組



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アジアクローズド・プロ・ボールルーム部門
1位 中川雄太&久美子
2位 ジム&アニタ・チェン
3位 キム・サン・ミン&・ソン・ジン・ジュ
4位 小木戸太一&七田ゆか
5位 中嶋秀樹&美喜
6位 森脇健司&的場未来

アジアクローズド・プロ・ラテンアメリカン部門
1位 金光進陪&吉田奈津子
2位 瀬古薫希望&知愛
3位 芝西将史&岸本麻里亜
4位 チャールズ・ウォン&ジャネット・Hsiao
5位 松本光祐&加藤希望
6位 アンドレイ・ゴブノブ&ダリク・ゲロディアス
*海外選手の名前表記についてはアバウトです。


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日本ダンス議会公式サイト
http://www.jdc-dance.org

Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月24日 (日)

【酒】新宿三丁目「BAR&SENBEIJIRU ONDEYANSE(おんでやんせ)」/せんべい汁と青森の肴で酒に親しむ

昨年10月、新宿三丁目にオープンした「BAR&SENBEIJIRU ONDEYANSE」。


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「ONDEYANSE(おんでやんせ)」とは、オーナーの鴨澤氏の故郷である青森の言葉で、
「いらっしゃいませ」の意味とのことです。

鴨澤氏は、同じ新宿三丁目にあるフレンチのレストランバー brut(ブリュット)で、
ソムリエ・支配人をされていて、そこから独立しました。

そういうキャリアなので、ONDEYANSEはワインもありますが、
コンセプトは、八戸せんべい汁と青森産のおつまみでお酒を楽しむ店。
和風のテイストです。


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おつまみ三種



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自慢のせんべい汁と、青森の酒「ねぶた」。
右端は「ONDEYANSE」の店名酒。

BAR&SENBEIJI ONDEYANSE  公式Twitter
https://mobile.twitter.com/ONDEYANSE


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月23日 (土)

【美術】2/23『美の巨人たち』「パリを彩る美しき歴史遺産スペシャル」/ノートルダム大聖堂

2013年2月23日放送のテレビ東京系『KIRIN~美の巨人たち~』は、
スペシャル前編30分「パリを彩る美しき歴史遺産スペシャル」。
テーマはかのノートルダム大聖堂でした。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/130223/index.html


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ノートルダム大聖堂


年に一度、春先のこの時期、この番組では前後編でスペシャルを放送します。
いつもはナレーターとして声だけの出演の小林薫さんが、
レポーターとして、世界各地を訪ねるのが恒例になってますね。

画面に映る、ボソボソとした、ちょっと聞き取り難いしゃべりの小林さんと、
安定したクリアなナレーションとのギャップに戸惑う季節がやってきました。

今回小林さんが訪ねたのはフランスの首都、はいわずと知れた芸術の都パリです。
前半の23日が30分で、これは通常通り、
後半の3月2日は一時間の拡大版です。


歴史ある建物が立ち並び、世界遺産にも指定されているパリ。
古くから憧れの街として、多くの人たちを惹きつけてきました。
そんなパリで一番人が訪れる場所はどこか?

それはエッフェル塔でも、ルーヴル美術館でもなく、
年間1400万人が訪れるノートルダム大聖堂なのだそうです。

ゴシック建築の最高峰。
1163年にパリ司教が建設を命じ、およそ200年の歳月をかけて建てられました。
今年2013年で、ちょうど創建850周年となります。

今回は、普通では立ち入ることの出来ないノートルダムで最も神聖な場所に、
特別な取材許可を受けて紹介されました。
ここはナポレオンの戴冠式が行われた場所でもあったのです。

常にパリ市民と共にあったノートルダム大聖堂。
しかし、フランス革命では、その市民により破壊されるなど、苦難の日もありました。
それを復興したのが、ナポレオンだったのです。
永く、重い歴史を経て、今日もまたパリの象徴として存在しているのですね。


さて、次回は、パリの魅力を更に深く“掘り下げるようです。

次回予告より
☆☆☆
3月2日は、パリを彩る美しき歴史遺産スペシャル後編を、60分の拡大版でお送りします。凱旋門、覆ったナポレオンの思惑とは…。パリ最古の劇場に、マリー・アントワネットの秘密部屋が…。パサージュの地下で中世の街を発見!サクレクール寺院、なぜイスラム風の姿なのか…。小林薫と共に偉大なる美の都の謎解きを、お楽しみに。
★★★


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月22日 (金)

【昭和プロレス】「テレビが映したスポーツ60年 力道山と東京五輪」NHK

NHKがテレビ放送60年にあわせてBS1で放送する全6回のシリーズ
「シリーズ テレビが映したスポーツ60年」。

テレビ放送60年にあわせて放送する全6回のシリーズで、
1月から毎月1本ずつ放送される予定です。
第1回は2013年2月22日放送、「力道山と東京五輪」でした。

当時、新橋駅前に設置された街頭テレビには、1万人を超す群衆が集まったといいます。
その視線の先にあったのが、戦後のヒーロー力道山の戦う姿でした。

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番組では力道山次男の百田光雄氏や、好敵手だったアメリカの覆面ザ・デストロイヤーの証言を交え、
テレビの黎明期を牽引した、偉大なレスラーの姿が描かれました。

次いで、1964年(昭和39年)10月10日に開幕した東京オリンピックを特集。
当時を語る人々は、「戦争から復興した日本を世界中に見てもらいたい」という思いでオリンピックに臨んだと言います。
大空に五輪を描いた航空自衛隊ブルーインパルスチーム。銅メダルに輝いた体操女子団体などが取り上げられました。


この構成だと、当然ながら五輪の比重が高く、プロレスを扱った部分は10分ほどでした。
ネットでは、過大な期待をしたプロレスファンもいるようでしたが、仕方ないでしょうね。
それでも、貴重な試合の映像がいくつか流れましたが。

NHKの番組ですが、日本テレビの正力松太郎氏の戦略であった街頭テレビが、
プロレス人気を盛り上げ、それがテレビの爆発的な普及に繋がった、という説明でした。
新橋の街頭テレビに集まった人々の写真が紹介されましたが、もの凄い群衆でしたね。
大スクリーンの筈はないし、まともに見えはしないとは思いますが。

関係者として、力道山の次男、百田光雄のインタビューが放送されました。
しかし、なぜかテレビやプロレスについての一般論ばかりで、
力道山本人についてはまったく語りませんでした。

そして対戦相手では、ザ・デストロイヤーがフィーチャーされました。
貴重だったのは、ニューヨーク州バッファロー在住のデストロイヤーを訪ねてのインタビュー。
1930年生まれ、今年83歳になる筈ですが、ダンベルでトレーニングする姿が流され、元気そうでした。
もちろん、覆面を被っていました。

この人は、日本マット史において特異な存在です。
力道山の最後のライバルとして、力道山を語るのに欠かせない存在であるのに加え、
ジャイアント馬場の好敵手、そしてパートナーでもあり、
馬場の没後に行われた「引退試合」では、馬場のタッグパートナーを務めました。
日本マットの二代にわたるエースと極めて密接な関係なのです。

更に付け加えるならば、渡米武者修行時代のアントニオ猪木とも、
ロサンゼルス、オレゴン、テキサスと、行く先々で何度も対戦しています。
力道山、馬場、猪木、タイプの違う日本の三大レスラーと、合わせることが出来る人だったのですね。


この後の東京五輪特集では、マラソンで最後に円谷選手を追い抜いた、
英国のヒートリー選手のインタビューが放送されました。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月21日 (木)

【Bar】新宿rit barで味わう色と旬

新宿の老舗「rit bar」。
今年から店長も変わり、新たなスタートを切った、というところです。

2月17日で閉店した新宿三丁目のBar CAVA CAVAと同じ系列ですが、
rit barには、是非あかりを灯し続けてほしいものです。
お客はよく入っているようなので、大丈夫かとは思いますが。



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リンゴとミントのシャンパンカクテル。
桃とシャンパン(スパークリングワイン)のベリーニをはじめとして、
旬のフルーツとシャンパンの組み合わせは、バーで味わう季節の風物詩(?)のようなものです。



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ブルーマルガリータ。
「マルガリータ」といえば白いカクテルですが、
コアントローの代わりに、ブルーキュラソーを使います。
鮮やかな青。これもスタンダードカクテルです。



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フレッシュざくろを使ったジャックローズ。
後ろの赤い果実がそのざくろ。アメリカ産、大きいです。
フレッシュのざくろを使ったカクテルは、だいたい2月末まで。



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この店はバックバーが壮観です。

rit bar
http://rit-bar.net


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月20日 (水)

【美術】中川一政『福浦突堤』2/16『美の巨人たち』/20年間ひたすら同じ場所で描き続けた画家

2013年2月16日放送のテレビ東京系『KIRIN~美の巨人たち~』、
テーマ作品「今週の一枚」は中川一政『福浦突堤』でした。
日本の近現代を生きた洋画家のお話です。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/130216/index.html

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中川 一政
(なかがわ かずまさ、1893年2月14日 - 1991年2月5日)

東京都出身。洋画家、美術家、歌人、随筆家。

中川一政は、生涯で800枚以上もの薔薇の絵を描き、向田邦子の『あ・うん』の装丁も手掛けるなど、
昭和を代表する洋画家として活躍しました。
彼は子どもの頃から画家を夢見ていましたが、美術学校に通う余裕がある家ではありませんでした。
しかし、洋行帰りの知人から、高価な外国製の絵具をもらい、見よう見まねで初めて描いた油絵が、
新進画家の発表の場だった巽画会で入選、若い画家達のカリスマ的存在だった岸田劉生の目に留まり、
本格的に絵の道に進むことになりました。

周囲からも、新進気鋭の画家として持ち上げられたのですが、中川はそれに苦悩しました。
正式な美術教育も受けず、学ぶべき師も留学経験もない自分が、本当に画家として認められるのかと。

そんなコンプレックスを打破するために、中川は真鶴にアトリエを構えました。
既に50代半ば、戦後数年が経った頃です。
そして、突堤に立つこと20年。80枚も漁港を描き続け、その集大成となったのが、今週の一枚でした。
海から見た福浦港の風景か、観る者を圧倒する骨太な風景画です。

番組は、毎日同じ場所で描き続ける老画家を、地元の漁師夫婦の目で追う内容でした。

しかし、50代半ばから20年間同じ場所で同じ題材を描き続けたら、
それ画家としての最後のキャリアになりそうなものですが、
中川は真鶴を離れた後も97歳まで生き、晩年まで創作を続けました。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月19日 (火)

『サモトラケのニケ』について書いたブログが急伸!?

19日23時過ぎから、このブログのあるページのアクセスが急伸しました。

昨年9月に放送されたテレビ東京系『美の巨人たち』について書いたもので、
その回のテーマ作は『サモトラケのニケ』像です。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/915-021b.html

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本作はパリ、ルーヴル美術館所蔵の彫像です。
サモトラケとは、ギリシャ領にある島の名前、サモトラケ島です。
「ニケ」はギリシア神話に登場する女神の名。

つまり、サモトラケ島で発見された、女神ニケ像。
『ミロのヴィーナス』(ミロス島のヴィーナス像)と同様のネーミングです。

だいぶ前の番組について書いたブログのアクセスが突如急伸するということは、
何か関連事項がメディアで取り上げられたということだと思います。

『サモトラケのニケ』について…、特にニュースで取り上げられた形跡もないので、
テレビの番組の中ではないかと思うのですが、どうなのでしょうか?


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月18日 (月)

馬場と猪木 大人の2ショット

2013.02.16.昭和プロレス秘密集会より、
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/216-023d.html

故ジャイアント馬場とアントニオ猪木。
20130216013_2

いわゆる“BI砲”です。
昭和プロレス史上最高の名コンビ。
しかし、後に袂を分かち…、その分かった後の写真です。


和気藹々・・・・では勿論ない。
しかし、一触即発という感じでもない。

大人の魅力漂う、渋い感じのショット…と、いうような印象を私は受けました。
ネクタイの色が、申し合わせたみたいですね。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月17日 (日)

「昭和プロレス秘密集会」東京お台場2月16日 大盛況/未来的都市で振り返る“昭和”の光景

以前、このブログでも紹介した「昭和プロレス秘密集会」
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/21613-a93b.html
昨日2月16日に開催されました。

20130216event
お台場で、100人以上の収容力のある立派なイベント会場でしたが、満員の大盛況でした。
正直言って驚きました。
昭和プロレスのファンは、私などが思っているよりも多いようです。


以下、当日のレポートです。

今回のイベントの主催は、昭和プロレスの分野最大の研究サイト、
「ミック博士の昭和プロレス研究室」
http://www.showapuroresu.com/

今までも同サイトのイベントやオフ会はしばしば催されていましたが、
主宰者のミック博士が関西在住のため、ほとんどが同地での開催でした。
東京では一度、2009年に笹塚で開催されましたが、今回はそれを遥かに上回る規模、
レスラーの参加予定などがない昭和プロレスのイベントとしては、
過去に例のないスケールではないかと思います。


会場はお台場のTOKYO CULTURE CULTURE 東京カルチャーカルチャー (TCC)
niftyが運営するイベントスペースです。

私は新宿方面からなので、りんかい線の東京テレポート駅が最寄。
前日の雨天から打って変わって素晴らしい好天。
周辺には、こんな風景が広がります。

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ただ、風が強くて寒かったですが。


会場はお台場の、あの観覧車の本当の麓です。
会場前に来て見上げると、こんな光景です。

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右側の黒っぽい建物がイベント会場です。


12時開場、12時30分開始の予定。
私は事前にミック博士に、記録写真でも何枚か撮りましょうかと提案し、
OKをもらってました。

開場直後くらいに来れば、写真も撮り易い、良い席が確保できるだろうと思っていたのですが、
とんでもない、もうかなり埋まっており、ひとつだけ空いてたカウンタータイプの席を、なんとか確保しました。
一体、何時から開場していたのでしょう?


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こんな感じで、飲食しながらの鑑賞です。


プログラム構成は以下の通り
第1部/スライドショー&トークショー「嗚呼!我らの昭和プロレス」
第2部/プロレステーマ曲のディープな世界byコブラ
第3部/秘蔵映像・画像に見る「昭和プロレス怪人伝説」

出演はもちろん主宰のミック博士と、同サイト補佐官の存英雄氏。
そして同研究人コブラ氏、レスラーのテーマ曲の研究者です。

なにぶん、“秘密集会”なので、研究発表の具体的な内容にはふれません。
会場の様子も、人物はぼかしてちょっとだけ載せます。

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とにかく大盛況、ミック博士とも存さんとも簡単に挨拶程度でしたが、
第二部後の短い休憩時間に喫煙スペースにいたところ、
ご自分の研究発表を終えたばかりのコブラ氏が来られたので、
ちょっとだけお話をして、質問責めにしてしまいました。

ミック博士と存さんとは、前回の笹塚大会の時にお会いしてますが、コブラ氏とはまったく初めて。
私はレスラーのテーマ曲・入場曲についてはほとんど門外漢ですが、
今回のテーマは私の最も熱心にプロレスを観ていた時期の国際プロレス中心だったので、
大変楽しめました。

ともかく、未来都市といったイメージの臨海副都心・お台場において、
昭和のレトロなプロレスを振り返る、ちょっとミスマッチなイベント。
抜けるような青空に祝福されての大盛況、なによりでした。
これならば、次の機会も大いに期待できそうです。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月16日 (土)

【海外】ロシア 隕石落下の映像

2月15日、ロシアのウラル地方チェリャビンスク州付近に落下した隕石は、
1000人以上の負傷者を出した大災害となりました。
恐竜絶滅は巨大隕石の為などともいわれますが、
そんなことは太古の話か、SFやファンタジーなどのフィクションの中のことだと思っていましたが、
現実の災害になるとは思ってもいなかったです。

この時代ならではと思うのは、落下時の映像がYoutube等、ネットに多くアップされていることです。






◆◆◆




◆◆◆次の映像は複数のものがまとめられています。





以下、毎日JPより引用
☆☆☆
ロシア:隕石、1000人負傷 南部に落下、衝撃波で建物損壊
毎日新聞 2013年02月16日 東京朝刊 【モスクワ田中洋之】
ロシア非常事態省などによると、同国ウラル地方チェリャビンスク州付近で15日午前9時20分(日本時間午後0時20分)ごろ、隕石(いんせき)が大気圏内で爆発し、落下した。物体が音速よりも速く動く際に生じる「衝撃波」により、同州チェリャビンスク市などでガラスが割れたり建物壁面がはがれたりして、インタファクス通信によると、約1000人が負傷し、43人が入院、2人が深刻な容体。内務省によると、同州の3カ所に隕石の破片が落下した痕跡が見つかった。都市部への落下は免れたとみられる。被害の全容は不明だが、隕石落下で多数の負傷者が出た前例はないという。

同州によると、州中部チェバルクリ近郊の湖に張った氷に隕石落下によるとみられる直径6メートルの穴が見つかった。隕石は直径10メートル近かった可能性もある。

非常事態省によると、隕石は中央アジア・カザフスタン上空からウラル地方に向かって北西の方向に飛んだ。ロシア科学アカデミーは隕石の重さを10トンと推定。時速5万4000キロ以上で大気圏に突入したと分析している。ロシア地理協会チェリャビンスク支部の解析では、隕石は高度70〜30キロで3回爆発し、白い閃光(せんこう)を広範囲に放ち、遅れて爆発音が響いた。南東から北西に向けて空を横切り、45度の角度で地表に突っ込んだという。

ロイター通信によると、同州から約200キロ離れたスベルドロフスク州エカテリンブルクでも落下する隕石の軌跡が見えたという。

地元メディアによると、チェリャビンスク州の六つの居住地にある病院や幼稚園、学校を含む約300棟の建物でガラスが割れた。学校では授業中で、子ども多数が負傷した。インタファクス通信によると、州知事は州内の被害総額は10億ルーブル(約30億円)に達するとの見通しを示した。

ロシア国営原子力企業ロスアトムなどによると、ウラル地方には使用済み核燃料再処理工場があるが、影響は出ていない。スベルドロフスク州にあるベロヤルスク原子力発電所も異常はないという。

◇直径約10メートルか 軌道予測困難
地球に接近する天体を観測しているNPO法人「日本スペースガード協会」は、今回の隕石の映像を分析。上空約40キロで温度が上昇し、爆発したとみている。通過後の白い煙は「流星痕」と呼ばれ、燃えながら落下する時に発生する。協会は、落下に伴う衝撃波による被害と発光の程度から、直径10メートルに近かった可能性を指摘する。

高橋典嗣(のりつぐ)理事長は「仮に地表到達時に10メートル規模であれば、直径100メートルのクレーターができたはず」と話す。16日未明に地球に接近し、インド洋上空を通過する小惑星(直径45メートル、推定重量13万トン)の軌道は南北方向で、隕石の軌道と異なっているといい、関係はないという。

国立天文台は、大型望遠鏡などで小惑星などの天体を観測しているが、落下前に軌道を把握できるのは直径45メートル程度が限界。これより小さいと事前に知るのは困難という。

国立極地研究所の小島秀康教授(隕石学)によると、隕石は世界で年間、直径約20センチ、重さ10キロのものが約800個。約1キロで約4100個。日本へは1キロ級が年に2個程度。多くは海や無人地域に落ちる。小島教授は「数百人規模のけが人が出た例は、記録上ないのではないか」と驚く。【野田武、鳥井真平】
★★★


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月15日 (金)

【訃報】俳優 本郷功次郎死去/大映の青春スター 特撮 特捜最前線

俳優の本郷功次郎さんが2月14日亡くなりました。74歳。

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本郷功次郎
(ほんごう こうじろう、1938年2月15日 - 2013年2月14日)

*写真は『特措最前線』OPより。

テレビにおいて、さほど多作な人ではなかったですが、
やはり9年間に渡って出演した『特捜最前線』の橘警部役が有名でしょう。
しかし、元々は日本映画黄金期の昭和30年代、大映の青春スターでした。


柔道青春映画スター
立教大学在学中の1959年に大映でデビュー。
柔道部だったので、それを生かした柔道映画を中心に、
現代劇・時代劇両方で主演級のスターとなりました。

1961年には日本初の70ミリフィルムによるオールスター大作『釈迦』(三隅研次監督) に釈迦役で主演。
23歳の年。市川雷蔵、勝新太郎、川崎敬三、川口浩ら、20代半ばから30歳位の先輩大スター達を、
脇に配しての堂々の主演、大スターといえるポジションを得ました。
(但し、OPクレジットでは雷蔵、勝が上)

しかし、この頃を最後の盛りとして日本映画は衰退を辿り、特に大映は経営も苦しくなっていきます。


特撮映画
昭和40年代を迎え、大映は『ガメラ』や『大魔神』など、特撮怪獣映画に活路を見出します。
大映のガメラといえば、東宝のゴジラと並び、怪獣映画の二大スターですが、
ゴジラの第一作は1954年、以来東宝は映画黄金期に特撮映画を作り続けてきましたが、
ガメラの登場は1965年、映画不況時代を迎えての窮余の策でした。

本郷さんも主演を依頼され、断ったものも抗しきれず、
1966年にガメラシリーズの第二作『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』と、
大魔神シリーズのやはり第二作『大魔神怒る』に主演します。
ガメラシリーズは第三作『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』(1967年)、
『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』(1968年)と連続主演し、特撮ファンにも知られる顔となりました。

しかし、大映は1971年に倒産、本郷さんも既にその前からテレビ中心の活動となりました。


特捜最前線 橘警部
テレビの時代になり、大きな活躍の無かった本郷さんですが、
40代を迎えた1978年の4月、テレビでの代表作となるこの役に出会います。

実は本郷さんは番組開始時からのレギュラーではありませんでした。
スタートは1年前の1977年の4月。
1年が経ち、桜井警部役の藤岡弘氏の降板に伴い、登場したのです。

しかし、本郷さんと藤岡さんは一緒に出演していましたよね。
藤岡さんも1年後には復帰、その後は共に1985年の最終509話まで出演しました。

橘警部は渋い大人の男。このシリアスで重厚な人気長寿刑事ドラマを支えました。
そういえば、『特捜』には一時期、桜木健一さんが加入していました。
桜木氏は本郷氏より10歳年下、テレビの『柔道一直線』で知られます。
一世代下の柔道青春スターの共演だったのですね。


本郷氏は『特捜』の後も、テレビ、映画、舞台、Vシネマ等でも活動していましたが、
2004年に脳梗塞で倒れた後は、事実上引退状態でした。

謹んで哀悼の意を表します。


以下、TOKYO Webより引用
☆☆☆
俳優の本郷功次郎さんが死去 「特捜最前線」などで人気
2013年2月14日 22時01分
刑事ドラマ「特捜最前線」など映画やテレビドラマで活躍した俳優の本郷功次郎(ほんごう・こうじろう)さんが14日午前10時30分ごろ、心不全のため横浜市栄区の病院で死去した。74歳。岡山市出身。

葬儀・告別式は18日午前9時から横浜市栄区の自宅で親族のみで行う。喪主は元女優の妻都(みやこ)さん。後日、「本郷功次郎を偲ぶ会」を開く。

立教大に在籍中の1958年、大映に入社。柔道家や軍人役で多くの映画に出演した。テレビでも活躍を始め、78年から「特捜最前線」で刑事役を9年間務め、人気を得た。時代劇にも出演するなど、二枚目俳優として親しまれた。(共同)
★★★


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月14日 (木)

【Bar】サントリーのバレンタインはウイスキーとショコラのマリアージュ/白州&響

ハイボールを大ヒットさせるなど、戦略上手のサントリー。
今年のバレンタインで、バーを舞台にした仕掛けなどあるのだろうか?
と思ったら、しっかりやってました。

ウイスキー&ショコラのマリアージュだそうです。


20130211010
サントリー白州12年+ホワイトチョコレート2ピース
白州18年を練り込んだチョコだそうです。

ただ、白州はこういうキャンペーンをよくやってるように思いますが、
これはちょっと珍しいかも知れません。


20130211015
サントリー響12年+チョコレート2ピース

ですが、このキャンペーン、ネットで探してもまったく引っ掛かりません。
あくまで、Barに来た客だけが知ればいい?
それとも、もう遅いのかな?
でも、まだ2月14日ですしね。

新宿 Bar Cocktail Bookにて。
女性バーテンダーのいる店ではありません(笑)


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月13日 (水)

【プロレス】キリンのどごし生のテレビCM/長州力の他にも藤波、武藤、小橋ら出演

放送中の「KIRIN のどごし生」のプロレスをテーマとしたCM、
会社員の男性が、子どもの頃からの夢をかなえて、後楽園ホールで長州力と対戦する、
というのがオンエアされていますね。

その超大型のポスターが駅に掲示されていました。
最後にリング上で、みんなで乾杯するシーンですが、
長州の他にも、藤波辰爾、武藤敬司、小橋健太ら、昭和時代からのスターが登場しているのですね。

20130211004_2
左から実況の福澤朗アナ、武藤敬司、カズ・ハヤシ、藤波辰爾、会社員寺島力さん、長州力、小橋健太、長州小力。


TVの30秒CMでは展開が早過ぎて、藤波らの出演に気がつきませんでした。





キリンビールでは、夢をテーマにした「のどごし 夢のドリーム」キャンペーンを今年1月から実施。
キャンペーンは、「あなたの夢をみんなでかなえる」をスローガンに、一般人が持つ夢を募集し、
いろいろな人を巻き込んで、実際に夢をかなえ、その様子をCMにするというもの。
今回のCMは、同キャンペーン第1弾で、「プロレスラーになってリングに立ちたい」という夢を持った
37歳会社員の寺島力(つとむ)さんが主人公に選ばれた、ということだそうで、
藤波と武藤は寺島さんのセコンド、小橋は放送席の解説者という役割のようです。

観客はどうやって集めたのかと思ったのですが、
昨年12月に後楽園ホールで開催された、全日本プロレスファン感謝デーの終了後に、
撮影が行われたのだそうです。

CMのロングバージョンもあるようですが、
通常の30分版でも、長州以外のレスラーの出演がもう少しハッキリわかるようにすればいいのに、
などど、昭和プロレスファンとしては感じました。


月野景史 Old Fashioned Club

2013年2月12日 (火)

【美術】ノーマン・ロックウェル『結婚許可証』 2/9『美の巨人たち』/古き良き米国を描いた画家の真実

2013年2月9日放送のテレビ東京系『KIRIN~美の巨人たち~』、
テーマ作品「今週の一枚」はノーマン・ロックウェル『結婚許可証』でした。
古き良きアメリカの楽しく、そしてちょっと切ないお話でした。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/130209/index.html

Norman_rockwell_003                     『結婚許可証』1955年


ノーマン・ロックウェル
(Norman Rockwell 1894年2月3日-1978年11月8日)

20世紀を生きたアメリカの画家、イラストレーター。
アメリカ人の市民生活を描き、幅広い大衆的人気を持つ画家。
今週の一枚はその画家の最高傑作ともされる絵ですが、
画家は既に61歳、だいぶ後年の作品です。

幼き日から画家を志したロックウェルは、
早くから目標としていた、20世紀を代表するアメリカの雑誌ザ・サタデー・イブニング・ポストの
表紙の仕事を22歳で獲得、永く描き続け、国民的画家となります。

彼が描いたのは古き良きアメリカの幸福な日常風景。
特に子ども達を生き生きと描きました。

その作画の手法ですが、まず、精密な絵コンテを描き、
それを元に、まるで映画の撮影のように、知人をモデルに写真を撮り、
その写真を見ながら描くという作業をしていたとのことです。


『結婚許可証』 1955年
描かれているのは、町役場の平凡な一日。
そこにやって来たのが、婚姻届を出しに来たカップル。
爪先立ちで届けに記入をしている女性、男性は腰にそっと手を添え、女性の手元を優しく見つます。

しかし、係りの年輩男性はちょっと不機嫌そう。なぜ?
よくみると、国旗が畳まれています。
このカップルは、役所の就業時間を過ぎた頃に来たのでしょう。

カレンダーを見ると、6月11日土曜日。週休二日の時代ではなく、明日は週に一度の休み。
「もう帰ろうと思っていたのたが…。」
そんな日常のなにげないドラマです。

しかし、幸福な日常を描いたロックウェルが、幸福な生活を送っていたわけではありません。
この絵を描いた当時、愛する妻は精神を病んでいました。
画家自身も、大いなる名声を得ていましたが、仕事過多で鬱を患っていたのです。
本作は、そんな画家が幸せだった結婚した頃の思いを籠めて描いた絵なのです。

今回はこのような展開でしたので、悲しい面もありました。
しかし、古きアメリカを描いたドラマ仕立てのドキュメントとして、
その地の、その時代の、息吹きにふれるかのような秀逸な回だったと思います。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月11日 (月)

【美術展】「奇跡のクラーク・コレクション ― ルノワールとフランス絵画の傑作」三菱一号館美術館~兵庫県立美術館/印象派巨匠の美に圧倒

付記【9月1日まで、兵庫県立美術館で開催中です

東京丸の内の三菱一号館美術館で5月26日まで、
「奇跡のクラーク・コレクション ― ルノワールとフランス絵画の傑作」が開催中です。

ルノワールといえば、誰が観ても明るく美しく綺麗、それはみな知っている事でしょうが、
本展に来日した絵画達は、本当にその点が際立っています。
この展覧会は推奨します。是非鑑賞ください。

Clark_kiseki_2013
奇跡のクラーク・コレクション ― ルノワールとフランス絵画の傑作
2013年2月9日(土)-2013年5月26日(日)
三菱一号館美術館

主催 :三菱一号館美術館、読売新聞社、クラーク美術館

※巡回:兵庫県立美術館 2013年6月8日(土)-9月1日(日)
http://mimt.jp/clark/top.html


東京では1月から東京都美術館で「エル・グレコ展」が開催中ですが、
これは昨年大阪で開催された展覧会の巡回ですので、
本展が事実上、今年の西洋絵画の本格展の皮切りになります。

この後、東京では3月にラファエロ展、ルーベンス展と、
ルノワール展と合わせて“3R”の展覧会に加えて、ミュシャ展もあり、
大変美しい絵たちが揃う催しが次々と開幕、美術ファンの楽しみは尽きません。


◆奇跡のクラーク・コレクション ― ルノワールとフランス絵画の傑作
さて本展です。
実は今週、本展の美術系ブロガー向けのイベントが予定されているのですが、
私は選にもれたので、安心して開幕二日目に鑑賞してきました。
(内覧会で無料で観れるのに、その前にお金払っていくのは勿体ないからという意味です(笑))

10日(日)に行った印象ですが、私の知る限り、この美術館の企画展としては、最高の混み具合で、
本展の注目度の高さを感じました。

ところで、本展はタイトルに「奇跡」とあります。
さすがにそれはやや大袈裟にしても、大変希少な機会なのは間違いありません。
なぜそうなのか?
それを知るには、まずクラーク美術館を知らねばなりませんね。


クラーク美術館
(Sterling and Francine Clark Art Institute、通称The Clark)

クラーク美術館は1955年開館の、アメリカのマサチューセッツ州ウィリアムズタウン所在の美術館。
ルノワール中心の展覧会ということなので、フランスかと思ってしまいますが、そうではないのです。
ニューヨーク・ボストンから車で約3時間。広大な森の中に立地します。

Clark_art_institute


20130210043

創業者のロバート・スターリング・クラークはアメリカの実業家。
彼がフランス人の女優であった妻フランシーヌと、欧米で収集したコレクションを所蔵しています。

ルネサンスから、近代に至るまでのヨーロッパ絵画、また陶器や銀器などの工芸といった、
時代と地域を越えた幅広い作品が揃えられています。
中でも、30点以上に及ぶオーギュスト・ルノワールによる油彩画は、大変貴重なコレクションです。
他にもピサロ、シスレー、モネなど、印象派絵画の質の高さが特徴です。

このクラーク・コレクションがまとまった形で館を離れ、国外で展示されたことはありませんでした。
しかし2010年より、日本の建築家・安藤忠雄の指揮のもと、施設の増改築工事が行われており、
これに伴い2011年にコレクションの世界巡回展開催が決定し、日本展も実現したのです。

これまで、同館所蔵の作品が日本に来ることも、
また距離的な問題もあり、日本人が同館を訪れることも少なかったでしょう。
今回はルノワールを中心に19世紀フランス絵画73点が来日しますが、
そのうち59点が初来日とのこと、たしかに希少な機会です。


展示構成
本展に来日した絵画はすべて19世紀の絵画で、73点。
前述のように、印象派中心のフランス絵画。そのうちルノワールの作品は22点です。
タイトルになっているにしては、ルノワールの比率が低いようには思えますが、
22点は大変な数ですし、そのレベルは高く、本当に美しい絵が多かったです。
たしかに、“奇跡”の展覧会です。

展示は、印象派以前のバルビゾン派のコローから始まり、
中盤にルノワールの絵が何点かあり、「ん? これでおしまいかな?」
と思わせておいて、最後に更にルノワールの傑作で圧倒する、という流れでした。
目録は画家ごとに並べられており、展示順と必ずしも一致しない為に見づらいのが難点でしたが。

ピエール・オーギュスト・ルノワール
(Pierre-Auguste Renoir、1841年2月25日 - 1919年12月3日)

印象派の巨匠、19世紀フランス絵画のビッグネーム。
それでは、本展来日中の珠玉のルノワール美術を何点か紹介します。


Clark_001
『劇場の桟敷席(音楽会にて)』ルノワール 1880年
本展の看板作品。
美しさ極まる絵ですが、その制作背景にはなにやら由縁もあるようです。
当初は肖像画として描いたのですが、依頼主に受け取りを拒否され、
いわば風俗画として描き直したのだとか。
何が不満だったのでしょうか?


Clark_002
『金髪の浴女』ルノワール 1881年
裸婦画、特にこの「浴女」はルノワールがよく描いたテーマですが、
本展はヌードは少なく、ルノワールはこの1点だけ、
他の画家もテーマがヌードとまでいえるのは、他に1点くらいです。
しかし、この1点の存在感は圧倒的でした。
モデルは当時のルノワールの恋人、後の妻です。


Clark_003
『シャクヤク』ルノワール 1880年頃
ルノワールには静物画のイメージはあまり強くないように思いますが、
これは美しくて、ゴージャスですね。
「ルノワールの静物画の中で最も豪華」という説明がありました。


Clark_004
『鳥と少女』ルノワール 1882年
理想化された異国趣味を描いた作品で、ルノワールがいくつか描いたテーマですが、
本作はともかく可愛い、愛らしい、そして色が綺麗です。


美しく綺麗、理想化された美はルノワールの特徴ですが、
それににしても本展の作品は際立っています。
ルノワール再発見です。

といっても、別にルノワールの知らなかった一面を発見というわけではありません。
いにもルノワールらしい、明るく美しい作品ばかりです。
ただ、そのレベルがとても高く、それがたくさんあるのです。
これはもう、蒐集したクラーク夫妻の、ルノワールへの拘りというしかないでしょう。、

年代は1880年頃(ルノワール40歳頃)が中心、油の乗り切った時期と言っていいでしょうか。
22点のうち、20点が1874-5年から1885年の約10年間に描かれた絵で、
20世紀の作品は1点もありません。


というような次第で、ルノワールの美に圧倒されればいい展覧会かも知れませんが、
もちろん他の絵も傑作が多くあります。
ルノワールの盟友モネの作品は6点。


Clark_005_2
『エトルタの断崖』モネ 1885年
フランスのノルマンディー、エトルタの海岸の断崖。
モネがよく描いた画題ですが、本作はなかなかの迫力です。
かのアルセーヌ・ルパンシリーズの代表作『奇巌城』の舞台となった地ですね。


その他、同じ印象派のピサロ、シスレーにも良い絵がありますが、
彼らほど著名ではない画家から挙げると、
印象派とは対極のアカデミズム絵画の巨匠レオン・ジェロームの、
異郷をテーマとした3点はインパクトありました。


Gerome_snake_charmer
『蛇使い』ジェローム 1879年頃
男の子でしょうか? 妖しげな魅力が漂います。


そして、そのアカデミズム絵画の最高権威、私の好きなアドルフ・ブグローの絵画も1点だけありました。


Seated_nude_1884
『座る裸婦』ブグロー 1884年
理想化された美を描くといわれるブグロー。
この絵もたしかに顔や肌はそのようなイメージですが、
皺の寄ったウエストなどはリアルで、それ故の艶めかしさも感じます。


ルノワールの作品は人物画がほとんどですし、
他の画家も、今回紹介した絵は人物を描いた絵が多くなってしまいましたが、
印象派中心なので、風景画の比率も高いです。

ともかく、色々楽しめる展示です。
三ヶ月半のロングラン開催で、まだ始まったばかり。
美しく、親しみ易い作品が多いのも特徴、お薦めします。

…しかし、「クラコレ」という略称はどうなのでしょう? まぁいいか(笑)
最後に、会場の三菱一号館美術館について紹介しておきます。


三菱一号館美術館
2010年4月、近年再開発が進められてきた東京・丸の内に開館した比較的新しい美術館。
まもなく、オープン3周年ですね。
1894年に原設計されたという煉瓦造り、明治期の重厚なデザインが再現されています。
http://mimt.jp/

美術館、及び周辺を少し写真で紹介します。


Dsc00948_3
低層階のレンガの建物が美術館。



Dsc00955
中庭への入り口付近。この建物は美術館ではありません。



Dsc00956
中庭にはちょっとした都会のオアシス。



Dsc00962
美術館の中庭からの入り口付近。



20130210038
最後の写真は、館内3階通路から中庭を写したものです。
この中庭を美術館と、カフェなどの飲食店やショップが囲むように作られています。
都心の、ちょっとした異空間ですね。


この美術館は、小さな展示室が数多くあるのが特徴です。
欧米の貴族のお屋敷で、絵画を鑑賞するような風情が魅力でもあるのですが、
狭いので、混み合うと立ち位置に困るような面があります。
開幕早々の三連休も終わり、最初のピークは過ぎたかと思いますが、
なるべく空いてそうな時間を探して、行かれることをお薦めします。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月10日 (日)

【Bar】新宿の名店CAVA CAVAが25年の歴史に幕/2月17日まで

新宿三丁目のバー「Bar CAVA CAVA」は1988年のオープン、
今年25年を迎える新宿を代表するバーのひとつですが、
この2月17日(日)で閉店となります。

ここは新宿を中心に多数の飲食店を持つ大きなグループの経営なので、
その戦略の一環としての撤退ということなのでしょう。
いわゆる新宿三丁目界隈は昔から独特の雰囲気を持つ街。
1988年、バブルの頂点へと向かう時代からの、この街の顔のひとつが静かに幕を降ろします。

私は現在の店長の石川氏の時代からなので、数年の付き合いで、
その“歴史”といえるほどのものを知っているわけではありません。

石川氏をはじめ、スタッフも全員著名なバーへの転職が決まっており、
場所も私が通える範囲内なので、そういう意味では特に感傷的でもありません。

しかし、CAVA CAVAはやはり落ち着いた雰囲気があり、
また特にカウンターが、新宿の街場ではトップクラスの広さで使い勝手のよさもありと、
なくなってしまうのは残念です。

2月10日、最後となるかも知れない訪問をしました。

20130210053
ジントニックから。


20130210066
CAVA CAVAでの最後のマティーニ…かな?


20130210058



20130210061


実は、閉店まで後一週間ですが、聞きつけたお客さんがかなり押し寄せているようです。
特に、最後の16日と17日は混み合うでしょう。
その前でも、それなり混むかも知れません。
その状況で、ここで更に宣伝してしまうのも、どうかとは思いますが、
やはり、名残り惜しく思われる方もいるでしょうから、紹介しておきます。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 9日 (土)

アクセス数60万件/Old Fashioned Club 月野景史

おかげさまで当ブログ「Old Fashioned Club -オールドファッションド・クラブ-」も、
2010年7月開設以来のアクセス数が60万件を越えました。

といっても、特にこのブログのファンの方がいるとも思えず、
その時々に検索して来ていただいてる方々なのだと思いますが、
それでも執筆者としては嬉しいことです。

今後も古き良き美しいこと、おもしろいことを中心に書いていきますので、
よろしくお願いいたします。

Old Fashioned Club   月野景史

2013年2月 8日 (金)

【美術】2/9放送『美の巨人たち』はノーマン・ロックウェル『結婚許可証』/珍しく20世紀米国の画家が登場

明日、2月9日22時より放送のテレビ東京系『KIRIN~美の巨人たち~』、
テーマ作品「今週の一枚」はノーマン・ロックウェル『結婚許可証』です。
あまり聞き慣れない、アメリカの画家の登場です。

放送は終了しました。↓こちらに感想など記しています。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-0f01.html


Norman_rockwell_001

予告編より
☆☆☆
2013.02.09放送
ノーマン・ロックウェル「結婚許可証」 
2月9日はノーマン・ロックウェル作「結婚許可証」。それはまるで映画のワンシーンです。若いカップルが婚姻届を出している。でもなぜか役場のおじさんは不機嫌。古き良きアメリカ、ささやかな日常に画家は痛切なる想いを込めたのです。それは一体何か?
★★★

ノーマン・ロックウェル
(Norman Rockwell 1894年2月3日-1978年11月8日)

20世紀を生きたアメリカの画家、イラストレーター。
アメリカ人の市民生活を描き、幅広い大衆的人気を持つ画家。

というと、エドワード・ホッパーを思い出しますね。
ホッパーは1882年-1967年、少し年長ですが、ほぼ同時代ですね。
この番組でも昨年6月、ホッパー『線路わきの家』の家が取り上げられました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/62-6dd1.html

ホッパーに比べると、日本での知名度は高くはないかも知れません
過去にこの番組で、ロックウェルを取り上げたことはあるのでしょうか?

テーマ作も、予告編にもありますが、役所のおじさんの様子などちょっと不思議ですね。
さて、どんな切り口か? 大いに楽しみです。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 7日 (木)

【カメラ】ソニーがα-Aマウントのα58とα38を2月20日に発表か?/2013下期にはα78も?

デジタルカメラの情報サイト、デジカメinfoに2月6日付けで、
ソニーのデジタル一眼、αシリーズの新商品の情報が載っています。
http://digicame-info.com/2013/02/220nex-3n3858.html

以下、引用させていただきます。

☆☆☆
ソニーが2月20日にNEX-3Nとα38、α58を発表?
SonyAlphaRumorsに、ソニーの次の新製品発表に関する噂が掲載されています。

「ソニーの新製品が近日中に登場すると述べたが、ソニーの新製品発表が2月20日に計画されているかもしれないというメールを受け取った。
新しいNEX-3nとα38(そしておそらくα58も)が発表されるかもしれない。私は、この件について詳細を調べており、ソースの人達にこの噂を確認できるかどうか聞いているところだ。」

CP+では、ソニーからあまり大きな新製品の発表はありませんでしたが、噂の春の大きな新製品発表がもう間近に迫っているようですね(まだ確定ではないようですが・・・)。

これまで、ソニーは下位機種から新製品を発表し、その後に上位モデルを発表すると噂されていましたが、どうやらこの噂通りになる可能性が高そうです。今回の新製品発表で、ボディに加えて交換レンズが発表されるかどうかも気になるところですね。
★★★


噂に上がっている機種はミラーレス機のα-EマウントのNEX-3N、
そしてデジタル一眼レフタイプのα-Aマウントのα58とα38です。
NEX-3Nは人気のNEXシリーズの入門者向け最廉価機です。
そもそも、ミラーレス一眼カメラ自体が入門者向けともいえますが、
NEXの上位機はもはやそれでは括れないものはあります。


問題は、α-Aマウントのα58とα38です。
このシリーズはミノルタから(コニカミノルタ)を経て、
ソニーが引き継いで生産している、一眼レフカメラの歴史あるシリーズです。

現在は正確にいうと“デジタル一眼レフ”ではなく、
トランスルーセントミラー(透過ミラー)式一眼カメラということになりますが、
ややこしいので、一眼レフタイプということにします。

ソニーは昨年2012年はコンパクトデジカメではサイバーショットRX100というヒット商品、
またフルサイズのイメージセンサ搭載のRX1という話題作を送り出し、
ミラーレスのNEXも順調です。

しかし、一眼レフタイプはキヤノン、ニコンの二強との差は大きくパッとしません。
それでも、フルサイズのα99はそれなりに話題を集めましたが、
問題はAPS-Cタイプです。

実はソニーはAマウントシリーズから昨年、α65、α57、α37と、
APS-Cのエントリー機(入門機)の新機種を3タイプ発売しました。
他のメーカーはこんなに出してしていません。
(α65は本来は2011年発売の予定でしたが、チリの洪水の影響で発売が遅れたのですが)

しかしこの3機種、ほとんど話題になりませんでした。
価格comの売れ行き情報でも、まず50位にも入ってこなかったのではないかと思います。
α37などはは、2010年発売のα55の系譜の、初心者にとっては魅力ある小型一眼なのですが、
液晶の解像度を落とすという理解し難いスペックダウンなどがあり、
推奨出来にくいカメラになってしまいました。

ややこしくなるので、これ以上、この3機種の問題などは書きませんが、
カメラそのものだけではなく、戦略のまずさもあると思います。

α38は、既に生産終了になっているα37の後継機、
α57は終了にはなっていませんが、α58はその後継でしょう。
だとすれば、共に1年経たずして後継機が発売されることになります。

サイクルの早いデジタル商品とはいえ、一眼レフタイプでは異例の速さです。
ある意味、失敗を認めたようなものですから、
次はどんなカメラを出して、どんなアピールをするか、注目です。

別のソースによると、α58は新型の2MPセンサーを搭載するようです。
ソニーにしろ、他社製にしろ、2000万画素のAPS-Cセンサー搭載カメラは存在しませんから、
本当の新型センサーということでしょう。
これは注目ですね。
ソニーは他の多くのカメラメーカーと違って、センサーを自前で開発できる強みがあります。


α77後継機「α78
そして、2013年後半に向けての噂ですが、ミドル機(中級機)のα57の後継機α58の噂もあります。
秋頃の発表なら丸二年ですから、こちらは順当なサイクルでしょう。
もっとも、Aマウントのミドル機以上としては、過去の実績と比べてかなり早いですが。

α77も色々な問題点が指摘されて、賛否が分かれるカメラでした。
今度は驚くようなカメラを出してほしいものです。
もちろん良い意味で。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 6日 (水)

大雪の予想は空振り 2013年2月 東京

今日、2月6日の東京、関東首都圏はかなりの大雪のなるとの予報でしたが、
実際の積雪は僅かで、肩すかしをくらったような感じになりました。

首都圏が大雪となれば当然混乱を呼ぶので、予報が外れて良かったともいえると思いますが、
今回は大雪を見越してJRが電車の間引き運転などもしたようで、
予報のせいで返って混乱を生んだとの苦情も寄せられたようです。
http://mainichi.jp/select/news/20130207k0000m040129000c.html


でも、朝はそれなりに降っていましたよね。

20130206101_1

私はこの前日の5日、仕事で遅くなり帰宅が0時を回ってしまったのですが、
あまり寒くなく、本当にまもなく雪が降り出すのかと疑問に思っていたので、
朝起きてちゃんと降っているのを見た時は、やはり予報は当たるのだなと感心したものです。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 5日 (火)

【美術】「エル・グレコ 神秘か理性か 天才画家の見たものは」NHK『日曜美術館』/2/10(日)にも再放送

2月3日(日)に放送されたNHK・Eテレ『日曜美術館』は、
「エル・グレコ 神秘か理性か 天才画家の見たものは」でした。
今週日曜、2月10日20時からも再放送される予定です
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2012/1111/index.html

実はこの番組、昨年11月11日分のアンコール放送なのです。
その時期には大阪市の国立国際美術館で「エル・グレコ展」が開催中で、
それに合わせての放送でした。

そして今、同展は上野の東京美術館に巡回、4月7日まで開催中です。
タイムリーなアンコール放送といえるでしょう。

本展についてはこちらで紹介しています。
「エル・グレコ展」東京都美術館/スペインで活躍したギリシャ人 異邦の画家の大型展
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-2a1f.html


エル・グレコ(El Greco、1541年 - 1614年4月7日)
現ギリシャ領のクレタ島、イラクリオン出身の画家。
グレコは故郷でイコン画家としてスタートした後、
ヴェネツィアやローマなどルネサンスを代表する都での修行を経てスペインに渡り、
トレドでギリシャ出身の異邦の画家「エル・グレコ」として後半生を送り、
宗教画を中心に素晴らしい画業を残しました。


El_greco_001
「エル・グレコ展」来日中の代表作
『無原罪のお宿り』 1607-1613年
サン・ニコラス教区聖堂(サンタ・クルス美術館寄託)
347×174cmの大きな祭壇画です。 

没後、一時は忘れかけられていた時期もあるのですが、
現在は後世のベラスケス、ゴヤとともに「スペイン三大画家」などと呼ばれています。

実は、上で述べたエル・グレコのトレドに至る足取りは、ほぼ間違いないのですが、
詳しい経歴は不明な点も多いのです。
今回の番組ではエル・グレコの軌跡を辿るとともに、技法にもせまっています。

その不自然なまでに引き伸ばされて描かれた手足の理由は?
その時代、マニエリスムならではの技法でもありますが、
番組では、高い位置に掲げられ、下から見上げて観賞する祭壇画ならでは、
その鑑賞者の視点で、最も美しく観えるように描いたとする解釈でした。


番組公式サイトの紹介記事
☆☆☆
ベラスケス、ゴヤとともに「スペイン三大画家」の一人に数えられるエル・グレコ(1541~1614)。この秋、プラド美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館など世界中の美術館や教会から油彩およびテンペラ画の傑作50点以上が日本に集結し、国内史上最大の回顧展が開かれる。

エル・グレコ(本名ドメニコス・テオトコプーロス)が誕生したのはギリシャのクレタ島。イタリアで油彩画の技法を習得し、30代半ばでスペイン・トレドに移り大成。ギリシャ人を意味する「エル・グレコ」と呼ばれた。そのエル・グレコが最も才能を発揮したが宗教画である。赤・青・緑・黄という宝石のように輝く色彩の衣をまとったキリストや聖人たち。人物はどれもくねるように細長く引き延ばされ、潤んだ瞳で甘美な表情をたたえている。宗教的情熱と深い精神性をたたえた作品は宗教画に革命を起こし、没後もピカソをはじめとする画家たちに多大な影響を与えることになる。

実像については謎に包まれていたエル・グレコだが、近年蔵書の書き込みの解読などから、ベールに包まれた画家の姿が浮かびあがってきた。西洋美術史上最も偉大な宗教画家の一人、エル・グレコの創作の源を探る。
★★★

ゲストは作家の平野啓一郎氏。
この番組は時々、なんでこの人がゲストなの? という人が出ることもありますが、
平野氏はエル・グレコに詳しいし、また雄弁でした。

ところで、この『日曜美術館』ですが、最近は西洋絵画がテーマになることが少ないですね。
昨年5月以降で、西洋人の洋画家がテーマとなったのは、
このエル・グレコの他には、ジョルジュ・ルオーが一度あるだけです。

まもなく東京近辺でも、「エル・グレコ展」に続き、
西洋絵画の大型回顧展が続々とスタートしますが、フォローするのでしょうか?


関連My Blog
エル・グレコ 『無原罪の御宿り』7/21『美の巨人たち』/スペイン トレドの異邦人画家晩年の大作
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/721-9723.html


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 4日 (月)

【CM】浅茅陽子さんのエバラ降板騒動 ミセス焼肉のたれはベジタリアン!?/TVCM史上屈指の珍事

テレビの世界といえば、昔も今も色々なことがあるものですが、
コマーシャルの分野、CM史上で脱力するような珍事といえば、
浅茅陽子さんのエバラ食品工業CM降板騒動が思い浮かびます。

Photo

こんな話、あまりに出来過ぎで、フィクションでも書けないでしょう。
それくらい可笑しかったです。
どんな成り行きだったのか・・・、ちょっと振り返ってみましょう。


エバラ食品といえば「焼肉のたれ」
古くは月の家円鏡さん(現橘家圓蔵)がイメージキャラクターでしたが、
1980年第半ばから90年代初頭までは浅茅陽子さんがその座につきました。

だいたい夫や子どもを叱咤する、カカア天下キャラの母親の役どころで、
「焼肉のたれ」のみにとどまらず、「ステーキソース」、「浅漬けの素」まで、
まさに「エバラの顔」として、数々のCMが制作され、膨大な量が放送されていたと思います。
「ミセス・エバラ」、「ミセス焼肉のたれ」といったところでしょうか。
(浅茅さんご自身は結婚されてないかも知れませんが、おかあさん役なので)

その人気…というか定番ぶりは、『エバラ家の人々』なる映画が作られたほどでした。
CMからのスピンオフで映画製作って、他に例はないでしょう。
CMでは浅茅さん以外の夫、子ども等の出演者は無名の方たちだったと思いますが、
映画では夫役を神田正輝さんが務めました。

Photo_2

その浅茅陽子さんが突然、自らベジタリアン=菜食主義者であること、
つまり肉を食べない人間だと広言してしまうのです。

「浅漬けの素」もあるとはいえ、やはりエバラといえば「焼肉のたれ」、
そのイメージキャラクターが菜食主義者では…これは話にならない、継続は無理でしょう。
あえなく降板となってしまいました。

この件については、もう古い話なのでネットにも情報は多くありません。
テレビのインタビューでそう答えてしまったようです。
「では焼肉のたれは使わないのか」と問われて、野菜につけるとか、ごはんにかけると答えた…とか。

普通に聞いても、可笑しい話ではあるでしょうが、
浅茅さんのCMのインパクトの強さ、それが当時どれだけ多種作られて、大量に流されてきたか、
そこを実感していると、この結末の可笑しさは、本当に計り知れないところです。


ひとつ気になるのは、浅茅さんはCMを始めた当初からベジタリアンだったのか、
それとも、出演中に転向したのか?

これもよくはわかりませんが、後者の可能性を思わせる記述もありました。
動物愛護の運動を始めて、肉が食べられなくなったのだとか。
それなら理由はわからなくはないですが、だとしても穏便に降板し、少し時をおいて後、
カミングアウトすべきだったかと思います。
(この動物愛護の件も、確実な情報ではありません。)


さて、問題のCMの映像が残っていないかと思ったのですが、あるものです。

 

かなり怖いおかあさんです。



次は河原でのバーベキュー編。1本目です。

 

しかしこの映像、この2本のCMの組み合わせてのアップ、どういう意図なのでしょう。




最後はステーキソース編。30秒あたりから。


商材がステーキソースのためか、この浅茅さんは他と比べるとだいぶ上品です。



Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 3日 (日)

【ダンス】JDCダンスアワード2012/2013年2月3日 品川グランドホール

2013年2月13日に開催された「JDCダンスアワード2012」を様子を紹介します。

2012年の1年間に開催された、日本ダンス議会(JDC)の競技会の実績を元に決定された、
各賞の受賞式と、獲得選手によるデモンストレーションが披露されました。

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Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 2日 (土)

CP+2013 カメラと写真の日本最大の祭典/「PHOTO YOKOHAMA」開催中の横浜にて

横浜みなとみらいで開催のカメラと写真の祭典、CP+に行ってきました。

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CP+(シーピープラス)2013
テーマ  ワールドプレミア つながる世界、広がるフォトイメージング
1月31日(木)・2月1日(金)・2日(土)・3日(日)
開催時間 10:00~17:00(最終日のみ16:00)
会場 パシフィコ横浜 展示ホール、アネックスホール
主催 一般社団法人 カメラ映像機器工業会(CIPA)
http://www.cpplus.jp

CP+は年に一度開催、カメラと写真の日本最大のイベントです。
カメラメーカー各社をはじめ、写真関連の多数の企業が出展します。
相変わらず、多くの来場者で賑わっていました。

実は横浜は今「PHOTO YOKOHAMA(フォト・ヨコハマ)」を開催中です。
これは2013年1月から3月にかけて横浜市内の各所で開催される、
写真や映像に関する様々なイベントの総称です。
http://www.photoyokohama.com

CP+は毎年恒例のイベントですが、
今年はこの「PHOTO YOKOHAMA」の一環ということにもなります。

昨年はオリンピックイヤーで、キヤノン・ニコンの二大メーカーがそこに合わせて、
フルサイズデジタル一眼レフのフラッグシップ機を発売しました。
今年は大目玉こそありませんが、そこは日進月歩のデジタルの世界、
見どころは多過ぎて、全部抑えられ筈ありません。
まず、カメラの機種がとても多様化していますしね。


会場のパシフィコ横浜へ
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熱気溢れる会場内
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My Camera SONY α77


やはり、この手のイベントの花は…。
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ところで、こんな光景がありました。

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「撮影禁止」のプラカードを掲げているのです。
レンズメーカーのタムロンのブースですが、
カメラと写真の大イベントで「撮影禁止」とは、冗談にしてもちょっとどうなのでしょう?
何か特別な事情があり、場所をハッキリと分けてやるのならともかく、通路でプラカード掲げて…、
タムロンのレンズは使用させてもらってますが、こんな妙なジョークが好きな会社とは知りませんでした。



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この後は、横浜美術館でやはり「PHOTO YOKOHAMA」の一環として開催中の、
「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」展を鑑賞しました。
それはまた改めて。


Old Fashioned Club  月野景史

2013年2月 1日 (金)

『奥さまは魔女』 テレビ東京が平日朝放映/伝説の米国ドラマ 幻の初期エピソード

テレビ東京は意表をつくことをやってくれます。

先日まで、伝説的なカナダ制作のテレビ番組『世界の料理ショー』(1968年-1971年)を、
平日の朝8時から放送していたのですが、
今週からそれに代わり、これまた伝説のアメリカ産ドラマ、
あの『奥さまは魔女』の第1シーズンからの放送を開始したのです。
http://www.tv-tokyo.co.jp/okumajo/

Bewitched_001

『奥さまは魔女』
(Bewitched 1964年-1972年 アメリカ ABCテレビ 全254話)


日本でもほぼリアルタイムで放送。
そして1980年代まで、再三放送されました。主に夕方18時の枠でしたね。
この時間帯は子ども向けのアニメや特撮物の再放送が主で、
海外ドラマの放送は少なかったのですが、『奥さまは魔女』は特別でした。

さて、公式サイトによると、今回の放送は第1シーズンと第2シーズンの計71話のようです。
※追記 5月より第3シーズン突入。第6シーズンまでの放送が公表されています

実はここが結構ポイントなのです。
第2シーズンまで、このドラマはモノクロで制作されているのです。
今回放送されているのは、デジタルリマスタリングによるカラー化版です。

1970年頃を境に、日本でも急速に各番組のカラー化が進むと、
白黒で制作されたドラマやアニメは再放送されなくなりました。
そして、『奥さまは魔女』のように、途中でカラー化された作品の場合、
カラーで制作された回のみが再放送されるようになったのです。

ですから、今回のテレビ東京での放映では、
昔の再放送ではカットされていた、初期の白黒エピソードが放映されるのです。

これは日本の番組も、もちろん同様です。
例えば『魔法使いサリー』。
何度も観ていますよね。

その感動的な最終回は憶えている人も多いと思います。
学校が火事になって、サリーが魔法で火を治める話です。
でも、第一話がどんな話か、記憶している人は少ないでしょう。
モノクロでの制作のため、再放送されてないのです。

同じように、今回の『奥さまは魔女』も、「昔、再放送で何度も見た。」という人も、
記憶にないエピソードばかり、ということになると思います。
カラー化された第3シーズンからは、サマンサとダーリンの娘タバサが登場します。
たしかに、昔の再放送では開始早々にタバサが登場していたように思います。

今回は、タバサが生まれる以前、より初々しいサマンサが見れるのです。
もっとも、そのサマンサを演じたエリザベス・モンゴメリーは1933年生まれなので、
第1シーズン放送の時点で既に31歳、あまり若くはなかったのですね。

エリザベス・モンゴメリーは後年も日本のCMに出演などしていましたが、
1995年に62歳で亡くなっています。
そのロッテのビスケットのCMの映像があったので紹介します。


出演時期は、Wikipediaでも記述が統一されてませんが、1980年前後です。

このコマーシャルの撮影時のエピソードが、当時の雑誌に載っていたのを憶えています。
『奥さまは魔女』の再放送での人気が高いので、出演依頼をしたのですが、
太ってしまって、昔のイメージを壊すからと断られたそうです。
当時も女優としては活動していたのだから、
サマンサのイメージで出演するのは無理、ということだったのでしょう。

それでも、やはりなんとかと、少し時間をおいて再度依頼に行ったところ、
すっかり痩せて、元のイメージに戻っていたそうです。

今となってはどこまで本当の話がわかりませんが、女優さんというのはすごいなと思ったものです。


Old Fashioned Club  月野景史

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