【政治】鳩山由紀夫氏引退/「排除の論理」 16年後の因果応報
鳩山由紀夫元総理大臣が政界引退を表明しました。
消費税増税、TPP参加についての踏み絵を迫られた末の苦渋の決断でした。
自ら作った民主党から排除されてしまったような印象は拭えませんね。
この問題、あるいは政治家鳩山氏の功罪について論ずる気はありません。
ひとつだけ、このニュースを聞いて真っ先に思い浮かんだ言葉があります。
それについてのみ書きます。
「排除の論理」
憶えていますか?
今から16年前、1996年度の新語・流行語大賞です。
受賞者は鳩山由紀夫氏その人。
もちろん、私だけが気付いたわけでもなく、ニュースでも色々流れています。
鳩山由紀夫氏は1993年、政治改革を巡り自由民主党を離党し、武村正義氏らと新党さきがけを結成、
同年誕生した細川連立政権では内閣官房副長官に就任します。
翌1994年、細川内閣崩壊後、さきがけは自社さ連立を組み村山富市内閣を誕生させます。
その村山政権も1996年に終焉を迎え、さきがけの代表幹事だった鳩山氏は、
自ら中心になり、弟の鳩山邦夫氏、管直人氏らと旧民主党を結成しました。
この時、鳩山氏らは民主党への合流を希望した武村氏らの入党を拒絶します。
これが「排除の論理」と呼ばれるものです。
当時から、「論理」と名が付く割には事情が解り難かったですね。
社民党との合流をめぐる対立などあったともされますが、
旧体制である「自社さ」のイメージ払拭の為に、武村氏らを切ったような印象を受けました。
論理より、むしろイメージを優先させたような。
政策論に大きな違いがあるとも思えないし、
どうせ数も人材も不足するのだから入れればいいのに、と感じたものです。
本来、この排除を強く主張したのは、由紀夫氏の弟の鳩山邦夫氏だったといいます。
ただ、年末の流行語大賞授賞式には由紀夫氏が出席していました。
実は、この受賞は「排除の論理」だけでなく、「友愛」とのセットでした。
「友愛」は由紀夫氏のキャッチフレーズでしょうが、
「友愛/排除」のセットで受賞って、タチの悪い冗談にしか思えません。
動画か画像が残っているかと探してみましたが、見つかりませんでしたが、
この授賞式での由紀夫氏、随分派手で奇抜な恰好していたように憶えています。
この人、どうなのだろう…? 疑問に思ったものでした。
因果応報…。
MSN産経ニュースより
☆☆☆
鳩山氏引退 「排除の論理」に排除された鳩山氏 非自民の民主党史に区切り
民主党の鳩山由紀夫元首相が政界引退に追い込まれるきっかけとなったのは、平成8年に旧民主党を結成した当時に自らが振りかざした「排除の論理」だった。野田佳彦首相から消費税増税、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で踏み絵を迫られた揚げ句、事実上衆院選から排除されるという皮肉な結果となった。鳩山氏の引退は「非自民」で結束してきた民主党の歴史に一区切り付いたことを物語っている。
首相「結党以来、党勢拡大に努め、政権交代実現の先頭に立った多大な貢献に感謝する」
鳩山氏「古い政治に戻さず、政権交代でやろうとしたことをしっかりと前に進めてほしい」
鳩山氏はこう言い残すと静かに党本部を去った。
自民、新進の二大政党に対する「第三極」として、菅直人前首相らとともに8年に旧民主党を結党した際、鳩山氏は自民、社民、さきがけ連立政権の色がつくのを嫌い、弟の邦夫氏とともにさきがけの武村正義元蔵相らの入党を拒否。「排除の論理」はその年の新語・流行語大賞に選ばれた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121121/plc12112123530013-n1.htm
★★★
Old Fashioned Club 月野景史
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