有楽町に魔人ドラキュラ現る/ユニバーサル映画100周年の壁画
有楽町にドラキュラあらわる!
これはビックカメラ有楽町店のガード側に描かれた壁画で、
アメリカのユニバーサル映画100周年の広告です。
二週間ほど前に撮ったので、今もあるかはわからないのですが。
このビジュアルは映画『魔人ドラキュラ』(1931年)。
演じたのは伝説の怪奇俳優ベラ・ルゴシ。
トーキーによるホラー映画の原点ともいえる名作です。
「NOW ON SALE」とあるので、100周年記念DVDの広告かとも思うのですが、
詳しくは書かれていません。
『魔人ドラキュラ』を筆頭に、現代にいたるユニバーサル・ピクチャーズの代表作11本が並んでいます。
作品名を追ってみます。
『魔人ドラキュラ』(1931年)
『サイコ』(1960年)
『ジョーズ』(1975年)
『ブルースブラザーズ』(1980年)
『E.T.』(1982年)
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)
『ジェラシック・パーク』(1993年)
『ヴァン・ヘルシング』(2004年)
『キング・コング』(2005年)
『マンマ・ミーア』(2008年)
『ワイルド・スピード』(2011年)
エンターティメント系というか、ファンタジーやホラーなどアメージング系が多いですね。
『キング・コング』は2005年のリメイク作品。
1933年のオリジナルの方が映画史的にも大きな存在ではないかと思うのですが、
実はそちらはユニバーサルの制作ではないのです。
『魔人ドラキュラ』(原題 Dracula 1931年)
怪奇映画、クラシックホラーファンとしては、
この作品がユニバーサルの原点とされたのは嬉しいことです。
原作小説は1897年にイギリスで書かれました。
1920年代に英国、そしてアメリカのブロードウェイで舞台が大ヒット。
1931年にユニバーサルが、新しい技術であったトーキー作品として映画化したのです。
ドラキュラを演じたのはハンガリー出身の俳優ベラ・ルゴシ。
実は別の有名俳優がやる予定でしたが、その俳優が急死したため、
舞台でドラキュラを演じたルゴシに配役されたのです。
ルゴシはハンガリー系米国人ではなく移民で、英語が苦手でした。
それではなかなか役に恵まれなかったのですが、
東欧の住人であるドラキュラ伯爵は適役でした。
映画は世界的に大ヒット、ルゴシも伝説の怪奇スターとなったのです。
ユニバーサルは同じ年に続いて『フランケンシュタイン』もヒットさせました。
こちらにはルゴシは出ていません。
大スターとなったルゴシですが、その後半生も更に波乱に満ちたものでした。
Wikipediaの
「ベラ・ルゴシ」
「魔人ドラキュラ」
「フランケンシュタイン (1931年の映画)」
以上の項目の経歴・解説部分の7~8割は私が書いてますので、
興味のある方はご覧ください。
Old Fashioned Club 月野景史
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