【芸能】横森良造氏死去/どんな曲でも即興で演奏する「歌の百科辞典」
アコーディオン奏者の横森良造さんが亡くなりました。79歳。
また一人、昭和の懐かしい方の訃報です…という言い方も失礼かもしれません。
最近まで現役で活躍されていたようですから。
☆☆☆
アコーディオン奏者・横森良造さん死去…79歳・心不全
日本を代表するアコーディオン奏者として知られる横森良造(よこもり・りょうぞう)さんが
8月27日に心不全で亡くなっていたことが12日、分かった。79歳だった。葬儀は近親者で済ませた。
横森さんは神奈川県出身。1960年代から80年代にかけてテレビなどで活躍。
TBS系「お笑い頭の体操」、日本テレビ系「スター誕生!」などに出演し、テンポのいい伴奏をお茶の間に届けた。
最近はトークショーを行うなど公演を中心に活動。今年4月には、ももいろクローバーZの横浜アリーナ公演で
「素人のど自慢コーナー」に出演、メンバーと共演していた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20120913-OHT1T00007.htm
★★★
さて、私はこの訃報記事や、あるいはWikipediaを読んでも、違和感があります。
もちろん、「日本を代表するアコーディオン奏者」という肩書は本当でしょうけど、
昭和の時代、横森氏がテレビに登場する際の、一番のセールスポイントだった点が、
ちゃんと書かれてないように思うのです。
それはどういうことかというと…。
私が横森さんを知ったのは、1970年代、NHKの公開放送の歌番組でした。
横森さんはこの番組の1コーナーのレギュラーで「横森良造トリオ」として出演、
アコーディオンではなく、ピアノを担当していました。
「横森良造トリオ」が番組限定ユニットなのか、他でも活動していたのかはわかりません。
この番組は紅白などと同様にビッグバンドが出演していました。
でも、そのコーナーだけは横森トリオが演奏を担当したのです。
なぜか…?
横森さんが出演したのがリクエストコーナーだからです。
その日のゲストが会場からのリクエスト曲(自分の持ち歌以外だったと思います)を歌うのです。
そこでの横森さんの役割とは…、
つまり、どんな曲をいきなりリクエストされても、即興で演奏することです。
当然、譜面もなしで。
カラオケなどない時代、いわば「歌の百科事典」!
それこそが横森良造さんだったと思うのですが、違うでしょうか。
『スター誕生』ではどうだったか、よく憶えていないのですが、
まったくの即興か、事前に曲名がわかっていたのか、いずれにしろ、譜面なしには違いなかったでしょう。
他の訃報記事には「どんな歌い手にも合わせて伴奏できる。」というような記述はあります。
それもそうでしょうが、それ以前に「どんな曲でも即興で演奏する」を忘れてほしくないですね。
子どもごころに、凄い人がいるものだと思ったものです。
そして、とにかく歌について物知りでなければいけないのだから、
歌謡界の生き字引のような、かなりのベテランだと思ってました。
私が憶えているNHKの歌番組は「歌のゴールデンステージ」だと思います。
だとすれば1973年スタートのようなので、横森さんは40歳になったばかりだったのですね。
この比類なき技量に加えて、柔和で親しみ易い笑顔のおじさん…というイメージ。
懐かしいです。
謹んで哀悼の意を表します。
Old Fashioned Club 月野景史
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