【美術展】「ドビュッシー、音楽と美術 ー印象派と象徴派のあいだで」ブリヂストン美術館/音楽家の名を冠した絵画展
東京八重洲のブリヂストン美術館で10月14日まで、
「ドビュッシー 、音楽と美術 ー印象派と象徴派のあいだで」展が開催中です。
オルセー美術館、オランジュリー美術館共同企画
ドビュッシー 、音楽と美術 ー印象派と象徴派のあいだで
2012年7月14日(土)〜2012年10月14日(日)
石橋財団ブリヂストン美術館
主催:オルセー美術館、オランジュリー美術館、石橋財団ブリヂストン美術館、 日本経済新聞社
http://debussy.exhn.jp/
この美術館はどちらかといえば所蔵作品中心の展示が主ですが、
フランス・パリのオルセー美術館、オランジュリー美術館と提携しての大掛かりな企画展です。
そしてまた、美術館としてはちょっと風変わり催しでもあります。
タイトルになっている「ドビュッシー」は画家ではなく、音楽家だからです。
ドビュッシーの生誕150年を記念して、オルセー美術館とオランジュリー美術館、
そしてブリヂストン美術館により共同開催されるイベントなのです。
クロード・アシル・ドビュッシー
(Claude Achille Debussy, 1862年8月22日 - 1918年3月25日)
ドビュッシーは、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したフランスを代表する作曲家です。「
月の光」や交響詩「海」などの作品で知られています。
ドビュッシーが生きた時代は、音楽や美術、文学、舞台芸術が互いに影響し合い、
時に共同で作品をつくり上げてきました。
その時代にあってドビュッシーは、作曲家の中ではその流れの代表的な人物と言えるでしょう。
本展はドビュッシーと印象派や象徴派、さらにはジャポニスム等の関係に焦点をあて、
19世紀フランス美術の新たな魅力を紹介しています。
オルセー美術館、オランジュリー美術館から約40が来日、
そしてブリヂストン美術館の所蔵作品を中心に、国内外から借用した作品約150点で構成されます。
つまり一人の偉大な音楽家をテーマに、
時代を共有した画家たちの作品を観賞しようという試みです。
ドビュッシーは生前、音楽家のジャンル分けで「印象派」と呼ばれたそうです。
現在の音楽史の通説では、「象徴派」に位置しています。
「印象派」と「象徴派」、絵画のジャンルとしても19世紀後半を代表しますね。
展示構成は以下の通りです。
第1章 ドビュッシー、音楽と美術
第2章 《選ばれし乙女》の時代
第3章 美術愛好家との交流-ルロール、ショーソン、フォンテーヌ
第4章 アール・ヌーヴォーとジャポニスム
第5章 古代への回帰
第6章 《ペレアスとメリザンド》
第7章 《聖セバスチャンの殉教》《遊戯》
第8章 美術と文学と音楽の親和性
第9章 霊感源としての自然-ノクターン、海景、風景
第10章 新しい世界
『ピアノに向かうイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロール』
ピエール=オーギュスト・ルノワール オランジェリー美術館
本展の看板作品。
印象派の重鎮ルノワール。音楽がテーマの展覧会にピッタリです。
『ミューズたち』 モーリス・ドニ オルセー美術館
ギリシア・ローマ神話で文芸を司る女神ミューズ(ムーサ)たちの、
ナビ派の巨匠ドニ流の解釈です。
「ミューズ」とは、よく耳にする言葉ですね。
神話のミューズたちについてはまた改めて。
『夏の夜』 ウィンスロー・ホーマー オルセー美術館
今回の展覧会と私が気になった作品。ホーマーはアメリカの画家です。
月明かりに照らし出された夜の浜辺で踊るのは女性同士のようですね。
幻想的な作品です。
音楽家の名を冠した展覧会ですから当然、ドビュッシーの曲が展示場内のすべてで、
BGMとして流れているのかと思ったのですが、先に観賞した人からの情報では、
BGMは無しとのことでした。
しかし、私が観賞した際は、一部では流れていました。
Old Fashioned Club 月野景史
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