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2012年7月23日 (月)

【美術展】「スイスの絵本画家 クライドルフの世界」渋谷Bunkamura/花と動物、小人のメルヘン|郡山、富山、横浜も巡回

東京渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで7月29日まで、
「スイスの絵本画家 クライドルフの世界」展が開催中です。
会期も後一週間となりました。
(但しこの後、郡山、富山を巡回し、来年1月には横浜で開催予定です *詳細後述)

Kreidolf_001

スイスの絵本画家 クライドルフの世界
2012年6月19日(火)-7月29日(日)

会場 Bunkamuraザ・ミュージアム
主催 Bunkamura、NHKサービスセンター
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_kreidolf/

花と小動物、小人、まさにメルヘンの世界の展覧会です。


エルンスト・クライドルフ
Ernst Kreidolf (1863年2月9日-1956年8月12日)
日本でよく知られた名前ではないですね。
英語版Wikipediaにも、僅かに項目だけが存在するのみです。
日本語版はなし。

子どものような無垢な眼差しと自由な想像力で、小さな生き物たちを主人公にした
不思議な世界を詩情あふれる文章とともに生み出した絵本画家。
スイスではいまでも子供たちに愛され読みつがれる国民的な作家・画家で、
19世紀から20世紀初頭にかけてのヨーロッパにおける絵本の黎明期を代表する一人として、
評価の高いアーティストです。

本展は、美しい自然と豊かな芸術の国、スイスで育まれた画家クライドルフの作品世界を
ベルン美術館寄託の作品を中心に約220点でたどる、日本で初めての大規模なクライドルフ回顧展です。


展覧会の構成は以下の通り。

プロローグ 肖像と風景
第1章 初期の絵本
第2章 くさはらの中の生き物たち
第3章 アルプスの花の妖精たち
第4章 妖精と小人-メルヘンの世界の住人たち
第5章 子供たちの教育
エピローグ:夢の世界

数は少ないですが、油彩画も展示されており、
その中には思わず目を止めしまうようなて絵もありましたが、
やはり各章のタイトルからもわかる通り、
擬人化された花や昆虫、小動物たち、そして小人や妖精たち歌い、踊る、
童話・メルヘンの世界を楽しむ催しでしょう。

実はクライドルフは若い頃に体調を崩し、アルプスで療養生活を送っています。
その時代に自然に親しみ、観察し、描写力を養いました。
大自然に息づく小さな生き物たちの世界。
このアルプスでの体験が、独特な世界を創造する原動力となったのです、

その自然描写の基礎が根底にあっての、
擬人化された動植物たちによるメルヘンの世界なのでしょう。

Kreidolf_002
『花のメルヘン』より 《プリムラの花園》 鉛筆、墨、水彩・紙 1898年 ヴィンタートゥール美術館



Kreidolf_003
『バッタさんのきせつ』より 《おくさんたちのボーリング》  水彩、墨・紙 1931年  ベルン美術館



Kreidolf_004
『花を棲みかに』より 《まま母さん》 水彩、墨、グワッシュ・紙 1924年以前 ベルン美術館



Kreidolf_005
『妖精たち小人たち』より  《復活祭のうさぎ》 水彩、墨・紙  1929年 ベルン美術館



東京展はまもなく終了ですが、その後は以下のスケジュールで巡回予定です。

郡山市立美術館(福島) 2012/8/4(土)-9/17(月)
富山県立近代美術館(富山) 2012/11/10(土)-12/27(木)
そごう美術館(横浜) 2013/1/30(水)-2/24(日)


エルンスト・クライドルフ 主な絵本作品リスト
(絵・文ともにクライドルフの絵本)
『花のメルヘン』Blumen Märchen 1898
『眠れる木』   Die Schlafenden Bäume 1901
『くさはらのこびと』 Die Wiesenzwerge 1902
『アルプスの花物語』 Alpenblumenmärchen 1922
『ふゆのはなし』 Ein Wintermärchen 1924
『花を棲みかに』 Lenzgelind 1926
『犬の祭り』   Das Hundefest 1928
『妖精たち小人たち』 Bei den Gnomen und Elfen 1929
『バッタさんのきせつ』    Gashupfer 1931
『夢の庭』    Der Tranmgarten 1955 


Old Fashioned Club  月野景史

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