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2012年5月

2012年5月29日 (火)

【カメラ】ペンタックスデジタル一眼レフ「PENTAX K-30」発表/カラーオーダー出来るミドル機

5月29日、ペンタックスリコーイメージング株式会社は、
デジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-30」を発表しました。

K30
発売日は「近日」ということで詳細未定、価格はオープンです。
既に海外では先週発表されていました。
http://www.pentax.jp/japan/news/2012/20120529_01.html


そして、K-30は15種類から選べる「オーダーカラー受注サービス」の実施も発表されました。
通常販売のレギュラーカラー3種類に加え、15種類のカラーバリエーション(カラバリ)が
受注販売方式で用意されています。

このオーダーカラ―はかつて同じペンタックス製デジタル一眼レフの
「K-x」、「K-r」にも採用されており、同社の一眼レフではおなじみのサービスです。

04dsc03927

Dsc03926
*参考写真:カメラのイベント「CP+2011」でのPENTAXのブース。
  K-rのカラーバリエーションがフィーチャーされています。(K-30とは関係ありません)

カラーオーダーは特に初心者・初級者向けにカメラ選びの楽しさを提供してきました。

さて、K-30が今までのカラーオーダー対応機種と違うのは、
これまでのK-xとK-rは初心者用入門機、いわゆるエントリー機だったのに対し、
K-30はひとつ上のクラスのミドル機(中級機)に分類されることです。

このカメラの持つ、アウトドア撮影に適した防塵・防滴構造や、
視野率100%のペンタプリズムの光学ファインダー、
前後の2ダイヤルなどはミドル機のスペックなのです。

大きさ・重量もエントリー機よりは上、ただ一般的なミドル機よりは小型軽量です。
価格はまだよくわかりませんが、価格.comで見たところ、
新発売のデジタル一眼レフミドル機としてはリーズナブルに感じます。

なかなか魅力的なカメラだと思いますが、
PENTAXは2010年発売のミドル機「K-5」の評判もよくまだ現役で、
しかも現在は価格がだいぶこなれています。
K-30はK-5よりは下位ということになると思うので、住み分けはどうでしょうか。


さて、カラ―バリエーションです
果たして、ミドル機を買う層がオーダーカラ―にこだわるのでしょうか。
そこがちょっと微妙に思うのですが、オーダーカラーで購入したK-xやK-rユーザーの
ステップアップを見込んでいるのかも知れません。

そして、↓このページでカラ―表を見ると、割りと渋めの色が多いですね。
http://www.pentax.jp/japan/products/k-30/color/index.html

ピンクが見当たりません。水色やキミドリと呼べるカラーも。
パステルやビビッドが少なく、総じて渋めの色揃えです。
実機を並べたとしても、上に写真を載せたK-rのカラパリとはだいぶ印象が違うでしょう。
ミドル機仕様、あるいはアウトドア仕様の、少し大人向け本格指向のカラ―設定ということでしょうか。

そもそも、デジタル一眼レフにおけるエントリー機、ミドル機という区分けも
適当でなくなっていくのかも知れません。

従来、エントリー機を購入していた層はミラーレス一眼を、
一眼レフがほしい人はある程度本格的なミドル機を、
というようになってもおかしくはないです。
といっても、PENTAXが今後エントリー一眼レフを発売しないとは、まだいえませんが。

しかし、機能性も備えたなかなか面白いカメラだと思います。

2012年5月28日 (月)

【美術展】ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」国立西洋美術館/6月13日に開幕

1月にこのブログで2012年上半期の、東京の三大国公立美術館である、
国立西洋美術館、国立新美術館、東京都美術館の大型企画展をまとめて紹介しました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/2012-672b.html

◆国立新美術館 (六本木)
大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年
2012年4月25日(水)-7月16日(月)

◆国立西洋美術館(上野)
ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年
2012年6月13日(水)-9月17日(月)

◆東京都美術館(上野)
マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝
2012年6月30日(土)-9月17日(月)

一番最初の「大エルミタージュ美術館展」は現在開催中です。
そして二番目の「ベルリン国立美術館展」は開催まで後2週間と少しにせまり、
概要も明らかになってきています。
今日はこの展覧会を展望します。

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ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年
2012年6月13日(水)-9月17日(月)
国立西洋美術館(上野)
主催:国立西洋美術館、TBS、読売新聞社
後援:ドイツ連邦共和国大使館、BS-TBS、TBSラジオ、J-WAVE
*本展は開幕しました。観賞後の感想などはこちら↓
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/400-bb6a.html



TBSと読売新聞、系列の違う大マスコミが組んでの主催です。

以下は国立西洋美術館の開催概要からの引用です。
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2012berlin.html


☆☆☆
芸術的想像力あるいは造形感覚というものは、ある程度は伝統や教育に負うものと解釈されがちです。
しかしそれでもなお、ヒトのDNAに埋め込まれていたのかもしれない南北ヨーロッパの造形感覚の違いを
目の当たりにする時、古代以来の複雑な西ヨーロッパ文化の奥深さや歴史の重みをひしひしと感じることがあります。

今回ベルリン国立美術館と共同で開催する「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」は、
イタリア絵画や彫刻と、北方絵画や彫刻を同時に見ることにより、歴史とともに成熟したヨーロッパ美術の流れを
肌で感じ取ることができるような構成にしています。
デッラ・ロッビアの優美な聖母とリーメンシュナイダーの素朴ながらも人を魅了して止まない木彫、
フェルメールとレンブラント、白い羊皮紙の上に描かれたボッティチェッリの簡素にして妖艶な素描、
情念ほとばしるミケランジェロの素描など、絵画、彫刻、素描など合わせて107点をご覧いただきます。
どうぞお楽しみに。
★★★


そのまま引用しましたが、いきなり難解な文章から始まっていますね。
宣伝文としては少しわかり難いです。


では、次に展覧会の公式サイトから主催者の挨拶文を引用します。
前回のブログでは抜粋しましたが、今回は全文です。
http://www.berlin2012.jp/tokyo/index.html


☆☆☆
国立西洋美術館 本展は、ベルリン国立美術館のうち、絵画館、彫刻コレクション及び素描版画館から
イタリアや北方の絵画と彫刻、さらには優れたイタリア素描の傑作を集めて企画されています。
一見すると美術史の概説的な展覧会に見えるかもしれません。実際、ベルリン美術館のコレクションの規模は
百科全書的な規模で、ヨーロッパ美術の通史を概観するには余りある内容と規模を誇っています。
しかし、その背後には非常に重要な意図が隠されています。

19世紀にプロイセン帝国の首都ベルリンに国立美術館・博物館が誕生してから、
プロイセン帝国の美術品コレクションは、その強大な経済力を背景として次第に類を見ない規模となり、
国家的作品蒐集事業は、ヨーロッパ各国の美術館・博物館制度の範となりました。

本展は15世紀から18世紀までのヨーロッパ美術を、イタリアと北方の美術を比較しながら観ることのできる展覧会です。
そこには絵画のみならず、 15~16世紀のドイツを代表するリーメンシュナイダーの木彫や、フェルメール、
さらにはベルリン素描版画館の誇るボッティチェッリの素描など、優れた作品が出品されます。

ベルリン国立美術館は、プロイセン帝国時代の国家事業として人類学的観点からの作品蒐集と研究の時代を経た後、
二度にわたる大きな戦争に翻弄されながら、戦争を乗り越え、東西ドイツの統一を果たした今、新たな未来を見据えて生まれ変わろうとしています。

本展ではベルリン美術館形成期の理念と新たな未来を目指した現在の姿とを見据えることで、
これからの美術館のあり方を考えるきっかけとなるかもしれません。しかしその前に、まずは素敵な出品作品の数々を、
国立西洋美術館と九州国立博物館で、純粋に皆様に楽しんでいただけますよう、主催者として鋭意準備をしている次第です。
★★★


展覧会の概要としてはこちらの方がわかり易いですが、少し長すぎますね。
しかも同じ言葉を続けて使っていたりと、あまり文章が上手くないですね。
まぁ、私に言われたくはないでしょうが。


展覧会は以下6つの章からの構成です。

第1章 15世紀 宗教と日常生活
第2章 15~16世紀 魅惑の肖像画
第3章 16世紀 マニエリスムの身体
第4章 17世紀 市民と戦士
第5章 18世紀 啓蒙の近代へ
第6章 魅惑のイタリア・ルネサンス素描

これを見ても、タイトルにある「ヨーロッパ美術の400年」が、
15世紀から18世紀であることがわかります。

それにしても、各章の見出しをみて、少し小難しい印象を受けませんか。
そういえばこの展覧会、メインタイトルに「学べる」という言葉が入っています。
今回は単に美しい絵を観賞するだけではなく、
西洋美術史を勉強しましょう、という提案のようですね。

さて、どんな内容になりますか。
後は本番を観賞して、ということにします。


最後に、公式サイトに掲載されている主な展示作品のタイトルを章ごとに紹介しておきます。

第1章 15世紀 宗教と日常生活
1480年頃 エルコレ・デ・ロベルティ《洗礼者聖ヨハネ》
1500年頃 リーメンシュナイダー《龍を退治する馬上の聖ゲオルギウス》
1500年頃 バルトロメオ・ピントリッキオ《聖母子と聖ヒエロニムス》
15世紀半ば ドナテッロ《聖母子とふたりのケルビム》
15世紀半ば ルーカ・デッラ・ロッビア《聖母子》

第2章 15~16世紀 魅惑の肖像画
1526年頃 アルブレヒト・デューラー《ヤーコプ・ムッフェルの肖像》
1540年頃 ルーカス・クラーナハ(父)《マルティン・ルターの肖像》

第3章 16世紀 マニエリスムの身体
1533年頃 ルーカス・クラーナハ(父)《ルクレティア》

第4章 17世紀 市民と戦士
1616-20年 ディエゴ・ベラスケス《三人の音楽家》
1640年頃 レンブラント派《黄金の兜の男》

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1662-65年 ヨハネス・フェルメール《真珠の首飾りの少女》
いわずと知れた本展の看板作品。
しかし、上に引用した文章では作品名を挙げての言及はありませんね。

1660-70年 ヤーコプ・ファン・ロイスダール《滝》

第5章 18世紀 啓蒙の近代へ
1777年頃 ジャン=アントワーヌ・ウドン《魚の静物》
1777年頃 ジェン=バティスト・シャルダン《死んだキジの静物》
19世紀初頭 ジョゼフ・シナール《レカミエ夫人の肖像》

第6章 魅惑のイタリア・ルネサンス素描
1480-95年頃 サンドロ・ボッティチェッリ《ダンテ『神曲』写本》より「煉獄篇第17歌」
1480-95年頃 サンドロ・ボッティチェッリ《ダンテ『神曲』写本》より「煉獄篇第31歌」
1490-95年頃 ルーカ・シニョレッリ《若い女性と若い男性を担ぐふたりの裸体の若者》
1505年頃 ミケランジェロ・ブオナローティ《聖家族》


尚、この催しは東京展終了後、10月9日から12月2日まで、福岡の九州国立博物館で開催されます。

2012年5月25日 (金)

【美術展】「薔薇と光の画家 アンリ・ル・シダネル展 」損保ジャパン美術館/魅惑「月明かりの画家」

東京新宿の損保ジャパン東郷青児美術館にて7月1日まで、
「薔薇と光の画家 アンリ・ル・シダネル展 ―フランス ジェルブロワの風―」が開催中です。

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薔薇と光の画家 アンリ・ル・シダネル展 ―フランス ジェルブロワの風―
2012年4月14日(土) - 7月1日(日)
損保ジャパン東郷青児美術館
(新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン本社ビル42階)
主催 損保ジャパン東郷青児美術館、日本経済新聞社
後援 フランス大使館 
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html


アンリ・ル・シダネル

(Henri Eugène Augustin Le Sidaner 1862年8月7日-1939年7月16日 76歳没)
19世紀末から20世紀前半に活躍したフランスの画家です。
日本ではあまり知られていなかった名前でしょう。

年代でいうと、モネやルノワールら主な印象派の画家は1940年代生まれなので、それよりは下の世代です。
新印象派のシニャックが1863年生まれで同世代ですね。
印象派の影響を受けた育ったといっていいのでしょう。

パリの美術学校で伝統的な美術教育を受けてましたが、
やがて印象主義や新印象主義の影響を受け、明るく透明感のある作品を手がけるようになりました。
人気のない食卓、夕暮れ時の窓辺、ガス灯に照らされた町並み、薔薇の庭など、
身近でありふれた光景を静謐かつ内省的に描き、心象風景を思わせる独自の世界を確立していきます。
本展ではフランスを中心に国内外の美術館や個人所蔵家が所有するル・シダネル作品
約70点を一堂に集め、
その芸術が包括的に紹介されています。


と、公式サイト及びパンフレットの文章に沿ってシダネルを紹介してきましたが、
この画家についてパンフやサイトにない、私独自の形容をさせてもらいます。


moon3月明かりの画家

勝手な命名ですが、まったく無理ということもないと思います。
出展70作中、題名に「月明かり」とつくものが6点、他に「月下」「月夜」が1点ずつあります。
もちろんそれは日本語訳の話で、原題はすべて「de lune」とつきます。
そして、私にはその「月」とつく絵の多くが、展示作の中でも魅力的に思えました。

しかし、パンフと公式サイト共通に掲載されている7作品、
つまり主催者側が選んだ本展の看板作品ということになると思いますが、
その中に「月」とつくものは1点も含まれていません。
私の審美眼はそんなに狂っているのでしょうか。

実はパンフとサイトに載っている絵はすべて美術館所蔵品です。
対して、「月」とつく絵はほとんど個人蔵の絵画なのです。
「月」の絵があまり推されてないのは、このあたりの事情もあるのかも知れません。

というわけで、「月」と付く絵は画像がなくて紹介できません。
会場でご覧ください。
サイトに掲載されている絵からいくつか紹介します。


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『青いテーブル』(ジェルブロワ)1923年


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『夕暮の小卓』(ヌムール)1921年


Sidaner_004
『離れ屋』(ジェルブロワ)1927年

時刻がはっきりしない絵もありますが、やはり夕景・夜景の絵が魅力的に感じます。
もちろん、美しい昼の光景もありますが。


さて、損保ジャパンのサイトには書かれていないようですが、
フランス大使館のサイトによると、このシダネル展は昨年7月から各地を巡回しています。
新宿展の後はひろしま美術館で7月7日から9月2日まで開催されます。

終了分を含めて開催スケジュールを記しておきます。
メルシャン軽井沢美術館 2011年7月23日(土)~11月6日(日)
埼玉県立近代美術館 2011年11月12日(土)~2012年2月5日(日)
美術館「えき」KYOTO 2012年3月1日(木)~4月1日(日)
損保ジャパン東郷青児美術館 2012年4月14日(土)~7月1日(日)
ひろしま美術館 2012年7月7日(土)~9月2日(日)
*フランス大使館公式サイトより
http://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article4903

2012年5月24日 (木)

【大相撲】貴乃花部屋と朝日山部屋から新十両誕生/貴ノ花と大受、両部屋の知られざる因縁とは

日本相撲協会は5月23日、東京・両国国技館で大相撲名古屋場所の番付編成会議を開き、
2004年に二子山部屋を継いだ貴乃花親方が育てた初の関取となる貴ノ岩(貴乃花部屋)と、
初土俵から所要71場所で出世した鬼嵐(朝日山部屋)の、モンゴル出身力士二人の十両昇進を決めました。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20120523-OHT1T00038.htm

貴乃花部屋については上に書いた通りですが、朝日山部屋は歴史も古く、多くの関取を輩出してきた部屋です。
ただし、今の18代朝日山親方=元大関大受は、朝日山出身ではなく、先代の急死に伴って、
よそから迎えられた師匠です。
大受が一から育てた直弟子としては、今回の鬼嵐が初の関取ということになると思います。

実は貴乃花の父親で師匠でもあった故二子山親方=元大関貴ノ花と大受は、
同い年で初土俵も一場所違い、スピード出世で同じ時代に大関を張り、
共に1970年代のホープといわれたライバル同士だったのです。

その大受の直弟子第一号の関取と、
貴ノ花の息子である貴乃花の弟子最初の関取が同時昇進とは、
何か因縁を感じさせます。

今回は大受のキャリア中心に二部屋の因縁に少しこだわります。


貴ノ花 利彰(たかのはな としあき、1950年2月19日 - 2005年5月30日)
大受 久晃(だいじゅ ひさてる、1950年3月19日 - )

貴ノ花と大受は共に1950年(昭和25年)の早生まれ、
初土俵は大受が1966年の三月場所、貴ノ花が五月場所と一場所ずれていますが、
中学卒業と同時の入門です。

タイプはまったく逆。
スリムな、いわゆるソップ型で四つ相撲が得意の貴ノ花に対し、
大受はアンコ型の押し相撲。
よく「突き押し」という言い方をしますが、大受は突っ張りもあまりない押し一筋でした。

十両・幕内への史上最年少出世記録を更新した貴ノ花には少し遅れますが、
大受も19歳で十両、二十歳そこそこで幕内と順調に出世を続けます。

1971年に発行された子ども向け相撲入門書には貴ノ花と大受、
後に横綱になる輪島が時代を担う三大若手として掲載されていました。

大受は1972年はちょっと伸び悩んで、貴ノ花と輪島に大関昇進で遅れを取りますが、
1973年には復調、七月場所は関脇で13勝2敗の好成績を上げ、
史上初の三賞(殊勲賞 敢闘賞、技能賞)独占という偉業を達成、大関に昇進しました。

しかし、大受の全盛期はここまででした。以降は負傷がちで苦しい土俵生活となります。
実は貴ノ花も大関昇進後は病気や怪我で苦闘が続きましたが、
それでも大関在位50場所、優勝2回を達成しました。

しかし、大受は僅か5場所で大関から陥落。
その後は平幕で一進一退でしたが、1977年に十両転落、27歳の若さで引退しました。

引退後は年寄楯山を襲名、元々所属していた高島部屋を離れ、
同じ一門の伊勢ヶ濱部屋の部屋付き親方として後進の指導、
また相撲協会の審判員を務めてきました。
自分が独立して部屋を持とうとは、おそらく考えていなかったでしょう。

引退から20年経った1997年、一門の朝日山部屋の師匠、
17代朝日山親方(元小結若二瀬)が場所中に急死します。
力士は師匠がいなければ土俵に上がれません。朝日山部屋内には後継者がおらず、
急遽、大受が18代朝日山を襲名、部屋を継承することになったのです。

その後、先代から引き継いだ弟子からは関取が育っていますが、
2000年初土俵の鬼嵐が一から育てた初の関取ということになるのです。

一方の貴ノ花は藤島親方→二子山親方として二人の息子、三代目若乃花と貴乃花を二横綱を育てたのを初め、
多くの関取を育成しましたが、2005年に55歳の若さでなくなりました。
部屋は貴乃花、「一代年寄貴乃花」として継承しています。

その貴乃花と大受の弟子が同時昇進とは、
貴ノ花と大受の現役時代を知る世代としては、因縁を感じます。
しかも貴乃花部屋の貴ノ岩は入門から3年そこそこのスピード出世ですが、
鬼嵐は初土俵から71場所、外国出身力士として最も遅い昇進です。

7月の名古屋場所で両力士がどんな相撲を取るか、注目です。 


◆貴ノ岩(たかのいわ=本名アディヤ・バーサンドルジ)
モンゴル・ウランバートル出身、貴乃花件部屋。相撲留学した鳥取城北高から09年初場所初土俵。
得意は右四つ、寄り、投げ。180センチ、128キロ。22歳。

◆鬼嵐(おにあらし=本名ウルジーバヤル・ウルジージャルガル)
モンゴル・ウランバートル出身、朝日山部屋。00年名古屋場所初土俵。
得意は左四つ、寄り、上手投げ。185センチ、128キロ。29歳。

2012年5月23日 (水)

スカイツリー初日は生憎の天気

一昨日の金環食は天気が懸念されたにも関わらず、
東京地方はしっかり見ることができました。
(私はテレビ観賞でしたが)

そして昨日は東京スカイツリー初日。
生憎の悪天候となりました。

まぁスカイツリーは日食と違ってこれから毎日あるのだからいいですね。
とりあえず今日は絶好の天気。
更にしばらく好天が続くようです。

St001_01_2
これは10日ほど前のツリー。


St002
私は浅草によく行くのでスカイツリーの写真もよく撮りました。
浅草側、つまり隅田川より西側からの写真ばかりですが。


同じ日の浅草寺界隈。

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愛すべき古都浅草も更に盛り上がるでしょう。

2012年5月22日 (火)

【大相撲】夏場所/波乱、大荒れ、ブーイングの千秋楽を救った旭天鵬

平成24年の大相撲夏場所は西前頭7枚目の旭天鵬(37歳 友綱部屋)が、
東前頭4枚目の栃煌山(25歳 春日野部屋)との優勝決定戦を制して初優勝を飾りました。

旭天鵬は1992年に初のモンゴル人力士として来日して20年、同国出身力士のパイオニアです。
37歳8ヶ月は初優勝の最年長記録、平幕同志の優勝決定戦も史上初。
そして、旭天鵬の入門以来の師匠、大島親方(元大関旭国)は先場所限りで定年退職、
大島部屋は閉鎖になり、旭天鵬ら力士達は友綱部屋に移籍し、その最初の舞台がこの五月場所でした。
優勝パレードの旗手はモンゴル出身の後輩、横綱白鵬が務めるという、
まさに劇的、異例づくしの閉幕となりました。

実は旭天鵬は日本に帰化しているので、6年ぶりの日本国籍力士の優勝ということにもなるのですが、
これはさすがに微妙なのか、あまり取り上げられませんね。

苦節20年の初優勝はそれなりに感動的で、盛り上がりましたが、
しかし波乱、大荒れの千秋楽でした。


とにかく、14日目を終えた時点で3敗が大関稀勢の里、栃煌山、旭天鵬の3人、
4敗が横綱白鵬と碧山、隠岐の海の3人、合計6人に優勝の可能性が残っていました。

一般論でいうと、11勝4敗での優勝は褒められたものではないのですが、
しかしそこは勝負事、最大6人による優勝決定戦もあり得るわけで、
さてどんな展開になり、どんな結末を迎えるのか、大いに興味が沸くところです。
過去最悪のチケット売れ残り記録を作った不名誉な場所が、最後で盛り上がりをみせそうになったのです。

ところが千秋楽になって、3敗の栃煌山と対戦予定だった大関琴欧州が、
右足根骨靱帯損傷に休場届を提出したのです。
これにより対戦予定だった栃煌山の不戦勝となり、最終成績12勝3敗が確定。
結果として4敗の3人の優勝の可能性がなくなり、せっかくの盛り上がりに水を差してしまいました。

もし、琴欧州が前日のうちに休場届を出していれば、割り直しといって取組の変更もできたそうで、
琴欧州と佐渡ケ嶽親方には北の湖理事長が千秋楽の挨拶で苦言を呈するという異例の事態になりました。

栃煌山が不戦勝の勝ち名乗りを受けた時は館内のブーイングが凄かったようです。
NHKのアナウンサーが「ブーイング」と言っていました。
プロレスでは古くから使う言葉ですが、今は相撲中継でも使うのですね。

こうなると、今後に久々の日本人横綱の期待もある大関稀勢の里の優勝に注目が集まりますが、
本割で大関把瑠都に敗れ、決定戦進出を逃してしまいます。
まさに踏んだり蹴ったり。
それにしても、1横綱6大関がほぼ皆勤してるのに誰も決定戦に出られず、
平幕同志の決定戦というのも凄いですね。
まぁ力が拮抗していれば星の潰し合いになるのだから、理に適っているともいえますが。


そして、肝心の優勝決定戦の相撲内容は今いちどころではなく、
もう最悪の終幕…かと思いましたが、
前述の通りで、考えてみると旭天鵬の優勝というのは、ドラマチックな要素がかなりあったのです。
結果、旭天鵬に救われた場所ということになりました。

実は本割の旭天鵬の相撲はかなり危なかったです。
あそこで旭天鵬が負け、不戦勝の栃煌山の優勝があっさり決定していたら、
史上最悪の場所などと呼ばれていたかも知れませんね。


旭天鵬Vに救われた大波乱千秋楽/夏場所
http://www.nikkansports.com/sports/sumo/news/p-sp-tp3-20120521-954400.html

大関琴欧洲が休場、栃煌山が不戦勝に
http://www.nikkansports.com/sports/sumo/news/f-sp-tp3-20120520-954016.html

2012年5月21日 (月)

【ビール 祭り】オクトーバーフェスト・ビューティーズ/フェストの女性スタッフin日比谷2012

昨日、このブログで日比谷公園噴水広場で5月27日まで開催中の、
日比谷オクトーバーフェスト2012をレポートしました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/2012-23ac.html


今日はその続編として、オクトーバーフェストの花、
フェストで働く女性スタッフ達の様子を写真で紹介します。

名付けて、オクトーバーフェスト・ビューティーズ(Oktober Fest Beauties)
または、「OFB48」というのはどうですか。


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更に、フェスト会場外の震災復興支援東北ブースのビューティー達も。


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日比谷オクトーバーフェスト2012
◆主催 ・・・ オクトーバーフェスト実行委員会
◆後援 ・・・ ドイツ大使館/ドイツ観光局/バイエルン州駐日代表部/東京都
◆協力 ・・・ SKWイーストアジア株式会社
◆会場 ・・・ 日比谷公園 噴水広場
◆日時 ・・・ 2012年5月18日(金)~5月27日(日)
平日12:00~22:00  土日11:00~22:00 (L.O. 21:30)
※雨天時も開催(台風等の荒天の場合、中止する場合もあり) 
http://www.oktober-fest.jp/2012hibiya/index.html

2012年5月20日 (日)

【ビール 祭り】日比谷オクトーバーフェスト2012開幕/好天、大盛況の会場レポート

先日、このブログで日比谷オクトーバーフェスト2012の概要を紹介しました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/2012518-27-5688.html

フェストは5月18日に無事開幕、
晴天に恵まれた翌19日に覗いてきたので、写真でレポートします。

日比谷オクトーバーフェスト2012
◆主催 ・・・ オクトーバーフェスト実行委員会
◆後援 ・・・ ドイツ大使館/ドイツ観光局/バイエルン州駐日代表部/東京都
◆協力 ・・・ SKWイーストアジア株式会社
◆会場 ・・・ 日比谷公園 噴水広場
◆日時 ・・・ 2012年5月18日(金)~5月27日(日)
平日12:00~22:00  土日11:00~22:00 (L.O. 21:30)
※雨天時も開催(台風等の荒天の場合、中止する場合もあり) 
http://www.oktober-fest.jp/2012hibiya/index.html

オクトーバーフェストの基礎知識はこちら

例年通り、公園名物の大噴水を囲むように会場が設置されています。

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12時台ですが、場内はほぼ満員の状態。
ゴールデンウィークのお台場フェストは同じくらいのタイミングでまだ余裕がありましたが、
さすが10年目となるこちらはそうはいかないようです。

ただ、日比谷は公園全体が会場になっているわけではなく、
会場外の公園内に流れることができるので、
その意味では余裕があります。
それはOKなのか?
別に普通にお弁当と飲み物持って公園に来たっていいのだから、問題はないのでしょう。


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ステージも大盛り上がり。



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晴天なので色鮮やかなブースの看板も映える。


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フェスト会場を外(公園内)から眺めると。


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会場外には昨年同様、復興支援の東北のブースも。


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東北ブースにもビューティーズが。



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もちろん、フェスト会場外も日比谷公園は花盛り。



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公園散策にもいい季節です。

2012年5月18日 (金)

きっこさんの橋下徹氏&タトゥー論/ブログ、ツイッターでの意見公開を考える

有名プロガーのきっこさんが大阪市の橋下徹市長について、
ツイッターで痛烈な発言をしています。
以下、引用します。

☆☆☆
橋下徹って、まず顔がキモい。次にしゃべり方がキモい。
次に全身から醸し出してるイカ臭いフレーバーがキモい。
最後に、40歳にもなって小学校低学年から何ひとつ進歩してないような幼稚な思考回路がキモい。5月16日
★★★


これはまた強烈な批判ですね。中傷といった方がいいかも知れません。
「イカ臭い」というのがピンとこない人もいるかも知れませんが、
これは男性の精液を指して使われることが多い表現です。
つまり、かなり下品な発言ですね。
まぁ、下品もきっこさんの売りのひとつなのでしょうけど。

人間、何を感じ、思おうとも自由です。
また、政治家や公務員などの公的権力を持つ人達は、厳しい批判を受けるのも当然です。
しかし、だからといって何を言っても、書いてもいいものでしょうか。
今回はこの発言を元に、主にネットで「意見を公表・公開する」ことについて、雑感など記してみます。


きっこ氏についてはこのブログで昨年、一度だけ書かせてもらったことがあります。
きっこ氏は「きっこの日記」「きっこのブログ」で知られる匿名プロガーですが、
最近はTwitterでの活動が主になっています。
フォロワーの数8万8千人超、ほぼ9万人というからすごいですね。
http://twitter.com/#!/kikko_no_blog

昨日も脳科学者の茂木健一郎氏が、きっこ氏と坂本龍一氏にTwitterでブロックされたと明かして、
話題になりました。坂本龍一氏と並べて名前を出されるとは立派です。


さて、東日本大震災直後、きっこさんは原発事故の影響を避けて西日本に疎開している事を公言しました。
私はその疎開に関わる発言中の一部に疑問があったので、その点だけに絞りブログに記しました。
きっこさんが疎開した、日本の西端の山奥の集落(ネットも携帯も繋がらない)に、
震災一週間後に関東近辺から、50家族以上が疎開していたということの真偽についてです。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/50319-cd4c.html

この問題もうやむやのままだと思いますが、私としてはブログにまとめも書いたことだし、
とりあえず終わったものとして、以降はきっこさんのブログ、ツイッターとは疎遠になっていました。


今回、久しぶりにきっこさんのツイッターを見たのは、まさに橋下徹大阪市長について、
何か書いているのではないかと思い、それに興味が湧いたからです。

なぜそう思ったか。
橋下市長は今、大阪市職員の入れ墨・タトゥー問題で物議を醸していますよね。
きっこさんは以前、自身もタトゥーを入れていると書いています。
(「あたしは、眉だけアートメイクを入れてて、あと、下半身に1ヶ所タトゥーがある」2011.2.2)
きっこさんは大麻肯定論者として、結構過激な大麻擁護論を展開しています。
そのきっこさんがタトゥーをやり玉に上げた橋下氏に対してどういう論調を取っているか、興味が湧いたのです。

そこでいきなり目に飛び込んできたのが、上に引用したツイートなのです。

ただし、きっこさんはこの三日前に、大阪タトゥー問題そのものについても発言しています。
まずはそちらから紹介します。

☆☆☆
大阪市の職員にタトゥー入れてる人が50人いたとか騒いでるバカがいるけど、
あたしの知り合いの国会議員にも、公立中学の教師にも、警察官にも、
タトゥー入れてる人がいるよ。大阪市の職員を処分するなら、みんな一蓮托生だね。
5月13日
★★★


たしかに、私もこの大阪市職員タトゥー50人という話については、
大阪が特殊なのか、よその自治体で調査したらどうなのか、気にはなります。
しかし、このきっこさんの言い様は的外れではないですか。
橋下氏は直接選挙で選ばれた大阪市長で、大阪市については大きな権限を委託されています。
そして大阪市の問題としてタトゥーについて提起しているのです。
大阪市職員以外ついてどうだと問われても、今の立場で答えようもありません。

それに、有名とはいえ匿名ブロガーであるきっこさんが、
「あたしの知り合いにもいる」と主張しても根拠に乏しく、説得力はないですね。
しかし、きっこさんの知り合いの国会議員というと、まず社民党の福嶋みずほ党首が思い浮かびます。
まさか福嶋さんがタトゥー!?  それはないかと思いますが。

大阪市タトゥー問題については他にも色々発言していておもしろいのですが、
とりあえず後に回します。


それよりも、この件以前、きっこさんは橋下市長についてどのような論調だったのでしょうか。
ツィッターを遡るのは大変なので、ブログを調べてみました。
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/

橋下氏についての記事はいくつかあり、以前からあまり好意的ではないようです。
しかし、古い記事が多く、橋下氏の立場も変わっているので、あまり参考になりません。
きっこさんは最近、ブログはあまり書いてないので仕方ないのかも知れません。


それでは改めて、上で紹介した橋下氏についてのツイッターでの発言をみてみましょう

☆☆☆
橋下徹って、まず顔がキモい。次にしゃべり方がキモい。
次に全身から醸し出してるイカ臭いフレーバーがキモい。
最後に、40歳にもなって小学校低学年から何ひとつ進歩してないような幼稚な思考回路がキモい。
★★★


「顔が嫌い」「しゃべり方が嫌い」、まったく個人的な好みですね。

実はきっこさん、この発言の前にこかんなこと書いてます。
「橋下徹って生理的に無理。キモすぎる。」

「イカ臭い」というのは上に書いた通りの意味ですが、これも実際に臭いがしたとかではなく、
イメージについての言い方なので、つまり生理的に嫌だいうことでしょう。
(私のブログはきっこさんと違って下品を売りにしたくはないので、「イカ臭い」にはこれ以上つっこみません。)

顔も身体もしゃべり方も生理的に嫌だ、きらいだ、そう感じるのだから仕方ない、
だからそう書いているのだ、ということなのでしょう。
しかし、そう思った、感じたからといって、何を書いてもいいものでしょうか。
ましてや、8万数千人のフォロワーを持つ、影響力の大きい人が。

そして最後の
「40歳にもなって小学校低学年から何ひとつ進歩してないような幼稚な思考回路」
この部分は生理的なものとは違いますね。
政治家、元大阪府知事、現大阪市長としての言動についての論評でしょう。

政治家に対してこのような発言をするからには、どのような言動に対して論じているのか示すべきです。
きっこさんはおそらく、「そんなことはいつも書いてるから勝手に探せ」というのでしょうが、
ツイッターでそれは追い難いです。
ネットならば、リンクを貼ればいいだけですから、これだけのことを書く以上、それくらいはしてほしいですね。

私がきっこさんの文章を読んでいて違和感を覚えるのは、
この、自分の意見を公(おおやけ)にすることについての認識です。
リアル世界だって、自分が思ったことを誰に対して何をいってもいい筈はない。
それはネットだった同じだと思います。
他人には見せない、本来のスタイルの「日記」なら何を書いてもいいでしょうが。

どうもきっこさんのこういう書き方は、好き放題、言ったもの勝ちみたいで、
あまり印象がよくないと思うのですが、どうなのでしょう。
9万人近いフォロワーの方々はどう感じているのでしょうね。

もちろん、きっこさんの政治的発言の中には同意できるものもあります。
震災前から原発に関心があり、否定的立場であったことも知っています。
それだけにこの姿勢を残念に思うのです。

もっともこの数々の暴言、よくいえば「歯に衣着せぬ発言」が支持を得て
多くフォロワーがいるのかも知れないですね。
私など「黙ってろ、カス!」と一喝されるだけかも知れません。

きっこさんはツイッターでフォロワーの少ない人に対して痛烈な言い方をします。
私はツイッターはやっていませんが、プロガーとしてのキャリア・アクセス数からすれば、
きっこさんからすればまさに「ゴミ・カス」でしょうから。

結局、政治と同じでネットの世界も支持者が多い方が勝ちという面もあります。
フォロワー=支持者とも限らないでしょうが。


あまり深く語る気もないので、このブログも中途半端なままここらでおしまいにしますが、
きっこさんの一連の橋下市長と刺青についての他のコメントも、
(目茶苦茶という意味ですが)あまりにおもしろいので、やはりちょっと紹介ささせてもらいます。

まずは橋下氏についてのコメントから。

☆☆☆
弁護士は正義の味方なんかじゃない。
弁護士は自分にお金をくれる犯罪者の罪を少しでも軽くするための「口先のペテン師」だ。
その証拠に、まったく同じ罪を犯した犯罪者でも、たくさんお金を払って値段の高い弁護士を雇った者は、
お金が無くて国選しか付けられなかった者よりも刑が軽くなる。 

橋下徹も所詮は弁護士。ようするに「口先のペテン師」ってことだ。 5月17日
★★★


弁護士という職業を「口先のペテン師」と断定、徹底的に貶して、
橋下氏もその弁護士だからダメという論旨です。
目茶苦茶といえばすべて目茶苦茶なご意見だと思いますが、
特にきっこさんの他の発言等と照らし合わせて、おかしく感じるのは以下2点です。

1.きっこさん周辺ではその過激な論調から当然ネット上でも論争が起こります。
そんな時、きっこさん「弁護士と対応を協議している」という旨の発言を割りと頻繁にするのです。
自分を守る為ならペテン師でも金払って利用するということでしょうか。

2.上にも少し書きましたが、きっこさんが最も高く評価していて、
交流もあるように書く政治家は、社民党の福島瑞穂党首だと思います。
きっこさんは親愛を込めて「オムライス党のみずほたん」と呼んでます。なんのこっちゃ!?(笑)

福嶋さんは元弁護士です。
元々メディアに登場する著名な弁護士であり、その知名度を生かして政治家に転身、
公党の党首にまでなった、いわば橋下氏とほとんど同様のキャリアの人です。

福嶋さんは特別なのでしょうか。
やはり「弁護士だからダメ」という論理は乱暴過ぎますよね。


さて、次はタトゥーについての発言です。

☆☆☆
アメリカの世論調査では、タトゥーを入れている人の割合は女性が59%、男性が41%。
女性は10人のうち6人、男性は10人のうち4人がタトゥーを入れているということになる。
何から何までアメリカと比較することもないが、今どきタトゥーくらいで大騒ぎする時代遅れは
人の上に立つ資質がゼロ。5月13日
★★★


まずアメリカ人はそんなにみんなタトゥーを入れているものかと驚きます。
アメリカは広いですから、どのような調査によるデータなのか気になりますが、
きっこさんのコメントからは何もわかりませんね。

それはともかく、きっこさんの発言として気になるのは、
過去にブログ、日記を読んできた経験からいっても、きっこさんはアメリカに好意的とは思い難いのです。
そこはさすがに気になったようで、「何から何までアメリカと比較することもないが」
と自己フォローしていますが、こんな時だけ、「アメリカと違うからダメ」といわれてもねぇ。

それに「ここは日本だ、アメリカは関係ない」と声高にいう気もないですが、
入れ墨、刺青は文化史的問題でもあるので、アメリカでは皆やってるからいい、
で済ませされることではないでしょう。

それにしても、本当にアメリカはそうなのですかね。
私は近い身内がオハイオ在住なので、今度聞いてみます。


☆☆☆
タトゥーはダメだけどピアスはOK。タトゥーはダメだけど美容整形はOK。
タトゥーを否定するなら、全身に何十カ所も開けてるピアスもOKなのか、
まったくの別人になるほどの美容整形もOKなのか、この辺のラインを明確にしてほしい。5月13日
★★★


きっこさん的にはタトゥー、ピアス、美容整形は同列のようです。
しかしやはり文化的、歴史的背景の違いもあるし、いきなりこれを勝手に持ち出してきて、
ラインを明確にしろというのも無茶ですよね。


最後にもうひとつタトゥー絡みで。

☆☆☆
君が代を歌う時にちゃんと口を開けてたかどうかとか、タトゥーを入れてるかどうかとか、
大阪市長って偏差値の低い工業高校のバカ教師みたい。5月13日
★★★

最後の部分は酷いですね。
たしかに入試の合否の目安として「偏差値」というものが存在します。
ただ、きっこさんの書き方を見ていると、偏差値の低い学校は教師もバカだといってるように思えます。
そう明記はしていないけど、そう取れるでしょう。

繰り返しになりますが、こういう言い方、好感持てますか?
9万のフォロワーさん達はどう考えているのでしょう。


ここまで書いて、UP前に確認をと思ったら、きっこさんは橋下氏についての発言を削除してしまったようです。
(タトゥーについての部分は残っていますが。)
ただ、削除の理由は以下のようなやんどころない事情の為のようで、

「ついっぷるもツイッターも「あなた宛」のTLがおかしい。ついっぷるは「あなた宛」のTLに自分のツイートがいくつも連続して表示されるし、ツイッターは逆に人からのリプライも表示されない。とりあえず自分のツイートの最新20件くらいを削除してみたら、ついっぷるのほうは少し見やすくなった。」
コメントの内容に問題があったから消したのではなさそうなのです。
9万人近いフォロワーにフォローされた発言ですし、それについて書かせていただいたこのブログも、
とりあえずアップさせてもらいます。

2012年5月17日 (木)

【CM】ジャイアントコーンといえぱ、ジャイアント馬場/最高のCMタレント

ニュースサイトより抜粋・引用
☆☆☆
グリコ、ジャイアントコーン300万個を回収へ
江崎グリコは16日、アイスクリームの「ジャイアントコーン」の一部製品に、包装の不良があったことが判明し、出荷した300万個を自主回収すると発表した。
現在のところ、健康被害などは出ていないという。 同社によると、円すい状の包装紙の先端部分が長さ4~5センチ、幅1センチ程度めくれ、中身が見えているものもあったという。3月から包装紙の材質を換え、のり付けが甘くなったのが原因ではないかとみている。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120516-OYT1T00897.htm
★★★

包装の不良が原因で、食べ物としての問題ではないようですね。
もちろん、劣化の原因になる由々しき事態ではあるでしょうが。
当事者の人達も色々大変かと思います。

そんな時にやや不謹慎かも知れませんが、
レトロプロレスファンとしては、ジャイアントコーンと聞くと、
どうしてもジャイアント馬場のCMを思い起こしてしまいます。


Baba_cm_001


もちろん脚本・演出にもよるでしょうが、
ジャイアント馬場という人はCMタレントとしては本当に秀逸だったと思います。
これはもう、日本のプロレスラーで一番ではなかったかと。
実際多くのCMに出演しました。

俳優としては論外でしょうが、CMタレントとして最高というのも面白いですね。
(私見ですが)

ジャイアントコーンのCMは自転車に乗ったバージョンを憶えているのですが、
それは見つかりませんでした。
しかし、姉妹商品のジャイアントカプリコも含めて、多くの女性アイドルと共演しているのですね。



掘ちえみ




田中律子




酒井法子!




[?]
80年代までのアイドルは多少はわかるのですが、
この娘は誰だったか?


さて、ジャイアントコーンのCMに付随する話として忘れられないのが、
このCMをネタにした、あのラッシャー木村の試合会場でのマイクパフォーマンスです。

まだ馬場と木村の和解前、敵対して連日抗争を繰り広げていた頃なので、
木村がCMを見た上での、馬場に対する挑発です。
残念ながら映像は見当たらないので、以下に書きますね。

「馬場ぁ~、おまえは最近、な~んか元気だと思ったら、この野郎!
 やっぱりおまえは、ジャイアントコーン食ってたんだな!!」


二人とも故人となってしまいました。

2012年5月16日 (水)

【ルパン三世】峰不二子の等身大フィギュア50万円/その顔がちょっと…

いわずと知れた『ルパン三世』の人気キャラクター、峰不二子の等身大フィギュアが
50万円で発売されるのですが、その出来について話題になっているようです。

ハッキリいえばあまり良くないということです。
とりあえずネットのニュースから抜粋・引用します。


☆☆☆
50万円の等身大「峰不二子」フィギュアが物議を醸している一部では「どうしてこうなった」との声も。
ダイブより発売される等身大「峰不二子」フィギュアがヤバイと話題になっている。
「ルパン三世」40周年を記念して作られたもので、TV版第1シリーズのルパン三世一味を等身大サイズで立体化。ルパン一味の等身大フィギュアが販売されるのは今回が初となる。
TV版第1シリーズがモチーフということで、現在とはだいぶ造形が異なるとは言え、50万4000円という価格や「“ハイクオリティ”等身大フィギュア」という名前に期待しつつ写真を見ると、確かに「……ん?」という感じ。ボディの出来についてはおおむね好評だが、特に顔の塗りや造形に違和感を感じている人が多いようだ。
購入する場合は、別途振り込み手数料と、送料1万500円が必要。販売期間は5月13日の23時59分までで、発売時期は2012年7月下旬予定とのこと。なおダイブでは併せて、ルパン三世と次元大介の等身大フィギュアも販売中だ。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1205/15/news077.html
★★★


テレビ第1シリーズがモチーフとのこと。
私はマニアというレベルではないし、特にフィギュアに興味がある方でもないですが、
このファーストシリーズは思い入れもあり、過去にブログもいくつか書いてきました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/40-9def.html

ちょっと検証させてもらいます。

これが今回発売されるというフィギュア。

Fujiko_002

なるほど、この顔はちょっと違うかも。

TVファーストシリーズの峰不二子は途中でキャラクターデザインが変わったり、
OPではパイロット版が流用されていたりと、難しい面もあるのですが、
これは衣装や髪型からいって放送開始初期、
第1話「ルパンは燃えているか・・・・?!」での姿、
あるいはその周辺の回でのバイカ―ファッションのイメージでしょう。

つまり元はこういう顔の筈です。

Fujiko_001

Fujiko_003

2点とも第1話の不二子。

フィギュアのことはよくわからないので、軽軽なことは書けませんが、
これはどうでしょうね?
全然違うということではないのですが。


フィギュアの画像は上にリンクを貼ったニュースサイトにも複数あるので、参照してください

2012年5月15日 (火)

映画『ヘルタースケルター』蜷川実花監督/主演の沢尻エリカ体調不良で活動休止

芸能ネタが続きますが、
約5年ぶりの映画復帰作『ヘルタースケルター』の公開を7月に控えている女優・沢尻エリカさんが、
5月15日、所属事務所のエイベックス・マネジメントを通して体調不良によるPR活動休止を発表したそうです。
医師の判断によると「一定期間の静養が必要」とのことで、
7月5日に予定されていた本作のジャパン・プレミアへの出席や、その他の芸能活動については、
今後の経過を見ながら判断するとのこと。

活動休止といってもしばらく静養するだけのようですが、
このニュースを聞けば誰でも「また沢尻さんのスキャンダルか」と思うでしょう。


さて、私は沢尻エリカさんにはほとんど興味はないのですが、
先日たまたま沢尻さんについて少しこのブログに書きました。

松居一代さんが夫の船越英一郎さんと沢尻さんとのラブシーンが原因で夫婦喧嘩、
挙句に船越さんが家出したということについてです。

といっても、別に船越家の夫婦喧嘩や家出に興味があったわけではなく、
「この件が松居さんが仕掛けた、沢尻さんと船越さんのドラマ『悪女について』
の宣伝だったのではないか」、という話に関心が湧いただけなのですが。
しかし、このことについて書いたブログには5000件近いアクセスがありました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-6c13.html


さて、今回のニュースにも沢尻さん以外にちょっと気になる事があります。
問題の沢尻さん主演映画の監督である蜷川実花さんです。


蜷川 実花(にながわ みか 1972年10月18日-)
演出家の蜷川幸雄氏の娘、多彩な才女ですが、本業はといえば写真家でしょう。
彼女の写真は比類ない魅力があります。
以前に蜷川さんの写真展についてブログで紹介したことがありますが、
アクセスは多かったです。注目度の高さがうかがえました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/mika-ninagawas-.html
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/men-4f8a.html

その蜷川さんが沢尻さんを主演に映画を撮るという話は聞いていました。
魅力的だけど、危険な組合せです。

沢尻さんは現代のスキャンダル女王といっていいでしょう。
一方、蜷川さんにもスキャンダラスな印象があります。
もちろん、蜷川さんがスキャンダルを起こしてきたということではなく、
その作品から感じられる匂いという意味でですが。

更に、今回の映画の原作である岡崎京子氏の漫画『ヘルタースケルター』は、
奔放な性格のモデルの女性りりこが美容整形手術を繰り返して
スターになっていくが、やがて精神が不安定となり・・・、
というスキャンダラスな題材を描いた作品です。
しかも、これは岡崎氏の交通事故による療養という現実的な問題の為ですが、
1996年に断筆、未完となっているマンガなのです。

この素材にして、蜷川さんと沢尻さんの組み合せは最強のように思えます。
考えてみると、今回の件も「また沢尻さんが…」と反射的に思ってしまいますが、
もう映画は完成しているのだから、さほどの問題ではないのかも知れないし、
逆に宣伝になった面もあるでしょう。

沢尻さんはなんといってもあの伝説的な、
主演映画『クローズド・ノート』の不機嫌な舞台挨拶の件があるので、
今回はどんなPR活動するつもりだったのか、興味はありますが、
あまり出ない方がいいようにも思いますしね。

それにしても、あの舞台挨拶が2007年9月だから、もう5年経つのですね。
沢尻さんは1986年4月生まれなので、まだ26歳。
当時は21歳、本当に若かったのですね。


以下、ニュース記事を引用しておきます。

☆☆☆
沢尻エリカ、映画復帰作完成に涙…も活動休止発表 医師が「一定期間の静養が必要」と判断
2012年5月15日 16時12分
映画『ヘルタースケルター』で主演を飾った沢尻エリカ - (C) 2012 映画『ヘルタースケルター』製作委員会
画像拡大 [シネマトゥデイ映画ニュース] 約5年ぶりの映画復帰作『ヘルタースケルター』の公開が7月に控えている女優・沢尻エリカが、15日、所属事務所のエイベックス・マネジメントを通して体調不良によるPR活動休止を発表した。医師の判断によると「一定期間の静養が必要」とのことで、7月5日に予定されていた本作のジャパン・プレミアへの出席や、その他の芸能活動については、今後の経過を見ながら判断するという。なお、体調が整い次第、仕事は再開させる意向だ
沢尻の活動休止発表を受けて、映画『ヘルタースケルター』の蜷川実花監督は、「わたしにとってこの『ヘルタースケルター』が宿命だったように、エリカにとっても運命的な作品だったのだと思います」とコメント。また、映画完成時の試写会では「これでわたしは胸を張ってみんなの前に立てる。実花さん本当にありがとう」という感謝の言葉を、沢尻は手を取り、泣きながら蜷川監督に伝えたことを明かした。
本作は、全身整形で誰もがうらやむ美を手に入れ、芸能界のトップに上り詰めた主人公りりこ(沢尻)が、整形の後遺症や若手の台頭に苦悩し、本能むき出しの葛藤を繰り広げる作品なのだが、蜷川監督は「あまりに出来すぎな筋書きに、物語が現実に追いつかれそうな気がしてなりません」と胸中を吐露し、「現場での彼女はりりこそのものでした。『りりこの役がなかなか抜けない』と言っていた彼女に静養が必要なのは、必然のような気がします」と沢尻を気遣った。
また、映画プロデューサーの宇田充も「わたしたちは、まさに劇中の『りりこ』さながらに思えてなりません」と蜷川監督と同様のコメントを発表。「人付き合いは不器用なことも含めて、こんなに真っすぐでカッコイイ女優はいない」と沢尻の印象を語り、「近いうちに、満席の観客席から鳴りやまない拍手を浴びる姿を、気負わないそのままの姿を見たいと思っています」と沢尻にエールを送っている。
http://www.cinematoday.jp/page/N0042116
★★★

【テレビ】『とくダネ!』中野美奈子後任に菊川怜/バランスやや微妙? 新風吹かすか

フジテレビの朝8:00からの情報番組『情報プレゼンター とくダネ!』
6月で降板する同局の中野美奈子アナウンサーの後任として、 
タレント・女優の菊川怜さんが7月2日から司会・キャスターとして出演するそうです。


☆☆☆
菊川怜 「とくダネ!」キャスターに 中野美奈子アナの後任で7月から
7月からフジ「とくダネ!」の新キャスターを務める菊川怜
女優の菊川怜(34)が7月2日からフジテレビ「とくダネ!」(月~金曜前8・00)のキャスターを務める。
同局の中野美奈子アナウンサー(32)が夫の海外赴任に伴って、今夏に退社するため、
6月いっぱいで同番組を卒業。菊川は後任になる。
菊川は東大工学部卒の知性派女優。02年10月から09年9月まで日本テレビ「真相報道 バンキシャ!」
のキャスターを務めた。
大野貢チーフプロデューサーは「論理的で一本筋が通った彼女に加わってもらうことで、
“もう一つの視点”が番組に生まれると期待しています」と話している。スペシャル
企画のリポートなども予定されている。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/05/14/kiji/K20120514003246870.html
★★★


中野さんの降板は既に伝えられており、
後任候補に菊川さんの名もネット等で挙がっていたので、正式決定したということでしょう。

菊川さんはタレントとはいえ、記事にもあるように2002年から2009年まで7年間、
日本テレビ『真相報道 バンキシャ!』のキャスターを福澤朗アナと共に務めた経験があります。
『バンキシャ!』では頭の良さ、キレを見せていたと思うし、実績は充分でしょう。

むしろ、実績故に『とくダネ!』のバランスが微妙に崩れるのではないかと思えます。
いたって余計なお世話ですが、新『とくダネ!』をちょっと展望してみます。


『情報プレゼンター とくダネ!』
1999年4月スタート。当初の司会は小倉智昭、笠井信輔、佐々木恭子各氏の3人体制でした。
現在の『とくダネ!』は小倉、笠井、中野美奈子、田中大貴各氏の4人体制です。
降板が伝えられているのは中野さんだけなので、他の3人は留任し菊川さんが加わるということでしょう。

中野アナは佐々木アナの後任として2009年春から番組に加わりました。
フジテレビ女性アナウンサーの中で中野さんは高島彩さんと並ぶツートップとされていたように思います。
ただ、あくまで私見ですが、『とくダネ!』での中野さんはあまり積極的に前面には出ていなかったように感じます。
良くも悪くもややクセのあるメイン司会の小倉さんとのコンビですので、
敢えてそうしたのか、出れなかったのか、それはわかりませんが。

しかし、局アナである中野さんはそれでよかったかも知れませんが、
局外のタレントでキャスターとしても実績があり、年齢も中野アナより上の菊川さんは、
それでは出演する意味がないように思えますし、積極的に前に出ようとするのではないでしょうか。

小倉さんは『とくダネ!』以前、同じフジテレビの朝10時からの番組
『どうーなってるの?!』で1993年から1999年まで司会を担当、
その軽妙な仕切りが好評で、1999年4月スタートの『とくダネ!』に起用されたという経緯だったかと思います。

ただ、放送開始13年、小倉さんもまもなく65歳、往年の軽妙さはやや薄れ、
悪い意味とは限りませんが少し重くなり、若干周囲が絡み難くなっているような印象があります。
菊川さんとどういう位置関係になるのか、イメージし難い面もあります。

もうひとつは笠井信輔アナとの関係。
笠井アナは番組開始以来アシスタントアナウンサーを務めています。
画面に映るポジションからして、小倉さん、佐々木さんに次ぐ三番手の印象があったかと思います。
しかし笠井さん、番組ではアシスタントとはいえ、フジテレビアナウンス室専任部長、立派な幹部なのですね。

最近はオープニングトークでも小倉さんと笠井さんが中央、中野さんと田中アナが両脇に立ち、
トークでの存在感を示しています。
しかし、菊川さんが加わるとどうなるのでしょうか。

と、出演者から見て色々書いてきましたが、
もちろん、制作側がどうのように打ち出すのかが大事です。

やや膠着気味にも思える各局朝の情報番組、ワイドショー。
新風を吹かせるか注目です。

2012年5月14日 (月)

【ビール 祭り】日比谷オクトーバーフェスト2012/5月18日-27日に日比谷公園で開催

ドイツのビールと食、文化の祭典オクトーバーフェスト2012
5月18日(金)-27日(日)に日比谷公園噴水広場にて開催されます。
http://www.oktober-fest.jp/2012hibiya/index.html

このフェストは閉幕しました。レポートはこちら

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◆名称 ・・・ 「日比谷オクトーバーフェスト2012」
◆主催 ・・・ オクトーバーフェスト実行委員会
◆後援 ・・・ ドイツ大使館/ドイツ観光局/バイエルン州駐日代表部/東京都
◆協力 ・・・ SKWイーストアジア株式会社
◆会場 ・・・ 日比谷公園 噴水広場
◆日時 ・・・ 2012年5月18日(金)~5月27日(日)
平日12:00~22:00  土日11:00~22:00 (L.O. 21:30)
※18日のみ16:00オープン
※雨天時も開催(台風等の荒天の場合、中止する場合もあり) 


1年前の昨年5月、同じ日比谷公園で開催されていたオクトーバーフェスト2011の様子を
このブログでレポートしたところ、多くのアクセスがありました。

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2011年5月、日比谷公園でのフェスト。大盛況でした。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/20115-96b1.html


情報が求められているのならばと、その後も各所のフェストを紹介してきました。
そして、今年も以下にオクトーバーフェスト2012の入門編を記しました。
フェストの基礎知識はこちらで。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/2012gw-9e78.html

また、お台場でゴールデンウィークに開催された大会はこちらでレポートしています。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/2012gw-fb69.html


さて、昨年の日比谷公園でのフェストは、まだ震災の記憶も生々しい時期の開催でしたが、
多くの人が集って大盛況でした。
本来のオクトーバー(10月)にはまだたいぶ先ですが、
屋外でのビールイベントには最高の時期かも知れません。
本当の夏になってしまうと、特に日中は暑過ぎますからね。

日比谷公園でのフェストは今年で記念すべき10周年とのこと。
全国で行われるようになったフェストの中でも横浜と並び老舗です。
今年は平日も12時からの開催とのこと、例年に増して盛り上がるでしょう。

尤も、今年は5月になってから天候が不安定です。
なんといってみ屋外イベントはお天気しだい。
好天に恵まれるといいのですが。

昨年のフェストの写真をいくつか紹介します。


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公園名物の噴水を取り囲むように会場が。


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ビールメーカ―ごとの趣向を凝らしたブース。


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もちろん広大な日比谷公園すべてがフェスト会場になるわけではありません。
季節の花々、樹木も堪能できます。


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ビールにはやはりソーセージ。


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会場外ですが、昨年はこんなブースも。


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今後の同じ主催団体によるフェストの開催予定です。
仙台     6月10日-17日
芝        8月17日-26日
豊洲     8月31日-9月9日
神戸     9月14日-23日
長崎    9月14日-23日

さすがに梅雨の時期は避けるようです。
それと、オクトーバー(10月)にかかる開催予定はないのですね。

以上、詳細は公式サイトを参照するか、主催者に確認ください。
http://www.oktober-fest.jp/index.html

2012年5月12日 (土)

【美術】セザンヌ『サント・ヴィクトワール山』5/12日『美の巨人たち』/来日中の名画に籠められた画家の悲しみとは

先日のブログでも紹介したように、
5月12日放送のテレビ東京系『美の巨人たち』のテーマ作品「今週の一枚」は
ポール・セザンヌ『サント・ヴィクトワール山』でした。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/120512/index.html

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この絵は現在、六本木の国立新美術館で6月11日まで開催中の
「セザンヌ-パリとプロヴァンス」展に来日、展示されています。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-3ec2.html

しかし、例によってそのことを本編中では紹介しませんでしたね。
この点はどうも不可思議です。


ポール・セザンヌ
(Paul Cézanne、1839年1月19日 - 1906年10月22日  67歳没)

ゴッホやゴーギャン、ピカソなど後世の画家たちに多大な影響を与え、
近代絵画の父とまで呼ばれる画家セザンヌ。
その彼が生涯追い求めた風景があります。
故郷・フランスのエクス=アン・プロヴァンスにあるサント=ヴィクトワール山です。
セザンヌは40代半ば過ぎてからこの山を描き始め、生涯で約80枚もこの山の作品を遺しました。

今回紹介されたのは、その中でも彼が最初に描いた一枚、『サント・ヴィクトワール山』です。
画面の両端には2本の松が描かれています。
そして画面の中央には、青く光るサント=ヴィクトワール山がそびえています。

セザンヌは銀行家だった父のもとに生まれ、法律を学んでいました。
しかし、絵を志し20代でパリに出て、ドラクロワ、クールベ、マネらの影響を受けました。
やがて1874年の第一回印象派展にも参加しましたが、当時は酷評ばかりでした。
.
そんな中、セザンヌに訪れた転機、父が死去し、セザンヌは莫大な遺産を相続するのです。
印象派の技法に疑問も持ち始めていたセザンヌは、故郷エクスに戻り自然に囲まれてひたすら絵に没頭します。
中でも、とりつかれたように描いたのがサント=ヴィクトワール山でした。


今日の一枚、『サント・ヴィクトワール山』が後進の画家に与えた影響は大きいものでした。
ルネサンス以来の写実性の否定、あのピカソはセザンヌを唯一の師、そして皆の父とまでいいました。

ところで、前回のブログにも書いた、予告篇にあったセザンヌの悲しみとは。
それは幼なじみの親友である小説家エミール・ゾラとのことでした。

二人は少年時代、サント=ヴィクトワール山に登り親交を深めてきました。
大人になっても続いていた友情でしたが、
ゾラが小説に書いた、自殺してしまう画家のモデルが自分だと思い込んだセザンヌは、
ゾラと絶交してしまいます。
二人はその後二度と会うことはありませんでした。

『サント・ヴィクトワール山』で山を包み込むように描かれた松は、
セザンヌとゾラなのかも知れない、番組の解釈でした。

2012年5月10日 (木)

2012ゴールデンウィークの虹/美しい空の架け橋も荒天の産物か

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写真はゴールデンウィーク中の5月4日、
川崎市麻生区、小田急線新百合ヶ丘駅ほど近くで撮った虹です。

写真の出来はともかく、虹は綺麗ですし、都会に住んでると遭遇することも稀なので、
それは良かったのですが、
どうも今回の虹は荒天の産物のように思えて、あまり喜べません。

この5月4日ですが、
前日の3日が悪天候で、一転して4日は午前中は好天だったのですが、
昼からこの界隈も荒れ模様になりました。

それが夕刻にはすっかり上がって明るくなり、
もう降らないだろうと傘を持たずに帰途についたのですが、
空は明るいまま結構激しく降り出し、雨宿りをしながら歩いていました。

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その最中に撮った写真です。
ビショ濡れで酷い目に合いました。

しかし、それくらいはどうでもいいですが、その後の5月6日はいうまでもなく、
日本、特に関東地方では聞いたこともないような被害を起こした竜巻です。

その後も荒れ模様が続いてますね。
天気だけはどうにもならないとはいえ、夏に向けてこんなことも多いかと思うと気が重いです。


虹といえば10年ほど前に秋の北海道で見たのは凄かったです。
くっきり鮮やかな七色の柱が地面に突き刺さっているかのように、根元までハッキリ見えました。
しかし、思えばあの時も、嵐のような風雨と晴れ間が交互に来るような荒天でした。

2012年5月 9日 (水)

【美術】5月12日放送予定の『美の巨人たち』はセザンヌ『サント・ヴィクトワール山』/来日中の名画が登場

5月12日放送予定のテレビ東京系『美の巨人たち』のテーマ作品「今週の一枚」は
ポール・セザンヌ『サント・ヴィクトワール山』です。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/120512/index.html

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*放送は終了しました。感想等はこちら

この絵は現在、六本木の国立新美術館で6月11日まで開催中の
「セザンヌ-パリとプロヴァンス」展に来日、展示されています。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-3ec2.html


以下、番組公式サイトの次回予告から引用します。

☆☆☆ 
5月12日は、セザンヌの「サント・ヴィクトワール山」。
近代絵画の扉を拓いた画家の生涯をかけたモチーフ。
はたして故郷プロヴァンスの山に何を触発されたのか…。
山を囲む松の木に込められた、セザンヌの悲しみの訳とは…。
★★★

サント・ヴィクトワール山はセザンヌの故郷、南仏プロヴァンスにあります。
セザンヌの風景画というと、この山が思い浮かぶほど、多く画題にしています。

「セザンヌ-パリとプロヴァンス」展はパリの殿堂オルセー美術館をはじめ、
世界8カ国、約40館から80点のセザンヌ作品を集めた、
セザンヌ点の決定版ともいえる催しですが、
この絵はその中でも代表的な作品に位置付けられています。

しかし、予告にある「セザンヌの悲しみ」とは…、
どのような切り口で語られるのでしょう。
放送を待つことにしましょう。

2012年5月 8日 (火)

【プロ野球】横浜DeNAの返金企画/勝っても返金要求 中畑監督ショック「二度とやらないで」

ショックだった返金企画…中畑監督「屈辱。二度とやらないで」
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/05/08/kiji/K20120508003206980.html

横浜DeNAベイスターズのゴールデンウイーク限定企画。
試合に不満なら返金するという主旨だったのですか、チームは勝ち越したのに返金希望が続出し、
中畑監督が二度とやらないでほしいと訴えたそうです。

この企画とはゴールデンウィークの5月1日-6日に横浜DeNAが、
各日50枚を発売した「全額返金!?アツいぜ!チケット」のこと。

チケットは1枚4000円で、観客は試合の満足度を自己申告して返金を求められるという主旨でした。
敗戦の場合は最大全額4000円、勝利と引き分けの場合は半額まで返金可能。
勝っても返金? それはおかしいのでは??

さて、GWも終わり結果がでました。6日間の内訳は以下の通り。

◇1日ヤクルト戦   0‐7で敗戦。50人に計19万3000円。
◇2日ヤクルト戦 雨で中止
◇3日ヤクルト戦   3‐1で勝利。49人に計8万3000円。
◇4日中日戦   3‐3で引き分け。48人に計8万6500円。
◇5日中日戦   12‐1で勝利。28人に計4万6000円。
◇6日中日戦   4‐2で勝利。38人に計6万1500円。

◆合計 5試合でのべ213人に47万円を返金。


この結果について中畑監督は
「ショックだった」と率直な心境を告白。
大勝した5日の中日戦でも50人中28人が返金を求めたことを挙げ、
「おまえらのプレーには金払えないと言われたようなもので、
現場にとっては屈辱以外の何ものでもない」と本音を吐露しました。

それはそうでしょう。苦笑するしかないです。
4月の絶不調から一転、5試合のうち初戦を落とした後、引き分け挟んで3連勝。
好結果を残したのに、ミソをつけてしまいました。


私も最初から無茶な企画だと思いました。
だいたい50人だけというのも、不公平に感じます。
普通のチケットにお金を払って観るのが、バカらしくないですか。

それでも、勝負事を見せるのだから、負けた場合のみ返金するというならまだわかります。
私も最初はてっきりそうだと思っていました。
しかし、勝っても返金とは・・・。

こういう場合、このチケットを買ったお客としては、
勝っても返金要求しなければ損だという心理が働きます。
絶対こういう結果になります。
更にいえば、相手チームのファンが買っている可能性もあるのだし。

選手や他のお客としては不愉快だし、良いことはないでしょう。
少しは話題にはなったかも知れませんが、良かったといえるのかどうか。

更に中畑監督は
「ひどい負け方をしたならともかく、最高のプレーをして『金返せ!』
じゃ選手のモチベーションを下げるだけ」と選手を思いやり、
「いろいろ営業努力をしてくれているのはありがたい。でも、
この企画に関しては二度とやらないでいただきたい」と、
今回限りにするよう球団側に強く訴えたそうです。

しかし、この企画のタイトル「全額返金!?アツいぜ!チケット
明らかに中畑監督の口調をイメージしていますよね。
でも監督の言い様からすると、監督自身の発案ではなかったのですかね。

2012年5月 7日 (月)

【美術展】『KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」』根津美術館/光琳の「燕子花」日米二作

東京南青山の根津美術館で5月20日まで、
『KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」』が開催中です。

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KORIN展国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」
2012年4月21日(土)-5月20日(日)
根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/index.html

本展は先日5月2日、天皇、皇后両陛下が鑑賞されたことでも話題になりました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120502-OYT1T01079.htm


根津美術館
私は以前、この名前を聞いて、文京区の根津にあるものだと思い込んでいました。
無知過ぎ? でも知らなければ仕方ないですよね。
「根津」とは創設一族の名前です。
表参道交差点から西麻生・六本木方面に少し下った場所、随分洒落た街にあるのです。

本館は東武鉄道の社長などを務めた実業家根津嘉一郎氏が蒐集した
日本・東洋の古美術品コレクションを保存し、展示するためにつくられた美術館です。

二代根津嘉一郎氏が、1940年に財団を創立、翌年根津美術館が開館しました。
コレクションは日本・東洋古美術の広いジャンルにわたります。
また、美しい日本庭園が魅力の美術館でもあります。


国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」
実はこの展覧会は当初、昨年春を会期としていましたが、
震災の影響で延期となり、今回、満を持して開催されているのです。

本展は根津美術館が所蔵する国宝『燕子花図屏風』と
ニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵『八橋図屏風』を
同時に展示、観賞しようという主旨の催しです。

両作は尾形光琳が同じテーマを、同じ六曲一双屏風に、
10数年の時をおいて描いた作品です。
制作時期でいうと根津所蔵が先、メトロポリタン所蔵が後になります。
現在は遠く海を隔てた地に分かれている2点の作品を、およそ100年ぶりに一堂に展観、
光琳画の軌跡を目の当たりにできる待望の展覧会です。

併せて、最初期の作品から酒井抱一編『光琳百図』所載作品まで、
光琳画の諸相を概観できます。


それでは、問題の二点を比べてみましょう。
まずは根津美術館の所蔵品です。


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燕子花図屏風 尾形光琳筆
江戸時代 18世紀 根津美術館蔵

総金地に濃淡の群青と緑青のみによって鮮烈に描きだされた燕子花の群生。
その情景には伊勢物語に語られた燕子花の名所、三河国八橋が潜んでいる。
本格的に絵画の制作をはじめてから10年前後、光琳が早くもたどり着いた最初の芸術的頂点である。
(公式サイトの紹介文より)


続いてニューヨーク美の殿堂、メトロポリタン美術館所蔵品。


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八橋図屏風  尾形光琳筆
江戸時代 18世紀 メトロポリタン美術館蔵

Image (c) The Metropolitan Museum of Art

同じく金地画面いっぱいに燕子花を描く。しかし印象的なのは、
たらしこみをほどこされた橋が画面の右上から左下にかけて稲妻のように配される点である。
光琳は、幾何学的な要素や異なる質感の導入によって屏風絵の構図に新機軸を見いだそうとしているようだ。
(公式サイトの紹介文より)

いかがですか。
燕子花の色使いなどはほぼ同じですね。
違いは一目瞭然で、メトロポリタン版の題名にもなっている橋の存在です。
この橋は川のようにも思え、
私はこれがあることにより、絵に流れとまとまりを感じ、八橋図屏風の方を気に入りました。

5月20日までなのであまり会期に余裕はありませんが、
大きな屏風なので、こんな小さな画像での比較は難しいですね。
興味が湧かれたら是非実物をご覧ください。


さて、上述のように当館のもうひとつの魅力は日本庭園。
今はカキツバタが見頃、庭でも競演です。


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都心、それもこの界隈にこんな空間があるとは。

2012年5月 6日 (日)

【美術】橋本雅邦『林間残照図』5/5『美の巨人たち』/明治に生まれた新しい「日本画」

2012年5月5日放送のテレビ東京系『美の巨人たち』のテーマ作品「今週の一枚」
橋本雅邦作『林間残照図』でした。

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1904年にアメリカ、ミズーリ―州セントルイスで開かれた20世紀最初の万国博覧会において、
欧米の芸術品をおさえて最高賞を受賞、その時代における「現代の日本画」の魅力を
世界に知らしめた絵画です。


橋本雅邦
(はしもと がほう 天保6年7月27日(1835年8月21日)-明治41年(1908年)1月13日 没年72歳)

江戸末期の生まれ。明治日本画壇の重鎮。
東京美術学校初代教授、後に日本画四天王と呼ばれる
横山大観、下村観山、菱田春草、西郷孤月らの師にあたります。

今回はこの近代日本画史のキーパーソンともいえる人物の生涯を概観する内容でした。
以下、番組の流れに沿って振り返ります。

御用絵師の家に生まれた雅邦は11歳で狩野派に、当然のように御用絵師としての道を歩み始めます。
しかし、明治を迎え、欧化政策の下、日本の伝統的絵画は苦境に陥り、
雅邦も御用絵師としての仕事がなくなり、輸出用の扇に絵を描くなどして凌いでいました。
しかし、36歳の時に油絵と出会い、西洋の遠近法や彩色法を吸収します。
そして、フェノロサと岡倉天心が主催する絵画の評論会にも頻繁に参加するようになります。

フェノロサと天心は当時、新たな日本の絵画を生み出すために人材を探していました。
彼らは狩野派の正統を受け継いだ雅邦に目をつけ、
「世界に通用する絵画『日本画』をつくりませんか」と持ちかけたのです。

やがて東京美術学校の教授となった雅邦は、美術学校の一期生であった大観らと共に、
新しい日本画の創造へと向かいます。
その時、天心が唱えたのは「線を用いず、油絵のように色の面で日本画を描くこと」。

しかし、若い大観たちの絵はあまりにも輪郭線が無く、おぼろに過ぎました。
世間から「朦朧体」と呼ばれ痛烈な批判にさらされます。
どこか、フランスにおける印象派絵画に登場時と似た話ですね。

雅邦は、新しい「日本画」とは何か、
その道筋をつけるべく、今日の一枚『林間残照図』の制作にとりかかります。

それは日本画と西洋絵画の融合でした。
岩肌などは狩野派伝統のしっかりした輪郭線で描き、
背景は空気遠近法を用いて描き、奥行きを表現する。

日本画の根幹である「線」を生かしつつ、洋画の技法を取り入れ、
墨の濃淡で無限の世界を表現、その静謐な絵は欧米の人々も魅了したのです。

2012年5月 5日 (土)

【相棒】の原点 『熱中時代 刑事編』&水谷豊超入門編

5月6日(日)21:00からの日曜洋画劇場で
『相棒-劇場版2-警視庁占拠!特命係の一番長い夜」』がテレビ初放送されます。
※追記:視聴率もよかったようです。「『相棒-劇場版II-』、地上波初放送で19.1%の高視聴率」
http://www.oricon.co.jp/news/movie/2011156/full/?id=TOP1


人気の刑事ドラマ『相棒』シリーズ
『相棒』シリーズは2000年が最初の放送なので、12年目になります。
“相棒”が寺脇康文さんから及川光博さんに代わっても変わらず好調、
先ごろ、三代目相棒は成宮寛貴さんと発表されました。(2012年秋に登場予定)

『相棒』はすっかり、水谷豊さんの代表作となりました。
その水谷さんの『相棒』の原点が、1979年放送の『熱中時代 刑事編』です。

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水谷さんはそれ以前にも『夜明けの刑事』で刑事役を演じていますが、
『相棒』の杉下右京は、『熱中時代 刑事編』の早野武の成長した姿だと思ってもいいくらいでしょう。
今日は懐かしいこのドラマと、俳優水谷豊の超基礎知識を記します。


熱中時代 刑事編 (1979年4月7日-10月6日 日本テレビ系)
『熱中時代』は1978年秋から水谷さんが小学校の先生を演じる「教師編」が放送されました。
最高視聴率40%を超える人気番組でした。
放送時間帯は変わりましたが、引き続き放送されたのが『刑事編』です。
水谷さんが歌う主題歌『カリフォルニア・コネクション』も大ヒットしました。
ごきげんな名曲です。

さて、水谷さんは『熱中時代』でブレイクしたようにいわれることもあります。
間違いともいえませんが、その前からかなり人気の高い主演級俳優であり、
ヒット曲を持つ歌手でもありました。
先に水谷さんの軌跡から。


水谷 豊(みずたに ゆたか、1952年7月14日-)
北海道空知郡芦別町(現・芦別市)出身、東京で育つ。

13歳から劇団で活動を始め、テレビ・映画へと進出していきます。
総じて少しクセのある、屈折したような役柄が多かったです。
1974年に『傷だらけの天使』、1976年には『男たちの旅路』と伝説的なドラマに出演。
1976年の映画ATG映画『青春の殺人者』でキネマ旬報賞主演男優賞を最年少で受賞するなど、
着実にステップアップしていきました。

特に『男たちの旅路』は象徴的でした。
このドラマの第一シリーズは鶴田浩二さんがベテラン警備員、
森田健作さんと水谷さん、桃井かおりさんが若手警備員という配役でした。
森田さんは昭和40年代青春ドラマの大スター、優等生です。
水谷さんも青春ドラマ『泣くな青春』(1972年)に生徒役で準主役を演じましたが、
ドラマ自体マイナーですし、役柄も劣等生でした。

『男たちの旅路』でもクレジット順では森田さんが上だったと思いますが、
インパクトでは水谷さんが上回りました。
昭和50年代を迎え、優等生と劣等生の逆転を思わせたのです。
森田さんは第1シリーズのみで降板、水谷さんは第2シリーズ以降も出演を続けます。

さて、例えば『傷だらけの天使』の乾亨と、『男たちの旅路』の杉本陽平では、
タイプは違いますが、やはり共にクセのあるエキセントリックな役でした。
とにかく当時の水谷さんはそのイメージが強く、それを払拭したのが『熱中時代』の北野先生なのでした。


『ケンちゃんシリーズ』で先生役
実は水谷さんは『傷だらけの天使』と『男たちの旅路』の間に、熱中先生の原点のような役をやっているのです。
あのケンちゃんシリーズの一作『おそば屋ケンちゃん』(1975年)の雷先生役です。

ケンちゃんシリーズというと宮脇康之さんが有名ですが、
このドラマでは宮脇さんのケンちゃんは中学生になっており、
水谷さんはケンちゃんの弟の小学生ケンジの先生役としての出演でした。

「雷先生(カミナリ先生)」とはすごい名前ネーミングですが、
これは以前に出演していた工藤堅太郎さんの役名(もちろんニックネーム)を
二代目として引き継いだもので、水谷さんの役柄とはあまり合っていなかったと思います。
至って真面目なタイプで、「この人はこんな演技もするのか」と感じました。
元々、演技の幅は広かったのですね。


熱中時代(1978年10月6日-1979年3月30日)
そして、水谷さんのイメージを変えるこの作品との出会いですが、
実はその前に『オレの愛妻物語』というドラマがありました。
水谷さん主演で大竹しのぶさんと夫婦役で、1978年7月-9月全9話の短いドラマでした。
『男たちの旅路』もそうですが、 水谷さんはそれまで実質主演に近い役はありましたが、
連続ドラマでの単独主演はこれが初めてだったのではないかと思います。

この番組に引き続き、同じスタッフ(時間帯は変更)で制作されたのが『熱中時代』なのです。
型破りだけど生徒たちに真っ向から接する、従来の屈折感のない先生役は、
先生たちが校長の家に下宿していて、ホームドラマ風な持ち味もある独特の設定も受けて、
視聴率はぐんぐん上昇、大変な人気ドラマとなりました。

主題歌の『ぼくの先生はフィーバー』もヒットしました。
しかし、これは水谷さんが歌っているのではありません。
子役俳優で歌手でもあった原田潤さんが歌っています。
(原田さんは『熱中時代』に一度出演していますが、レギュラーではありません。)

こう書くと、水谷さんは『刑事編』で初めて主題歌を歌ったのかと思うでしょうが、
『オレの愛妻物語』の主題歌は水谷さんの歌唱です。


そして『熱中時代 刑事編』へ
「熱中時代」と付きますが、教師だった北野広大が刑事に転職したわけではありません。
劇中世界はまったく違い、水谷さんが演じる早野武は広大と似たキャラですが、別人です。
ただ、実はこのドラマで水谷さんの同僚の刑事役の俳優たちは、
ほとんど前述の『オレの愛妻物語』の男性出演者なのです。
水谷さんの役名もこのドラマと同じ「武」。
それほど話題にはなりませんでしたが、『オレの愛妻物語』に愛着があったのでしょう。

本作も刑事部屋と、水谷さん演じる早野刑事の下宿先に加えて、
刑事達の行きつけのスナック風喫茶店、また一部の他の刑事の家庭も描かれて、
刑事ドラマとホームドラマが融合したような作品でした。
早野刑事は第1話で描かれた事件で知り合ったアメリカ人女性と恋仲になり、
やがて結婚するストーリー展開でしたね。


早野武と杉下右京
さて、この二人が似ているという見方には異論もあるでしょう。
『熱中時代 刑事編』で水谷さんが演じた早野武は、新米・下っ端刑事で、軽くてお調子者的な面もあり、
元々キャリアのエリートである杉下右京とは真逆のキャラに思えます。
しかし、武にはどこか超然としたところがあり、意外とシニカルで人を食ったような物言いもする、
そのあたりが右京のイメージと重なるのです。
さすがに、最初期の尖り過ぎた右京とは違うかもしれませんが、
今の右京とは重なって見えるのです。
では右京は武の成長した姿なのか、屈折した果てなのかは微妙ですが。

そしてもうひとつ、早野武と杉下右京は外見に共通点があります。
まず眼鏡をかけているところ。
当時、刑事ドラマ主人公の眼鏡着用は極めてレアだったと思います。(サングラスはありましたが)
早野武は敢えてそれをトレードマークにしました。
また、きっちりしたスリーピースのスーツを愛用していた点も重なります。
髪型はちょっとユニークで右京と同じではありませんが、ピシッと固めてあるところは共通です。

これは、早野武は熱中先生の北野広大とキャラがほとんど同じ為、
ファッションにユニークな個性を持たせて差異を付けようとした面があると思います。
そのスタイルが杉下右京に継承されました。

ただこの作品、まだDVDにはなってないのですね。
視聴率は「教師編」には及ばなかったのでしょうが、
充分話題になった人気ドラマで主題歌も大ヒット、私見をいえば「教師編」よりおもしろいと思うのですが。

水谷さんにとっても愛着のあるドラマなのでしょう。
『相棒』人気も定着した2008年には、主題歌『カリフォルニア・コネクション』をセルフカバー、
上で紹介したオープニング映像を、PVとして29年ぶりに同じシチュエーションでリメイクしています。

警官役はとんねるずの木梨憲武さん。
小柄な水谷さんと並ぶと、木梨さんは大男に見えます。
水谷さん、相変わらず動きに切れがあり、木梨さんと携帯電話が出てこなければ、
『刑事編』放送時に撮られた別バージョンかと勘違いしそうです。

2012年5月 4日 (金)

【プロレス】竹内宏介氏死去/ゴング誌編集長 名解説者 昭和プロレスの伝道師

プロレス記者で元ゴング誌編集長、プロレス評論家、
そしてテレビのプロレス中継の解説者として活躍された、
竹内宏介さんが、2012年5月3日腸閉塞のため亡くなりました。65歳。
http://miruhon.net/news/2012/05/post_886.html

Takeuchi_k_3
私見ですが。マスコミ系のプロレス解説者として竹内氏は、菊池孝氏と並び双璧でした。
闘病中と聞いていましたが、早すぎる訃報です。謹んで哀悼の意を表します。


竹内宏介
(たけうち こうすけ、1947年1月6日-2012年5月3日 65歳没)


竹内さんは1965年にベースボール・マガジン社に入社、『プロレス&ボクシング』誌に携わります。
その後、信じ難い話ですが、若干19歳で『プロレス&ボクシング』編集長に就任。
しかし、1968年に日本スポーツ出版社に移籍、プロレス・ボクシング専門誌『月刊ゴング』を創刊します。

当時21歳、この頃の詳しい事情は知る由もないてすが、よほど有能だったのでしょう。
そうとしか考えられません。
月刊ゴングは1980年代に週刊ゴングとなり、プロレス専門誌として長く親しまれました。


プロレス中継解説者
竹内さんは記者・編集長として活躍する一方、
1974年に放送開始された東京12チャンネル(現テレビ東京)の
国際プロレス中継(国際プロレスアワー)に解説者として出演します。

その後、テレビ朝日の新日本プロレス中継(ワールドプロレスリング)を経て、
日本テレビの全日本プロレス中継に登場します。
昭和プロレス三団体の中継に出演したことになります。

ただ、新日本への出演は短期間だったと思います。
DVDで僅かに確認できますが、メインが東京スポーツの櫻井康雄氏で、セミレギュラーだったのでしょう。
1979年春頃まで、出演していたようで、山本小鉄がセミリタイヤして解説中心になると同時に、
身を引いて全日本に専念したのでないかと思います。

やはり全日本の解説者のイメージが強いですね。
1978-79年頃から、平成時代の1992年まで、東京スポーツの山田隆氏、
プロレス評論家の田鶴浜弘氏、そして全日本の社長であるジャイアント馬場らと共に
解説を務めました。

前述のように私は、竹内さんはプロレス解説者として一番だったと思います。
おしゃべりも上手く、歯切れよくてわかり易く、情報も正確でした。
ミル・マスカラスのファンで、詳しいことがアピールされてましたが、
とにかくプロレス全般の知識が、広く深く正確でした。

解説者、編集長を退いた後もプロレス評論家、またプロデューサー的にも活動され、
DVD-BOX『伝説の国際プロレス 1969-1974』(2005年12月)
『不滅の国際プロレス1974-1981』(2007年3月)の監修 も務めました。
竹内さんは特典映像にも出演しています。

『1974-1981』では同じ国際プロレス中継の解説者だった東京スポーツの門馬忠雄氏、
プロレス評論家の菊池孝氏との共演でしたが、
竹内氏は自ら「昭和プロレスの伝道師」を名乗られていました。

本当に、当時60歳くらいでしたから、まだまだ長く活躍してほしかったですが、
まもなく病いに倒れられ、闘病生活を続けられてきたのだと思います。

編集長としてトップに立ったのが早かったから、長く一線で活躍されてるのにまだ若かったのですね。
昭和プロレスファンにとっては、大袈裟ではなく、かけがえのない人でした。
この方が病いに倒れ、早く亡くなられたのは、本当に残念です。

2012年5月 3日 (木)

【美術】ムンク『叫び』96億円で落札/実は複数ある『叫び』 オリジナル油彩画との比較

あの有名な絵画、ムンクの『叫び』」が、
ニューヨークで行われたオークションで1億1992万2500ドル(約96億円)で落札された、
とニュースが流れ、話題を呼んでいます。

☆☆☆
ムンクの「叫び」落札 史上最高の96億円
ノルウェーの画家エドバルト・ムンクの代表作「叫び」が2日、
競売大手サザビーズがニューヨークで行ったオークションで
1億1992万2500ドル(約96億円)で落札された。
美術品の落札額としては、2年前にパブロ・ピカソの「裸婦」についた
1億650万ドルを抜き、史上最高額となった。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959CE2E1E2E2988DE2E1E2E7E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2
★★★

ムンクの『叫び』といえば有名な絵です。
誰でも知っているといってもいいでしょう。
約96億円という金額も凄いですね。

でも、少し違和感を感じませんか。
そんな有名な絵が、簡単に売りに出されるものなのか?

実はニュースでも流れているように、『叫び』は複数あるのです。
ニュースでは、今回落札された絵も含めて、4点とされていますね。

エドヴァルド・ムンク
(Edvard Munch, 1863年12月12日-1944年1月23日 80歳没)
ノルウェーの画家。

『叫び』のオリジナルは1893年、ムンク30歳の年に油彩画として描かれています。
母親や姉の早い死、自身の病気など、生への不安、死への恐れが、
ムンクに『叫び』を描かせた、といわれています。
しかし、ムンク自身は80歳までと、随分長生きしたのですね。

その後、ムンクは同じテーマで、テンペラ画、パステル画、リトグラフとして、
『叫び』を描きました。
色合い、構図の細部等に違いがあります。
油彩画はオリジナルだけです。

今回落札された作品は1895年制作のパステル画で、
ノルウェー人実業家が所蔵していた、いわゆる「個人蔵」品です。

オリジナルの油彩画はオスロ国立美術館、
テンペラ画とパステル画(1893年版)とリトグラフはオスロのムンク美術館が所蔵しています。
オリジナルではなく、元々個人蔵の作品で、存在も知られていたので、
それほどの驚きではないのですね。

このオークションが行われることも、既に2月にニュースで流れていました。
http://www.asahi.com/international/update/0222/TKY201202210784.html?ref=reca

とはいえ、ムンク本人直筆の本画であることは間違いないので、
やはり大きなニュースではあります。

それではオリジナルの油彩画と比べてみましょう。


Scream_001_2 
『叫び』(ノルウェー語: Skrik、英語: The Scream)
1893年 油彩 オスロ国立美術館



Scream_002_2
『叫び』 1895年 パステル画  個人蔵


いかがですか。
油彩とパステルなので、色合い以前にまず筆致が違うし、
構図だと、わかり易いところでは、背後の人物のボーズが違いますね。


Scream_003
『叫び』 1910年 テンペラ画  ムンク美術館

こちらオリジナルから17年後、ムンク47歳の年に描かれたテンペラ画。
色彩感がかなり違いますね。

【美術展】2012年5月を楽しむ西洋絵画の展覧会を一挙紹介・東京編

2012年ゴールデンウィーク後半のスタート!
天候が安定しないGWですが、天気にさほど左右されず楽しめるのが美術鑑賞。

GWはもちろん、爽やかな皐月に楽しめる、
東京23区内で開催中の西洋絵画の展覧会を紹介していきます。
一通り鑑賞し、記事もUPしましたので、詳しくはそちらに飛んで参照してください。



◆まずは、六本木の国立新美術館で開幕したばかりの大型展から。

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国立新美術館開館5周年 大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年
2012年4月25日(水)-7月16日(月)
会場:国立新美術館、
主催:国立新美術館 日本テレビ放送網 読売新聞社 エルミタージュ美術館

世界最大級の美の殿堂、ロシア国立エルミタージュ美術館から傑作・秀作89点が来日しました。
16世紀ルネサンスの時代から、バロック、ロココ、近代、現代に至る、
西洋芸術400年の歴史を俯瞰する展覧会です。

16世紀から20世紀まで、五つの世紀をそれぞれの章に分けた展示は圧巻です。
特に17-18世紀の作品が見応え充分でした。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/400-40018-bfec.html



◆さて、同じ国立新美術館ではこの有名画家の画業を網羅した展覧会が開催中です。

Cezanne_001_2

セザンヌ-パリとプロヴァンス
2012年3月28日(水)-6月11日(月)
国立新美術館 企画展示室1E
主催:国立新美術館 日本経済新聞社

本展は「セザンヌと同時代の画家」といった企画ではなく、
ポール・セザンヌ本人の作品による展示会です。
それも素描や資料的なものは少なく、絵画としての完成品がメイン。

その数約80点。パリの殿堂オルセー美術館をはじめ、
世界8カ国、約40館からセザンヌ作品が集められました。
セザンヌ展の決定版と呼んでいいでしょう。
同館では6月11日まで、大エルミタージュ展との豪華な併催ということになります。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-3ec2.html



◆一方、渋谷ではこの超ビッグネームの展覧会が開催中です。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想
2012年3月31日(土)−6月10日(日)
Bunkamuraザ・ミュージアム

『モナ・リザ』『最後の晩餐』など世界的至宝で知られるダ・ヴィンチ。
おそらく日本人とって最も西洋画家でしょう。
そのダ・ヴィンチ展とはいっても、彼の完成作は10数点しか現存せず、
セザンヌのようにそうそう日本に持っては来れません。

展示作中、真作と認定されているのは1点だけで、
他には世界各地から集めたダ・ヴィンチと弟子による共作、
弟子やレオナルド派と呼ばれる画家、同時代の画家たちの作品、
そして書籍や資料など約80点を展示されています。
ルネサンス絵画展との認識でもいいと思います。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/bunkamura-0e61.html



◆日本における西洋美術の殿堂である上野の国立西洋美術館では、
日本ではあまり知られていないこの画家のなかなか魅力的な展覧会が開かれています

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ユベール・ロベール-時間の庭
2012年3月6日(火)-5月20日(日)
国立西洋美術館
主催:国立西洋美術館 東京新聞

ユベール・ロベールは18世紀に活躍したフランスの風景画家。
「廃墟の画家」として名声を築いたと紹介されています。
もっとも、今回の展覧会について表現するなら、
「遺跡の画家」とした方が相応しいようにも思えました。

遺跡発掘に沸いた時代にあってロベールは、古代の建築や彫像を描き出す一方で、
溢れる木々の緑や流れる水などの自然の情景、そこで暮らす人々の姿を生き生きと描きました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/--d7cf.html



◆東京の都心も都心、東京駅近くのこの美術館では開館60周年展が開催中です。

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あなたに見せたい絵があります。-ブリヂストン美術館開館60周年
2012年3月31日(土)-年6月24日(日)
石橋財団ブリヂストン美術館

開館60周年を記念して、同館と福岡にある同じ財団の石橋美術館が所蔵する
絵画の代表作品109点を一堂に集めた特別展が開催です。
出品作品を11のテーマに分けて、題材別、ジャンル別に展示。

19世紀から20世紀にかけての西洋絵画を中心に、
その西洋美術に影響を受けて出発した日本の近代洋画も充実しています。
西洋絵画と、日本人洋画家の比較が楽しいです。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/60-1e0b.html



◆あの都心の名門ホテルでは、こんな魅力的な催しが開催中です。

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山寺後藤美術館所蔵 ヨーロッパ絵画に見る永遠の女性美
2012年3月17日(土)-5月27日(日)
ニューオータニ美術館

四ツ谷駅近く、紀尾井町の名門ホテルニューオータニ内の瀟洒な美術館の展覧会。
山形県の山寺 後藤美術館所蔵のヨーロッパ絵画の中から、
17世紀から19世紀に描かれた女性をテーマとした少女の絵画28点に
静物画7点を合わせ展示されています。

バロック期からロココ、19世紀のフランスやイギリスの画家達による、
聖母子像から、ヴィーナスやディアナ、ニンフなど妖艶な神話の女性達、
気品や憂い、愛らしさなど、より自由に表現されていく女性美を鑑賞できます。
小規模な展覧会ですが、お奨めします。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-16b9.html



◆さて、花の銀座ではこの人気画家のこんなイベントが。

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フェルメール 光の王国展
2012年1月20日(金)-7月22日(日)
フェルメール・センター銀座

とにかく人気の高いヨハネス・フェルメール。
今年も6月から東京で、フェルメールの代表作を看板とした大型展が二つ開催されます。

本展にはフェルメールの本物の作品は展示されていません。
解り易くいうと、フェルメール全作の精巧なレプリカを、年代順に並べ観賞しようという試みです。
いわば「フェルメールの超入門展」というイメージです。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-cadd.html



◆こちらも大都会、新宿ではあまり知られざる画家のこんな展覧会が。

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薔薇と光の画家 アンリ・ル・シダネル展 ―フランス ジェルブロワの風―
2012年4月14日(土)- 7月1日(日)
損保ジャパン東郷青児美術館

アンリ・ル・シダネル。
19世紀末から20世紀前半に活躍したフランスの画家。
印象主義や新印象主義の影響を受け、明るく透明感のある作品を手がけました。
人気のない食卓、夕暮れ時の窓辺、ガス灯に照らされた町並み、薔薇の庭など、
身近でありふれた光景を静謐、内省的に描き、心象風景を思わせる独自の世界を確立しました。
フランス内外の美術館や個人所蔵家が所有するシダネル作品約70点を集め、包括的ご紹介されています。 
   
本展についてはMy Blog準備中。
私は「月明かりの画家」と名付けました。
公式サイト  http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/


以上、八つの展覧会を紹介しました。
中には5月中に終了するものもあるので、会期にはお気をつけを。

2012年5月 2日 (水)

【芸能】松居一代の番宣効果で沢尻ドラマ好視聴率!?/船越家出ブログ騒動の広告的考察(笑)

4月28日付けのこのブログで船越英一郎さんの家出騒動について書きました。

「船越さんと沢尻エリカさんがドラマでラブシーンを演ずることになり、
船越さんの妻の松居一代さんが嫉妬、挙句に殴る蹴るの夫婦ケンカになり、
船越さんが家出してしまったと、松居さんがブログで告白した・・・。」

この件自体は、私はどうでもよかったのですが、
このブログがそのドラマの宣伝・広告ではないか、という説が出てきたので、
ちょっと興味を持ったのです。

そこで問題の松居さんのブログを読んでみたところ、
最初から明らかに宣伝だろうと思えたので、雑感をブログに記しました。
そのくだりはこちらを参照ください。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-6c13.html


さて、問題のTBSのスペシャルドラマ『悪女について』は4月30日に放送されました。
松居さんの宣伝効果のせいか、高視聴率だったようです。

☆☆☆
沢尻ドラマが14・7%!松居の番宣効果?  
4月30日にTBSが放送した、沢尻エリカ主演の特別ドラマ『悪女について』の視聴率が、
関東地区で14・7%(関西地区は16・4%)と高い数字だったことが1日、ビデオリサーチの調べで分かった。
同ドラマを巡っては、沢尻エリカとラブシーンを演じた船越英一郎の妻・松居一代が、
4月27日に自身のブログで「沢尻エリカちゃんが原因で夫が家出!?」と題し
「あの沢尻ちゃんと夫がラブシーン。想像しただけで…めまいがするくらい嫌だ!!嫌だ!!」
と書き込む“騒動”を起こしていた。
だが松居は放送後にブログを更新し、同ドラマの視聴率アップを願っての“番組宣伝”だった旨を書き込んだ。
(2012年5月2日)
http://www.daily.co.jp/newsflash/2012/05/01/0005017768.shtml
★★★


松居さん、見事一本取ったという感じです。
ただ、このニュース記事では松居さんが“番組宣伝”と認めたとありますが、
ブログを読む限り、明記はしていないように思えますが。

主婦 松居一代 ブログ 船越家の毎日 http://blog.matsui-kazuyo.jp/


それもともかく、この宣伝はなかなか上手かったと思います。
無茶のようでいて実は手堅く、マイナス要素がないのです。

ネット上では批判的な声が多いのですが、
単発ドラマだからとりあえず話題作りして、まず観てもらわねば話になりません。
次回はないのですから。

逆効果だ、このせいで観る気をなくす人もいる、という声もありましたが、
このドラマについては、その心配はまずありません。

スキャンダルめいた宣伝がいやだから観ない、というような、
こういう問題について潔癖性の強い思考の人なら、
現代のスキャンダル女王ともいえる沢尻さんが主演というだけで、
最初から絶対観ませんから(笑)

だから、このドラマの視聴率についてだけなら、
この仕掛けをすることによるマイナスは考え難いのです。

船越さんや松居さんのイメージが・・・となるとまた別の問題ですが、
でもあまり変わらないのではないですか。
元々鬼嫁と恐妻家というイメージは定着しているのだし、
松居さんの無茶も今に始まったことではないし。

私などは、松居さんは自分をダシにして、夫のドラマを宣伝広告したように思えて、
むしろ好感を持ちましたね。
まぁ、これはさすがに少数意見だろうし、同意を求める気もないですが。


スペシャルドラマ『悪女について』
さて、ドラマについてですが、まぁおもしろく観ました。

なにかつかみどころのないドラマでしたが、
沢尻さん演ずる「悪女」に、船越さんはじめ三人の男が主に絡むのですが、
彼らも沢尻さんが何を考えているかよくわからない、視聴者も同様にわからない、
という、つかみどころのない構図のドラマでしたから。

最後にもう少しスッキリさせてほしかった気もしますけど。


関連My Blog
映画『ヘルタースケルター』蜷川実花監督/主演の沢尻エリカ体調不良で活動休止
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-ada0.html

2012年5月 1日 (火)

【美術】「奇跡の美術館 エルミタージュ~2枚のダ・ヴィンチと巨匠が遺した暗号(メッセージ)~」日本テレビ5/1放送

東京六本木の国立新美術館の2012年4月25日(水)-7月16日(月)まで開催中の、
「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/400-40018-bfec.html

この展覧会の関連特集番組が5月1日(火)22:00より日本テレビ系で放送されました。
ダイワハウススペシャル
「奇跡の美術館 エルミタージュ~2枚のダ・ヴィンチと巨匠が遺した暗号(メッセージ)~」
http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/event/index.html

ただし、その放送内容はテーマとなった3点の絵画のうち、
本展に来日中の作品はアンリ・マティスの『赤い部屋』のみで、
他の二つは今回の展示作とは関係ありませんでした。
しかし、いずれも著名な画家・作品の大変興味深い課題ではありました。

番組では本展のイメージキャラクターである杏さんが、旅人としてレポーターを務めました。
ではテーマごとに簡単に番組を振り返っていきますが、
まずは美術館の紹介から。

ロシア国立エルミタージュ美術館
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ロシアのサンクトペテルブルクにある、世界三大美術館の1つエルミタージュ美術館。
ダ・ヴィンチ、ピカソ、ゴッホ、レンブラント…巨匠傑作がズラリと並びます。
その建物は元々、かの女帝エカテリーナ二世の
「隠れ家(エルミタージュ)」と称された、威容溢れる宮殿でした。
そしてそのコレクションは、18世紀初め、ピョートル一世が収集を始め、
エカテリーナ二世が世界から拡充した、ロマノフ王朝の至宝の数々です。
それらを公開する為1852年に創設された、300万点を所蔵する世界屈指の美術館です。


レオナルド・ダ・ヴィンチの2枚の絵に残されたメッセージ

生涯で10作品程度しか完成させていないダ・ヴィンチ。
そのうちの2作品が、エルミタージュ美術館に所蔵されています。
しかし、この2作品にある疑惑が!
世界中を巻き込んだ大事件のその真相とは?
(番組公式サイトより)

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ブノワの聖母子


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リッタの聖母子

番組ではエルミタージュが所蔵するレオナルドの聖母子像2点のうち、
主に『ブノワの聖母子』の真贋問題について取り上げられていました。

実は最終的にレオナルド本人ではなく、弟子などの手によって完成したと見られているのは、
『リッタの聖母』の方ですが、こちらにはほとんど触れられませんでしたね。

番組では『ブノワの聖母子』について、2点の疑問が提示されました。
1.背景の描かれていない窓。
2.人間的過ぎる聖母。

『モナ・リザ』も『最後の晩餐』も、レオナルドの絵には外の風景が細かく描かれています。
しかし、『ブノワの聖母』の窓には何も描かれていない。何故か。
この絵の窓は高い位置にある、だから窓からは空しか見えなかったのだろう。
科学者でもあったレオナルドはそのような点も正確に描いたのでしょう、
というのが番組の解釈でした。

そして、それまでにない笑みを浮かべた人間的な聖母。
なぜレオナルドは聖母をこのように描いたのでしょう。
それは、実の母との縁の薄かったレオナルドが母への思いを込めたから、という解釈でした。
レオナルドと母との関係は、しばしば取り上げられる命題です。


レンブラントの代表作『ダナエ』に新事実

巨匠レンブラントが、破産しても最後まで手放さなかった最高傑作『ダナエ』。
この絵に取り憑かれた青年が独り占めしようと、
この絵画に硫酸をかけるという大事件が起こった。
果たして、この絵の魔力とは一体?そして、どうやって修復したのか?
そして新たな発見とは?
(番組公式サイトより)


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ダナエ

17世紀、バロックの時代のオランダの大画家レンブラント・ファン・レイン。
その官能的な名作。
その妖しい魅力ゆえ、数奇な運命を辿ってしました。

エルミタージュ開館後も長く公開されず、
公開後には、精神を病んだ男により、硝酸で傷つけられました。

その主題はギリシャ神話にあります。
幽閉されているダナエを見染めた主神ゼウスは、黄金の雨となって彼女と交わりました。
多くの画家が手がけたテーマですが、光の明暗を駆使したレンブラントは、
誰よりも妖艶な、人を惑わすダナエを描いたのです。


マティスの傑作《赤い部屋》は最初全く違うものだった!

色彩の魔術師・マティスの傑作『赤い部屋(赤のハーモニー)』
しかし、この絵は最初、赤くなかった!!
全く違う配色をしていたマティスが、なぜ赤に塗り直したのか?
その謎に迫る!
(番組公式サイトより)


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赤い部屋(赤のハーモニー)

その大胆な色彩使いからフォーヴィズムの旗手とされたマティスは、
「色彩の魔術師」とも称されました。
マティスコレクションに定評ある本館でも傑作とされる『赤い部屋』

しかし、実は元々“緑の部屋”でした。
マティスが赤く塗り直したのです。
何故か?

購入者はマティスのパトロンのシチューキンでしたが、
当時、相次いで妻子を亡くす不幸に見舞われていました。
その依頼者に取って、赤の方が相応しいとマティスが判断したのです。

番組の検証によれば、人間の脳は緑には癒しを感じるα波を、赤は活性化を促すβ波を出す。
『赤い部屋』はまず脳を活性化し、次に窓の緑で癒しを感じる。
活性化により、癒しの効果も増幅されるのです。

そして、『赤い部屋』は日本に向けて旅立っていきました。


番組は最後に、第二次世界大戦中、ヒットラー率いるドイツ・ナチスの侵攻から、
美術品を守った館長を初めとする職員や、周辺住民の勇敢な物語が紹介され、
締め括られました。

それと、番組の中ほどで紹介されましたが、
今でも美術館の地下では多くの猫達たちが、
ネズミから絵を守っているというのもおもしろかったですね。

【美術展】「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」 国立新美術館/西洋絵画史400年を俯瞰、特に18世紀美術が秀逸

東京六本木の国立新美術館の開館5周年記念企画展として7月16日まで、
「大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年」 展が開催中です。

Hermitage_2012

国立新美術館開館5周年 大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年
2012年4月25日(水)-7月16日(月)
会場:国立新美術館

主催:国立新美術館 日本テレビ放送網 読売新聞社 エルミタージュ美術館
http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/


本年予定されている中でも屈指の展覧会が開幕しました。
ロシア国立のエルミタージュ美術館から傑作・秀作89点が来日、
16世紀ルネサンスの時代から、バロック、ロココ、近代、現代に至る、
西洋絵画400年の歴史を俯瞰する展覧会です。

東京展の後は以下のように名古屋・京都と巡回、年内一杯開催予定。

名古屋展
2012年7月28日(土)-9月30日(日)  名古屋市美術館

京都展
2012年10月10日(水)-12月6日(木)  京都市美術館


しかし、特に東西冷戦の時代に育った人などは、
ロシア=旧ソ連の美術館に西欧絵画の傑作・名作がそんなにあるのか、
奇異に感じる方もいるかも知れません。
まずはエルミタージュ美術館を紹介します。


ロシア国立エルミタージュ美術館

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ロシアのサンクトペテルブルクにある、世界三大美術館の1つエルミタージュ美術館。
その建物は元々、かの女帝エカテリーナ二世の「隠れ家(エルミタージュ)」と称された、
威容溢れる宮殿でした。
そしてそのコレクションは、18世紀初め、ピョートル一世が収集を始め、
エカテリーナ二世が世界から拡充した、ロマノフ王朝の至宝の数々です。
それらを公開する為1852年に創設された、300万点を所蔵する世界屈指の美術館です。

膨大な所蔵品から絵画で一例を挙げれば、彩色済み完成品は十数点しか残っていない
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画2点(そのうち1点は真贋論争がありますが)、
バロックのカラヴァッジョやルーベンス、その後のロココ絵画の傑作、
モネ、ルノワールら印象派、ゴーギャン、セザンヌらポスト印象派、マティスら近代絵画の傑作、
そして特にレンブラントは奇跡の裸体画『ダナエ』など23点を所有するなど、
西洋絵画垂涎の芸術品に溢れた美術館なのです。

エルミタージュ美術館公式サイト(英語版)
http://www.hermitagemuseum.org/html_En/


大エルミタージュ美術館展 世紀の顔・西欧絵画の400年
本展は16世紀から20世紀までの5世紀に渡る作品全89点を、
以下のように、一世紀分ずつに区切った全5章に分けて展示しています。

第1章 16世紀 ルネサンス:人間の世紀   16点
第2章 17世紀 バロック:黄金の世紀    22点
第3章 18世紀 ロココと新古典派:革命の世紀   20点
第4章  19世紀 ロマン派からポスト印象派まで:進化する世紀   19点
第5章 20世紀 マティスとその周辺:アヴァンギャルドの世紀   12点

まさに西洋美術史の軌跡を辿る展示内容です。

ただ、それなら400年ではなく500年でよさそうなものですが、
一番古い作品が1510年頃の絵なのに対し、
最も新しいのは1936年頃の制作なので、さすがに「500年」とはし難かったのでしょう。

私見では、特に18世紀ロココ時代の作品に見応えがありました。
そのあたりを含めて、各章をもう少し詳しく記していきます。


第1章 16世紀 ルネサンス:人間の世紀  16点
15世紀にイタリアのフィレンツェで花開いたルネサンス芸術。
やがてイタリア全土、そしてヨーロッパ各地へと拡がりますが、
なかでも16世紀を迎える頃のヴェネツィアは、経済的・政治的繁栄を背景に、
ひときわ豪奢な都市文化を育み、ルネサンス第二の都と呼ばれました。

第1章ではヴェネツィア派の旗頭ティツィアーノ初め、同地の豊かな絵画世界を中心に、
ミラノやクレモナなど北イタリアの諸都市で活動した画家たちの作品も紹介します。
フィレンツェやローマを出身とする絵がないのは少し寂しいのですが、
そこまで贅沢言っても仕方ありませんね。

主要作

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バルトロメオ・スケドーニ 『風景の中のクピド』

ティツィアーノ・ヴェチェリオ 『祝福するキリスト』


第2章 17世紀 バロック:黄金の世紀  22点
16世紀末のイタリア、カラヴァッジョを祖とするバロック芸術ですが、
その後欧州各地に伝播、各国にこの時代を代表する著名な画家が登場しました。
そのなかでもオランダとフランドルにおいて繁栄します。

第2章では、17世紀フランドル美術を代表する画家ルーベンス、ヴァン・ダイクのほか、
オランダ美術の巨匠レンブラントやライスダールらによる22点が紹介されてます。
本展の中でもこの時代の作品は、質・量とも充実しています。

主要作

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ペーテル・パウル・ルーベンス 『虹のある風景』

レンブラント・ファン・レイン 『老婦人の肖像』
アンソニー・ヴァン・ダイク 『自画像』


第3章 18世紀 ロココと新古典派:革命の世紀  20点

18世紀のヨーロッパでは、フランスを中心として「ロココ」とよばれる美術様式が流行しました。
繊細で甘く優美、豊かな装飾性を持った美しい絵画が多く描かれました。
一方、イギリス産業革命やアメリカ独立戦争、そしてフランス革命と、
西欧社会も劇的に変わりつつありました。
ロココ美術は、王侯貴族の雅な生活を彩る最後の輝きであったともいえます。

第3章では、ロココを代表する画家ブーシェの寓意画、
市民の素朴な生活を描いたシャルダンらの風俗画、レノルズを中心とするイギリス絵画のほか、
古代ローマの廃墟画やイタリアの風景画など、18世紀美術のさまざまな側面を描いた作品、
加えてナポレオンの時代に主流となった新古典派の作品など20点が展示されています。

この時代の芸術は先行するルネサンスやバロック、後に続く19世紀アートに比べ、
顧みられることが少ない傾向にあります。
しかし、技術的にも洗練され、美しく、楽しめる作品が多いのです。
特に本展では必ずしも華美なだけではない、様々のタイプの作品が集められており、
もっとも見応えのあるエリアになっていると、私は思いました。
公式ページで紹介されている以外にも、感嘆する作品がいくつもありました。

主要作

Hermitage_0003
ジョシュア・レノルズ 『ウェヌスの帯を解くクピド』

ピエール=ナルシス・ゲラン 『モルフェウスとイリス』
この他にも現在、上野の国立西洋美術館で冠展が開催中のユベール・ロベールの遺跡画の大作、
18世紀を代表する女性画家ヴィジェ・ルブランの可憐な自画像など、見所が多いエリアです。


第4章 19世紀 ロマン派からポスト印象派まで:進化する世紀  19点
イタリアに代わって芸術の都となったフランスのパリ。
19世紀はこの地を中心に、多くの画家たちが新たな表現を模索し、
さまざまな絵画様式がめまぐるしく展開されました。
「バロック」「ロココ」と、その時代をひとつのジャンルとして括ることは最早難しくなったのです。

躍動的な構図と独自の色彩によって、感情をドラマティックに表現したロマン派、
現実をありのままに描く写実主義や、野外で自然を観察しながら描いたバルビゾン派、
やがて一瞬の光景を表現すべく、独自の技法を生み出した印象派が誕生します。
更にナビ派、新印象派、ポスト印象派まで19点が展示されています。

このエリアについては、これだけ多くのジャンルを僅か19点で紹介しているので、
ややまとまりを欠くような印象がなきにしもあらずです。
それだけ多様な時代になったということがわかりますが。

主要作

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クロード・モネ『霧のウォータールー橋』

ピエール=オーギュスト・ルノワール『黒い服を着た婦人』


第5章 20世紀 マティスとその周辺:アヴァンギャルドの世紀  12点
1905年にパリで開催されたサロン・ドートンヌ展の一室に展示された作品達は、
原色を基調とした大胆な色彩使いからから「フォーヴ(野獣)」と評され、
多くの画家に決定的な衝撃を与えました。

第5章ではそのフォーヴィズムの旗手マティスの傑作を初め、
第二次世界大戦前までに描かれた絵画12点が展示されています。

主要作

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アンリ・マティス『赤い部屋(赤のハーモニー)』

パブロ・ピカソ『マンドリンを弾く女』


☆☆☆
以上紹介してきましたように、多少点数にバラつきはあるとはいえ、
5世紀に渡る西洋絵画の歴史を一気に辿る、なかなか稀少な展覧会です。

実は今年は上野の国立西洋美術館で6月から似た主旨の展覧会が開催されます。

ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年
2012年6月13日(水)-9月17日(月) 国立西洋美術館
http://www.berlin2012.jp/

ただし、こちらの400年は15世紀から18世紀ということで、
エルミタージュ展より100年古い時代から。逆に19-20世紀美術は含まれないようです。
合わせて観賞、比較するのもおもしろいでしょう。


本展の宣伝・販促についての雑感
私は本展開幕後、初の休日である4月28日土曜日昼過ぎに観賞しましたが、
それほどの客入りではなく、ゆっくり観ることができました。
それは良かったのですが、集客という意味では少し寂しくも感じました。

本展の弱点を強いて挙げれば、一枚看板となる著名な作品がないことです。
上で紹介したベルリン国立美術館展と、
もうひとつ、上野の東京都美術館で6月30日(土)-9月17日(月) に開催される
マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」は、
http://www.asahi.com/mauritshuis2012/
共に人気のヨハネス・フェルメールが看板作品となっています。

本エルミタージュ展では早いうちからマティスの『赤い部屋(赤のハーモニー)』が
パンフレット、駅の掲示広告などの販促素材のメインとして使われてきました。

本作は展示室に一歩足を踏み入れると圧倒される、20世紀アートの傑作です。
しかし、販促物のメインとして使われる作品は、その展覧会のイメージを決定付けてしまいます。
16世紀から20世紀の作品を揃えた展覧会の看板を、最も点数の少ない、
しかも一般に好き嫌いの分かれる20世紀絵画から選んだのは、ちょっと微妙な選択でした。
ただ、他に何がというと、これも難しいのですが。

そこに気付いたからか、元々の予定かはわかりませんが、
パンフでは『赤い部屋』とならんでレノルズの『ウェヌスの帯を解くクピド』が併用されています。
これは「第3章 18世紀」の作品で、本展を象徴する絵画としては良い選択だと思います。

しかし、レノルズの知名度が日本であまり高くない点、
ロココの中心地であるフランスではなく、イギリスの画家である点、
本作がレノルズの中ではむしろ異色作であることなど、悩ましい点も多いのですが。

駅の掲示などではこの2点に加えて、ルーベンスの『虹のある風景』と、
モネ『霧のウォータールー橋』の二大ビッグネームが使われているようです。


特別番組放映

5月1日(火)22:00より日本テレビ系で本展の特集番組が放送されます。
ダイワハウススペシャル
「奇跡の美術館 エルミタージュ~2枚のダ・ヴィンチと巨匠が遺した暗号(メッセージ)~」
http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/event/index.html
公式サイトを見ると、来日中の作品以外も含めたエルミタージュ美術館の特集番組のようです。
本展のイメージキャラクターである杏さんが旅人としてレポーターを務めます。

・レオナルド・ダ・ヴィンチの2枚の絵に残されたメッセージ
・マティスの傑作《赤い部屋》は最初全く違うものだった!
・レンブラントの代表作《ダナエ》に新事実
やはりこのような番組はミステリー、謎解き風の作りになりますね。
放送は終了しました。この番組についてはこちらに記しています。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/251-75ea.html


*国立新美術館で6月11日まで、企画展「セザンヌ-パリとプロヴァンス」も開催中です。
西洋絵画の大型展併催ということになります。こちらも必見です。


関連My Blog:2012年GW-5月を楽しむ西洋絵画の展覧会を一挙紹介・東京編
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/2012gw5-f7c0.html

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