【美術展】『ヨーロッパ絵画に見る永遠の女性美』ニューオータニ美術館/美しい題材を描いた美しい絵画達
東京のニューオータニ美術館で5月27日まで、
展覧会『ヨーロッパ絵画に見る永遠の女性美』が開催中です。
山寺後藤美術館所蔵 ヨーロッパ絵画に見る永遠の女性美
2012年3月17日(土)-5月27日(日)
ニューオータニ美術館
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201203_europe/index.html
四ツ谷駅近く、東京千代田区紀尾井町にある名門ホテルニューオータニ。
その中にある瀟洒な美術館でなかなか魅力的な展覧会が開催中です。
山形県の山寺 後藤美術館所蔵のヨーロッパ絵画の中から、
17世紀から19世紀に描かれた女性をテーマとした少女の絵画28点に
静物画7点を合わせ展示されています。
なぜか公式サイトでは「女性・少女の肖像画28点」と書かれていますが、
神話や聖書に依拠した作品も多いので、
肖像画と断じてしまうのも誤解を生むのではないかと思いますが。
古くはバロック期からロココの時代、
主力は19世紀のフランスやイギリスの画家達による、
聖母マリアの愛情や悲嘆、聖母子像から、
ヴィーナスやディアナ、ニンフなど妖艶さを感じさせる神話の女性達、
気品や憂い、愛らしさなど、より自由に表現されていく女性美を鑑賞できます。
わかり易い意味での美しい絵といえるでしょう。
「美しい題材」を描いた「美しい絵」。
「美術」というくらいですから、絵画の一番の醍醐味はここかも知れません。
『愛しの小鳥』(1867年)
アドルフ・ウィリアム・ブグロー
19世紀後半のフランス画壇の権威、いわゆるアカデミズム絵画の巨匠。
権威側として印象派など新しい芸術を否定してきた立場の人ですが、
後年になって評価が逆転し、今の知名度は高くはないですね。
しかし、精緻を極めた理想美という点では最高峰に位置する人ではないかと思います。
巧すぎて、通俗的に見えてしまう面もあるのですが。
ブグローと同時代のアカデミズム絵画の権威、
アレクサンドル・カバネルの作品も2点展示されています。
他にも、公式サイトに載ってない作品にも興味深い絵もありました。
数は少ないですが、静物画も良かったです。
ホテル内の美術館でスペースも広くはないですが、
展示点数も少ない分、逆に気軽に観れるという利点もありますね。
鑑賞後はホテル40FのThe Barで夕暮の一服。
大型ホテル内なので、鑑賞後の楽しみも色々です。
関連My Blog:2012年GW-5月を楽しむ西洋絵画の展覧会を一挙紹介・東京編
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/2012gw5-f7c0.html
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