フォーリーブスの名曲を辿る① 全盛期のヒット曲達/北公次さん追悼
元フォーリーブスの北公次さんが2月22日に亡くなりました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/1970-84bf.html
謹んで哀悼の意を表します。
フォーリーブスは1970年代を代表する男性アイドルグループでした。
それほどの大ヒット曲はありませんが、10年間で数々の名曲を残しています。
悲しい機会ではありますが、何曲か紹介したいと思います。
今回は活動期間の前半、若い全盛期の頃の歌を。
フォーリーブス
1967年結成 1968年レコードデビュー 1978年解散
北公次 (1949年1月20日-2012年2月22日 「コーちゃん」「公ちゃん」)
青山孝 (後に青山孝史に改名 1951年8月10日 - 2009年1月28日 「ター坊」)
江木俊夫 (1952年6月4日-「トシ坊」)
おりも政夫 (1953年7月4日- 「マー坊」)
フォーリーブスはあのジャニーズ事務所の所属グループとして1967年結成。
翌1968年9月に『オリビアの調べ』でレコードデビューします。
平均年齢16歳の若く美しい少年達のグループでした。
『オリビアの調べ』(1968年)
曲名にある「オリビア」とは、この年大ヒットした映画『ロミオとジュリエット」に主演した
女優オリヴィア・ハッセーのこと。彼女をイメージし、追慕した歌です。
(オリビア・ニュートン・ジョンのことではありません。)
フォーリーブスはこの曲のヒットで一躍人気アイドルとなりました。
当時はグループサウンズ、いわゆる「GS」の全盛期でしたが、
その人気にも少し陰りが見え始める頃です。
フォーリーブスはGSと入れ替わるようにトップアイドルに昇っていくのです。
『あしたが生まれる』(1970年)
1970年、フォーリーブスはこの曲で紅白歌合戦への出演を果たします。
実はザ・スパイダース、ザ・タイガース、ザ・テンプターズら、
主なGSの人気グループは紅白に出場していません。
フォーリーブスはNHKの眼鏡に適う健康・健全なイメージがあったのでしょう。
『夏の誘惑』(1971年)
フォーリーブスの歌はあまり大きなヒットはしていません。
その中でシングル売上17万5千枚、オリコン最高10位のこの曲が最大ヒットとなります。
幻想的。「溢れた海」「太陽も青空も溺れて消える』・・・終末のイメージ?
でも、暗い歌でもないのです。
水着姿のジャケットも彼らの若さが眩いばかりで印象的。
『地球はひとつ』(1971年)
この1971年がフォーリーブスの人気のピーク、全盛期といえるでしょう。
「僕から逃げようたってダメだよ~」江木俊夫とさんのセリフで始まる
末期の『ブルドッグ』に次いでよく知られた曲です。
まるでユニセフのキャンペーンソングような明るく元気、健康的で平和な歌。
数字的には『夏の誘惑』に劣りますが、この年はこの歌で紅白に出場しました。
『夏のふれあい』(1972年)
前年の『夏の誘惑』に続くちょっと幻想的な夏の名曲。
『あなたの前に僕がいた』(1972年)
哀愁を感じさせる秋の歌。
『夏の誘惑』と並ぶオリコン最高10位。
ジャニーズ史上屈指のボーカリスト・青山孝さんの歌唱力が光ります。
『愛と死』(1973年)
北公次さんが完全なメインボーカルを務める唯一のシングルA面曲です。
死をテーマとした歌で、今紹介するのは微妙な気もしますが、
北さんの代表曲ですので敢えて取り上げます。
実はフォーリーブスには「死」や「喪失」をイメージさせるかのような歌も多いのです。
活動後年の名曲は続編で紹介します。
北公次さん追悼/フォーリーブスの名曲を辿る② 活動後期の佳作達
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Old Fashioned Club 月野景史
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