【漫画】『ドラえもん』CMのジャイ子役にAKB48前田敦子/ジャイ子 初期ドラえもん不幸の象徴の再生
トヨタ自動車のドラえもん実写版CMシリーズ。
妻夫木聡さんがのび太に、ジャン・レノさんがドラえもんに扮し、
コミカルな掛け合いを繰り広げることで話題ですが、
その第4弾「のび太のもしもな世界」篇が1月27日よりオンエアされることになり、
新キャラクターのジャイ子役をAKB48の前田敦子さんが演じることになったそうで、
ネットでもニュースが流れました。
http://news.nifty.com/cs/item/phdetail/tw-20120126-27604/1.htm
ジャイ子は『ドラえもん』の登場人物の一人で、あのジャイアンの妹ですが、登場回数が多くはありません。
てんとう虫コミックス全45巻で14本ほどです。
一般にはどの程度知られているのでしょう。
今回はこのCMのことは置いといて、ジャイ子について少しだけ書いてみます。
ジャイ子とは
そこそこのドラえもんファンならば、ジャイ子とは衝撃的な出会いを経験してきた筈です。
ここでいう「そこそこのファン」とは、コミックスを第1巻から読むくらいのファンという程度の意味です。
ジャイ子は『ドラえもん』の第1話に登場するのです。
もちろん、ジャイアンの妹としてですが、のび太は未来から来た子孫のせわしとドラえもんから、
ジャイ子が自分の将来の結婚相手だと聞かされるのです。
初期のジャイ子の性格が細かく描かれたエピソードは多くは残っていません。
てんとう虫コミックス収録作としては1巻と4巻に1本ずつ、計2本だけです。
その印象としては、ジャイアンがそのまま女児になったような粗暴タイプでした。
そのジャイ子が未来のお嫁さんとは…、ジャイ子は『ドラえもん』初期にあった、
のび太の暗く不幸な未来のイメージを象徴するようなキャラクターだったのです。
その後、ジャイ子は滅多に登場しなくなります。
ほどなく、のび太は将来しずかちゃんと結婚するという設定が生まれ、
ジャイ子は完全に過去のキャラクターになりました。
しかし、長い時を経てジャイ子は復活します。
コミックスでいうと第22巻、18巻ぶりです。
背景には、『ドラえもん』の連載が長期化し、内容も深化していくに従い、
ジャイアンも単なるいじめっ子のガキ大将ではなくなっていったからという面があります。
大河長編の主要人物であるジャイアンの近しい身内として、
また消すことのできない第一話の重要登場人物として、
そのまま消息不明にするわけにも、粗暴な不幸の象徴のまま放っておくわけにも
いかなくなったのではないかと思います。
作者の藤子・F・不二雄氏は、ジャイ子の再登場にあたり、
漫画家志望の女の子という設定を与えました。
未完成ながら漫画の才能もある、しっかり者へと変化したのです。
復活したジャイ子の容貌は初期の頃とほぼ同じですが、やがてベレー帽を被るようになりました。
今回のCMでも前田敦子さんは赤いベレー帽を被っていますね。
手塚治虫氏以来、ベレー帽は漫画家さんの象徴でした。
藤子・F・不二雄氏も愛用していました。
その姿をジャイ子に託したのです。
初期には作品世界における不幸の象徴として登場し、
作風の変化に伴い一度は姿を消したキャラクターが、
新たな個性を与えられて再生する。
『ドラえもん』らしい深い話です。
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