【写真】『日曜美術館』1/22「木村伊兵衛 天然色でパリを撮る」/写真界の巨星が異国で写した「色」
1月22放送のNHK『日曜美術館』のテーマは
「木村伊兵衛 天然色でパリを撮る」でした。
1月29日夜にも再放送されます。
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2012/0122/index.html
木村伊兵衛
(きむら いへい 1901年12月12日-1974年5月31日)
写真家。戦前・戦後を通じて活躍した日本写真界の巨人。
特にモノクロフィルムで日本人の日常を捉えたスナップ写真の印象が強い人です。
しかし、今回の番組はその木村氏が海外でカラーフィルムで撮影した写真に
スポットを当てたものでした。
1954年、当時アメリカでは既にコダックがカラーフィルムを発売していましたが、
日本のフィルムメーカーからは未発売でした。
その時代に木村氏は日本のメーカーから試作段階のカラーフィルムを託され、
フランスに渡ったのです。
そして、パリを中心に愛機であるライカのレンジファインダー・カメラで撮影を行い、
印象的なカラ―スナップを多く残しました。
当時既に53歳。写真家として功成り名を遂げて後のことでした。
その写真はまさにその時代のパリを写し取ったものでした。
現在のパリだといわれても信じてしまうような写真もあり、
また古い映画の1シーンのようなものもあり、
なにより、そこに生き、暮らす人々の顔がいきいきと焼き付けられています。
初めての海外で「仕事」や「芸術」から解放され、自由にスナップ写真を撮りまくる
53歳の木村氏の素顔が、このパリの写真群から想像できます。
とはいっても、この時木村氏に託されたフィルムの感度はASA10、今でいえばISO10。
今や体験不可能な低感度で、私達がデジカメで気軽に撮るように
カシャカシャやっていたわけではない筈です。
今回の『日曜美術館』ではカメラ好きとして知られる女優の緒川たまきさんが、
司会の千住明氏と共にパリに赴き、ライカのデジタルカメラで木村氏が歩いた道程を辿り、
木村氏が写した場所の今を切り撮ろうという企画でした。
現在と、約50年前のパリの街並が、そこに生活する人々の姿が交錯する、
この番組には珍しい趣向で楽しめました。
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